6周年を迎えた『ラクレリエール』へ。オープン当初より訪問をしており、大好きなレストランの一つです。私のブログをご覧になって、たくさんの方が行ってくださっているようですが、フランス料理が好きな方や、まだ体験されていない方は、是非一度訪問してくださると、その直球勝負の料理の良さをご理解いただけるかと思います。

 

 

ラクレリエールは、2016年4月21日にオープンし、私は最初確か7月ごろにランチで訪問したと記憶しています。白金高輪駅から徒歩10分ほどの場所にある瀟酒なお店。

 

 

初めて訪問した時はまだ木をカットした新しい生地でしたが6年間使い続けているショープレートは少し丸みをおび、柔らかな手触りに。シェフの想いが刻まれています。

一皿一皿に、喜びと感謝を込めて

 

 

今回いただいたのは、6周年アニバーサリーコース。まずは厳選食材の説明から。

一つひとつ丁寧に説明してくださいました。

 

愛媛から届いた4キロほどの真鯛

 

新潟三条の青首鴨はオーナーシェフの柴田氏がこだわり使い続けている食材です。

 

 

柴田シェフは数年前より廃棄されてしまう荒間鶏の親鳥スープなどに使用するというサスティナブルな取り組みも。親鳥は力強い味わいでスープをとるのにも抜群です。

 

 

この季節のお楽しみの一つである、アルバの白トリュフ。クロシェに入って登場し、ふわりと香りを嗅がせていただきましたがすばらしい香りでした。

 

 

今回は私以外はのんべいの集まり。

私はノンアルコールカクテルを作っていただきました。

 

 

アミューズグールは前回訪問した時には出ていなかったブーダンノワールのプティバーガー。6周年のみの復活でしょうか。りんごを挟んで爽やかさも添えて。

 

たらば蟹はロワイヤルで。フランと蟹のスープでしっかり蟹を感じる構成に。

ディルを添えて軽やかさも加えていました。

 

加賀蓮根は、白一色の構成で登場しました。

 

手前は加賀蓮根に加賀蓮根のすり身を詰め蓮根餅に。ビールを入れた衣で揚げています。上にはパルミジャーノレッジャーノ。サクッと揚がり、チーズとの相性も抜群。加賀蓮根の粘りもしっかりしていて、小さくてもしっかり存在感のあるアミューズ。

 

鱈の白子はムニエルにし、下には蓮根とセップを。先ほど香りを堪能させていただいた白トリュフはふわりと香を。実は白子の間には一枚黒トリュフが入っていて、サクッとした食感と噛んだ時に感じるトリュフの味わい。10円玉くらいの大きさにカットされた黒トリュフがさりげなく忍ばしてあり、白トリュフとはまた違う濃厚な味わいと香りとサクサク感が加わり寒くなった季節の食材を堪能させていただきました。

 

プレゼンテーションの中にあったヒグマを使った料理。ヒグマ肉は米麹で2週間ほど熟成させているので旨みがしっかり引き出されています。コンソメも熊の手だけでとり味わい深いものでした。なめこ、ホッキ貝、蕪などでバリエーション豊かな味わいで、甘い雲丹はところどころとろっとしたアクセント。木の芽や芹で香りを添えて。

 

パンはルクセンブルグのもの。バターとオリーブオイルを添えてくださいました。

 

 

ごきげんファームの荒間鶏を使った「荒間鶏のエフィロシェ」というのだそう。

柴田シェフのフランス料理で問題を解決しようという熱意から作られた料理で、

サスティナブルな取り組みにも繋がっています。

▼【茨城県公式】シェフと茨城で柴田シェフとの取り組みが紹介されています▼

https://ibaraki-pref.note.jp/n/n75049e8a16e2

 

 

横から見るとわかりやすいんですが、13時間ほどかけて火を入れた鶏肉を割き、ここにマデラ酒やクリームなどを混ぜセルクルで整形。上には揚げたジャガイモを添え、自家製のエストラゴンなどのヴィネガーと荒間鶏の出汁を合わせスープ仕立てにしています。カリカリ食感のじゃがいもと濃厚な鶏のスープが全体をまとめています。ポワロ―ネギのヴィネグレットもいいアクセントになり、まとまりのあるお皿に。

 

 

 

 

 

直前まで生きていたオマールブルーです。海藻バターでソテーし、ジャガイモやカリフラワーの上に重ねています。ジロール茸とバンジョーヌのクリームに赤ワインとオマール海老のソース、最後はオマールの内子で作ったソースを重ね香り高い逸品に。

リールで今回の食材をご紹介しましたが、オマールブルーは活きが良くて♪

 

 

タルティーボはローストしたものとフレッシュなものを使い軽い苦味で、この苦味には燻製したイワシを合わせていました。下にはサフラン風味のクスクス、ピスタチオのソース、ヴィネグレットの爽やかな風味、そしてローストしたアンチョビです。小さな箸休め的なサラダにこれだけでたくさんの食材を入れているとは驚きです。野菜の甘さ、ヴィネグレットの酸味、イワシやタルティーボの苦味、アンチョビの塩味、そしてコンテのコクが加わった、手抜きのないサラダ。実はトリュフも隠し味になっていていました。あれ、写真で気づきましたが、もしかしてピメントエヒプレッドかパプリカで軽い刺激もあったのかもしれません。それくらい多種な味わいがありました。

 

 

ポワソンは、最初に登場した大きな真鯛のポシェです。皮は香ばしく、絶妙な火加減で仕上げてありました。シャントレル、百合根、春菊の付け合わせ。ゆず果汁やゼストを使い、濃厚なオマールと次のメインに続く爽やかな仕上がりになっていました。

 

 

 

 

 

最後は三条の青首鴨です。メインはいつも柴田シェフに一番状態の良いものをお願いしているのですが、今回は青首鴨で。そしてこれが美味しかった!!香ばしく焼き上げたパンの上には、鴨セセリ、そしてトロッとしていたのでササミのパテのようなものを重ね、白トリュフを被せていました。登場した時から白トリュフの香りが芳しく鼻に抜け、まったりとしたお肉のハーモニーが口の中に広がりとても美味しかったです。

 

 

鴨はさまざまな部位を頂いたのですが、胸肉はローストで。

 

もち麦のリゾットに、甘い千本ネギを添えて。そばの実を加え、ジュのソースでいただきました。胸肉も香ばしく焼いてありお肉の旨みをシンプルに味わいました。

 

そしてジビエの王道ですね。サルミソースです。内臓が結構多く使われているのかな。まったりしたソースですが、旨みが強くくどくない。お肉は藁で香りをつけて。トリュフは絶妙なバランスで香りを立たせていました。ほど芋のアクセント。以前もサルミソースで頂いたのですが、さらに滑らかで旨みのあるソースに進化していました。

 

砂肝、ハツ、ぼんじりを鴨の脂で焼き上げ、ポワブラードソースで。

 

これ、初めて見たかな。ロゴ入りのナイフを出してくださいました。

 

 

月桂樹の香りを移したミルクのアイスに、グラニースミスの酸味あるスープを合わせています。中心には柴田シェフも好んで使う澳オリーブを。この香り高いオリーブオイル

の風味と合わせ、セロリの角切りを忍ばせお塩も添えて。

 

 

 

6周年メニューということで、ラクレリエールのアイコンである木の葉を使ったスペシャルミルフィーユです。サイドの葉のクッキーの上には、バニラのアイスクリームも。今年パティシィエの野田さんは産地巡りもされたそうですが、澳オリーブも藏光農園も巡った産地の一つ。自身の目で見てそこで感じた想いなどをデザートに表現してくくださいました。由良早生のソースとベルガモットのオイルが爽やに香りながらも、柴田シェフと熱い想いを共有されたのか、存在感のあるデザートになっていました。

 

 

コーヒーはミカフェート。

 

6周年ということかバックも制作されたのかな。小菓子と数年前に始められた、食べたジビエの羽をプレゼントしてくださいました。

 

クラッシックをベースにしたぎゅっと凝縮感のある味わいを作りながらも、木の葉がゆっくり舞うかの如く、バランスをとりながら滑らかなコースを作ってくれるラクレリエールの6周年コース。ホールと厨房が一体となり、サービスもさらに充実し、さらに楽しみなレストランになってきました。次の訪問も楽しみにしたいと思います。

 

 

【ラ クレリエール訪問記】

・2021年12月の5周年ディナー

・2020年10月のディナー

・2019年10月のディナー

・2019年3月のディナー

・2018年6月のディナー

・2017年7月のディナー

・2017年5月のディナー

・2016年冬のディナー

・2016年夏のランチ

 

 

La clairirere (ラ クレリエール)

東京都港区白金3-14-10 ベルパラーゾシロカネ 1F

03-5422-6606

木曜を中心に月7回程度休み(詳しくはHPを参照)

 

 

 

 

 

 

 

ラ クレリエールフレンチ / 白金高輪駅白金台駅広尾駅
夜総合点-