週刊さんでいリターンズ -33ページ目

週刊さんでいリターンズ

起業系コメントが面倒になったので(わしはまだ病院にいたいんだお)、コメントは承認制にしました。基本知ってる人のコメント以外は承認しませんのであしからず。1日10人も見にこないブログで営業しても効果は少なかろうになあ、ご苦労さま。まあ、頑張ってくれ。

普段ドラマは見ないのだが、表題のドラマは録画してまで見てしまった。

あのドラマの中の主人公がくどくおばさんの妹の彼氏(まどろっこしいが仕方ない)をみて、音信不通の40代男性を思い出すが、ヤツの明日も大丈夫だろうか。

身体都合でもう今の病院で働き続けるの無理かも、と科長に言ってみたところ昨年12月の時点では配置換えしてもクビにはしないよ、と言ってくれてるのだが他の班でも今と大して変わらない。かといってメンタル壊した人と一緒に特別扱いされるのはイヤ。が、このトシで靭帯でも切っちまったら臨床のPTとして終わってしまう。

五十肩その後は、とりあえず痛みは確かに引いたものの、まだ負荷をかけるのは怖い。マシンでは負荷5キロのチェストプレスで肩関節軽度伸展した地点で耐える、と大胸筋は遠心的収縮、背面筋を求心的に収縮させて鍛えはじめたところ、仕事でやーさん歩きの患者様の体幹コントロールを3日間続けたらまた傷めてしまった。初めは同側の左が痛かったのだが、かばって働いたら次の日は右肩が痛くなり、現在に至る。たまたま休みを取っていて助かった。明日は出勤するつもりだが、またステロイド打たないとダメかも。前回は急に休みを取る前、患者様たちに「ごめんなさいー、こんな仕事しててすっごくかっこ悪いんだけど、五十肩になっちゃったんですー」と伝えて笑われた。私が皆様に笑いを運ぶのであれば、それで結構よ。しかしこう度々続くと飽きられるな。

しかしこれは、単なる五十肩だけでなく、たぶん更年期障害の関節痛だ。
大体痛める時期が月経周期と一緒なのだが、最近その周期も乱れている。

という訳で、いつリストラされても文句が言えない状況になるつつあるので表記のドラマは身につまされていたのであった。

だからといってそれほど暗い訳でもなく、楽しく求人情報を確認している今日この頃。しかし力を使わず、頭を使う、というのがわしに可能なのか。そこだけがちと心配。てゆっかかなり心配。

一昨日右手首が痛いのをこらえながら「病気じゃないから休めないじゃん」と臨床をしていて、まあこんな状況を何回も乗り切ってきているんだから大丈夫だべ、と思っていたのだが、夕方には左肩が痛くなってきた。帰りには着替えるのも一苦労するほど。

昨日、雪で電車が遅れて遅刻寸前でたどり着いたわしをみて失笑がもれる。

「どうしたんですか?それ」

「痛いのでとりあえず固定しています」三角巾をしているわし。

「それで病棟に行かれると困るんですけど」と主任。

「そうでしょうね」他人事じゃない。

「働けるんですか?」

「わかりません。でもどっちにしても診察受けないといけないと思ったので来ました」

「そうですね、受けてください。それまでどうしますか?」

どうしますもくそも人手が足りないのだ。重介助の患者様は人に任せてとりあえず働く。

運良く午前中に整形で空きが出て、先生に経過を説明すると

「一応画像は撮るけどまあ、間違いないね。」

「やっぱ五十肩ですか」

「うん。屈曲してみて?」

「自動はこんなもんです」

「30度。もう痛いの?ひどい炎症だね。外転は?親指上げて・・・20度。そこから親指下げて」

「痛。」ここで肩関節内旋は無謀だろ医者、というかわし。

「これじゃ働くのは無理だね」

「そのようですね」他人事じゃないから。

「注射打っとく?」

「そうします。人遣いの荒い病院が休ませてくれないので」

「そうみたいだね。ステロイド、どれにする?」

知らん。

「痛みは注射で取れると思うけど、」

「使いすぎるな、ということですね」

わしもPTなのでオーバーユースで何が起きるかぐらいは知っている。

「そう、でも無理だよねえ」

「無理ですね。うちの病院じゃ」

「痛いの痛いの飛んでいけ・・・実はこれが一番効くんだよ」
うちの整形は結構人気があるのだが、時々このように心配だ。

診断が出たら、今日は休んでいい、とお許しが出て人員も確保してもらった。診断がない痛みには容赦ない癖にな(ぼそ

慎み深い若い者には「そんな五十肩なんて、、、せめて四十肩と言って下さい」
と言われたが五十肩(正式名肩関節周囲炎)は五十肩だ。

手首と肘は痛くしても肩は初めてなので軽いショック。
少し前までは初めてのことは挑戦、だったのだが最近は踏みこたえられなくなって負傷、つまり老化を示すことが多い気がする今日この頃。

相方みかんは時々銀座の古き良きバーに飲みに行く。
そこに「7年ぶりだねえ」とやって来たお馴染みさんの話。

7年間妻の介護をしていたんだ。働いてた時は家のことは妻に任せっきりだったからね、俺1人で家で見たんだよ。自分じゃトイレに行けないけどオムツにしないで布パンツで。
(注:今は多少漏れても大丈夫なようにリハビリパンツ=紙=がありますが、布パンツということは汚さないうちに介助でトイレに行かせてあげてるわけです)

最後は痰が自分で出せなくなったから窒息しないよう吸引を習って吸引器も備えた。最近俺が腰を痛めて、トイレにも行かせられなくなった。オムツにしたが交換するのに腰がもたなくていよいよヘルパーさんに来週から来てもらうことにしたんだ。手配が決まったその日に妻は静かに息を引き取った。

わし「ふむ」

みかん「おっさん、”妻が’もうええよ’って言ってくれたんやろなあ、二人で過ごせて良かった”って」

わし「いい話だな」

みかん「帰り際”長々と話してすまんかったな”言ってた。”私もそう言えるようにしたいです”と、」

わし「待て、わしが先に死ぬのか」

翌日カンファで独居の患者様の行き先をどうするかという話になった。

わし「身につまされるなあ、私も最後は独居だろうし」
するとMSW(医療相談員)が

「若いうちに有料老人ホームを押さえておくといいですよ」

わし「・・・そうなの?」

MSW「行く所がなくて困っていた患者様が、認知症になる前に申し込んでたのがわかって助かったことがあります」

わし「そういえば認知症にもなりそうな気がする」

MSW「早めに成年後見人を立ててください」

わし「・・・ご助言ありがとう」嬉しくない。

ご参考になれば幸いです。

話変わるが、みかんの会社の女性社員が祖父母の介護のために辞職したとか。

みかん「彼女の両親は海外赴任中で”お前が面倒見ろ”って言うんだって。無責任だよな」

彼女は以前同様の理由で大学中退したことがある。その後祖父母の兄が引き継いで面倒をみていたが、自分が動けなくなって助けを求めてきたとか。

在宅で重介助から軽介助に回復する例は少ないし、老人に任せていたということは軽介助、つまり下手に働くよか楽で小遣い付きなのでは?と言ったらみかんが白けた。

本当に重介助だったら謝るしかないが、それなら資源の使い方をお伝えしたい。

最近は入退院ラッシュだ。

隣の班は暇で、ほぼ毎日わしらの班から患者さんを奪い取っていく。
そんなだったらはなっから人員1人こっちにまわせばいいじゃんか。
なんならわし1人と若いの2人と両替するぞ。
年齢的には山ピー(仮名の新人:これがすごい)2人と両替するか。
と夜9時近くなのに半数近くが残ったわが班、というか報告書作成に追われるわが班ばかり残ったスタッフルームで吠える。
若い(つか、わし1人が年寄り)スタッフが微妙な顔をする。

暇な隣の班のスタッフが「山ピーはレベル2か3で40階辺りを彷徨うようなものです」
と、何やらいうゲームに例えている。

「ゴンザレス(仮名:23歳新人)どうするよ、山ピーがうちの班に来たら」

「どうもできません。さんでーさん1人でいいです」

お局OTが「怒りますよ」と言うので止める。

前述の患者様であるメッツ(運動強度)を「ゲッツ」(ダンディかよ)と言っていたミネさん(仮名)も疾病理解が進み、無事ご退院の運びとなった。

仕上げに外出訓練をする。混んでいるバスの中で立てるか、自分でお金を払えるか、駅のエスカレーターは乗れるか、などチェックする。

「シャバにでたらミネさんレベルなら周りは障害があるとは思ってくれません」と注意を促す。

「そうだよね。杖持った方がいいかなあ」

「身体機能的には持たなくても大丈夫ですが、視野(の欠損)は困りますねえ。どうしても怖かったら買ってください」

「杖代わりにバットを持つってのはどうかな?」

「危なくはなくなるかもしれませんが、周りに危ない人と思われるでしょうね」

「じゃあ、ゴルフのクラブは?」

「多分通報されます」

「○○病院のさんでいさんが持ってもいいって言った、って言う」

「私の理学療法士免許が危なくなるから止めてください」

次の日に来院されたミネさんの奥様に結果報告する。

「普段バスに乗られないそうなので、整理券の取り忘れなどがありますが、慣れたら大丈夫でしょう。エスカレー

ターも大丈夫でした」
喜ぶ奥様。

「ただ、1人で外に出ると買い食いすると思うので、人についてもらった方がいいですね」

「・・・そこですか。」

「そこです。」

50近い大人に対して失礼だが、お体に気をつけて長生きしてくださいね。
「全くここは監獄だよ」と言っていたミネさんに二度と戻ってくるんじゃありませんよ、と心から祈る今日この頃。

下のように書いたものの、患者さんの勘違いについては「説明が足りなかった」と反省して次回の糧にするのがわしだ。が。

マツダ(仮名)は2年目の作業療法士。一般班に在籍していた時は組んで仕事をしていたのだが、わしのにきを読み続けて下さっている方にわかりやすくいうと「女版童貞M田」である。

回復期病棟に移って構う時間がなくなったので通りがかりに問題を出すのだが、これがひどい。

「心臓から全身に送られる血液が初めに通る血管は?」
「冠動脈?」(正解は大動脈)
以前、班の勉強会で心臓の解剖は丁寧に教えたことがあるはず。
「じゃあ冠動脈は何本ある?」
「2本」
「大きく分ければ右と左だね。でもどっちかが更に2本に分かれるはずだが」
「・・・右?」
ついヤツの頭を叩くわし。暴力はいけない、と先輩にたしなめられるが
ここまで殴らなかったことを褒めてほしいぐらいだ。

この前は「班の勉強会で発表するから呼吸器疾患の勉強をしています」
と威張っているので
「ふーん頑張れよ。じゃあ、呼吸不全っていくつ型があるか知ってる?」
「・・・4つ?」(正解は2つ)
「当てもんじゃねえっ!」

「明日聞くから調べてこい」と脅しをかけると、次の日嬉しそうに
「調べました」
「いくつ?」
「2つです」
「1型と2型の違いは?」
「?」
頭が痛くなってきた。我慢して酸素化能の低下とCO2拡散障害について軽く説明する。
次の日に確認すると
「1型は酸素が足りないだけなんですけど、2型はあ、溜まるんですよ」
「何が。」
「酸素!」
「酸素が足りないのに何で酸素が溜まるんだよ!」
聞いてる周りも失笑である。

日を改めて聞くと、やはり酸素が溜まるという。どうしてその結果になるのか考える。
「あー、わかった。給料を貰ったらそのまま20万残ってるか?」
「いえ。使います」
「酸素も細胞に使われるんだが使ったら何になるよ」
「二酸化炭素です。そっかあ、二酸化炭素が溜まるんだ!」

多分ヤツは昔わしがCOPD(慢性閉塞性肺疾患)を「吸った息が吐けないから苦しい」と説明したのを覚えてたのだが
小循環を無視して息=酸素、と誤解してバカな答えを出したのか。

がっくりするわしに
「さんでいさんも大変ですね」
「誰のせいだよ!」

きっとヤツはわしを早死にさせるために開発された人間兵器だ。そう思わなきゃやってらんねえ。

老人病院である当院だが、時々若い人(といっても40代だが病人としては若い)も入院する。

ミネさん(仮名)は脳梗塞を起こした3児の父。50近いがやんちゃで、ストレッチポールやムービングディスク等おもちゃを渡しとかないと自主トレ中に飽きて遊んでしまう。投球練習や難しいステップなど練習内容にも工夫が必要だ。脳梗塞の理由は本人が気付かないままに糖尿と心疾患がやばいぐらい進んでいたこと。前医からの送りをみたら冠動脈3枝バイパス術、心房細動除去術、弁形成術と心臓だけでよくまあここまでやったよなあというオペをしている。オペ記録がなく、オペ前の心機能データはあるのだが「オペ後は心機能に問題はありません」の一言でデータは何もなし。

嘘吐け。問題ないのにCPX(呼気ガス測定しての運動負荷試験)やってないはずなかろ。
その上リハの送りもない。これで地域連携とは恐れ入ったなあ、と某大学病院めと呪詛を吐きながらなんとか運動機能も心肺機能も日常生活レベル可能なところまでこぎつけた。

通常歩行の運動レベル(3メッツ)でできる仕事はあるにはあるが、復職はちゃんと前院で運動可能レベルをCPXで出してもらってからにしましょう、正月家に一回帰ってみてきちんと生活できるか確認しましょう、と送り出したら2日で2.7キロ太って帰ってきた。

心不全増悪の判断基準に「2日で3キロの体重増加」というのがある。
帰る前に説教ババアになって口をすっぱくして塩分と糖分に気をつけること、病態についても息切れ・むくみは病気が悪くなってる証拠など説明しまくったのに
これでは先が思いやられるなあ、とがっくり来ていたら一緒に組んでいるOTから下記報告あり。

「さんでいさん、どうやら1度に6枚切りのパンを4枚食べていたらしいです」

・・・確かに甘いものだけじゃなくて米は糖分ですよ、と言った覚えがある。
そしたら米はダメだからパンにしよう、という発想になったらしい。

そこからか(涙

とりあえずむくみと肺雑音はなく、ひたすらミにしたのだな。
MSW(相談員)に「退院の翌日に○○病院の心リハ予約入れるよう、主治医にも依頼してください」
と脅しをかけ、ミネさん(仮名)には
「一番下のお子さんの成人式が見たいでしょー?」と情に訴える今日この頃のわしである。

おめでとうございます。今年から天中殺入りするさんでいですこんばんは。

なのに今年はお世話になった先生方の手前、どうしてもある試験を受けねばならぬ。
そして、人が試験勉強を始めるとどういう訳か具合が悪くなる例の親父。
既に安静時の収縮期血圧が180台。もうあまり長くはないだろう。
ろくでなしではあるが、普段は絶対電話に出ないのにわしが電話をかけると
必ず気付いてくれる愛すべきダメ親父。
今年はとりあえず帰れる時には実家に帰ろうと思う今日この頃。

ここ3ヶ月ばかり生理前に超具合悪くなる日があり、低血糖のような吐き気とめまいに悩まされ、加えて先月は手内筋の強烈な痛みがあったのでホルモンの関係から関節痛にまで及んだのか?(生理前は関節緩みやすいらしいぞ)
それともガングリオンのオペした手首の状態が一気に悪化したのか。
後者であれば、会社はやめちまおうと思ってオペ執刀医I先生に相談したところ
「MRを撮ろう」
と軽く言われる。

さすが当院でも他院でも有名なI先生、診察が丁寧。人気があるのも良くわかる。
おかげで予約しても1時間待ちだ。そして彼はメシ食う間もなくオペに行くオペオタクである。
院内をへろへろ歩いているのをよく見るが、働きすぎだ、あの方は。
リハ専門医に脊柱の認定指導医にアンチエイジング医にスポーツ専門医の資格もあったと思う。学会発表も多数。

MR画像を診て

「何にも映ってないよ。」

わしが見てもわからんが、出血や関節の変形はないらしく一安心。

「そうでしょうね。I先生のオペですから妙なことにはならないと思います」

「レントゲンは・・・あれ?この白いのなんだろ。石灰化かな。この辺りだからオペと関係ないけど」

先生の言葉にちょっとびびるわしの手首を画像を診ながら触る。

「あ、リスター結節(長拇指伸筋腱が通る出っ張り)か」

「はっはっは」

・・・しっかりしてくださいよ、先生。

「大丈夫だよ。でもここ、痛いね(とつかむ)」

「痛いっす」

「伸筋のオーバーユースだね」

「病院がこき使うんです、ううう(嘘泣き)どうしたらいいですか」

「揉んでもらいな」

ちっ、先生が軽く言うからマッサージばかり希望して動かない患者さんがいるのだ。

「O原さん(整形班)に習ってリハします」

「あのね、お札でシップすれば治るよ。1万円札10枚ぐらいで」
治りません。

今年もこんな感じで。

下記の研修はもう1日あったのですが、特記事項はなかったのでもういいや。

やはりその後も波乱万丈で、最近は毎日患者様に殴られています(笑
怪我するほどではないのでまあいいや。が、ひょっとして殴られて反射的に手つかんではずみで間違えて怪我をさせても虐待だっていわれるんかな、わしらの仕事って・・・うひゃあ。黙って殴られよう。

と、のっけから社会問題に一石投じてみたりするわけだが、この世に一石投じたりはしない。(掲示板参照)

いや、そうじゃなくて先週はついに同じ班のPTにインフルエンザ罹患者が出て、しかも他に突発休もいて3日連続で代行の嵐である。3日目には3人しか休んじゃダメなところを5人も休みが出て更に残り4人のうちの1人は妊婦なので無理もさせられず、他の班に代行をお願いしまくり自分らも1年坊以外は8人、わしは9人担当してきりきり働きまくった。元いた一般病棟班(重症患者が多い)の後輩に八つ当たりをして(耐えてくれるよい後輩達だ)、尊敬する清瀬の先輩にプチ文句を言う。

先輩「いいじゃん9人ぐらい、一般の時を考えればできるでしょう」

わし「そりゃ、人数はできないこたないです。でもこれじゃもはや回復期(リハビリ病棟)じゃありません」

先輩「これが続くなら、療養から1人あげるわよ。でも1単位でも1個だけに問題を絞って(リハを)やればできるでしょ」

わし「やれいわれればなんぼでもやりますよ。でも一般が今9人しか担当してないのに回復期が9人担当するって病院としておかしいです」

と、可愛くない後輩になって、しまいにゃリハ部長のDr.にもこっそりちくっちゃうわしは考えなしの癖に策士だ。きちんと反論しても援軍をもらえなかった班の上司よりも、確実に対策を打ってくれるところを狙って文句言っているのだが、こんな部下が自分にいたらイヤだな。

それにしてもこういう大変な時になぜかいつも予定休をとっている班長(最近パパになった水泳国体選手)はすげえ。そしてなぜかわしはこういう時必ず出勤している。班長が守護神、もしくは魔除けなのか、わしが貧乏神もしくは商売繁盛神なのか。

同僚には「仕事がない人がたくさんいるのに、仕事がたくさんあるんだからありがたいことだよ」と慰められる。
人と同じぐらいの仕事量でいいんです、給料増えないんだから。

来年度中には某病院への転職をマジメに考えている今日この頃。

真剣に家の近くのホテルを取ろうと思ったのだが、突然思い出した。

わしの実家がわしの家から30分のところにあるではないか。
しかも研修先には家よりも近い。

親に連絡するのは半年ぶりぐらいである。まだ日を越すには3時間以上あるじゃん、よく考えれば明日はわしの誕生日、むしろ親孝行かもと思って喜んで電話する。

出ない。

・・・何かあったのだろうか。

以前にも書いたが親父は糖尿をこじらせている。母は介護疲れしているかもしれん。

・・・何かあったのかも。

地図アプリを使ったせいで携帯は充電切れする。もうどうしようもない。
とりあえず実家に向かう。しかし鍵はもっていないのだ。たまたまマンションから出てきた人に便乗して中に忍び込む。で、何とか家の前にたどりつく。

ベルを押す。

ぴんぽーん。

・・・出ない。
2回鳴らすが反応なし。

・・・やっぱり何かあったのだろうか。だが耳をすますと何となくテレビの音が聞こえる気がする。

もう1度ベルを押す

ややあって

「・・はい?」
父ちゃんだ!

「父ちゃん?さんでいだよう、開けてよう(半泣き)」

「さんでい?さんでいか?ちょっと待て」

という訳で糖尿病でボケかけて来客には絶対反応しないという親父が今回は反応してくれてマッサージ器をかけたまま寝ていた母親を起こしてなんとか実家に入れてもらえたわしであった。

「鍵をどっかに置いてきちゃったんだよう、今日は泊めておくれよう、晩御飯はいらないよう(当然晩御飯は食べていない)」


親に遠慮しまくりご飯をくれとは言えず、母親にマッサージをしてからシャワーを浴び眠りにつくわしなのであった。しかも明けた次ぐ日は誕生日。

こんな4X歳はいやだ、と心から思った。

そんな夜を過ごして親に朝ごはんを作ってもらって(ごめんね、母ちゃん。そしてくず親父、わしに気付いてくれてありがとう)研修2日目も何とか終わった。

家に電話したら同窓会から帰った相方が「鍵忘れてったみたいよ」

・・・落としたんじゃなかったのね?

かわいそうにね、ということで相方に鉄板焼をおごってもらうことにする。携帯の充電が切れていたので、久々に時間を決めて待ち合わせをするというクラシカルな方法であった。

しかしなんという誕生日。この4X歳は困難な年になりそうだな、という予感を持った一日であった。

昨日夜、新幹線の中で1人で弁当とビールで生き延びたことに乾杯して家に帰って相方に無事を報告して551の豚まんで乾杯する幸せなひと時を過ごす。

次ぐ日は、都内某大学にて別の研修を受けるため、リュックと水着を背負って研修先に出かける。相方は生まれ故郷に同窓会のため出かけるという。ぎりぎりに家を出て、やっぱ道を間違えてぎりぎりに到着する。

研修のテーマは「触診」のため、水着を着用して適宜脱いで触り触られする。

わしらPTの業界は超ピラミッドで、最近やっと有資格者が1万人超したばかりだというのにここ数年は卒業が年間1万何千になったせいだかこの手の研修会には鬼のような応募があるためなかなか当選しない。不出来な新人が多いためせっかく通った研修会なのにやる気のないヤツがたくさんいて、ものっそいらいらする。

何とか我慢して家に帰る。行きは最短距離で来ただが、帰りは急がないから一番安い手で帰ろう、と思って都電に乗る。

ところがさすがにわし、ホームが2つあるのに気がつかず、逆向きに乗ってていた。終点で焦る。ここはどこだ。

よく考えれば元に戻ればいいのだが、元に戻るホームの存在がどこかわからず商店街で途方に暮れる。というか自分の迂闊さを楽しんでるだろう、わしと言う感じなのだが、その時は真剣にどうやって帰るか乗り換え案内で検索して指示通り近くにあるはずの地下鉄駅を探す。

ところが全くどこにあるか検討がつかないのだ。
とりあえずなんとか大通りに出るが、普通大通りに出ればあるはずの地図がない。人の流れに従うと地元のスーパーに行き当たる。

まずい。このままでは下町の土になってしまう。
てゆっか明日も研修だ。

携帯に地図アプリがあることを思い出して、操作方法がわからないなりに学習しながら普通に歩けば徒歩4分の道を20分かかって地下鉄最寄駅まで辿り着く。えらいぞ、わし。(←まったくえらくない)

自画自賛しながらなんとか家まで辿り着くと。

鍵がない。

・・・そう言えば、最後に着替える時、何か派手に音がした、気がした。
あれはベルトの音じゃなくて鍵を落とした音だったのか!

とりあえず研修先の責任者に電話するが、いない(涙。その勤め先に電話して連絡をお願いするが連絡が取れない。研修先まで戻っても仕方ないので家の近くで宿取るつもりで思いついた、今夜の宿泊先。(以下次号