突然ですが、私、My抗生物質を持っています。
商品名はアカミン。
ミノマイシンのジェネリックですが、テトラサイクリン系の抗菌薬で、多くの細菌に対応します。
必要に応じて年に数回?程度使用しています。
日本では処方箋が必要なのですが、個人輸入だと簡単に購入できます。
ん?怪しい話ではありませんよ。
明らかに細菌が悪さをしている症状なら、病院へ行くまでもなくアカミンに頑張ってもらっています。
効果は絶大で数日で症状は改善されます。
ただ、副作用はあります、市販の鎮痛剤に比べれば強い。
大きなところは、めまいと下痢。
まあ、仕方ない。
何度もお話ししていますが、抗生物質はただの毒です。
善玉菌と呼ばれている体内の細菌も殺します。
善玉菌を殺してでも悪い細菌を殺す必要があるから使うのです。
そして、本題に入ると・・・
My抗生物質を持っている私ですが、鳥たちには抗生物質は使いたくない。
だって、毒だから。
文鳥のシルバは5年以上前、少しだけ投与しました。
アキクサインコのチャチャやハルは使ったこともないし、使う予定もない。
今回、もし、シルバを鳥専門病院へ連れ行けば、100%、抗生物質とビタミン剤が処方されたはずです。
出血が多いので、目的は化膿予防。
鳥専門病院に限らず、犬猫もそうですが、とりあえず抗生物質というのがスタンダートです。
人間だってそう。
ウイルス性の感染症である風邪やコロナ、インフルエンザであっても抗生物質を処方する医者がいるのです。
医者は知識があるので知っていますよ、何の意味もないことを。
薬を欲しがる患者に配慮する側面もありますが、ナンセンスです。
人間の怪我の話をすれば、
昔は何でもかんでも、化膿予防の為、抗生物質が出ていました。
でも、研究が進んで、傷口を流水で流すだけでも感染予防ができることが分かってきた。
消毒液すらデメリットが大きいのも分かってきた。
だから、何でもかんでも抗生物質は出さない。
もちろん、怪我(傷)の大きさによりますよ。
ある小児科医の発信では・・・
ハッキリとした原因が無い限り、抗生物質は止めましょう。
むやみに使うと、耐性菌の出現(抗生物質に効かない菌に侵される)、抵抗力がおちたり、腸内細菌がこわされ下痢になったり、アレルギーが発症しやすくなったりしますと言っています。
更に使うのなら5日以内に留めましょうと言っています。
まったく、その通りだと思います。
更に言えば
抗生物質を使い続けることで、「菌交代現象」ということが起こる可能性があります。
菌交代現象とは抗生物質によって悪玉、善玉双方がダメージを受け、体内のバランスが崩れるだけではなく、入れ替わる現象です。例えば、今まで悪い細菌を抑えていた善玉菌が抗生物質によってダメージを受け、悪い細菌はダメージを受けない。
そうなると、症状は急速に悪化します。
メチャクチャや!!と思いません?
抗生物質って怖いのですよ。
人間様の世界では、とりあえず抗生物質という医者は少なくなっているというか、考えて処方しましょうという話になっているのに、動物の世界ではとりあえず抗生物質というのがスタンダートを死守しているのです。
抗生物質って栄養剤ではなく、ただの毒なのに・・・
だから、当家の鳥たちには抗生物質を使わないというか、簡単な怪我では鳥専門病院へ行きません。
(シルバは簡単な怪我ではなかったけど・・・)
耐性菌にしろ、菌交代現象しろ、人間特有ではありません。
鳥の体内でも起こります。
小鳥は体も小さく検査機器も充実していません。
だから、獣医師の経験値が全てです。
角度を変えれば誤診というか確定診断が出来ずに抗生物質を投与される例が多い。
鳥専門病院で抗生物質を処方されたのだけど良くならない。
1週間頑張ったけど・・・亡くなった。
そんな記事って多い。
鳥は弱いって・・・病気を隠すって・・・
嘘ではないと思うけど、薬、特に抗生物質の誤った投与で亡くなる例は多いと思います。
ヒットしなかった抗生物質は体内の善玉菌をやっつけ、免疫低下を起こし、鳥に大きなダメージを与えるのです。
ちなみに抗生物質を途中で止めると細菌が耐性化するっていうでしょ。
事実ではあるけど、抗生物質は即効性があるので1週間も投与して症状が改善しないっておかしい。
1週間ならまだしも、2~3週間も投与して効果がない場合は疑う必要がある。
もし、私なら・・・4~5日で改善が無ければ中止します。
耐性化というのはあくまでもヒットしていた場合の話であって、間違った処方なら早急に止める必要があります(私見)
話を少し変えて
鳥への化膿予防の抗生物質も私的に無いです。
確信したのはシルバのクチバシの脱落です。
顔の広範囲が出血しました。
大きな血管は無い為、滲むような出血でしたが、範囲が広いので治癒まで多くの時間がかかると思っていました。
しかし、翌日には乾燥して数日でかさぶたになりました。
通常、人間であれば浸出液と言われる膿のようなものが出るのですが、一切出ない。
それより前の記憶では・・・
白文鳥のサスケは自咬症を発症していました。
文鳥の自咬症の事例はほとんどないと思います。
遺伝性の自咬症で尾脂腺の少し上を血だらけになっても突くのです。
薄皮1枚どころか、筋肉組織まで何度もクチバシを刺すのです。
24時間エリザベスカラーを装着すると傷口は直ぐに乾燥。
1週間もすると傷口は分からなくなる。
人間の感覚で言えば、傷がそこそこ深いので完治まで数週間は掛かる。
多分、浸出液や化膿が無いのが最大の要因です。
その要因の要因は高体温。
細菌の繁殖は35~38度でもっとも活発になると言われています。
もっと高温や低温でも繁殖するタイプもいますが、大部分は上記の温度帯です。
そして、文鳥やインコの体温は40度~42度。
だから、怪我の場合、人間に比べ化膿しにくく、治りが早いのです。
そんな特殊な鳥たちにあえて化膿予防の抗生物質を投与するメリットを感じない。
メリットどころか、免疫力を落とし、常在菌(善玉菌)も殺すデメリットが大きすぎるのです。
私は何処かの過激な環境保護団体ではありません。
抗生物質はダメ、反対、反対、なんていうつもりはありません。
そもそも、My抗生物質を持っている強者です。
むしろ、抗生物質大好き人間。
そんな私が鳥に対しての抗生物質を警戒している。
真実味があるかなと・・・思いませんか?
承認は要らないけど、もし、愛鳥が怪我や病院へ行くことがあって、抗生物質を処方されたら・・・
何に対しての抗生物質なのか?ということはしっかり確認した方が良いと思います。
飼い主さんの判断ですが、不明確な処方なら拒否する勇気が必要です。
とりあえず生ビール的な簡単なものではないのですから。
以前からお話ししているように、私にとっての獣医師は縋るものではなく使うもの。
質問もするし、意見もする。
その為の知識って、誰でもその気になればいくらでも習得できます。
最後にネットにあった記事です。
あるセキセイインコの尾羽の根元付近から出血があったそうです。
多くの出血ではなかったけど、飼い主が病院へ連れて行くと・・・
出血個所を焼かれ、抗生物質を注射されました。
そして、帰宅後、しばらくして亡くなりました。
私なら・・・出血量が少なければ病院へは行かない。
どういう出血かは分からないけど、焼いたということはPBFDではないだろう。
何度もお話ししているように、小鳥は怪我に強い。
元気なら観察しつつ、状況に応じて行けばいい。
病院の対応も理解に苦しむ。
緊急を要する状態でもないのに焼くということは大きな苦痛と恐怖を与える。
挙句に抗生物質を筋肉注射するメリットもない。
これも大きな恐怖と痛みを伴ったハズです。
即効性を期待したのだろうけど、そんな簡単に化膿しない。
飲み薬で十分だと思います。
焼かれたからなのか、抗生物質なのか、注射なのか、いずれにしても完全な医療事故というか、獣医師が殺したのです。
この手の話は溢れています。
再度、言いますが、鳥専門病院であっても信用しないでください。
口コミをしっかり確認して受診するようにお願いします。
飼い主さんを責めているつもりはないのですが、鳥が可哀そうすぎる。
愛鳥の命を守るのは飼い主の使命なのです。
文鳥のシルバは今日も元気元気
ハルのカゴで羽繕いからの同じ止まり木でくつろぎ中
足色も戻り、アイリングも綺麗で完全復活です。