25.04.23発売「OZAKI PLAYS OZAKI1.」Teaser
この寄稿後編の終わりに、尾崎裕哉さんが
豊さんと裕哉さんの違いを表現した言葉が
「父は窓ガラスを割るタイプで、
僕は窓ガラスを磨くタイプだ」
本当にその通りだなと思った。
尾崎豊さんは命を削り、呻き、嘆き悲しみ、寂しがり、
苦しみを吐き出しながら、魂を揺さぶるような音楽を、この世に生み出したアーティストで、何しろそれは
重厚で暗かった。
それがまた心に沁みる時代で、何か見えない
圧力に立ち向かうパワーを感じたりもして、
多くの同世代の若者たちもそれに共鳴した。
尾崎豊さんの詞が、繁美さんの心に深く刻まれ
裕哉さんが父親の手がかりを懸命に探すのも、
その音楽のどこにも偽りがなく、尾崎豊さんの
心の底にある真実の言葉の語りかけであり、
尾崎豊さんの生きてきた証を残すためにも、
語り継いでいきたい思いを感じる。
尾崎豊さんはガラスを割るタイプだったけれども、、
それを割って命を削って血を吐くような思いで
音楽を生み出していたので、その曲の中に
語られる言葉は全て真実だった。
本当の深い思いを歌ってきたからこそ、
その音楽が名曲として
いつまでも人の心に響き続ける。
ご子息の裕哉さんは、ガラスを磨くタイプで
受け止めたことをじっくりと熟成させる
冷静さや思慮深さを音楽の中に感じる。
幼少から過ごしたアメリカの乾いた空気が似合う
洋楽的な美しいメロディに、豊さんともどこか
似通った哲学的思考の入り混じった歌詞が載って、
さりげなく歌われていて、そこに親子の遺伝子を
感じる一瞬がある。
私は、尾崎裕哉さんのリズミカルな音楽性が好きで、
豊さんの持ち合わせなかったところに魅力を感じて
いて、洋楽を聴いているような感覚になる。
6592円
2624円
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番外 生誕59回目の尾崎豊さん
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