今年、3周年を迎えるという『ラ クレリエール』。

2016年4月にオープンし数か月後に伺いましたが、とても素敵なレストランが

出来たとその出会いに心躍ったことを覚えています。

以来、私の大切な友人たちとご一緒させて

いただき、また素敵なお料理との出会いとたくさんの笑顔が積み重さなり、

今では私にとっても大切なレストランとなっています。

 

 

ちょっと隠れた場所にある控えめながらも品のある入口。

この度、ミシュランガイド東京2019で1つ星を獲得されました。

柴田シェフのまじめで控えめな性格のためか、お店には本も飾っていないので

私が替わりにお伝えしちゃいます。

ミシュランの星この度はミシュラン1つ星獲得おめでとうございます!ミシュランの星

 

 

『ラ クレリエール』のお料理はまさにショープレートに刻まれた言葉通り。

「一皿一皿に、喜びと感謝を込めて・・・」

お料理をいただくたびに、このお料理も私の顔を思い浮かべながら

どんなお料理を出そうか・・と考えて下さったんだろうなと安易に想像ができます。

いつも全力投球でコツコツと。そんな生真面目な性格が伝わってくる

誠意あるお料理を作っていただき、私も行くたびに感謝をしています。

 

しっかりした支配人が加わり、サービスも以前より安定。

この日、和やかな雰囲気を作り出してくださいました。

 

 

アミューズブーシュ

 

 

ブーダンノワール、トマト、リンゴなどが入った、小さいながらもしっかりハンバーガーに。

最初に必ず出てくるシグネチャーメニューです。

 

フォアグラをトリュフでプレスして。

何とも贅沢なアミューズですね!!

王道の組み合わせですが、確実に美味しい。

さくっとした黒トリュフの食感とねっとりとしたフォアグラのテリーヌ。

トリュフの芳香とフォアグラの甘味。マルケの塩でぴりりと引き締めて。

 

あまおうとコンテというフルーツを前菜にした

可愛らしくもフレッシュな酸味が美味しい一品。

 

 

ホワイトアスパラガスの三重奏

こちらも柴田シェフのシグネチャーです。ホワイトアスパラガスが

三重奏で楽しめる一皿。

ホワイトアスパラガスのブレゼ、ゆで汁のジュレ、ムースという組み合わせ。

形がないからと言って誤解してはなりません。ロワール産の立派な

ホワイトアスパラガスを惜し気もなく使い、このムースに仕立てています。

 

トウモロコシやカリフラワーなど、さまざまな素材で作ってくれるのですが

柴田シェフは最初にスプーンを入れるであろう位置もしっかり計算して

味の濃度を変えています。だから感じる味わいにかすかな違いが出てきます。

夢中で食べていて、普通の人は絶対に気づかないと思いますが、

こういう細やかな気遣いが知らず知らず細かな味に出て、美味しさを作り出します。

 

ルクセンブルグから空輸したパン。バターとオリーブオイルと共に。

 

 

北海道産ウニと帆立と筍のロースト

菜の花のソースがスキっと美しく、

ところどころに散りばめられた小花が春を感じる一皿です。

 

上から見ると、そうは思わなかったのですが、

近くで見るとたくさんの食材が使われています。

白いのは、軽く焼かれた帆立と筍。

そして蕗の薹の泡に隠れるようにして、実はたっぷりのってたウニ。

レンズ豆のは食べていて食感と風味に滑らかなアクセントを添えてくれました。

菜の花のソース、レンズマメのマヨネーズ、蕗の薹の粟とが加わり

しっかり甘さ広がる雲丹、優しい甘さのレンズ豆に春の苦味が加わった一皿。

 

 

白子のポシェ トリュフ ペリグーソース

大きなガラスの器で登場したのは、冬の名残とも言いましょうか。

山口県産のトラフグの白子!トリュフと共に登場しました。

 

柴田シェフは他のシェフに比べて、

この刻むという方法でトリュフを出してくださいます。

インカの目覚めのビシソワーズとペリグーソースの2種のソース。

いい具合にポシェされた白子のとろろ~んとしたテクスチャーと

甘味ある味わい。刻んだトリュフは食感を邪魔せず香りが広がります。

口どけと香りを、極上の組み合わせで楽しめる冬の味覚でした。

 

 

最初に見せてくださった鮑はまだ生きているので時折動いておりました。

萩から到着した立派な黒鮑です。

こういう素晴らしい食材をご用意いただき感謝です。

 

これは昆布と共に岩塩焼きで。

 

鮑は、美しいうるいと独活が添えられ登場しました。

須賀川市の斑目さんというウド名人が採ったものを使っているそうです。

目の前で肝のソースをかけていただき出来上がり。

 

ボルディエのバターで煮た鮑。岩塩焼きをしているからでしょうか。

塩味もじんわりして、とても柔らかな仕上りです。

柴田シェフに、シンプルなのに鮑が美味しくてびっくりした!とお伝えしたところ

この岩塩焼きをするととても美味しく仕上がるんですと。

しっかりステップを踏み、美味しく仕上げてくれるのは経験しかありません。

鮑の素敵な姿を拝みながら頂く美味しさ。

シンプルながら贅沢な食べ方で愉しませていただきました。

 

 

ブルターニュ産オマールブルーのラヴィオリ

また目の前でルイユのようなソースをかけてくださいました。

 

ラビオリは包んだというよりも乗せたという感じ。

ラビオリの下が良く見えないのでカメラの力を借りてご紹介します。

立派なオマールとトリュフ、そして根セロリのソースの組み合わせ。

一口ほどの大きさなのに、オマールの味が楽しめる贅沢なラビオリでした。

 

 

キンキのバプール 野生のアスパラガスと春キャベツ添え

目の前でソープドポワソンが注がれると、いい香りが広がります。

 

ふわっと火の入ったキンキ。味わいもしっかりしていましたが、

これにハーブ牛のトマト煮込みが添えられ、コクが加わります。

こういう組み合わせはフランス料理ならでは。

 

野生のアスパラガスってアスパラソバージュでしょ?

と言ったら違うんだそうで・・・。

細いながらに、これまた味の濃いアスパラと甘味のあるキャベツを堪能しました。

 

 

ブレス産の鶏肉のココット焼きとモリーユ茸

コースに載っているのは鶏と鳩。他にも仔牛やらさまざまな食材を

ご提案していただきましたが、私たちは鶏肉を。

塊で焼くてと美味しいので4名でオーダー。

最後に藁で薫香を付けた鶏肉は香りもばっちり。

 

鶏肉はしっかりした肉質ながらも上質な味わい。そしてジューシー。

少し藁で香りを付けてアクセントを。

 

立派なモリーユとモリーユ薫るクリーミーなソースは、

鶏の味をさらに引き立てる感じ。

さっぱりですが、しっかり芯のある料理で、

鶏とモリーユの素敵な組み合わせをいただきました。

 

そして友人は鳩を。

 

お料理は撮りませんでしたがココットで持ってきていただいたものをパチリ。

 

最後はイチゴのデザートを。

 

尾瀬あかりんという品種だそうです。

シソの花というなかなか渋い組み合わせですが

フランスだとバジルと合わせていただく、フレーズバジリックというデザートを

思い出して作りましたとのことでした。

ヨーグルトのシャーベットを添えて爽やかに。

 

 

洋梨のムースとカカオのチュイル

ピラミッドのような形をしたデザートです。

カカオのちょっと苦めのチュイルの下には、洋梨のムースとピュレ。

そしてキャラメルのアマンディーヌが隠れています。

 

日向夏とハチミツ

宮崎県産の日向夏は白い綿も一緒にいただく柑橘。

さっぱりですが、ハチミツの濃厚な味とドライにした皮のシロップ漬けが

広がるような味わいにしてくれました。

 

蜂蜜が美味しかったので、なんの蜂蜜ですか?と伺ったところ

北海道産の白花豆の花のハチミツだと。珍しいですよね。

柴田シェフが好んで使っている蜂蜜だとか。

 

 

最後は好みのハーブティー、紅茶、コーヒーがチョイスできます。

女子的はこういうプレゼンテーションがあると選ぶ楽しみがあっていいですよね。

 

しかし、コーヒーはミカフェートなんですよ。

以前、シェフが「うちのようなお店でミカフェートを入れていただき感謝です」

とおっしゃっていましたが、

ミカフェートはかなり限定されたお店のみの導入が許されている。

いわば、認められたお店でしか豆を卸さないというコーヒーブランド。

毎月初めにチームでいらして、ブレンドを決めていくんだそうですよ。

 

小菓子はまたまたパワーアップしたプレゼンテーション。

こちらのお料理は、自然との共生というか、

プロバンスなどのイメージのものがとても多い。

安易にメルヘンチックなのではなく、

品のあるかわいらしさ、可憐さがあって好きなんです。

 

金柑のゼリー、レモンのマカロン、ノワゼットのフィナンシェ、

フロランタンなどがミモザと共に盛り付けられて登場しましした。

 

 

今回はまたまた大切な友人であり、レストランの好みの合う友人と共に伺いました。

以前より約束していたのですが、すっかり保留状態で・・・💦

 

この日も愛と感謝の込められた渾身のお料理をいただき

お待たせしてしまった同席してくれた皆さん喜んでくださったようです。

 

また4周年、5周年、そして次のステップを目指して頑張ってほしいレストランです。

 

 

【ラ クレリエール訪問記】

・2018年6月のディナー

・2017年7月のディナー

・2017年5月のディナー

・2016年冬のディナー

・2016年夏のランチ

 

 

家ラ クレリエール La clairiere 

東京都港区白金3-14-10 ベルパラーゾシロカネ 1F 

03-5422-6606 

11:30~15:30(L.O.13:30) 18:00~23:00(L.O.21:00) 

木曜定休