ご報告してきました、2015年度決算の質疑。これらが終わって決算特別委員会の最終日に賛否の結論を出し、各会派ごとに意見を言います。

私の意見表明の内容を以下に書きます。

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市民ふくしフォーラムとして、2015年度一般会計、国民健康保険事業会計、介護保険会計および後期高齢者医療会計の決算の認定に反対し、意見を表明します。

 

指定管理や業務委託という方法で、区の施設管理や業務を民間に任せるケースが増えており、今回の決算でも物件費として前年度比15億1100万円、4.2%の増となっています。そういう現状の中で、委託した先で働く現場の従事者が安心して働き続けられる環境づくりにより一層努めるべきです。今回、情報公開請求で得た指定管理者制度の労務環境調査に基づき、質疑をしましたが、制度改善のためには本来、こうした情報は積極的に公開していくべきです。

 

また、委託先の従事者のみならず、区の職員に関しても、困ったときにお互い助け合える職場環境を築くことは、区政改革の一環として行なうべきであると考えますが、現状では不十分です。区民が安心して暮らせる練馬区を作っていくためにはまず、区の事業に関わる区職員や委託先の従事者が安心して、誇りを持って仕事ができる環境を整備すべきです。

 

以下、各款について意見を述べます。

 

指定管理者制度の労務環境調査は、制度の改善に役立てるため、その内容を公表すること

・労務環境調査の従事者アンケートに関しても、現場の状況を知り職場環境の改善に生かすため、区としても積極的に活用すること

印刷物のユニバーサルデザインガイドラインのような区のユニバーサルデザイン施策はより積極的に区民の啓発に活用すること

文化交流ひろばは、その役割として多文化共生・国際交流の事業があることをより積極的に発信し、日本人の区民も一緒に多文化共生について考える機会を充実させること

スポーツ施設など区内各所にある施設で取り扱う利用者の個人情報については、その利用目的を区民に分かりやすく説明するとともに、必要な個人情報を精査し、適正な管理をすること

ふれあい環境学習は清掃業務に現場で関わる職員が工夫しながら実施してきた経過を大切に、今後も引き続き取り組むこと。また、ノウハウの継承ができるよう職員育成を図ること

ポタリングを進めるにあたっては、安全対策も十分はかること

福祉施設の従事者の現状を十分把握し、誇りを持って働ける環境づくりのために研修体制の充実など区としても状況の改善に努めること

・東日本大震災、熊本地震で被災した障害のある人への対応が十分に行なえなかったという状況をふまえ、福祉避難所の協定を結んでいる施設・学校と協力し、いざという時の実効性のある対策を進めること。

飼育されている動物への災害時の対応に不安を抱く区民も多いことから、ペット防災の啓発を引き続き進めるとともに、同行避難が想定されている避難拠点での対応をさらに進めること

鉄道駅のバリアフリーについては引き続き鉄道事業者への働きかけに努めること。特に視覚障害者の転落防止対策については、当事者の声を聴きながら早急に進めるよう求めること

駐輪場の料金体系変更については、状況の改善をさせるだけではなく、その進め方について区民に丁寧に説明し、ともにまちの問題解決を図る気運を高める工夫もすること

図書館で働く従事者の労働環境の改善に努めること

図書館における障害のある人へのサービス向上に努めること。特に、日本語字幕付きや音声ガイド付きで聴覚・視覚に障害のある人への配慮をした映画等の上映をすることは、バリアフリーについての区民への啓発にもつながるため、積極的に実施すること

児童館で働く従事者が、こどもを取り巻く環境や地域とのつながりの持ち方について専門性を高められるよう、研修やサポート体制を充実させること

・保育所の待機児解消をめざすとともに、新規に開設される保育所における保育士の専門性の向上、処遇改善に積極的に取り組むこと

・介護保険制度は要支援など要介護認定の低い人にとって特に使いづらく、制度が複雑で分かりづらくなっている。介護を必要とする人や家族、介護事業所の声に耳を傾け、区として責任をもって安心できる介護のしくみづくりをすること