お宝映画・番組私的見聞録 -241ページ目

帰ってきたヨッパライ

最近、映画はCSで事足りるのでレンタルなどほとんどしないのだが、見かけて思わず借りてしまったのが「帰ってきたヨッパライ」(68年)である。あのフォーク・クルセダーズの大ヒット曲を、本人たちを主演にして映画化した作品があるとは知らなかったのである。しかも監督があの大島渚と聞いて二度びっくり。あの大島渚が普通のアイドル映画など撮るはずがない(実は大島渚の映画を見た記憶はないが)と思ったら、やはり普通の作品ではなかった。普通ならフォークルが唄いまくるような作品になるはずだが、そんなシーンは皆無(1シーンだけかな)。OP、EDこそ「帰ってきたヨッパライ」が流れるが、人前で唄える歌じゃないし。軍服姿の佐藤慶が登場してからは大島テイスト爆発といった感じである(大島作品には佐藤慶がよく登場するらしい)。内容も朝鮮人・韓国人問題がらみでテレビでは放映しにくい題材である。出演は他に渡辺文雄、小松方正、殿山泰司そして緑魔子くらいで少数精鋭といった感じだ。

さてフォーク・クルセダーズは北山修、加藤和彦、端田宣彦の三人組として有名だが、それはこの一年の期限つきで「芸能活動」を行った時のみの構成である。結成時は北山、加藤と他三人の五人組で、「帰ってきたヨッパライ」レコーディング時にも端田はまだ参加していなかったのである。短い活動期間ながら、発売中止になった「イムジン河」とかサ・ズートルビー名義(ずうとるびではないよ)で唄った「水虫の唄」とか話題の歌も多い。端田は、はしだのりひこと平仮名になってからはシューベルツで「風」、クライマックスで「花嫁」、エンドレスで「嫁ぐ日」とリーダーを務めたそれぞれのグループでヒット曲をとばしている。(杉田二郎がシューベルツにいたのは初めて知った)。北山と加藤も二人で歌った「あの素晴らしい愛をもう一度」をヒットさせているし、フォークルから派生した名曲って多いなあと今さらながら感じてしまった。

ところで、演技の方だが三人揃ってとてもヘタである。才能あふれる三人だが、そちらの方の才能はあまりなかったようだ。ミュージシャンだから別にいいのだけれども。

「その後」のその後

4日に書いた「お宝番組・その後」の項で、第3話が飛ばされたと書いたら、「本日(7日)に放送されたぞ」というコメントがついた。他の番組を録画していたので確認していないのだが、ネット内を散策したところ、松岡きっこ(当時25歳)のセーラー服姿がコスプレのようだったという記事を見つけた。ようするに3話「長く遠い道」と4話「空白の遺書」が入れ替わって放送されたようだ。ファミリー劇場のミスか都合かはよくわからないが、予告は2週続けて同じもの、つまり5話「重いかばん」の予告が放送されたらしい。そのまま流すと先週放送した「空白の遺書」になってしまうので、予告のみ差し替えたと考えるのが自然であろう。そう考えると単純なミスであろうか。いずれにしろもう1週くらい様子を見るべきであった。あんなネタ書かなかったのに。

ファミ劇で入れ替わりといえば、一昨年だったか「ウルトラセブン」の44話「円盤が来た」と45話「恐怖の超猿人」が逆に放送されたことがあった。と当時は思っていた。DVDやビデオの収録順も発売されている資料本もすべてその順になっているからである。しかし実は44話が「恐怖の超猿人」で45話が「円盤が来た」が正しいのだという記事をどこかで見た。経緯はよくわからんが、制作した円谷側でもその2話の順番が入れ替わった物を公式的に発表し、それがそのまま定着してしまったようなのである。つまりファミ劇ではそれに沿って「猿人」→「円盤」の順で放送したということなのだろう。しかし30年以上たってから、入れ替わっていると言われても、セブンファンの私は受け入れ難かったりするのである。

しかしセブンの放映順が正しかったとすると、「泣くな青春」も当時は「空白の遺書」→「長く遠い道」の順で予告が間違っているまま放送されていた可能性もなきにしもあらず。「プレイガール」とかでも予告と違うものが放送されたことがあったらしいし。さて真相はいかに。

青い山脈(テレビ版)

5回も映画化された「青い山脈」だが、テレビでも3度ドラマ化されている。最初の62年版は主演が「軽井沢夫人」こと高田美和、他に山田真二、北上弥太郎などということ以外詳細は不明である。

次の66年版は現在CSで放映されている。主演の新子は加賀まりこ、六助は関口宏、沼田先生は中野誠也、雪子先生は村松英子、芸者梅太郎はロミ山田、安吉は工藤堅太郎となっている。何といっても加賀まりこが奇麗すぎて、浮いている気がする。こういった作品には合わないように思うのだが。ちなみに当時23歳であった。最近の若い人は関口宏って司会者だと思っている人も多いのではないだろうか。実際、役者をやっている姿は最近見かけることはないけれども20年くらい前までは俳優であった。ちなみに実父の佐野周二も登場する。

そして74年版だが、これは一度も見たことがなく詳細も不明なのだが、主演の新子は坂口良子、六助は志垣太郎であることは間違いない。他はキャストから判断すると沼田は加山雄三(若大将では田沼)、雪子は小川知子であろうか。後はよくわからんが川崎敬三、加東大介、浜美枝なども登場するようだ。おそらく生徒役なのが川口厚、関根世津子(個人的に気にいっていた)、テレサ野田、丘淑美といったところである。ちなみに丘淑美は「おこれ男だ」の夏代(内藤武敏の娘)役だった蕭淑美(しゃあすうめい~とカナがふってあったと思う)のことである。この番組以外で蕭淑美の名を見かけなかったと思ったら改名していたことが初めてわかった。前2作は1クールであるが、これは2クールだったようである。

青い山脈

「青い山脈」といえば、誰もが知っている石坂洋次郎の青春小説だが、5度も映画化されているのをご存知であろうか。49年、57年、63年、75年、88年とあるのだが、個人的にはまともに見たのは1本もないし、原作も読んだことはない。ただ藤山一郎の唄う歌は子供の頃から知っている。今さら内容を書く必要もないと判断して、この5作品を役者で比較してみよう。

六助、新子、沼田先生、雪子先生、芸者梅太郎、安吉の順番である。まず49年版は池部良、杉葉子、龍崎一郎、原節子、木暮実千代、伊豆肇である。57年版は久保明、雪村いづみ、宝田明、司葉子、淡路恵子、太刀川洋一と40年前だが、結構知った名が並んでいる。63年版は浜田光夫、吉永小百合、二谷英明、芦川いづみ、南田洋子、高橋英樹と日活オールスターという顔ぶれだ。75年版は三浦友和、片平なぎさ、村野武範、中野良子、星由里子、田中健と微妙な感じである。そして一番新しい88年版は野々村真、工藤夕貴、舘ひろし、柏原芳恵、梶芽衣子、なし(安吉という名のキャラは出ない)となっている。間違いなく88年版が一番ショボイ。そういえば舘ひろしが「青い山脈」を唄っていたが、とても違和感があった。

それにしても六助とか新子とか安吉とか沼田玉男とか、時代背景を差し引いても(原作が発表されたのは47年)ネーミングセンスがないなあとか思ったりするのは私だけだろうか。

お宝番組・その後

今回はちょっと趣向を変えて、ここで取り上げた番組・映画のその後の状況について触れてみたい。ここで取り上げた後に放映が始まったのが、まず「特別機動捜査隊」である。あの15年も続いた地味な番組を、全801回を本当にやるのかと思ったが、1話の次はいきなり118話であった。まあ東映の場合、1話のみ現存というケースもよくあるので、ましなほうであろう。残念なのは中山昭二の藤島班の登場は112話からだったようなので、そこは見たかったなあという気がした。

そして映画ではブラック将軍こと丹羽又三郎が主演の「幽霊小判」が放映された。白塗りの丹羽がなかなか凛々しかったが、やっぱり悪人顔であると思った。

「太陽にほえろ・放送禁止編」という項で書いたエピソード19話と27話について新情報があった。その雑誌によれば、この2話が放送禁止ななっておるのは、撮影で本物の銃を使用してしまったからだというものであった。ならば放送禁止としているのも納得いくのだが、真偽のほどはわからない。嘘っぽい話ではあるけれども。

つい先日取り上げた「泣くな青春」だが、2話の次に放映されたのはなぜか第4話であった。2話にはちゃんと予告もついており、松岡きっこのセーラー服姿がしっかり映っていたが、第3話として放映された話に松岡は登場しなかった。替わりに「ハレンチ学園」の山岸こと小林文彦が登場し、自殺してしまうという話であった。調べてみるとそれはやはり第4話として放映されたエピソードである。予告までやっておきながら(CSでも予告はカットされているケースが結構ある)、なぜ第3話は飛ばされたのであろうか。また新たな謎ができてしまった。


進め青春

日本テレビの学園青春シリーズ第4弾となるのが「進め青春」(69年)であるが、わずか11回で打ち切られたこともあり、私自身も見た記憶がない。内容がどうこうというより、青春シリーズも飽きがきていたというのが低視聴率の理由だったようだ。主演の高木先生には浜畑賢吉(東宝の青春シリーズには高木という名前がよく登場する)。ヒロイン先生には亀井光代と「サインはV」の岡田可愛、校長が初代水戸黄門の東野英治郎、他にも平田昭彦、宮口精二など東宝の重鎮が結構出ていた。生徒役には前作「でっかい青春」でも3年後の「飛び出せ青春」でもやっぱり生徒役の剛達人(当時は中沢治夫)、「猿の軍団」のヒロイン徳永れい子、第3話より坂本道子より改名した夏純子、「おれは男だ」でも生徒役の田坂都、鍋谷喜孝など結構おなじみの顔が揃っていた。他にも売れる前の岡崎友紀なども出ていたらしい。打ち切り番組ということで、再放送にも恵まれていなかったであろうし、顔ぶれだけ見ると一度見てみたい番組ではある。特に夏純子を見てみたい。CSでの放送に期待しよう。

われら青春

「飛び出せ青春」ときたら、その続編「われら青春」(74年)である。デビューしたての中村雅俊が一躍スターになった番組として有名だが、当初は松田優作が起用される予定だったらしい。暴力教師のイメージが真っ先に浮かんでしまう。松田が「太陽にほえろ」に行ってしまったため、中村の起用となったようだが、この二人は後に「俺たちの勲章」で刑事コンビを組むことになる。

ドラマは冒頭でいきなり学ランの穂積ペペ(山本)が登場し、前作を見てた人には留年したのがわかる。ペペはまだ17くらいだったのに高校5年の役である。有島一郎、穂積隆信、柳生博らも前作からの続投で、ヒロイン教師は島田陽子である。生徒役は今までの常連という感じの役者はあまりいなくなり、お馴染みの顔は千葉裕や小原秀明くらいであろうか。清水昭博はやはり中村が教師役の「ゆうひが丘の総理大臣」でも生徒役で登場している。女生徒では一番美形だったのは白川梨絵役の大原福美だったと思うが、役柄的には反沖田、反ラグビー部ということもあり、損な役回りであった。この番組以外に目立った活動はないようだ。一番出世したのは応援団長役だった関谷ますみであろうか。まさかあの「特捜最前線」でレギュラーを勤めることになるとは予想できた人はいないだろう(あたり前だが)。大山いづみもかなりチョイ役的な扱いだったのだが、山本がラブレターを出そうとするなどピックアップされたこともあった。彼女はその後も結構活躍し「スパイダーマン」などにもレギュラーで登場していた。

意外だったのは、この番組は全22話しかないことだ。「飛び出せ」はその倍の43話もあったので、もっとやっていたような印象があったのである。印象ほど視聴率が良かったということもないようだ。

飛び出せ青春

前項で名前を出したついでなので「飛び出せ青春」(72年)について触れておこう。70年代青春ドラマといえばこの「飛び出せ青春」をあげる人も多いであろうから、あまり詳しく説明する必要はないかもしれないが、一応書いておこう。主演は当時はまだあまり知られていなかった村野武範だが、ヒロイン教師は酒井和歌子、校長は有島一郎など東宝っぽい役者も配置されている。生徒役の筆頭が当時の青春スター・石橋正次(高木)で、当時24歳ということもあり高3は無理だと思ったのか、高校5年生という設定であった。同年代の青春シリーズ生徒役常連の剛達人(片桐)も同じ高校5年である。ちなみに石橋が登場する回のみ登場する大田黒久美(生田みどり)も24歳だったらしい。途中石橋が降板するのは、スケジュールの都合というより監督とソリが合わなかったからだと本人が語っていた。二十歳を超えているのが当たり前も生徒たちの中で、穂積ペペ(山本)はまだ14歳の中学生で、頭師佳孝(柴田)はほぼ設定どおりの17歳であった。当時はこの二人が名子役だったとは知るよしもなかった。頭師佳孝などあの黒沢映画の主役(どですかでん)である。

しかし、今思えばこの番組は女生徒はあまり充実していなかった気がする。一際目立つのは青木英美(森下真樹)くらいで、後話に絡むのは松原麻里(桜井弘子)と降旗文子(畑野ふみ子)くらいである。松原とコンビだった相原ふさ子(矢吹玲子)は途中で姿を消すし、後にラムちゃんの声優で有名となる平野文は女生徒の一人であるが、よく見ないとわからない。転校生としてやってくるのも男ばかりで、森川正太(木次、当時は沖正夫)を初めとして、小原秀明(滝井)、火野正平(兵頭、当時は二瓶康一)と確か女生徒の転校生はいなかったと記憶している。今だったら無意味に可愛い女生徒を揃えているところであるが、その力がなくても十分に面白かった。メインライターとなった鎌田敏夫の力も大きかったのだろう。

泣くな青春 その2

前項の続きである。この72年には同じ青春ドラマ「飛び出せ青春」がヒットしている。 しかも制作は「泣くな」も「飛び出せ」も同じ東宝である。しかし人気には大きな差があり、「泣くな」のほうは存在すら知らない人も多いのではないだろうか。主演も新人同様の村野武範に対して人気絶頂だった中山仁でありながら、「泣くな」は惨敗だったといえる。この差はどこからきたのだろうか。まあ明るい「飛び出せ」に対して、暗いトーンの「泣くな」ということまあるだろうが、放映時間や放送局も結構影響しているのではないだろうか。森田健作の大ヒットドラマといえば「おれは男だ」だが、これは日本テレビでの放送である。しかしコケてしまった「青春を突っ走れ」や「あしたに駈けろ」はフジテレビだ。「飛び出せ青春」は日本テレビだが、「泣くな青春」はフジテレビなのだ。つまりヒットした青春ドラマは悉く日テレ(もちろんコケたのもあるが)で、フジでやると何故かコケていたのである。実際フジが勢いづくのは80年代に入ってからなので、やはり負のオーラのようなものがあったのかもしれない。

さてゲスト陣だが、やはり同じ東宝制作ということもあってか「飛び出せ」のほうから出てくるメンバーも結構いる。剛達人、頭師佳孝、青木英美、武岡淳一などが登場。福崎和宏が出演していた「ハレンチ学園」からは主役コンビだった児島美ゆき、小林文彦、他にも青春ドラマの常連である木村豊幸、沢田勝美、そして飛び出せのほうにも出ている千葉裕、火野正平も登場するようだ(まだ見ていないので)。

泣くな青春

先日からCSで、かなりマイナーな青春ドラマ「泣くな青春」(72年)が始まった。昔再放送でチラッと見た記憶はあるが、まともに見るのはこれが初めてである。主演は当時は飛ぶ鳥を落とす勢いだった中山仁で、元不良少年だったという新任教師である。担任する3年D組は問題児15人を隔離するため作られたクラスという設定だ。そのクラスを作った校長役が二谷英明で、いい奴なのか悪い奴なのか2話見ただけではよくわからない(多分いいやつだと思う)。その娘でもあるヒロイン教師が武原英子である。さてD組の生徒役だが、まずはりーダー役が水谷豊、「ハレンチ学園」の福崎和宏、同時期の「飛び出せ青春」にも出ていた小原英明、女生徒には「チャコちゃん」こと四方晴美と思いきや、その姉の四方正美がいる。そっくりなので一瞬カン違いしていた。実は四方正美を見たのは初めてのような気がする。そして注目すべきは「Gメン75」の藤田美保子。ほとんどセリフもないが間違いなく彼女である。公式的には74年の「鳩子の海」のヒロインでデビューと言われているが、実はこの作品がデビューだったようである。彼らとは真逆の優等生の代表を演じるのが「光速エスパー」こと三ッ木清隆、そしてヒロイン生徒となる関根恵子(現・高橋恵子)といった面々だ。ところでこの番組10月スタートだったのだが、同年7月にスタートしているのがあの「太陽にほえろ」である。つまり関根恵子は刑事をやっている一方で女子高生をやったりしていたのである。ちなみに「太陽」の第1回のゲストは水谷豊であった。意外にネタの多いドラマなので事項に続く。