飛び出せ青春 | お宝映画・番組私的見聞録

飛び出せ青春

前項で名前を出したついでなので「飛び出せ青春」(72年)について触れておこう。70年代青春ドラマといえばこの「飛び出せ青春」をあげる人も多いであろうから、あまり詳しく説明する必要はないかもしれないが、一応書いておこう。主演は当時はまだあまり知られていなかった村野武範だが、ヒロイン教師は酒井和歌子、校長は有島一郎など東宝っぽい役者も配置されている。生徒役の筆頭が当時の青春スター・石橋正次(高木)で、当時24歳ということもあり高3は無理だと思ったのか、高校5年生という設定であった。同年代の青春シリーズ生徒役常連の剛達人(片桐)も同じ高校5年である。ちなみに石橋が登場する回のみ登場する大田黒久美(生田みどり)も24歳だったらしい。途中石橋が降板するのは、スケジュールの都合というより監督とソリが合わなかったからだと本人が語っていた。二十歳を超えているのが当たり前も生徒たちの中で、穂積ペペ(山本)はまだ14歳の中学生で、頭師佳孝(柴田)はほぼ設定どおりの17歳であった。当時はこの二人が名子役だったとは知るよしもなかった。頭師佳孝などあの黒沢映画の主役(どですかでん)である。

しかし、今思えばこの番組は女生徒はあまり充実していなかった気がする。一際目立つのは青木英美(森下真樹)くらいで、後話に絡むのは松原麻里(桜井弘子)と降旗文子(畑野ふみ子)くらいである。松原とコンビだった相原ふさ子(矢吹玲子)は途中で姿を消すし、後にラムちゃんの声優で有名となる平野文は女生徒の一人であるが、よく見ないとわからない。転校生としてやってくるのも男ばかりで、森川正太(木次、当時は沖正夫)を初めとして、小原秀明(滝井)、火野正平(兵頭、当時は二瓶康一)と確か女生徒の転校生はいなかったと記憶している。今だったら無意味に可愛い女生徒を揃えているところであるが、その力がなくても十分に面白かった。メインライターとなった鎌田敏夫の力も大きかったのだろう。