尾崎豊 Forget-me-not

尾崎裕哉 サムデイ・スマイル

 

 

前編12

後編12

 

 

「三つ子の魂百まで」ということわざがある。

 

昔、ヤマハ音楽教室で仕事をしていた時に、

音楽教室に通って下さるお子さんのママから、

「<三つ子の魂百までも>という諺がありますでしょ、

3歳を過ぎてからでは遅いと思いまして、この子には

生後すぐから話しかけや、しつけ、お勉強の習慣を

つけてまいりました。おかげさまで、我が子ながら

出来の良い子が育っていると実感しております」

「人間、生後3歳までが勝負!」と言わんばかりの

お母さんの発言に圧倒されたことがあった。

 

尾崎裕哉さんが豊さんと過ごしていたのは

2歳過ぎまでということだったのだけれども、

その年月に、尾崎豊さんから呪文のように

繰り返された言葉は100歳まで魂に響き続ける?!

 

きっと記憶になくても刷り込まれて蓄積されて、

尾崎裕哉さんという人を形成するのに、父として

大きな役割を果たされたのではないかと思った。

 

長い時間一緒にいれば、良い親子関係が築けるかと

いえば、そうとも言いきれないところがある。

 

物心がついてからは、大人の汚れた部分ばかりが

目につき始めると、自分の身体にも親と同じ汚れた

血が流れていると、もがき始めて、親に反発し

社会に背いて親を苦しめて親の期待を潰すことで

心を閉ざし牙城を守ろうとする子供もいるので、

親が揃っているから幸せかといえば

親の縛りから抜けられない人は大勢いると思う。

 

物心がつかない間に、父尾崎豊さんの生きた言葉の

語りかけが、ご子息の感受性に響いたのが良かった。

 

昔、芸術脳と言われる脳の部分は、胎児のうちには

作られておらず、生後の成長過程で育まれるので

芸術のある環境で育つと発達すると聞いたことが

あるので、それが事実なら、生後から3年未満でも

尾崎豊さん自身が裕哉さんに日々愛情を注いだ事が

大きな影響を与えたということだろうと思った。

 

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