なぜカサンドラ症候群はつらいのか⑮-関わってくるタイプ- | 共依存克服・夫婦問題カウンセラー大村祐輔 takeheartのブログ

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今回はカサンドラの方からお話いただくかなり多い種類の事例について書いてみようと思います。

 

ASD傾向にある人の中でも、今回は何かと関わろうとしてくるタイプの人と生活する場合に頻繁に起こる事例となります。

 

このようなタイプは、家事の分担等においても特定のこと(得意なこと)に関しては積極的に担当になろうとします。

(逆に苦手なことは一切関わろうとしない極端さがあります)

 

全く関わろうとしないタイプと生活している人からすると、「何もしないより全然良いじゃん」と思うかもしれませんが、そう思えないことが度々起きるのです。

 

 

早速事例を書きたいと思いますが、今回は家事(料理)にまつわる話となります。

まるでテンプレートでもあるかのように皆さん同じような話となります。

 

夫婦で話し合って、ASD傾向にある人が料理担当になることもあれば、自ら「自分は料理を担当するよ」と申し出て担当になろうとする人もいます。

完全に片方が毎回全部作るという夫婦もいれば、曜日によって分担するという夫婦もいます。

 

 

それはさておき、

ASD傾向にある人が料理を担当するとどんなことが起こるのか、

をまとめました。

 

 

①明確な理由なく作らない日が出てくる

 

一番多いのが、

最初の数日(数回)は決められた日にきちんと作ってくれるが、段々と作る日と作らない日が出てくる、

というパターンです。

 

担当という意識が希薄な上、作る作らないの理由がその時の気分だったりします。

 

決めたことを気分でやったりやらなかったりされると困りますよね。

 

また、話し合って決めたという事実自体を時間と共に忘れ去る人もいます。

「そんなこと決めたっけ?」みたいな反応をする人すらいます。

 

 

②作らない(作れない)報告がない

 

気分がのらないという理由で作れない、ということを100歩譲ってOKとしても、作らないならそれを報告してもらわないと困りますよね。

 

カサンドラ側の人だって自分が作るなら準備がありますからね。

 

例えば、事前に報告があれば、何を作るか考えて必要な食材を買って…という一連のことを計算してその日の動きを考えることができますが、報告がないとそういったことができません。

 

作ってもらえると思って会社等から帰ってきた後に言われても困りますよね。

 

ASD傾向にある人は、報告をしないことによって起きること、カサンドラ側の人(家族)が困ることを想像できない傾向にあります。

 

また、体調が悪くてできないという日もあると思います。

それは仕方ないです。

ですが、できないならできない報告をしてもらわないとカサンドラ側の人は困ります。

 

 

③カサンドラ側の人から指摘・注意されていることの趣旨を理解できない

 

カサンドラ側の人は「報告をして欲しい」と伝えているだけなのですが、「責められた」と受け取り、かつ、「責められた」ということしか残らないことが多いです。

 

体調が悪くてできないならそれは仕方ないことですので、カサンドラ側の人は当然それを責めることはしません。

 

しかし、ASD傾向にある人はそれがわからず、「こんなに体調が悪いのに作れって言うのか!」等と的外れなことを言うことがあります。

 

とにかく何を注意されているのかわからないので、今後も同じようなことが起こり続けます。

 

改善されていかないことが本当につらいですよね。

 

 

④やたら凝ったものを作って時間がかかる(こだわりを押し通す)

⑤複数のものを並行して作れず一品一品作るので時間がかかり過ぎる(マルチタスクが苦手)

 

仕事が休みの日等余裕のある日ならまだしも、そうでない日に時間をかけられると困りますよね。

 

まして子供がいる家庭なら、特に夜の時間は1分1秒がおしいですよね。

 

なんなら大人が食べる分は適当で良いくらいですよね。

 

ここでもやはり、カサンドラ側の人が指摘すると、「こんなにみんなのために考えて作ってるのに文句言うのか!」等と的外れなことを言うことがあります。

 

カサンドラ側の人は「凝ったものを作るな」と言っているわけではなく、「作ってくれるならできれば余裕のある時に作って欲しい」という意味で言っているのですが、それが伝わりません。

 

状況にそぐわないことを指摘しているだけなのにそれが伝わりません。

 

 

⑥「おまえはモラハラだ!」と言ってくる

 

こういうことが日常の中で起き続けると、カサンドラ側の人としても「こんなことになるなら担当してもらわなくて良いよ」という気持ちにもなります。

 

また、はじめからカサンドラ側の人が自分一人でやるということなら感じなくて済んだわずらわしさやイライラを感じなくてはいけないわけで、何のために分担している(頼んでいる)のかわからなくなります。

 

こういった精神的なダメージは、あれこれ動いて体力を消費するよりもダメージが非常に大きいですよね。

 

以上のような気持ちになり、いつの日かストレスも限界を超え、カサンドラ側の人がこのような思いを少しでも口にしてしまった時、

それを聞いたASD傾向にある人がカサンドラ側の人に対して「モラハラだ!」と言うのです。

 

理不尽過ぎますが、本当にそう思って言っていることが多いです。

自分が原因でこうなっていることがわからないからです。

 

ASD傾向にある人は、

自分が「責められた」と感じた瞬間に、それ以前から現在までの経緯を忘れるというか考慮に入れないというか繋がりを認識できない傾向があるので、

自分が原因かもしれないと思える可能性がかなり低いです。

 

(参考ブログ:なぜカサンドラ症候群はつらいのか⑧-話の一部を切り取って話す-

 

ここまでの経緯ですらかなりつらいのに、最後の最後で「おまえはモラハラだ!」と言われたら…心折れますよね。

 

(同じように職場でもこのようなことが起きますが、その場合「パワハラだ!」となります)

 

 

今回は家庭内における家事(料理)の話を例にしましたが、それ以外のことが一事が万事こんな感じでしたら、カサンドラ側の人がおかしくなるのは仕方ないかと思います。

 

変に関わってこられるとプラスどころかマイナスになってしまうわけですが、カサンドラ側の人としても、本来なら感謝できるところを感謝できなくなるのもつらいですよね。

 

カサンドラ側の人は基本的に優しいですから(優しいからカサンドラになる)、本来感謝できるところを感謝できないことで、「感謝できない自分が悪いのではないか」と自分を責めてしまう人もいます。

 

 

決めたことを自分の都合の良いように解釈する、または軽視する

決めたことを忘れる

気分で動く

報連相ができない

報連相をするべきところがわからない

状況が見えない

状況に応じた行動ができない

自分のこだわりを押し通す

マルチタスクが苦手

相手の言っていることの趣旨がわからない

必要な注意や指摘を否定と捉える

指摘されても指摘されたことは残らず、「責められた」ということだけが残る

自分が良いと思ったことが相手も良いと思うとは限らないことがわからない

「自分が良いと思うことをした=OK」と相手の反応は関係なしに自己完結してしまう

自分が良いと思ったことをしたのに喜ばない相手がおかしいと思う

自分側の視点しかない

過去から現在までに起きたことが線として繋がらない

 

等のいろいろな特徴が絡み合った事例だと思います。

 

 

こういったことが続けば、

いくら「そうではない」「そんなつもりはない」と言い張っても、

 

「自分側の世界しかない」

「想像力がない」

「空気が読めない」

 

等と思われても仕方ないかと思います。

 

いくら「そうではない」「そんなつもりはない」と言い張っても、

行動が伴っていないなら、相手が感じ取れないなら、

そう思われても仕方ないかと思います。

 

 

いつものように、最後に一つ注意点をお伝えします。

 

発達障害と診断を受けていないパートナーに対して、発達障害だと決めつけることによって夫婦問題が悪化するというケースもあります。

決めつけた側がパートナーに対して非現実的な要求をしてしまい、それがどんどん過度になっていっていることに気付けなくなる、

ということが起きます。

「それって定型の人でも察するのは無理だよ」ということも「相手が発達障害だからわからないのだ」と判断してしまう、ということです。

こういう視点がないとモラハラの加害者になってしまう危険が出てきます。

こうならないためにも、第三者の目は必要に思います。

 

また、すべてのASD傾向の人に本記事のようなことが起こるわけではもちろんありません。

傾向といっても、程度や出方は当然それぞれ人によって違います。

予めご承知おきください。

 

 

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<参考ページ(HP)>

 

共依存・アダルトチルドレンチェックリスト

アスペルガー症候群とカサンドラ症候群

なぜモラハラから抜け出せないのか

自己愛性パーソナリティ障害と共依存

「見捨てられ不安」が招く悲劇(不倫について記載あり)

共依存は連鎖する

親子間の共依存(毒親の支配言葉含む)

母娘問題(毒親チェックリスト含む)

離婚するべきか修復するべきか

夫婦円満豆知識

大村祐輔プロフィール

お客様の声

 

<参考ブログ>

 

なぜカサンドラ症候群はつらいのか①-自己完結について-
なぜカサンドラ症候群はつらいのか②-説明の困難さについて-
なぜカサンドラ症候群はつらいのか③-例え話について-
なぜカサンドラ症候群はつらいのか④-応用が難しい-
なぜカサンドラ症候群はつらいのか⑤-記憶について-
なぜカサンドラ症候群はつらいのか⑥-カサンドラの怒りについて-
なぜカサンドラ症候群はつらいのか⑦-受動型ASDについて-
なぜカサンドラ症候群はつらいのか⑧-話の一部を切り取って話す-
なぜカサンドラ症候群はつらいのか⑨-見たものだけで判断する-
なぜカサンドラ症候群はつらいのか⑩-「自分はそうは思わない」-
なぜカサンドラ症候群はつらいのか⑪-「普通」について-
なぜカサンドラ症候群はつらいのか⑫-知識がつくことによるつらさ-

なぜカサンドラ症候群はつらいのか⑬-カサンドラ特有の不倫によるつらさ-

なぜカサンドラ症候群はつらいのか⑭-「価値観」にまつわる話-

 

なぜ共依存から抜け出せないのか-サンクコスト効果-

カサンドラ症候群克服にはACの克服が最善策か

なぜ過去の同じ話を何度もされてしまうのか

 

なぜモラハラの後遺症はこわいのか①
なぜモラハラの後遺症はこわいのか②(+モラハラ加害者の特徴)
なぜモラハラの後遺症はこわいのか③(カサンドラの後遺症含む)
なぜモラハラの後遺症はこわいのか④-いつも選ぶ相手に不安定さがつきまとう-

真のモラハラ加害者に、加害者にさせられていませんか?
なぜ問題のある人に執着してしまうのか
相手の気持ちを考える時の注意点①

 

自己愛性パーソナリティ障害の人の被害者のあなたへ①
自己愛性パーソナリティ障害の人の被害者のあなたへ②
自己愛性パーソナリティ障害の人の被害者のあなたへ③
自己愛性パーソナリティ障害のパートナーと離れないとどうなるか
自己愛性パーソナリティ障害の人と被害者の共通点
自己愛性パーソナリティ障害(NPD)とASDの共通点-ねじ曲げて解釈することについて-

「自分が変われば相手が変わる」による苦しみ
どうしても離婚に踏み切れないあなたへ
人生の選択に迷っているあなたへ

 

 

 

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