こんにちは、つな動です。
お家の子はお元気ですか?
ネコさんの歯が溶けてなくなる吸収病巣について情報をシェアいたします。
まとめ
1. 奥歯が溶けてなくなる病気で意外とよくある病気。
2. 他の歯の病気と混じっていることが多いので診断しにくい。
3. 治療は痛くなった歯を抜歯する。
4 . 予防方法は分かっていない。
1. 猫の吸収病巣とは
猫の吸収病巣は、ネコさんの歯が原因不明の理由で溶けてしまう病気です。溶けて歯が無くなった部分は骨に置き換わります。
報告によって若干異なるのですが、ネコさんの3頭中1頭に発生するのでよくある歯の病気です。
吸収病巣になってしまうと最低でも3本の奥歯は溶けてしまい、多いネコさんでは奥歯が全て溶けてしまうこともあります。
↑溶けて穴が空いた奥歯(「Tooth resorption in dogs and cats」より)
↑歯が溶けていく模式図(「Tooth resorption in dogs and cats」より)
2. 吸収病巣の見つけ方
お家のネコさんが吸収病巣かどうかを判断するのはちょっと難しいです。
多くの場合、吸収病巣があるとそこの部分に歯石が溜まって穴が見えにくくなったり、歯肉が腫れていても歯周病との区別がつきにくい状態になっています。
歯のレントゲンで診断できる場合もありますが、他の歯の病気が併発していてわかりにくいことの方が多いです。
症状もいろいろで、穴が空いているのに全然痛そうじゃなかったり、すごく痛がって食欲がなくなるネコさんもいます。
3. 吸収病巣の治療方法
吸収病巣の治療は、溶け始めた歯の抜歯です。
虫歯の治療のように穴を塞いでも、何かしらの薬を使用しても歯が溶けるのは止まりません。
歯が溶けきるまでの間に他の歯の病気が併発しないように、先に歯を抜いてしまう方法が勧められています。
別の考え方として、ネコさんが痛みを感じていなくて他の歯の病気を併発していないのならば、自然に歯が溶けきるのを待つ方法も選択肢としてあります。
痛くなったら早めに抜歯してあげましょう。
4 . 吸収病巣の予防方法
予防方法は今のところ分かっていません。
原因がわかっていないので対策方法が分かっていません。
歯磨きなどのケアをすると予防できるという証拠はありません。
予防方法はないので、ネコさんが吸収病巣で困っている症状が見られたら早めに動物病院に行きましょう。
例
・食事を食べにくそうにしている。
・食事の時に急にギャッとなく。
・口が臭い。
・ヨダレが出る。
・口が痛くてグルーミングができずにボサボサになる。
吸収病巣以外にもいくつもの歯の病気があるので、診断してもらい治療方法を相談して下さい。
そして、ネコさんの歯の痛みを早く解決してあげて下さい。
それでは
お家の子に幸せが訪れますように。
つな動の歯科診療/処置についてはこちら→「歯科処置」
各種病気についての解説はこちら→「病気と薬の情報」
つな動のHPはこちら↓