ASD傾向にある人は、
単に話がかみ合っていないことを、「価値観が違う」と捉えてしまう
ということがあります。
カサンドラ側からすると、
「そもそも価値観が違うという話をするところまでいっていないのですが…」
と言いたいところですよね。
価値観の違いの話をする以前の問題だということです。
ちゃんと話し合えた上で価値観が合わなくて…ということならまだ納得がいきますが、そもそも話し合えてもいない(かみ合っていない)ので、納得がいかないままとなります。
次に進めもしないからです。
ASD傾向にある人は「価値観が違う」ということと「話がかみ合わない」を一緒にしてしまっているということです。
実際は、そんな意識も自覚もなく一緒にしてしまっている、というのが本当のところだと思います。
「価値観が違い過ぎてやってられない!」等と言うこともありますが、カサンドラ側からすると、「話し合えた後にそのセリフを言うならわかるけど…話し合えてもいないのにそんなこと言われても…」といった感じでしょうか。
また、カサンドラ側が「〇〇(やるべきこと※)をやって欲しい」とただ言っているだけのような時でも、「価値観が違う!」と言うことがあります。
やるべきことをやらないことを正当化するために言っているということです。
実際は、やるべきことがやるべきことだということがわからず、正当化しているつもりもない、というのが本当のところだと思います。
※やるべきことについては、なぜカサンドラ症候群はつらいのか⑪-「普通」について-を参考にしてみてください。
ここまでは、価値観の違いの話までいっていないという話でしたが、
次に、なんとか話がかみ合って、本当に価値観が違うという結論が出た場合の話をします。
カサンドラ側の人は、価値観が違うこと自体に苛立ちはしないのですよね(もちろんあまりにもASD傾向にある人が非常識の場合は除く)。
カサンドラ側の人は、みんな人それぞれいろいろな価値観があり、価値観が違うのは当たり前という前提でいて、
「価値観が似ているに越したことはないけど、もし違うなら話し合ってお互いに落としどころを見つけていこうよ」
というスタンスなのですよね。
しかし、ASD傾向にある人は、「価値観が違う=自分が正しくて相手がおかしい」というように捉えがちです。
お互いの価値観が違う、ということがわかったところがむしろ本当の意味での話し合いのスタートなのですが、
「価値観が違う!やってられねぇ!」となってそれで終わらせてしまうことが多いです。
ASD傾向にある人からすると、カサンドラ側の人こそが「自分が正しくて相手がおかしい」と思っている、と思えるのでしょうけどね。
しかし、カサンドラ側の人が言うことは、きわめて普通のことであることが多いです。
「最低限の普通」「最低限大前提のこと」「暗黙の了解的なもの」「社会通念上相当」についての意見というか要求※だと思います。
定型の人どうしなら当たり前過ぎて話題にものぼらないこと、だと思います。
※これらについても、なぜカサンドラ症候群はつらいのか⑪-「普通」について-を参考にしてみてください。
それらを価値観の違いと言われても困るわけです。
家事や育児においてそれを持ち出されると生活がまわらない等といった不都合が生じます。
しかも、ASD傾向にある人の中には、「価値観が違い過ぎてやってられないから、やらねー!」となる人もいます。
家事や育児は納得がいこうがいかまいがやっていかなくてはいけないことですが、そのあたりをわかっておらず、簡単に放棄できてしまうのです。
ASD傾向にある人は困らないのでしょうが、カサンドラ側の人はめちゃくちゃ困るのです。
どれだけ心も体も疲弊することか。
ただ、子供たちはそのあたりシビアによく見ていますからね。
放棄した側の親のことは信用しないですし、離婚になった場合についていこうとは思いません。
価値観が合わない、とか、意見が通らない等の理由で家事育児を放棄するような親を尊敬することはありませんからね。
お客様のお子さんを見ていると、早くて5歳くらいからそのあたりよくわかっていますね。
残念ですがASD傾向にある人でそこまで考えられている人は少ないです。
そこまで考えられている人なら、そもそも話がかみ合わないこともないですし、価値観についてもちゃんと話し合えますからね。
最後に余談です。
芸能人の離婚理由等でよく聞く「価値観の不一致」のような言葉を、よくわかっていない状態(本人はよくわかっていると思っている)で使っているだけのことも多いです。
このようなキーワード的な言葉を覚えるとやたらとすぐに使いたがる傾向があるように思います。
今この状況においてその言葉が当てはまるかどうかの精査が甘いため、どんなことにおいても当てはめようとしてしまいます。
そのため、こういったキーワード的な言葉を目に触れさせたくない、覚えさせたくないと思う人(カサンドラ側の人)は多いです。
いつものように、最後に一つ注意点をお伝えします。
発達障害と診断を受けていないパートナーに対して、発達障害だと決めつけることによって夫婦問題が悪化するというケースもあります。
決めつけた側がパートナーに対して非現実的な要求をしてしまい、それがどんどん過度になっていっていることに気付けなくなる、
ということが起きます。
「それって定型の人でも察するのは無理だよ」ということも「相手が発達障害だからわからないのだ」と判断してしまう、ということです。
こういう視点がないとモラハラの加害者になってしまう危険が出てきます。
こうならないためにも、第三者の目は必要に思います。
また、すべてのASD傾向の人に本記事のようなことが起こるわけではもちろんありません。
傾向といっても、程度や出方は当然それぞれ人によって違います。
予めご承知おきください。
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<参考ページ(HP)>
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立て続けに2、3の違う風邪になっているようです。
子供2人でも大変なのにそれ以上の方はどれだけ大変なんだろうと思います。
ましてこういう時にまったく戦力にならないどころか戦力を削いでくるようなパートナーと暮らしている方はいったいどうやってしのいでいるのか…。
尊敬です。
こういう協力していかないといけない時に限って機嫌が悪くなる人いますよね…。
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