シンガポール在住の大親友ひろえちゃんは2~6ヶ月に1回ほど帰国しますが

そのたびに一緒にお食事をしています。今回も帰国するということで、美味しい

フレンチが食べたい!しかも中1になる王子が一緒。確実に美味しい料理を

作ってくれる信頼できるシェフのいるレストランにお願いすることにしました。

 

 

白金高輪にある『La clairiere(ラ クレリエール)』は、

誠実に素直に考え抜かれた、

本当に美味しいと思えるお料理を作ってくれる大好きなレストランです。

 

 

今回は小学生もいるのとちょうど定休日に伺いたいと

ご相談したところ、貸切営業にしていただきました。

普段とは違うレイアウトでテーブルを配置してくださいました。

色々配慮してくださり、心から感謝。実はこの貸切が功を奏し

今回の友人たちの集まりが何倍にも楽しくなったのでした。

 

 

 

今回を『La clairiere(ラ クレリエール)』をセレクトしたのは明確な訳があります。

・海外に住んでいる大切な友人と息子さんが、フレンチっていいねと思えるレストラン。

・難しい料理でなく、まさにフランス料理という素直な料理であること。

・派手なパフォーマンスは必要なし。料理そのもので感動できること。

・素材の美味しさを大切にし食育にもなるような料理が出てくること。

・子供もいるので、料金やポーションのご相談いただけること。

私も好きなレストランはたくさんありますが、私の知っているレストランの中で、

そんな要素を持ち合わせたベストなレストランがこちらでした。

 

 

柴田シェフのお料理は、まさにこのショープレートに

刻まれた通りのお料理が出てきます。

「一皿一皿に喜びと感謝を込めて・・・」。

 

 

 

まずは定番のミニバーガーのアミューズグール。

自家製のミニバンズに、ブーダンノワールやトマト、

りんご、トマトが挟まれています。

小さいけれどしっかり料理になっています。

 

 

 

稚鮎のフリット

午前中まで泳いでいましたという新鮮な稚鮎です。

揚げられた姿も泳いでいるようです。

細い針を取り寄せ極力ストレスをかけずに焼いたもの。

 

 

 

クレソンと笹茶のソース、ハコベ(ハコベラ)、

南高梅の泡、淡路の新玉ねぎ。

パリッと揚がった稚鮎は、身もしなやかで頭から尻尾まで食べられます。

苦味もありますがまだ軽く、とても食べやすい。

たでのように臭みを消すために添えられた薬味ではなく、

同じきれいな水でしか育たないクレソンや春の七草であるハコベを添えて

きれいな水面を泳ぐ鮎をそのまま表現しています。

梅の泡で爽やにいただきました。

 

 

 

ラ クレリエールのパンはルクセンブルグのもの。

このパンはシェフがお料理に合わせて取り寄せているそうですが

このパンだけでも美味しいのです。

バターはふつうの無塩といいますが、バターとよく合うせうか数段美味しく感じます。

オリーブオイルは少しぴりりと刺激のあるスペイン産。

 

 

 

アスパラガスの冷たい冷製

スペシャリテのひとつで、哲学が詰まったお料理です。

この季節にしか食べられないホワイトアスパラガスが

冷たいスープ、ジュレ、ムースの三層になっています。

もう、味がホワイトアスパラそのものなんです。

というか、そのものを食べているよりもその風味を感じられます。

 

 

立派なホワイトアスパラガスはフランスロワール産。

 

 

実はこのお料理は手前と向こう側でアスパラの味の濃度や塩分が

微妙に変えてあるという仕掛けつき。柴田シェフはお客様がまず

はじめにスプーンを入れる場所、最後に食べる箇所の味を

微妙に変えています。だから食べ終わった時に美味しいね~と感じる仕掛けに。

これは食べた瞬間から食べ終わった後まで皆さん大歓声でした。

 

 

桜鯛と山菜

実は今回はひろえちゃんと私の誕生日。

柴田シェフはさくらさんスペシャルにしますと言ってくださいました。

まず第一弾がこちら。桜鯛が登場しました。

ここには、いろいろな山菜が仕込まれています。

海外在住のひろえちゃんも、「山菜美味しい~」とうるうるしていましたが

独活、うるい、こごみ、などの山菜がたっぷり。

紅芯大根の中にはブラックオリーブオイルが入っています。

酸味と苦味が味わえる、体がいきいきするような一皿。

 

 

 

泡の中に筍の皮が入って登場しました。

 

 

 

 

筍とウニ

中からは、揚げ焼きしたような鹿児島県産の筍と独活。

根室さんのウニと、ウニのリゾットが出てきました。

周りはウニの泡。木の芽が添えてありました。

これはうなるわぁ~。すっと入ってくる筍の風味と

甘く濃厚なウニの組合せです。

このあたりからみんなの顔が変わってきました。

「柴田シェフのお料理は本当に美味しいから、ぜひ一度食べて欲しいのよね」と

メールしておいたのですが、きっとこの当たりでこのメールを思い出したに違いありません。

 

 

 

スープドポワソン

柴田シェフのスペシャリテのひとつです。

まずはスープが濃厚です。

小さなブランダードが浮いていますが、その上には蕗の薹。

蕗の薹の泡が浮かんでいます。

濃厚でインパクトのある魚のスープに

蕗の薹の香りと苦味が広がる春のスープに仕上がっていました。

 

 

 

魚はエイでした。

クールブイヨンで臭みを抜いて油で揚げています。

魚の臭みはしっかり排除してから仕上げています。

骨まで食べられるとおっしゃっていました。

実は私は海なし県育ちなので、臭い魚を出されると

一気に冷や汗が出てくるのですが、

その探知機は一切ふれず。美味しくいただきました。

 

 

 

エイのパリッとした部分も添えられて余すところなくいただきました。

ケイパーとシェリービネガーで作った定番のソースですが、

エイの淡泊な味をしっかり引き立てるように作られていて

ふわっと口の中に消えていきます。玉ねぎの甘さもまたよく合いました。

 

 

 

さくらスペシャル第二弾はこのお肉料理に。

塩釜焼きにしてくださったのですが、表面になんと桜が!!

いやぁ~。こんな風にしてくださって、ありがたいですね。

 

 

中からはガリシア産の栗豚が出てきました!!

子供がいるということで、豚肉にしてくれたのだと思うのですが

こんないい豚を出してくれて感謝ですね。

 

 

栗豚には桜の葉の粉がかかっていました。

ピンクの桜の塩漬けのパウダーが華やかに。

モリーユ茸と黄色人参のソースが華やかです。

桜もちりばめられていて、本当にありがとうございます。

 

 

栗豚は、出荷前に栗を食べさせて飼育します。

霜降りが43%ないと出荷できないという基準を持っているそうです。

しっとりした柔らかな肉質で、ほんのり甘味のある肉質です。

脂の甘味を深いモリーユのソースが引き立ててくれました。

 

 

 

エルダーフラワーのムースとライチのソルベ

さっぱりした軽やかなムースです。

ライムの皮が爽やかでした。

 

 

 

ヌガーグラッセ

7種類のドライフルーツが入ったアイスクリームです。

 

 

これにパッションフルーツの入ったチョコレートを付けていただきます。

パッションフルーツの酸味とドライフルーツの酸味がマッチ。

チョコレートもさっぱりいただきました。

これ本当に美味しいから、是非食べて欲しい。

そして何歳になってもチョコレートフォンデュみたいなのって

女性って好きなんです。それは歓声の上がり方でよくわかります。

 

 

 

最後は、ハッピーバースデーパイが登場しました。

ひろえちゃんとわたしの合同バースデーでした。

 

 

最後はミルフィーユ、バースデーバージョンです。

実はこちらも、実はさくらスペシャル。

 

 

 

普段はみっしり詰まったミルフィーユが定番デザートなのですが

この季節だけ苺のものが登場するんです。4月中旬までですかねと

言われていたのですが、今年はいけないよ~とがっかりしていたら

苺たっぷりのミルフィーユが登場しました。嬉しい~、間に合いました。

というか間に合わせてくれたのか!!

センガセンガナという東欧の苺ととちおとめの2種使いです。

酸味のある苺はカスタードクリームにもばっちりでした。

抹茶のアイスクリームも添えられていました。

 

 

 

最後はコーヒーで。

 

 

 

最後は柴田秀之シェフがご挨拶に。

シェフの料理に対しての想いもいつもよりしっかり伺うことができました。

手に取った素材が一番生きてくる調理法を模索すると

本当の力をみせてくれるし、同じ土地の素材でも毎年味が違う。

これを予測して味の調整をしていくんだとか。

柴田シェフのお料理は一番最初にいただいた時から、とてもファンに。

現在は、厨房も充実し、さらに素晴らしいお料理になりました。

今回は料理が出てくるたびに全員狂喜乱舞のような大歓声。

食べ始めると、その場がし~んと静まりかえり、全員が料理を味わうモードに。

貸切にしたことで、みなさん心置きなく笑って美味しい時間を共有することができました。

みんなから次回の集まりもここがいい~という声が出て

早速日程を決めて予約してきちゃいました。

今から次回の訪問も今から楽しみです。

 

 

【ラ クレリエール訪問記】

・2016年冬のディナー

・2016年夏のランチ(光-¥5500)

 

 

家ラ クレリエール La clairiere

東京都港区白金3-14-10 ベルパラーゾシロカネ 1F

03-5422-6606

11:30~15:30(L.O.13:30)

18:00~23:00(L.O.21:00)

月曜定休

 

 

ラ クレリエールフレンチ / 白金高輪駅白金台駅広尾駅
夜総合点-