青い山脈 | お宝映画・番組私的見聞録

青い山脈

「青い山脈」といえば、誰もが知っている石坂洋次郎の青春小説だが、5度も映画化されているのをご存知であろうか。49年、57年、63年、75年、88年とあるのだが、個人的にはまともに見たのは1本もないし、原作も読んだことはない。ただ藤山一郎の唄う歌は子供の頃から知っている。今さら内容を書く必要もないと判断して、この5作品を役者で比較してみよう。

六助、新子、沼田先生、雪子先生、芸者梅太郎、安吉の順番である。まず49年版は池部良、杉葉子、龍崎一郎、原節子、木暮実千代、伊豆肇である。57年版は久保明、雪村いづみ、宝田明、司葉子、淡路恵子、太刀川洋一と40年前だが、結構知った名が並んでいる。63年版は浜田光夫、吉永小百合、二谷英明、芦川いづみ、南田洋子、高橋英樹と日活オールスターという顔ぶれだ。75年版は三浦友和、片平なぎさ、村野武範、中野良子、星由里子、田中健と微妙な感じである。そして一番新しい88年版は野々村真、工藤夕貴、舘ひろし、柏原芳恵、梶芽衣子、なし(安吉という名のキャラは出ない)となっている。間違いなく88年版が一番ショボイ。そういえば舘ひろしが「青い山脈」を唄っていたが、とても違和感があった。

それにしても六助とか新子とか安吉とか沼田玉男とか、時代背景を差し引いても(原作が発表されたのは47年)ネーミングセンスがないなあとか思ったりするのは私だけだろうか。