樋口恵子さんと坂東眞理子さんは、いかに変化に対応してこれからの老いを楽しむかを論じていました。
「最も強いものが生き残るのではなく、最も賢いものが生き残るのでもない。唯一生き残るのは、変化に適応できるものである」
人間関係での保険をいくつもかけていくことができれば、楽しい人生を歩んでいけるはずです。今からでも遅くない!
◎123P 今から加入するなら、だんぜん人間関係の保険がおすすめ!
東日本大震災の被災者の方が、いざというとき本当に役立ったのは、地震保険や生命保険より、助け合い励まし合える人間関係だったとお話されていました。ある男性(前職は大学教授)は、3つの人間関係の保険に入ったと教えてくれました。
1 マンションの自治会の役員を引き受けた
2 市民講座の運営委員になった
3 カラオケサークルの入った
お金持ちでなくても、人持ちならば、たいていのことは乗り越えられます。
「遠くの親戚より、近くの他人」
町内会、趣味のサークル、カルチャー講座、ボランティア、どんな小さなコミュニティでもいいのです。あなたのことを知っている人、挨拶できる人、そんな人を一人でもつくろうじゃありませんか。
無形資産は、誰のなかにもあるけれどもあえてあまり気づいていません。
セカンドステージには、以下のようなものを活かしていきたい。
健康こそ最大の無形資産だ!
◎170P 誰のなかにもある「無形資産」に注目!
目に見えない資産です。仕事で身につけたスキルや資格、人脈、経験、知識、友情、信頼、健康、人に好かれる力、今の時代なら、SNSのフォロワー数もその一つでしょう。
無形資産は、今は目に見えませんが、人生を豊かにする何らかの価値を生み出すもの。このお金以外の資産こそが、実は、人生のセカンドステージにとってもっとも大切なのです。
たくさんの仲間がいて信頼関係を築いていれば、何か困ったことがあっても、誰かが手を差し伸べてくれるでしょう。
無形資産は、外に探しにいかなくても誰のなかにもあるものです。それに気づいて、今から磨いていきましょう。
<目次>
はじめに 樋口恵子
著者紹介
第1章 どっこい人生対談1 老いは個性的 樋口恵子
第2章 どっこい人生対談2 70代はゴールデンエイジ 坂東眞理子
第3章 転んでも立ち上がる 樋口恵子×坂東眞理子
第4章 昨日できたことが、今日できない 樋口恵子×坂東眞理子
第5章 大切なのは「食」「触」「職」 樋口恵子×坂東眞理子
第6章 宝ものはあなたのなかにある 樋口恵子×坂東眞理子
おわりに 坂東眞理子
樋口恵子さん
1932年生まれ、東京都出身。東京大学文学部卒業。時事通信社、学習研究社勤務などを経て評論活動に入る。東京家政大学名誉教授。同大学女性未来研究所名誉所長。NPO法人高齢社会をよくする女性の会理事長。内閣府男女共同参画局の「仕事と子育ての両立支援策に関する専門調査会」会長、厚生労働省社会保障審議会委員、地方分権推進委員会委員、消費者庁参与などを歴任
坂東眞理子さん
昭和女子大学総長。1946年富山県生まれ。東京大学卒業後、総理府入省。95年埼玉県副知事。98年オーストラリア・ブリスベン総領事。2001年内閣府初代男女共同参画局長を務め03年に退官。04年昭和女子大学教授、同大学女性文化研究所長。07年に同大学学長、14年理事長、16年から現職
【No1515】人生100年時代を豊かに生きる ヨタヘロしても七転び八起き 樋口恵子 坂東眞理子 ビジネス社(2024/01)