こんにちは、つな動です。
お家の子はお元気ですか?

ワンちゃんの僧帽弁閉鎖不全症について情報をシェアいたします。

まとめ

・ 心臓の中での血液の流れが悪くなる病気

・ 1番の原因は老化

・ 治療は毎日の投薬で心臓の負担を軽くして、病気の進行を抑える

 

 

・ 心臓の中での血液の流れが悪くなる病気

僧帽弁閉鎖不全症は、中高齢のワンちゃんで多く見られる心臓の病気です。

この病気になると、心臓の中での血液の流れが悪くなって色々な症状が出てきます。

 

僧帽弁とは❗️

心臓の中には血液の逆流を防ぐ弁が4つあります。

その中のひとつが僧帽弁です。

弁の中でも僧帽弁の負荷が一番大きいので、年齢とともに故障しやすい傾向があります。

 

 

・ 1番の原因は老化

僧帽弁閉鎖不全症には別名がいくつかあり、最近では「僧帽弁粘液腫様変性」と呼ばれることが多いようです。

 

病気のだいたいの流れは

1、まず、僧帽弁がじわじわ変形する(粘液腫様変性)

2、弁が変形したせいで締まりが悪くなる(閉鎖不全)

3、弁の隙間から血液がちょっと逆流する(弁逆流)

4、心臓の血流が悪くなり症状が出る(心不全)

 

1の僧帽弁が変形する原因のほとんどは加齢によるものです。

心臓で一番頑張っていた僧帽弁が、長年の働き過ぎで故障が出てきた、といった感じでしょうか。

 

 

・ 治療は毎日の投薬で心臓の負担を軽くして、病気の進行を抑える

僧帽弁閉鎖不全症の治療方針は2つあります。

 

A. 心臓の負担を軽くする

B. 苦しい症状を軽くする

 

Aについて

心臓の負担を軽くすることで、心臓が悪くなるペースを遅らせることができます。

薬でよく使用されるのは『ピモベンダン』です。

ピモベンダンは症状が出る前(ステージB2)からの投薬がおすすめです。

ピモベンダンをステージB2から投与すると次のようなメリットがあります。

・苦しい症状が出るのを1年くらい遅らせられる

・他の心臓薬に比べて寿命が長くなる

 

Bについて

一番苦しい症状は肺水腫です。

肺水腫は、心臓の血流が悪くなることで、肺がむくんで呼吸が苦しくなる状態です。

この時によく使用されるのは利尿薬です。

おしっこを出させることで、肺のむくみを軽減させることができます。

『トラセミド』という利尿薬が最近よく使われるようになりました。

 

 

おまけ

僧帽弁閉鎖不全症の病気ステージの特徴と治療法(簡易版)

 

 

僧帽弁閉鎖不全症について情報をシェアいたしました。

犬種、年齢、持病などにより判断は変わることがあります。

実際の診断や治療方法の判断は動物病院で相談してください。

 

 


それでは
お家の子に幸せが訪れますように。

 

 

当院のホームぺージには病気の解説を載せています。

お時間のある時にご覧ください。

病気の情報の処方箋

つな動のHPはこちら↓

つなしま動物病院