朝活読書愛好家 シモマッキ―の読書感想文的なブログ~Dialogue~ -47ページ目

朝活読書愛好家 シモマッキ―の読書感想文的なブログ~Dialogue~

読書とは――著者や主人公、偉人、歴史、そして自分自身との、非日常の中で交わす対話。
出会えた著者を応援し、
本の楽しさ・面白さ・大切さを伝えていきたい。
一冊とのご縁が、人生を照らす光になる。
そんな奇跡を信じて、ページをめくり続けています。

自分が幸せなのかどうかは、その人の感じ方や主体的な考え方によります。

人生の終わりには、これまでの人生は良かったと思って旅立ちたいものです。

後悔しないための秘訣が事例をもとにして書かれてありました。

 

35P 他人の視線を気にして我慢しながら老いていくよりも、のびのびと前向きに人生を楽しんだほうが悔いは残りません。大切なのは他人からどう見えるかではなく、自分がどうしたいかに尽きます。

 

41P 健康で安らかに暮らしていくためには。ストレスを取り除くことが大前提です。ひとりへの恐れは誰にでもありますが、「好きなように生きたい」「煩わしい人間関係から自由になりたい」「ありのままの自分でいたい」という願望を叶えることが健康への最大の投資となります。

 

74P 55歳以上歳をとっても知的機能が高い人は、その後の生存率が高い。勉強はただの趣味に留まらず、長寿法や脳の健康法になります。

 

 <目次>

はじめに 死ぬまでひとり暮らしが、最上級の幸せ

第1章 自由に好きに暮らす!―ひとり暮らしで死ぬ幸せ

第2章 やりたい放題で老化の壁を超える!―ひとり時間は楽しみ放題

第3章 自分のお金は自分で使いきる!―ひとり暮らし、お金はどうする

第4章 恋に歳は関係ない!―恋愛で若がえる

第5章 食べたいものだけ食べる―ひとりメシはどうする?

第6章 病院、医者、薬、これだけは知っておく―ひとり暮らしと病気のこと

第7章 もっと歳をとったときどう暮らすか―ひとり老後の生きかた

おわりに 死ぬまでひとり暮らしは人生のご褒美

 

1960年、大阪府生まれ。東京大学医学部卒業。精神科医。東京大学医学部附属病院精神神経科助手、米国カール・メニンガー精神医学校国際フェロー、高齢者専門の総合病院である浴風会病院の精神科を経て、立命館大学生命科学部特任教授。ヒデキ・ワダ・インスティテュート代表。高齢者専門の精神科医として、30年以上にわたり高齢者医療の現場に携わっている。

 

【No1518】死ぬまでひとり暮らし 死ぬときに後悔しないために読む本 和田秀樹 興陽館(2024/01)

子どもへの性加害は、(生涯にわたって)心身に深い傷を残す卑劣な行為だ。

 

読み終えるまで1ヵ月ほど時間がかかってしまった。

なにか体に重石のようなものが載せられ、またこころにも重ねて載せられたような気持ちがしたからだ。

 

ジャーニーズ事務所が大きく世間で取り上げられて社会問題となったことがあり、この性加害問題について知りたいと思った。以前、元フォーリーブスのメンバーが性加害を告発していたことは聞いて知っていたが、芸能界というスキャンダルにまみれた世界でのこともあり疑心暗鬼であった。

 

子どもへの性犯罪を生まないためには加害者を作らないことが大事だ。

加害者をなくすためには、加害者や加害行為の実態を知ることが必要不可欠だと思う。

精神保健福祉士である著者が、子どもが被害者になる性犯罪の実態を詳しく著した一冊だった。加害者は、性的な行為を目的に子どもを手なづけるグルーミング(性的懐柔)や上位的な立場を悪用して、子どもが被害者となる性犯罪の真相について書かれてあった。

 

例えば、加害者は、見た目からヤバいとかあやしい人ではない。

勤勉で真面目で親しみやすい人というよい印象を持たれていたこと。教員をはじめ学校の職員、塾講師、トレーナー、保育士、ベビーシッターなど、世間の「普通の人」が加害者だったという驚きがあった。

 

社会全体で子どもへの性犯罪をいかにして防ぐのか、どのようにして性犯罪者をつくらないか、また再発させないか、被害者を真に救う方策について諸々が課題だ。

 

144P

性被害を受けた子どもは自分で被害を認識することが極めて困難なうえ、被害に遭ったこと自体を「恥ずかしい」と感じていること、さらに加害者に口止めされている場合は「人に知られてはいけないのではないか」と罪悪感を抱えていることから、自分から被害を打ち明けられないものです。

また、もしこの秘密をカミングアウトしたら、自分がいまいる世界がすべて崩壊するのではないかといった恐れを抱くこともあります。そんな彼らが大人たちに相談するということは、ハードルが高く、並大抵なことではないという点をまずは心得ておきたいものです。

 

子どもへの性加害は、心身に深い傷を残す卑劣な行為だ。なかでも問題なのが、顔見知りやSNS上にいる〝普通の大人″が子どもと信頼関係を築き、支配的な立場を利用して性的な接触をする性的グルーミング(性的懐柔)である。「かわいいね」「君は特別だ」などと言葉巧みに近づく性的グルーミングでは、子ども本人が性暴力だと思わず、周囲も気づきにくいため、被害はより深刻になる。加害者は何を考え、どんな手口で迫るのか。子どもの異変やSOSをいかに察知するか。性犯罪者治療の専門家が、子どもを守るために大人や社会がなすべきことを提言する。

 

 <目次>

はじめに 

第1章 性的グルーミングの手口

第2章 子どもを狙う加害者の頭の中

第3章 性的グルーミング被害の実態

第4章 被害者支援の現場から

第5章 小児性愛障害の治療

第6章 子ども性加害経験者と語る―加藤孝さんに聞く、「やめ続ける責任」とは

子ども性被害 相談窓口一覧

 

精神保健福祉士・社会福祉士。大船榎本クリニック精神保健福祉部長。1979年生まれ。大学卒業後、アジア最大規模といわれる依存症回復施設の榎本クリニックでソーシャルワーカーとして、アルコール依存症をはじめギャンブル、薬物、性犯罪、児童虐待、DV、クレプトマニア(窃盗症)などあらゆる依存症問題に携わる。専門は加害者臨床で、現在までに2500人以上の性犯罪者の治療に関わる。

ユーモアと好奇心は、老いを豊かにする資産だという樋口恵子さん。それを当に実践し諸々の事例を語っていた内容でした。

 

上機嫌になるための樋口さんからの秘訣のうち、

「楽しげに生きる」

 

不機嫌そうに見えないように、口角を上げて笑顔をつくることが第一歩だ。

顔の形が変わるとこころも変わります。

笑顔をつくると筋肉の動きが脳に伝わって脳が錯覚して実際に楽しい気分になるそうです。

人も集まってきますし、頬のたるみも少し改善します。

まずは真似してやれることからやっていきたいものです。

 

173P 回想は恵みの時間、全ての経験が糧になる

誰でもそうだと思いますが、人生、いいことだけではありません。喜びと同じ量だけ、失敗や挫折、哀しい別れ、痛恨の出来事もあるでしょう。一見、マイナスと思える出来事や苦い経験が年月を経るなかで熟成され、人生を豊かにする糧にもなる。この歳(91歳)になると、すべての経験が私という人間をつくってきたのだとはっきりとわかります。

今、悩んでいる人や迷っている人にも、「その経験は決して無駄にはなりませんよ」「いつかきっと、実りも味わえる日が来ます」とエールを送りたいと思います。

 

 

 <目次>

はじめに 

1 衣食住は「機嫌よく」がカギ(「今日なに食べた?」もの忘れ予防術、友人との語らいは至福のとき。郵便か、はたまたスマホか ほか)

2 老いの「はじめて」に奮闘中(90歳目前での乳がん手術、貯金通帳をじっと見る、ぽっかり空いた心を慰める、猫と犬は素敵な相棒 ほか)

3 「思い出」は心の栄養になる(原点は“人が好き”。来し方を振り返る、受け継いだ精神と新しい時代の波 ほか)

4 対談 黒井千次×樋口恵子―われら同級生、91歳。戦禍も老いも生き抜いてきた

5 老いても上機嫌7つのヒント(楽しげに生きる、人づきあいはさっぱりと ほか)

おわりに 

 

1932年東京生まれ。東京大学文学部卒業。時事通信社、学習研究社、キヤノン勤務などを経て、評論活動に入る。NPO法人「高齢社会をよくする女性の会」理事長。東京家政大学名誉教授。同大学女性未来研究所名誉所長。日本社会事業大学名誉博士。内閣府男女共同参画会議の「仕事と子育ての両立支援策に関する専門調査会」会長、厚生労働省社会保障審議会委員、地方分権推進委員会委員、消費者庁参与などを歴任

樋口恵子さんと坂東眞理子さんは、いかに変化に対応してこれからの老いを楽しむかを論じていました。

「最も強いものが生き残るのではなく、最も賢いものが生き残るのでもない。唯一生き残るのは、変化に適応できるものである」

 

人間関係での保険をいくつもかけていくことができれば、楽しい人生を歩んでいけるはずです。今からでも遅くない!

◎123P 今から加入するなら、だんぜん人間関係の保険がおすすめ!

東日本大震災の被災者の方が、いざというとき本当に役立ったのは、地震保険や生命保険より、助け合い励まし合える人間関係だったとお話されていました。ある男性(前職は大学教授)は、3つの人間関係の保険に入ったと教えてくれました。

1 マンションの自治会の役員を引き受けた

2 市民講座の運営委員になった

3 カラオケサークルの入った

お金持ちでなくても、人持ちならば、たいていのことは乗り越えられます。

「遠くの親戚より、近くの他人」

町内会、趣味のサークル、カルチャー講座、ボランティア、どんな小さなコミュニティでもいいのです。あなたのことを知っている人、挨拶できる人、そんな人を一人でもつくろうじゃありませんか。

 

無形資産は、誰のなかにもあるけれどもあえてあまり気づいていません。

セカンドステージには、以下のようなものを活かしていきたい。

健康こそ最大の無形資産だ!

◎170P 誰のなかにもある「無形資産」に注目!

目に見えない資産です。仕事で身につけたスキルや資格、人脈、経験、知識、友情、信頼、健康、人に好かれる力、今の時代なら、SNSのフォロワー数もその一つでしょう。

無形資産は、今は目に見えませんが、人生を豊かにする何らかの価値を生み出すもの。このお金以外の資産こそが、実は、人生のセカンドステージにとってもっとも大切なのです。

たくさんの仲間がいて信頼関係を築いていれば、何か困ったことがあっても、誰かが手を差し伸べてくれるでしょう。

無形資産は、外に探しにいかなくても誰のなかにもあるものです。それに気づいて、今から磨いていきましょう。

 

 <目次>

はじめに 樋口恵子

著者紹介

第1章 どっこい人生対談1 老いは個性的 樋口恵子

第2章 どっこい人生対談2 70代はゴールデンエイジ 坂東眞理子

第3章 転んでも立ち上がる 樋口恵子×坂東眞理子

第4章 昨日できたことが、今日できない 樋口恵子×坂東眞理子

第5章 大切なのは「食」「触」「職」 樋口恵子×坂東眞理子

第6章 宝ものはあなたのなかにある 樋口恵子×坂東眞理子

おわりに 坂東眞理子

 

樋口恵子さん

1932年生まれ、東京都出身。東京大学文学部卒業。時事通信社、学習研究社勤務などを経て評論活動に入る。東京家政大学名誉教授。同大学女性未来研究所名誉所長。NPO法人高齢社会をよくする女性の会理事長。内閣府男女共同参画局の「仕事と子育ての両立支援策に関する専門調査会」会長、厚生労働省社会保障審議会委員、地方分権推進委員会委員、消費者庁参与などを歴任

坂東眞理子さん

昭和女子大学総長。1946年富山県生まれ。東京大学卒業後、総理府入省。95年埼玉県副知事。98年オーストラリア・ブリスベン総領事。2001年内閣府初代男女共同参画局長を務め03年に退官。04年昭和女子大学教授、同大学女性文化研究所長。07年に同大学学長、14年理事長、16年から現職

 

【No1515】人生100年時代を豊かに生きる ヨタヘロしても七転び八起き 樋口恵子 坂東眞理子 ビジネス社(2024/01)

孤立化で誰にも無縁遺骨になる可能性があるのだ。

死は、必ず誰にでも訪れる。そして遺体となり火葬されていつか骨や灰になる。

それを誰が拾い弔ってくれるのか!この切ない現実からは逃れることができない。

孤独死での遺体取り扱いや葬儀費用等の生々しい諸問題が陰に隠されていることを知った。

234P いろんな宗教が死後の世界について説いているが、エビデンス(証拠)などはなく、あの世のことは誰にもわからない。

人は死んだら終わり―。と言いたいところだが、実際は身寄りがいなければ、死亡届も出せず、火葬もできない。遺骨になっても弔う人がいなければ、無縁遺骨となり、役所のキャビネットや無縁の納骨堂などをさまようことになる。

お墓をどうする?火葬場で遺骨を処分してもらう、自然葬でその存在を消す―。老後だけでなく、死後のことも考えておかなければならない現実がある。

 

「独身者や子どもがいない夫婦だけでなく、家族がいても親戚つきあいがなければ、最後に死んだ人は無縁になる」と書かれてあった。

 

また、お寺の消滅の問題も合わせてあることが浮かびあがってきた。

214P

戦後、政府の政教分離という方針で公共の場での活動を制限された仏教界は、檀家制度を唯一の経済的基礎として、再出発を強いられました。戦後は核家族化がすすみ、地縁や血縁が薄れて家制度が崩れていったので、葬儀をしたり、お墓を建てたり、継承する必然性がだんだんとなくなっていきました。近年は僧侶を呼ばない直葬や墓じまいも加速し、経済的に成り立たなくなり、過疎地や地方の寺院から消滅が始まり、留まる気配が見えません。お寺の住職さんたちから今後、寺院経営をどうしたらいいかという相談をよく受けます。

 

ハリウッド映画や大河ドラマ、映画などに多く出演されてきた国際的な女優の島田陽子さん。彼女が2022年の7月に亡くなったことをネットで知ったときにはとてもショックを受けた。ぼくは、彼女が出ている作品をよく見ていたファンの一人であったからだ。

島田さんは享年69。まだまだ早い死であった。

彼女は病と闘いながら映画の撮影に臨んでいたが、亡くなる直前は経済的にとても困窮していたという。また、病院でひとり亡くなった後には、誰も遺体の引き取り手がなくて、自治体で荼毘に付されたというのだ。重ねて酷くこの事実から衝撃を受けたのだった。

 

自分が将来、無縁にならないようにしていきたいと思うが、そのためにどうすればよいか考える必要がある。

自助で対応できない事例があるのならば、地域や公共で対処するしかないのではないか。共助や公助で対応しなければいけない現状となってきているのではないかと思うのだが。

他人事として目を背けて生きていくことができない重要な課題であろう。

 

いつかこのような心境になることができればよき幸せな生き方をしたものだと思えるのではないかなと。

「この世にし 楽しくあらば 来む世には 虫に鳥にも 我はなりなむ」(大伴旅人)

 

 

 <目次>

はじめに 私も無縁遺骨かも

第1章 葬る人が見つからない社会

第2章 最期の不条理

第3章 異状死の不平等

第4章 増える無縁遺骨

第5章 ひとりでも無縁にならない

第6章 政権の政治課題となった身寄りなし問題

第7章 増える無縁墓

第8章 将軍家・大名家の墓じまい

第9章 変わりゆく死生観

あとがき

 

1970年生まれ。「週刊文春」記者を経て、2004年、朝日新聞入社。東京社会部員、AERA dot.創刊編集長、週刊朝日編集長を歴任。現在、朝日新聞東京本社ネットワーク報道本部記者

湊かなえさんの生い立ちからこれまでの足跡を振り返ってみたような内容だった。

 

複数の視点人物、手紙、日記、そしてモノローグの語り手からの告白形式は、湊かなえさんが得意とする読者がのめり込んでしまう手法だと思う。

行間から行く末をたっぷりと想像させながら、最後まで愉しく読ませてくれるのだ。

 

湊さんには、一度直接お会いしたことがある。いまはもう閉店してしまった近くの本屋でのサイン会のときだ。

チケットを手に入れたほぼ1か月前からもうこころはドキドキしていた。彼女が書いた本を読む事で小説を好きになり小説を読んでいくきっかけを作ってくれたから。

彼女と話できたのは望外の幸せだったし忘れられない強い思い出だ。また湊かなえサイン本という世界で一つしかない宝物が得られたのも大きな収穫だった。

 

私「湊さんが26冊出版されているなか、ぼくは15冊ブログで感想を書いています」

湊「これからもブログで(感想を)発信してください」

私「湊さんお小説を読んでから映像を見るのと、映像を見てから湊さんの小説を読むのはどちらがおすすめですか」

湊「小説を読んでキャストを想像してから読むのが面白いですね。でも、どちらからでもお好きな形でよいと思いますよ」

 

ほんの1メートルもない目の前の距離感でお話することができ感動してしまいしばらく放心状態、そのとき併せて新作を読んでほしいことを伝えられていた。

それは、一年間の休筆ののちに書かれた「人間標本」だった。

 

書かれている通り、支えてくれる言葉やヒントになる言葉を得て豊かな人生を送るためにこれからも読書をしていきたいと。

9P

読書は頭の中に種を植える行為だと考えることがあります。すべての種から芽が出て成長するわけでなく、また、早咲きのものや遅咲きのものもあります。多くの種が成長し、樹となって林や森ができたら、豊かな人生が送れるのではないかと思います。

人生に行き詰まった時、支えてくれる言葉やヒントになる言葉を持つ人は、強く生きていけるのではないか、と。

 

題名の「ダイヤモンドの原石たちへ」に関連した箇所を見つけたので引用してみた。

301P 書き下ろし小説「告白のために」

あるドラマの打ち上げの席で、あなたはこんな挨拶をした。

中学生のとき、理科の先生から、鉛筆の芯もダイヤモンドも同じ元素記号Cの炭素でできているので、鉛筆の芯を強くこすればダイヤモンドになるかもしれない、と言われました。単純な私は早速ためしましたが、手が痛くなっただけです。だけど、鉛筆の芯を強くこするというのは、文字を重ねることかもしれない。その結果、ダイヤモンドができあがり、それをさらに多くの人たちが磨いて、素晴らしい作品が完成する。そういうことだったのだと思います。

自分の作品をダイヤモンドにたとえる。

それほどにふてぶてしくおめでたい小説家に、あなたはなるんだよ。

 <目次>

まえがき

特別対談 池田理代子×湊かなえ「私、先生でできてます!」

全小説作品紹介

ロングインタビュー「未来の小説家たちへ」

10社合同企画 湊かなえデビュー10周年47都道府県サイン会ツアー「よんでミル?いってミル?」

高校生のための小説甲子園

小説「一夜十起」

淡路島取材 作家ドキュメント「湊かなえの現在」

書き下ろし小説「告白のために」

湊かなえ年譜

あとがき

 

1973年広島県生まれ。2007年「聖職者」で第29回小説推理新人賞を受賞。08年同作品を収録したデビュー作『告白』は「週刊文春2008年ミステリーベスト10」で第1位、第6回本屋大賞を受賞。また14年には、アメリカ「ウォール・ストリート・ジャーナル」紙のミステリーベスト10に、15年には全米図書館協会アレックス賞に選ばれた。12年「望郷、海の星」で第65回日本推理作家協会賞短編部門を受賞。16年『ユートピア』で第29回山本周五郎賞受賞。18年『贖罪』がアメリカのエドガー賞“最優秀ペーパーバック・オリジナル部門”にノミネートされた。

 

【No1513】ダイヤモンドの原石たちへ 湊かなえ作家15周年記念本 湊かなえ 集英社(2023/12)

 

「世の中は、変えようとすれば変えていくことができます」

不平不満を持っていた現世代が、介護保険、DV防止法、不同意性交罪の刑法改正等々を成り立たせてきた功績を踏まえたうえで、「こんな世の中に誰がした?」→「こんな世の中を手渡すことになってごめんなさい」と言いながらも、先にいる世代から受け取ったバトンをこれからの次の世代が受け取り、女性たちが世の中をもっと過ごしやすく生きやすいようになるよう改善していってほしい旨を願う全般的な内容ではなかったかと感じました。

 

150P

これからの時代に必要な21世紀型の人材は、予測不可能な社会に立ち向かって、自分で答えを出していける人です。コロナ禍のように予測できない事態はこれからも起きるでしょう。これまでのものの答えではどうにもなりません。すでにある知識を身につけるのではなく、誰も知らなかった新しい知を生み出すノウハウをわたしは「メタ知識」と呼んでいますが、「それを学ぶのが大学」だと思っています。

 

 <目次>

序章

1 仕事

2 結婚

3 教育

4 老後

終章 これからのフェミニズム

 

 

1948年、富山県生まれ。京都大学大学院社会学博士課程修了。社会学博士。社会学者、東京大学名誉教授、認定NPO法人ウィメンズアクションネットワーク(WAN)理事長。女性学、ジェンダー研究のパイオニアとして教育と研究に従事。高齢者の介護とケアも研究テーマとしている。著書に「女ぎらい」など。

 

【No1512】こんな世の中に誰がした?ごめんなさいと言わなくてもすむ社会を手渡すために 上野 千鶴子 光文社(2024/01)

簡単に引退をしない、新しいことにチャレンジするなど意欲を持ち続けるなど老年期の生き方について示唆に富んだ提言がありました。

その他の世代にも、役に立つ情報もありました。

参考にしていきます。

 

67P 意欲の低下がいろいろな老化の引き金に

何もしないようになると、老化が一気に進みます。意欲を保ち続けて、歩くことを続ける。頭を使い続ける。仕事を続けると、確実に老化は遅れると思います。

億劫に感じるからといって、簡単にいろんなものから引退しないほうがいいんです。家事や仕事、運転、趣味、老化を遅らせたかったら、引退してはいけないと僕は思っています。

 

74P 和田流 意欲が蘇る前頭葉の鍛え方

1 ものごとを別の見方も踏まえいろいろな面から考える。

2 自分の考えを言葉でアウトプットして表現する

3 知らない店に入る、知らない道を通って見るなどいつもと違うことにチャレンジする。

 

312P

意欲を持ち続けることの大切さと大変さ。できる限り生活のあれこれや人づきあい、仕事などから引退しない続けていくこと。続ける方法は柔軟に工夫すること。どれも大切なことだと改めて実感しました。

 

 <目次>

はじめに 和田秀樹

第1章 死ぬ気になれば―老いの実況中継(「死」を意識して生き方が決まった、「長生きするのが怖いです」 ほか)

第2章 「老いる」「老いない」の分かれ道(「足腰」や「記憶力」より先に衰えるもの、意欲の低下がいろいろな老化の引き金に ほか)

第3章 医者と91歳評論家が語る「いい医療の見分け方」(高齢者に必要なのは専門医より総合診療医、いい医者を探すのに最初にすること ほか)

第4章 自由に、私らしく、生きるチャンス(「できなくなった」は自由になるチャンス、思い切って「調理定年」したら健康回復 ほか)

第5章 嫌老社会vs.幸齢者が増える社会(高齢者を排除するしくみ、移動手段がなくなると要介護率が上がる ほか)

おわりに 樋口恵子

 

樋口恵子さん

評論家・東京家政大学名誉教授。1932年、東京都生まれ。東京大学文学部卒業。NPO法人「高齢社会をよくする女性の会」理事長。女性地位向上運動のリーダーのひとりとして活躍、介護保険制度創設に尽力。厚生労働省社会保障審議会委員、地方分権推進委員会委員、消費者庁参与などを歴任。現在も執筆、講演活動を続けている

和田秀樹さん

精神科医。1960年、大阪府生まれ。東京大学医学部卒業。東京大学医学部附属病院精神神経科助手、米国カール・メニンガー精神医学校国際フェロー、高齢者専門の総合病院・浴風会病院を経て、現在、和田秀樹こころと体のクリニック院長。高齢者専門の精神科医として、30年以上にわたり医療の現場に携わっている

 

【No1511】うまく老いる 楽しげに90歳の壁を乗り越えるコツ 樋口恵子 和田秀樹 講談社(2024/01)

 

「そもそも人は何のために働くのか。(それは)他でもない幸せになるため。」

「人間は何歳からでも成長できます。自分の強みや得意技を生かし、働き手としての矜持と覚悟を持って行動を起こせば、必ず結果はついてくる」

佐々木常夫さんは、ワーク・ライフ・バランスの第一人者だ。

家族を大事にして病気の家族をケアしたうえで仕事を全うしてきたビジネスマンの先駆者。

「書くと覚える、覚えると使う、使うと身につく」と考えた彼は、相当のメモ魔であった。

彼は、50代をこう定義している。まさに言い得て妙だ。

3P「50代は、それまで築き上げてきたものに揺さぶりをかけられる『試練の時期』と言える。仕事では、人事評価や転職に対する不安、組織を担う責任感の重圧などから、『今のままでいいのか』『これまでのように働けるのだろうか』といった焦りの葛藤が生まれる。プラベートでも、親の病気や介護、成人にさしかかる子どもの問題、自らの健康不調など、精神的にも経済的も、忍耐を強いられることが増えてくる。」

また、このように書かれていたことも印象に残った。

「出世レースから外れたおかげで時間を確保することができ、時間を確保できたからこそ本を書くことができ。本を書くことに出会えたからこそ、新たなミッションを発見することができたのです。」

 

佐々木さんの本には、名言や格言がたくさん出てきた。

それらの言葉によって、これまで形を作って誠を実践してきたからだと思う。

 

〇100P 自分の生き方そのものが親子関係に反映される

結婚して子どもが生まて、その子どもたちが結婚して連れ合いを得て、義理の息子や娘、その兄弟や両親が喜んで自分の周りに集まってきてくれる。平凡でささやかなことですが。その平凡であることに無上の喜びが感じられることこそ、結婚がもたらす「計りきれない価値」ではないかと思うのです。

そして、人生そこに至るには、自分がどのように生きてきたか、家族とどう向きあってきたか、自分の生きてきた人生そのものが問われるような気がするのです。

親子関係、あるいは家族関係は、その人の人生を如実に映し出す鏡のようなものかもしれません。

 

〇131P 50代からの暴飲暴食は、「知性の欠如」

そもそも食欲を抑えられない、好きなものをのべつまくなしに食べてしまうのは、自分の欲望に歯止めがきかないということです。それは、理性は働かないということであり、やや知性に欠けていると言わざるを得ません。

欲と知性を比べると、欲のほうが勝ってしまうというのは、正しい判断を書いて損をしがちになるということです。食欲のあり方には、その人の知性や生き方が如実に表れていると言ってもいいでしょう。

美味しく、たくさん食べるのは悪いことではありませんが、50代からは「ちょっと我慢して控えめな食」を楽しめる知性を持つのが大事ではないでしょうか。

 

〇170P 本や新聞とは効率よく付き合う

「新聞は読まなくていい。新聞は見るものです」

そもそも、新聞を全部読んだら一冊の本を読むよりも時間がかかります。毎日配達される新聞にそんなに時間を費やすわけにはいきません。

そこで、新聞を開いたらまず「見出し」を眺めます。本文を全て読まない代わりに、見出しだけは全部目を通すのです。見出しさえ読めば、細かいところまで読まなくても、世の中で何が起こっているのかが十分わかるからです。それに見出しの大きさで事の軽重がわかるというものです。気になった記事や読む必要のある記事だけを選んで本文を読みます。じっくり読むのは、せいぜい一つか二つあれば十分でしょう。

必要なものだけを抜き出して読むほうが効率的に新聞を活用することができます。

新聞も株もあれもこれもと必要以上に欲張らないことがポイントなのです。

 

読書にしても、たんに量を多く読めばいいというものではありません。

私は「多読家に仕事ができる人は少ない」と考えています。おそらく、多読家の人は本を多く読む事に一生懸命で、実践に生かすことができていないのでしょう。実践に生かそうとすれば、仕事が忙しくなってそんなに読書ばかりしていられなくなるはずです。

そもそもいくら読書を重ねても、実践生かすことができなければ意味がありません。それならむしろ、読んだ量が少なくても、一冊の本を徹底的に読み込むほうが、効果的な読書が出来るのではないでしょうか。

本は数ではなく、読んだ内容をどれだけ人生に生かせたかが重要なのです。

 

 <目次>

はじめに 「五十代の危機」をチャンスに変えよう

第1章 これまでの仕事人生を棚卸しする

第2章 「仕事」から「人間関係」に軸足を移す

第3章 「戦略的なライフスタイル」を試みる

第4章 百歳に向かって「夢」を持つ

おわりに あなたの「忘れ物」を取りに行こう

 

1944年、秋田市生まれ。株式会社佐々木常夫マネージメント・リサーチ代表取締役。69年、東京大学経済学部卒業後、東レ株式会社に入社。家庭では自閉症の長男と肝臓病とうつ病を患う妻を抱えながら会社の仕事でも大きな成果を出し、2001年、東レの取締役に就任。03年に東レ経営研究所社長になる。内閣府の男女共同参画会議議員や経団連理事、東京都の男女平等参画審議会の会長、大阪大学法学部客員教授などの公職も歴任。

 

染井さんは、元芸能マネージャー。だから、芸能界のリアルな舞台裏をよく知っていると思った。

芸能事務所関係者、マネージャー、製作スタッフ、アイドルなど様々な立場の人を題材にした七編だ。これらはすべて独立した作品でそれぞれに面白い趣向が凝らされていた。

終わりの「娘は女優」がよかった。女優になりたいと娘は希望していたが、父親に反対されるから近所で親しい人たちに協力してもらい東京でオーディションを受けて合格していたのだった。

田舎育ちで頭が硬い父親はこれから広い世界に羽ばたいていく愛娘を応援するしかないなと。

これからの希望の光が見えるラストは良かった。

 

 <目次>

クランクアップ

ファン

いいね

終幕

相方

ほんの気の迷い

娘は女優

 

1983年千葉県生まれ。芸能マネージャー、舞台演劇・ミュージカルプロデューサーを経て、2017年『悪い夏』で横溝正史ミステリ大賞優秀賞を受賞してデビュー。脱獄した少年死刑囚の逃亡の日々を描いた『正体』はドラマ化され話題に。2024年の映画公開も決まっている。ほかの著書に「正体」「震える天秤」など