白金高輪にある『La Clairirere(ラクレリエール)』を初めて訪問したのは8年前のランチでのこと。ん?ここいいんじゃない?と思って、程なくしてディナーを予約。以来定期的に訪問させていただいております。私のブログを見て訪問してくださった方も多いとか。今回は8年ぶり?のランチ訪問ですが、実はラクレリエールは来春移転します。今の営業は6月2日までだそうでちょっと寂しい。移転されるタイミングで初訪問と同様ランチに伺えたのもなんだか感慨深い。ホームページにも「木漏れ日を感じる暖かい空間」と書いてありますが、優しい光が差し込む昼間も素敵なレストランです。

インスタグラムのリールでご紹介していますので是非ご覧ください

 

 

ショープレートには、「一皿一皿に喜びと感謝を込めて」。移転後の店舗は外苑前だそうですが、店名も変えるとのことでこのショープレートとも最後のお別れですね。

 

 

ラクレリエールは行くたびに良くなっていのが手に取るようにわかる稀なレストランで、行くたびに楽しくてずうっと訪問していましたが、オープン当初とかなり料理のテイストが変わりました。もちろんクラッシックがベースの美味しさを追求した料理であることは変わりないんですけどね。ミシュランガイドで1つ星を獲得し食材が変わり、また2年くらい前からだったかな。食材もケミカルなものは排除して、さらに変わった。食材の披露をするようにったのこの頃からです。

 

ソムリエの千葉さんにお願いし、ノンアルコールカクテルを作っていただきました。スイーツコース等でノンアルペアリングにも最近は力を入れていますね。

 

 

 

 

アミューズグール

アミューズグールは、ブーダンノワールのシャルキュトリーのクレープ/イタリコのキッシュ 桜エビ、リコッタチーズ添え。型は変えてもずうっと出しているブーダンノワールですが、このクレープ包みはお肉の味わいもしっかり味わえていい感じですね。

小さなキッシュですが桜エビも盛り盛りで丁寧に仕上げられています♪

 

 

鮎のパートブリュック

鮎が大きくなると柴田シェフのそれはそれは手の込んだスペシャリテが始まりますが、その前に登場するのがこの稚鮎のパートブリュック。これも鮎を使った夏のスペシャリテ。最初にこちらを訪問した時にも登場したので何だか感慨深い。琵琶湖の鮎が川を登るように顔を出しています。おかひじき、クレソン、黒文字の新芽、クレソンのソース、南高梅とレモングラスの泡、笹茶の塩が添えてあり涼やかですね。

 

鮎は活〆で。元気に泳ぐ鮎と料理のインスタグラムのリールはこちら

 

 


栃木の筍と鮑と鮑の肝と山椒のソース
栃木の名人の筍を使っています。丁寧にアクを抜き、一度出汁で炊いた和食のような作り方で筍の味がふくよか。ここに鮑などを合わせていましたがまさに旨みの凝縮といった感じ。ここに北海道余市の甘味のあるウニとすんなり口の中に入つてくる朝日米のリゾットには田芹のアクセント。鮎の爽やかな味わいの後にこの甘味のある春の味わいは流れとしても、とてもよかったです。

 

パンはルクセンブルグの粉を使ったもの。バターとオリーブオイルを添えて。

 

 

アスパラガスのグリル 桜ますのミキュイ
先日ゴエミヨでもテロワール賞を受賞されていた北海道ジェットファーム長谷川さんのアスパラガス。通称ハセパラです。大人気の生産者さんですね。アスパラガスは先端部分からお尻まで味が違う。このアスパラはぎゅっと旨みのエキスが軸の閉じ込められたような味わいでした。普段よりも若干風味が弱いかな。添えられた生と半生のサラダは口の中での弾け方が違い面白い。函館の桜ますのミキュイと甘さと軽い苦味のある日向夏のアクセント。キャビアの塩味でいただきました。柴田シェフの作るハセパラ料理は、しっかりアスパラが主役となっていて秀逸です。

 

 

イサキのグリル 春キャベツ添え
今治の藤本さんのイサキは個体も火入れも素晴らしいのはお写真で一目瞭然。これにまた程よい甘さと酸味のあるソースでいただくという抜群のポワソン。春キャベツのシュークルート・スナップエンドウやインゲンなどを添えて。魚の出汁とクリームを加えたソースには、香り豊かな丘トマトの軽やかな酸味で。

 

 

ブルターニュ産の仔牛の藁焼き
柴田シェフといえばこの季節は仔牛ですかね。藁で軽く燻します。柴田シェフはこの燻製もお上手。ほんといい具合に仕上げてくれます。

 

ブルターニュ産の仔牛は綺麗な火入れで。ランド産のホワイトアスパラと力強い味わいのモリーユを添えて。中にはホタテのムースが入っているので、旨みが増してまたむっちりした食感もいい。ティムールペッパーで嫌味のない爽やかさのソースで。

 

 

デセールは、口溶けの良いメレンゲの器の中にクレームダンジュ、そしてたっぷりの苺とホワイトバルサミコ酢のジュレでエレガントなデザートに。柴田シェフの集中力と凝縮感の塊のような料理に野田さんのデザートも寄り添うような感じに。

 

誕生日当日に伺いましたのでバースデーケーキでお祝いしてくださいました。もはや誕生日がくるとまたひとつ数字が増えてしまったという感すらあるのですが、お祝いしていただけると嬉しいものですね。素敵なケーキをありがとうございました。感謝🎵

 

プレートはそのままにミニャルディーズを乗せて再登場。

小菓子は台湾パイナップルのパンナコッタ、日向夏のタルト、カヌレ、フィナンシェ。

 

 ミカフェートのコーヒーでいただきました。

 

 

 

初訪問のランチ以来8年ぶりのランチの訪問となりましたが、以降ずうっとディナーで訪問していたので、あわびやトリュフなどディナーで当たり前に登場する食材がないのがちょっと物足りなかったかな。アワビもスペシャリテをお持ちですし、柴田シェフのトリュフの使い方はこれまた素晴らしいので、是非召し上がっていただきたい。

 

新たなお店は来年春頃に表参道というか外苑前あたりにオープンされるそうです。それまでいろいろ充電というかチャレンジとかされるようで、またいろいろな刺激を受けて柴田シェフの料理がどう変わるのか。また新たなレストランはどんなお店になるのか。次のステージと来年の移転オープンが今から楽しみですね。
 

 

 

 

 

 

【ラ クレリエール訪問記】

・2023年4月のディナー

・2022年12月の6周年ディナー

・2021年12月の5周年ディナー

・2020年10月のディナー

・2019年10月のディナー

・2019年3月のディナー

・2018年6月のディナー

・2017年7月のディナー

・2017年5月のディナー

・2016年冬のディナー

・2016年夏のランチ

 

 

 

La clairirere (ラ クレリエール)

東京都港区白金3-14-10 ベルパラーゾシロカネ 1F

03-5422-6606

木曜を中心に月7回程度休み(詳しくはHPを参照)