われら青春 | お宝映画・番組私的見聞録

われら青春

「飛び出せ青春」ときたら、その続編「われら青春」(74年)である。デビューしたての中村雅俊が一躍スターになった番組として有名だが、当初は松田優作が起用される予定だったらしい。暴力教師のイメージが真っ先に浮かんでしまう。松田が「太陽にほえろ」に行ってしまったため、中村の起用となったようだが、この二人は後に「俺たちの勲章」で刑事コンビを組むことになる。

ドラマは冒頭でいきなり学ランの穂積ペペ(山本)が登場し、前作を見てた人には留年したのがわかる。ペペはまだ17くらいだったのに高校5年の役である。有島一郎、穂積隆信、柳生博らも前作からの続投で、ヒロイン教師は島田陽子である。生徒役は今までの常連という感じの役者はあまりいなくなり、お馴染みの顔は千葉裕や小原秀明くらいであろうか。清水昭博はやはり中村が教師役の「ゆうひが丘の総理大臣」でも生徒役で登場している。女生徒では一番美形だったのは白川梨絵役の大原福美だったと思うが、役柄的には反沖田、反ラグビー部ということもあり、損な役回りであった。この番組以外に目立った活動はないようだ。一番出世したのは応援団長役だった関谷ますみであろうか。まさかあの「特捜最前線」でレギュラーを勤めることになるとは予想できた人はいないだろう(あたり前だが)。大山いづみもかなりチョイ役的な扱いだったのだが、山本がラブレターを出そうとするなどピックアップされたこともあった。彼女はその後も結構活躍し「スパイダーマン」などにもレギュラーで登場していた。

意外だったのは、この番組は全22話しかないことだ。「飛び出せ」はその倍の43話もあったので、もっとやっていたような印象があったのである。印象ほど視聴率が良かったということもないようだ。