劣等生狂想曲 / シェルミィ | 安眠妨害水族館

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劣等生狂想曲/シェルミィ

 

1. 劣等生狂想曲

 

シェルミィが6月6日にリリースしたデジタルシングル。

 

尖ったサウンドで、パンキッシュに疾走。

エフェクトをかけて歪ませたヴォーカリゼーションが表すように、息苦しさの中でもがき抗うハードチューンに仕上がっています。

ギミックを含めて、約2分。

息を吐く間もないほどにハイスピードで突っ走っていく攻撃性は、潔さすら感じますよ。

メロディを大事にしてきた彼らにおいて、ここまで激しさに特化した楽曲はなかったのでは。

 

歌詞は、シェルミィらしい現代の闇を切り取ったもの。

攻撃する側になったとはいえ、負の感情を吐き出すことで共感を得る、彼らのスタイルの範囲内なのが巧みなところでしょう。

というのも、SNSでの攻撃性は、劣等感との裏表。

本当の意味で強者ではない、という共通認識があるからこそ、この歌詞が活きるのだよな、と。

ライブ映えという観点でも、メリハリをつけるのに必要なナンバーとなりそうです。

 

なお、リリースと同時に、リリックビデオ制作企画を立ち上げているので、そちらも要注目。

ツアー中にファンが撮影した映像を集めて、MVを制作するとのことで、それに伴い、ツアーの2周目も決定。

歌詞に触れる意味でも、これは何とか実現してほしいですね。

怒涛の勢いで突き進むシェルミィを象徴するような1曲。

 

 

<過去のシェルミィに関するレビュー>

スウィートバッドエンド

ジンテーゼナイフ

バイバイ

ラブレットピアス

偏頭痛

如月駅

ハッピーオーヴァードーズ

平成32年へ。

失楽園

うずまき

少女地獄

ぼくらの残酷激情

平成メンヘラセオリー