ONCE IN A LIFETIME -20ページ目

ONCE IN A LIFETIME

フィリピン留学から人生が変わった一人の男のお話です。

モスク内へ入ると、すぐに声をかけられた。その中には、入り口にいたドラクエのきめんどうしみたいな風貌の男性も居たのであるが、私が日本人と分かると片言の日本語で色々話しかけてきた。そこで、日本語と英語を交えて色々説明してくれたのであるが、途中、この湖はジンコーだと言ってきた。

 

いきなりジンコーと言われても意味が分からなかったので、しばらく考えたら「Artificial」の人工である事に気付いた。だったら最初からそう言ってくれよ、と思ったものだが、まあ普通の日本人がそんな単語は知るよしもないので、まあ仕方ないのかな、と納得せざるを得なかった。

 

その後、背の高い男性からも、頼んでも居ないのにしばらく説明と案内をして頂いたのであるが、なんと彼は日本の藤沢に数ヶ月間住んでいた事があったと言う。しばらく話を聞いてみると、パンデミック前はかなりの日本人ツアー客が訪れていたとのこと。確かに、そんな日本人相手だと英語が通用しないので、そう言う人を求めて人材を募集していたのだろう、と実感した。

 

しかし、当然この2年半もの間はそれも途絶えていてしまったので、暇を持て余してそうだった。だからこそ、久々の日本人である私の訪問は嬉しかったに違いない。また、当然会話はずっと英語だったものの、正直若干訛りが強かったのと、専門用語も多く、また正直モスクやイスラム教に興味がある訳でもないので、ずっと聞き続けていたのは若干苦痛だった。




ただ、既出の通りマレー人は穏やかな人が多く、その方も同様にホスピタリティに溢れていたので、つまらないとは思いつつも心地よい瞬間でもあったものだ。大体20分ぐらい説明や撮影をしてもらったのち、別れて外に出た。

 

その後、モスクの外でしばらく風景を堪能していった。そして、「地球の歩き方」によると、この辺にはフードコートがあるとの事であったが、実際はしょぼい軽食が売っているだけだったので、すぐにGrabを使って帰った。そのまますぐにKLセントラルへと帰っていったのだが、この時はホテルへ戻る事なく、駅のKFCで遅い昼食を済ませていった。当然、お気に入りのチージーと、ミロである。

 

そのあとはどうしようかな、と悩んだが、なんとなくまた中華料理を求めてチャイナタウンへと足を運んだものの、案の定目ぼしいものがなかったので、再びブキビンタンのThe Tropical Spaへと向かっていった。

 

 

 

 

KLIAに乗るのは当然到着日以来の事だったが、その時は夜だったため、この時に初めて風景を堪能したものである。人口密度の低いマレーシア、人が居ない場所は本当に人が居なかったので、ひたすら自然の中を通り過ぎていく、という光景が続いていった。そして無事にプトラジャヤの駅へ到着、周りには何もなかったが、さすがにKLIAの駅だけあってそれなりに大きいものだった。



そしていよいよGrabの使用である。今回はXiaomiのみにインストールしてあり、クレカも別のを使用した所無事に登録、あとは使用するだけである。正直、本当に正確にピックアップしてくれるのかがまず不安であったが、コンファームして1分もしないうちに現れてくれた。もちろんどっかで待機してくれているのであろうが、あまりの早さに面食らったものである。

 

もちろん、その時点で行き先は伝わっているので、あとは何も言わずに乗っているだけなのだが、「会話が弾んだ」みたいな記事も見かけた事があるので、それにも期待はしていたのだが、本当に一言の会話もなく終わった。そして、無事に目的地のピンク・モスクへと到着した。この目的地、何故かMoskと入力しても出てこなかったのだが、あとで正しいスペルはMosqueだった事に気付いた。出てこないはずである。

 

当然、イスラム教徒でない私は入っていいのか迷っていったが、そこ以外に行く場所もないために真っ直ぐエントランスへと進んで行った。案の定、呼び止められ、まずはQRコードを読み込んで個人情報を入力した。そして、今度はローブを着ろ、というので、無料で紫色のローブを借りていった。ローブ、というのはもちろんRPGにも出てくるローブの事であり、生まれて初めて身にまといちょっと感動したものだ。



着てない男もいるのに、と思ったが、男でも短パンはNGのようである。男ですらNGなのだから、女性のミニスカートなどは論外という事だ。誠に厳しいものである。しばらく周りを見ていると、突然呼び止められた。どうやら土足は禁止らしいが、内部では英語表記は皆無なために気づかなかったのだ。

 

そして、モスクの本殿へ向かうと、一応ゲスト用の入り口があったので、そこから入れてもらった。当然生まれて初めて見るモスクは、想像よりも遥かに美しいものだった。それまでKL市内では感動した建物などはなかったので、ようやくここに来て旅をしている、という実感が湧いてきたものだった。



 

 

当然、KFCでもセルフキオスクで注文したのであるが、タッチ決済が出来なかったので、この旅で初めて店員からアドバイスが来た。しかし、完全マレー語だったので、これもこの旅で初めてCan you speak English?と話しかけた。当然、英語でリプライをもらったので、無事支払い完了し、商品を受け取った。

 

そして、そのチージーウェッジがたまらなく美味しく、その後何度も食するほどどハマったものである。日本のメニューを確認すると存在しないようなので、当然帰国ギリギリまで嗜んでいった事は言うまでもない。そして、最初に触れたように、こちらのマックとKFCではミロが売っているので、ここでも飲んで行った。

 

日本でも、小田急線町田駅でミロのキオスクがあったりするが、基本氷入りのミロなどはほとんど飲めないと言って良い。それだけに、このミロもたらふく味わっていったものである。氷入りのミロは本当に美味かった。結局、あまりのチージーウェッジの美味さに大満足した私は、なんとその場でもう一度注文した。それほど美味い代物だったのである。

 

 

その後、せっかくだからマックも見てみたかったので、歩き回ったのだがなかなか見つからない。一応、上階で見つかりはしたのだが、セルフキオスクもないし、KFCのようなこれぞというメニューもないので何も頼む事はなかった。香港のマックは世界最先端レベルであるが、マレーシアではそこまででもなかった感じだった。

 

しかし、基本セルフキオスクがスタンダードになっているという点では、日本よりかは上であろう。また、香港のようにデザート専門のカウンターもあったが、基本サンデーやコーン、フルーリーなどスタンダードなものしかなかったので、そこで頼む事はなかった。

 

 

そして、ようやくこの日に遠出を果たした私は、翌日10月5日も郊外へと行ってみよう、と決意した。その行き先とは、行政機関が集まる「プトラジャヤ」である。KLIA駅からGrabかタクシーで行くのであるが、どう考えても前者の方がおすすめなので、ようやくここで必ず使う機会がやってきた、という訳である。

 

ただ、20分置きに出発しているKLIAを使うので、バトゥ洞窟のように焦る必要もなく、この日も普通にサブウェイで朝食を食べていった。写真には残していないとは言え、帰国する日まで朝食は全てサブウェイで済ませていったはずである。しかし、この日だけ確かラージサイズのカップを選んだのと、さらにはコーラではなくファンタグレープを選んでしまった事で、行くまでに大分お腹が張ってしまい若干苦しくなってしまった。

 

 

 

 

KLセントラルの南にある「Midvally Megamall」へとかねてから行きたいと考えていたのだが、あいにくKTMコミューターに乗らざるを得ないようであり、断念していた。しかし、よく調べてみると、ケラナ線からも通路で繋がっていた事にようやく気づいたので、ホテルで休んだ後に向かっていった。

 

途中、降りる駅を間違えて数分ロスしたという失敗があったが、外をみるとこれまでで一番激しいスコールが降っていた。フィリピン滞在時でもよくあった事であるが、今回はその比ではなく、自分が見た中では最大級のスコールだった。これでは傘も役に立たないだろう。こんな時に外に居なくて良かったと思っていたが、駅からの通路でモロにスコールに見舞われた。


当然、床もすべすべだったので、何度か転びそうになったものである。それでも無事にモール内に着くと、しばらくはそこで過ごした。

 

東南アジア共通のモールの傾向として、家電製品などのショップが完全にブランド別に分けられているという事である。こちらではiPhoneは高額なためかあまり持っている人を見かける事がなく、大体パンチホール型のスマホ、つまりは中華スマホが中心だった。まあつまりはXiaomi、Oppo、Huaweiなどである。

 

まあ、すでに触れているように、日本からXiaomiのスマホを持ってきていたので特にお世話になる事もなかったのだが、確かに今ではミドルクラスですらFelica対応しているし、重いゲームでもやらない限りは中華スマホで十分、という所まで来ている。まあ、私的には日常最も使用頻度が高いものにはお金をかける、という考えなので、今でも変わらずiPhoneの最新機種を使用しているが、こだわりがなければ中華で十分だとは思う。

 

まあそれはさておき、色々見回った後、下層のフードコートでマンゴージュースを飲んで行った。スイカの方が美味しいのであるが、胃腸への負担はマンゴーの方が少ない感じなので、それを飲みつつ休んで行った。見た目はサイズL的ながら、日本円で180円ほどである。円安とは言えまだまだマレーシアは安く、渡航先として非常にありがたいものだ。

 


それから再び回っていくが、一通り回ったら腹が減ってきたので、この旅で初めてKFCへ入っていった。鶏肉嫌いの私は、日本では滅多にKFCへと行く事はないのであるが、セルフキオスクを除いた時、Cheezy Wedgeという、バーガーキングのチージーフライ的なものが目に止まったので、コールスローやミロと共に頼んで行った。

 

 

 

 

朝10時10分の電車だったので、20分ほど前にはもう改札を通って地下のホームへと向かったのだが、そのタイミングで腹痛を起こしてしまう。これはヤバいと思ったのであるが、トイレは構内にはなく外まで出なければならない。日本のようにその辺に駅員がいる訳でもないし、通った改札を戻れるのかもわからない。

 



もちろん、聞けば良いのであるが、常識的に考えて難しいと思った私は、そのまま正露丸を飲んであとはもう信じるしかなかった。そうこうしている間に電車が到着、本当にやばかったら途中下車すればいいだろう、と思ったのだが、今度は速度があまりにも遅い。あんまり遅いので、スマホで測ったところなんと40キロほどしか出ていない。これは確かに10キロでも30分かかる訳である。

 

しかも、車内はクソ寒い。南国では車内や建物内ではガンガン冷やすのがおもてなしらしいので、何か1枚羽織るものを持っておくのが常識だ。しかし、私が日本から持ってきたのは冬物の上着であり、マレーシアでは暑すぎ、かつ重く持ち運ぶのをやめていたのだ。それでなおかつ腹痛なのだから、本当に辛かったものだ。

 

一応、なんとか駅まで着き、そしてKL屈指の観光地だけあって有料のトイレもあったので、万が一の場合はそこに行けばいい、とようやく安心感が出てきたものだ。そして歩いて5分ほど、入り口へと着いた。あまりにも有名で巨大な銅像を見上げ、そしてメインの272段の階段へと向かっていく。しかし、足場が狭い、かつ急勾配なだけあって想像の100倍は辛かった。かつ体調不良なのだから尚更である。

 



なんとか洞窟まで辿り着くと、そこはまるでファイナルファンタジーの世界のような神秘的な洞窟が広がっていった。まあ、洞窟というには大きすぎる感はあるのだが、それまででこのような場所には入った事がないはずなので、それはそれは美しい光景に見惚れたものである。さらに、その周辺には野生の猿が何匹もいた。猿自体は動物園や日光で見た事があったかも知れないが、野生とはいうのは初めてである。その行動が面白くて、しばらくずっと眺めていたものだった。

 



ずっと飽きないぐらいだったが、体調を考えるとそうもいかず、すぐに引き上げざるを得なかった。登るのも怖かったが、降りるのはそれ以上に慎重だ。なんとか怪我もなく無事に降りると、土産などには目もくれずトイレを探していったが、無料の方は少し使うには厳しい感じだったので、そのまま駅へと向かっていった。

 

ちょうど20分後ぐらいの電車があったのだが、行きの遅さにうんざりした自分は初めてGrabを使用しようとした。iPhoneの方にインストールしていたのだが、なんと電波を拾ってくれない。ローミングだとまま起こり得たので、仕方なくXiaomiの方にインストールしたのであるが、両端末でログインしたせいか、iPhone側のクレカが消去されてしまっていた。

 

Xiaomi側で同じものを登録しようとしても何故か弾かれてしまったので、そうこうしているうちに電車の出発時刻となってしまい、仕方なく寒さに耐えつつ乗って帰る事にしていった。無事、KLセントラル、ホテルまで着くと、まだ13時頃だったので十分休んで行き、起きた頃には十分なほど体調が回復していた。

 

 

 

このマッサージはトータルで130リンギットであったのだが、実は税別だったのでトータル137.8とかになったかと思う。それでも2時間で4400円程度なのだから、日本人的感覚で言えばかなり安い。最近、日本でも格安マッサージ店が増えているものの、さすがにこの価格で2時間、しかもアロマは不可能だ。

 



そして、この時の担当は恰幅の良いおばさまだった。香港だとマッサージ師は広東語と、片言の日本語のみという事が多いのであるが、さすがにこちらはマッサージ師でも英語が十分通用する。まずは当然足からだったが、足ツボに関してはどの人も大差はない、というのが正直な感想だった。もちろん、高いレベルで、という意味である。

 

そして、2階へ登りいよいよ着替えてアロマである。なんとなく普通のボディマッサージよりもソフトな印象であったが、全くそんな事はなく、ひたすら激痛に耐えていくのみだった。まあ、私は肩こりが酷いので、そのぐらいやってくれなければ効果はないのかも知れないが、やられている最中はひたすら苦痛だった。関節を極められる感覚に近いものがあり、何度も参ったしようかと思ったものだ。

 

しかし、終わってみれば満足、他にもマッサージ店はあったのだが、価格と利便性から帰国までここにしか通う事はなかった。この後は当然アロー通りで夕食である。まあ、ほとんどお気に入りの屋台でしか買う事はなかったのだが、ここで私は禁断のスイカジュースを買ってしまう。

 

もちろん、その場でスイカをミキサーにかけて、というやつであり、極めて天然である。これだけならまだしも、その後油物まで口にしてしまう。どう考えても食べ合わせが良い訳はなく、案の定その後かなりもたれたものだった。

 




翌4日、さすがに市内ではやる事がなくなってきた私は、まずは一番近場の有名観光地であろう「バトゥ洞窟」へと向かう事にした。KLセントラルから約10キロ、しかも終着駅から徒歩5分と、難易度的にはかなり低い場所なのであるが、そこへ向かうための路線である「KTMコミューター」が大問題。

 

こちらはLRTやMRTなどの地下鉄系路線とは異なり、時刻表通りの出発となるのであるが、とにかく本数が少なく、1時間に1本とかもザラなのだ。当然、時間帯によっては帰りの電車までにそれだけ待つ可能性すらある。という訳で、ここは本数に余裕がある午前中に出発する事にしていった。

 

しかし、この時に私は大失態を犯してしまう。前日の組み合わせが悪かったのにも関わらず、朝食にファミマでサンドイッチ2個、かつミロまで飲んでしまうのだ。

 

 

 

 

洗濯と乾燥はそれぞれ24分ずつなので、この間にNUセントラルのサブウェイで昼飯を済ませていた。ツナは22リンギットと、若干高めだったので、この日からベジーデライトwithチョップドマッシュルームと、ドリンクの組み合わせ中心となった。ドリンクは当然コーラを飲んで行ったが、やはりサブウェイとの相性は抜群である。

 

戻るとちょうど洗濯が終わっていたので、今度は乾燥機にかけて24分待った。土日だと人で埋め尽くされるのだが、この時は平日の昼間だけあってまばらだったので、終わるまでそこで待っていた。安物の衣類という事もあり、1回で十分なぐらい乾燥出来たものである。

 

その日になると、もうKL市街地では行く場所もなくなりつつあったので、ブキビンタンより先のイオンモールなどにまで足を伸ばしてみた。そして、触れるのを忘れていたが、この時はすでにモノレールを使うのを止めにしていた。なので、ケラナ線でパサール・スニ駅まで向い、そからMRTに乗り換えてブキビンタンまで2駅である。

 

乗り換えという手間はかかるものの、運行頻度と速度いずれもモノレールの比ではないし、何よりMRTは2017年完成という事でとても綺麗な路線だったからでもある。無料のトイレが各駅に備わっているのもありがたいし、さらには日本人の使用にも十分耐えられる代物でもあったからだ。「駅にトイレがあるのなんて当たり前」と思うかも知れないが、香港MTR路線は、旧KCR路線以外ではトイレのある駅が少なく、周辺のトイレを把握しておく必要があったのだ。NYC地下鉄などは言わずもがなである。

 

そして、イオンモールには本屋があり、そこには日本の漫画が多く売られていた。ただ、以外もコミックの占める割合はあまり多くはなく、ほとんどが分厚い英語の本ばかりだった。もちろん、各民族の言語本のスペースも多く、さすがに香港以上の他民族国家だと思ったものである。

 

で、そこにある漫画本はほとんどが北米版を元にした英語版だ。という事は当然価格も高く、「Demon Slayer」こと「鬼滅の刃」などは1作10USD、つまりは1500円弱である。北米版が高いのは今に始まった事ではないとは言え、コミックス360円時代から知っている自分としては目玉が飛び出るような価格だ。

 



そこを後にした後は、ブキビンタンのアロー通りそばにある「The Tropical Spa」へと向かう。ここは地元民にも旅行者にも人気のマッサージ店であり、価格もリーズナブルだ。「タイ式」というのが少し不安でもあったが、ここで私は思い切ってトータル2時間のフットマッサージと、人生初のアロママッサージを選択していくのだ。

 

 

 

 

 

 

その後、また行く所がなくなったので、飯も兼ねてブキビンタンへと向かった。今回はスンガイプラザという、LOT10の反対側にあるローカルなショッピングモールへと向かったのだが、ここは華人が多く、ちょっとローカルな香港のデパート、と言う感じの場所だった。ただ、ワンフロアがだだっ広く、とても全部を見て回る気力はなかった。GFにアキバのコーナーがあったので、ちょっと覗いてみると色々なアニメグッズが売っていた。

 

個人的にはそそられる事もなかったのだが、マレーシアでもこのような文化が広まっているとは思わなかったので、素直に嬉しかったものである。自分がこの分野にも詳しければ話が弾んだかも知れないが、そうでもないので特に会話する事などはなかった。

 



10月3日頃になると疲れもピークとなってきたので、この辺りでゆっくり休もう、という気分だった。もちろん1日中ホテルに居る訳にもいかないので、溜まってきた洗濯物を洗う事にした。香港では重慶大厦のGFに洗濯屋があるので、溜まってきたら何も考えずにお願いしていたが、今回はコインランドリーのみである。名前の通り、コインを必要とするので、外資に慣れていない外国人旅行客にとっては使いづらいイメージがあるものだ。

 

現に、アメリカではクォーターダラー、つまり25セントコインしか受け付けていなかった。もちろん、両替機もあるのであるが、当然1ダラー札のみである。まあ、アメリカでは1ダラー札というのはかなり重宝するので、常に手元にあったのだが、他の国ではまた別の話だ。

 

そこで、これより前に使い方をチェックしに行っていたのであるが、コインではなく、現金でトークンをまとめて買う仕組みとなっていた。1トークン1リンギットなので、それを自販機で買えばいいだけの話である。洗剤も初めから洗濯機の中に含まれているので、思ったより簡単であったのだが、問題はトークンを自動で選択出来ない事である。

 

つまり、20リンギット札しかない場合は、それを入れた場合に自動的に20トークン出てきてしまう、という訳である。洗濯機と乾燥機で最低でも14リンギットは必要なのだが、当然残りの6トークンは無駄になってしまう。現地の人たちならともかく、こちらは1度しか使わないであろう旅行者である。

 

運良く、うまい具合にお札がバラけていたので、1トークンだけ余るように使う事が出来た。一応、10日分の衣類は持ってきたのであるが、いくら南国とは言ってもこれだけの量を持ってくると大した量となってしまう。しかし、ここで使い方を学んだおかげで、もし次回来るとなれば半分に減らせる訳である。



 

 

 

 

10月2日の日曜日より、これまでの行動パターンを変えて、途中でホテルに帰ってくるのを止めるようにした。つまり、昼ごろに出かけてそのまま20時ぐらいまで外にいる、という訳である。これは前にも触れたが、香港では夜が楽しいので朝晩の2回行動だったのに対し、マレーシアではさほど夜が開なかったからである。

 

という訳で、写真を見つつ書いているのであるが、この日は午後13時過ぎぐらいにとうとう初サブウェイで昼食を食べている。さすがに疲れも溜まってきたので、午前中は思いっきり休み、その後ブランチを取ってから出かけていく、という訳である。香港国際空港においてサブウェイを食べた記憶があるが、2019年に行った際にはほとんどの第2ターミナルのお店が閉まっていた事もあり、最後に食べたのは早くとも2018年頃の話だろう。つまり、最低でも4年ぶりという事である。

 


久々に食べたサブウェイは、本当に美味しかった。当然フットロングであるが、最初から2つに切られていた。これがアメリカだったらどうだったのかは全く記憶にないのだが、「あ、2つに切るんだ」と思ったのは確かである。ドリンクはドリンクバー形式であったが、この時はそれに気付かなかったのでスルーしてしまった。注文したのはツナであったが、これは若干高いので、次からはベジーデライト一択にしたものである。

 

その後は、「地球の歩き方」にならい、まだ訪れていない「チョウキット」という街の近くへ行ってみる事にした。最初にモールへ行った後、少しローカルな街並みを歩いていったが、特に何も見るものはなかったので数分で帰った。その後、帰り道にSOGOがあるというので、そこに行く事にしてみた。名前の通り日系であり、内部の作りも完全に日本である。レストラン街に行くとスイカジュースが売っていたので、それを飲んで行った。

 


前にも触れた通り、スイカジュースというのは美味しい代わりに腹にダメージが来やすいので、旅程をよく考えて飲まなければならないものである。この時はデパート内だし、露天ではなくしっかりとしたお店だったので、安心して飲む事が出来た。その後は少し周りを散策するが、異国情緒な感じはすれど、フィリピンのコロンストリートのようなカオスさはなく、とても静かな街だった。まあ、それだけマレーシアが平和な国であるかの証明かも知れないが、刺激を求めるバックパッカーなどには向かないだろうな、と実感したものである。

 

 

 

 

夜、ブキビンタンへ向かうと、当地のランドマークとも言えるパビリオンへと初めて足を運んだ。ここには「東京ストリート」という、日本食のレストランやダイソーがあるフロアがあるので、そこを目指していった。入り口からは遠く、またかなりセレブなデパートだった事もあり、「本当にここにあるのか?」と疑問が湧いてしまったものだが、その最上階にそれは存在していた。

 




親日と言えば台湾のイメージが強いが、その台湾ですらもこんな「東京ストリート」のような存在はなかったかと思う。それだけでなく、伊勢丹やSOGO、AEONなどもあるし、マレーシアが親日とは聞いていたものの、正直ここまでとは、とはまるで想像もしていなかった。客はかなりの割合で華人がほとんどだった。元々この辺りは華人の割合が多いのであるが、それに輪をかけて華人ばかりだった。やはり、同じ東洋系として合うものがあるのであろう。

 

ただ、確かに日本食レストランは入居しているものの、日本で運営しているチェーンが入っているようではなかった。ただ、店内はほぼ超満員だったし、それでも並んでいる人たちが多かったものだから、日本人としてはやはり嬉しくなったものである。

 

その後、一応アロー通りそばのミートアップ会場へと向かっていったのだが、あいにくの雨。しかも、既出の通り歩道が非常に歩きづらいため、普通に歩くだけでも神経を使ったものである。会場は無事見つける事ができ、それらしき人たちもいたものの、全員ノーマスクだったので不安となり、結局行く事はなかった。

 

ここで改めて触れるが、マレーシアでは屋内はもちろん、屋外ですら人種を問わずかなりの割合でマスクをしていた。シンガポールの空港でもそうである。日本では何故か「未だにマスクをしているのは日本だけ」と報道されている事がほとんどであるが、現実はご覧の通りである。大抵の日本人は英語が読めないので、一部を都合よく切り取るマスコミの偏向報道や、一部の狂信的な人間共にいかに簡単に騙される日本人がいかに多いか、という証明だ。

 

まあそれはさておき、それなりに雨も強かったので、アロー通りもひとはまばら、長居するのも厳しくなってきたのですぐに帰る事にした。KLセントラルへ戻ると再びレストラン街へと向かっていったが、サブウェイは閉店、マックもKFCもセルフキオスクは閉じられていたのでこちらも行列、仕方なく駅へと戻っていった。そこのマックではまだセルフが開いていたが、さすがにバーガーは食べる気が起きなかったので、おかゆのようなメニューを選んだ。

 


日本ではご飯のメニューなどあり得ないが、実はアジアでは決して珍しくはない。鶏肉が入っているのはあいにくだったが、味としては悪くはない。久々に味わう米である。それで腹を満足させ、ホテルへと戻っていった。