不登校になってから① | 家族に笑顔が戻る最短距離~『不登校のち笑顔』

家族に笑顔が戻る最短距離~『不登校のち笑顔』

不登校のお子さんが動き出すために必要なことは,「子供に選択させて,結果を経験させてあげる」こと.
親御さんが意識と行動を変えるだけで,お子さんはどんどん変わり,現実がガラッと変わります.

親子揃って【小さな一歩を重ねたら】,必ず家族に笑顔が戻ります.

もういやだ!

全部いやだ!

 

 

そう叫んで,母親のところに泣きながら逃げ込んでいきました.

 

これが不登校の始まりでした.

 

 

 

 

その日は休ませました.

 

 

きっと,明日になれば気持ちも落ち着いて,

何事もなかったように学校に行くんだろうな

 

そんな気楽に考えていました.

 

ところが,次の日の朝になっても布団を被ったまま身体を固くし,部屋から出てこようとしませんでした.

 

妻はその日も休ませるつもりだったようですが,私の頭の中はパニック状態でした.

 

休ませるなんて絶対ダメだ.こんなことで休ませたら事あるごとに理由つけて休み癖がついてしまう.だいたい,そんな簡単に休むなんて甘いんだよ.

 

それにだ.

 

 

 

学校に行かなくなったらどんなことになるか,

ふたりとも全く分かっちゃいない.

 

 

 

 

 

 

私の脳裏には(私の)兄のことが頭をよぎっていました.

 

不登校で引きこもりだった兄,散々嫌な思いをさせられた兄,両親を苦しませた兄,大嫌いだった兄….

 

オレの大事な息子があんな奴みたいになったら

大変だ.家族みんなが不幸になる.大切な妻と

可愛い娘にオレが経験した苦しみを味あわせる

わけにはいかない.絶対にそれだけは何とかしないと.

 

 

「不登校=悪」

「不登校=悪」

「不登校=悪」

「不登校=悪」

「不登校=悪」

 

 

 

 

 

当時の私は上の等式は絶対でした.今ならそれは違うと言い切れます.『息子は息子,兄は兄』ということも理解しています.

 

 

でもね,パパはね,ずっとずっとパパのお兄ちゃんに嫌なことされてきたんだ.パパのパパが死んじゃった後も,パパのママが死んじゃうまでずっとずっと嫌な思いをしてきたんだ.だから,パパはパパのお兄ちゃんのことが大嫌いだったんだ.

 

だから,あの時のパパはさぁ,君がパパのお兄ちゃんみたいになるのが怖かったんだ.もし,君がパパのお兄ちゃんみたいになったら,パパは君のことを嫌いになってしまうかもしれないって思ってたんだ.酷いパパだよね.

 

勿論,今はそんなこと思ってないよ.パパは君のことが大好きだし,これからもずっとずっと大好き.今なら「学校に行ってないことなんて関係ねぇ」って胸張って言える.

 

でも,あの時は絶対にダメだったんだ.

 

 

 

私は息子を説得するために息子の部屋へ行き,優しい口調でゆっくり,そして諭すように『不登校=悪』について語りました.息子も話を聞いてくれて,「わかるでしょ?」という問いかけに「うん」と答えてくれます.

 

 

 

 

でも,「じゃあ,明日から学校行こうね」の言葉には

 

いやだ!

 

と言って布団を被って体を固くしてしまいます.