境界性パーソナリティ障害の人(以下BPD)は、
「あなたがいないと私はダメになる」
「あなたしかわかってくれる人はいない」
と思わせることに非常に長けています。
そのため、共依存関係になりやすく、なかなか離れられない原因にもなります。
共依存傾向の人(頼まれたら喜んで何でもやってあげてしまうような人)がターゲットにされやすいです。
(ターゲットと書きましたが、そのように意図していることはほとんどなく、無自覚でおこなわれます)
そんなBPDの人ですが、少しでもあなたが望み通りに動かない場合、前回お伝えした「こき下ろし(脱価値化)」をしてきます。
あなたが自分自身になろうとすることを「裏切り」ととることもあります。
(自分自身になろうとする、というのは、“自分の気持ちに忠実になろうとする”という意味です)
いかにBPDの人が”自分に合わせてもらえているか”で愛情をはかっているかがわかると思います。
見捨てられ不安が異常な程大きいので、
パートナーの一挙手一投足のすべてを自分と関連付けてしまいます。
BPDの人の心のうちは、
自分に合わせてもらえている=自分のことが好き
自分に合わせてもらえていない=自分のことが嫌い
のようなイメージです。
そしてさらにBPDの人は、
少しでも自分が欲しい言葉や行動と異なるだけで不安で激怒する、
ということがあります。
自分が欲しい言葉と一言一句違わずに言われないとすべて不正解、というレベルの人もいます。
正解がないのとほぼ同義なので、パートナーのすべての発言は不正解となり、「わかってくれていない!」となります。
BPDの人はそのあたりを自覚していないため、パートナーに質問したりアドバイスを求めて自滅するのです(本人は自滅とは思っていません)。
要するに、
自分の勝手な過度の理想や期待のせいでパートナーの発言がすべて不正解になってしまうのに、その自覚がないため、質問したりアドバイスを求めることでパートナーから不正解の発言を結果的に自らが引き出すかたちとなり、勝手に激怒する、
ということになります。
最終的にはどのパートナーも敵になってしまいます。
パートナーとしても、嫌いでもなく、雑に扱っているわけでもなく、むしろ愛情深く、慎重に丁寧に接しているのに、「じゃあいったいどうしたら良いんだ!」と困ることが多いと思います。
こうしてパートナーに過度の要求をしておきながら、理想に近いことをしてくれたとしても、それに対する感謝や良い評価をすることはほとんどありません。
自分が過度の要求をしている自覚がないからです。
理想に近いことをしているのに、少しでも異なると「違う!」になるため、パートナーは報われません。
本当に報われません。
冒頭で述べた通り、
「あなたがいないと私はダメになる」
「あなたしかわかってくれる人はいない」
と思わせることが上手なので、割とすぐにパートナーが見つかります。
こうして「わかってくれなければ次の人に優しくしてもらえば良い」となるので、自分と向き合うことがなくなり、同じことを繰り返してしまいます。
自分が過度な要求をしていることを自覚するチャンスがなくなり、同じことを繰り返してしまうのです。
ある意味これは本当の意味で悲劇なことで、新しいパートナーがすぐに見つかることが決して喜ばしいことではないのです。
特に共依存傾向にある人(人に頼られることで存在意義を感じる人)は、なかなか判断が難しいですが気を付けないといけません。
「自分は他の人からわかってくれないなんて言われたことがないし、なんならむしろわかってくれると言われる方だけどな」という人は、自分がおかしいわけではない可能性がありますので、これを判断基準の一つとしましょう。
付き合って(または結婚して)、自分が被害を受けた後でしか「パートナーがBPD傾向だったんだ」と気付けないくらいの難しさがあるので、気付けなかった自分を責めないでいただきたいですね。
最後に注意点です。
いつもパートナーに「わかってくれない!」と言われてしまう、という人が、この記事を読んで、「パートナーはBPDなのかも」と早合点しないように、と思います。
本当にあなたがわかっていないだけかもしれないからです。
パートナーに「わかってくれない!」と頻繁に言われたり、「パートナーからモラハラを受けています」とご相談に来た方からよくよくお話を聞いていくと、パートナーがカサンドラ症候群だった、というケースがあるからです。
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