ただジイの独り言(旧:人事コンサルタントのブログ) -112ページ目

合作による人事評価【業績評価の考え方】

 業績評価は、「自分の役割をしっかり全うして欲しい、あるいはある一定水準の成果を出して欲しい」という期待を明確にし、その達成度を評価することである。

 
したがって、その役割や一定水準の成果を明確にしたものが基準となる。実際には、「目標管理の手法」を用いて、期の初めに個人別に目標を設定し、その達成度で評価する。

 
 ここで注意したいのは、「目標管理の手法」を用いるということであって、1950年代に米国のピーター・ドラッカーが提唱したとされる「目標管理」を行うということではない。

 

 「目標管理」とは、個々の担当者に自らの業務目標を設定、申告させ、その進捗や実行を各人が自ら主体的に管理する手法であるが、業績評価では目標設定の部分が若干異なる。

 
 業績評価における目標とは、どの組織でも必ず行っている「誰が何をするか」という業務分担や役割を明確にし、それにプラスして「どこまでするか」というゴールを最初に決めて、「後から計測できる形」で表現したものである。

 
 そして、その業務分担や役割は担当者が自ら決めるのではなく、上司が明確にして要望するものである。

 
 なお、従来のように上司が「ノルマ」のような形で数値目標を一方的に設定するような方法では問題があるので注意する必要がある。

 

注:人事担当者以外の人もわかるように、「人事考課」ではなく「人事評価」と表示しています。

 

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合作による人事評価【これからのプロセス評価】

 よい仕事を続けていくためには、「結果のチェック」と「結果でチェック」が必要である。

 

 「結果のチェック」は業績評価に該当する部分であり、成果の確認になる。これはこれで大事なものであるが、この成果だけに一喜一憂するだけでは今後の成長には結び付かない。

 
 やはり「結果でチェック」することが必要である。

「どこが良くてよい結果になったのか」あるいは「どこが悪くてよくない結果になったのか」、その結果に至った理由や原因を確認することが必要である。

この必要な部分がプロセス評価になる。

 

 そして、そのプロセス評価の結果を踏まえて、よい部分は今後の仕事に活かせるように習慣化する、いけない部分は改善していくことで仕事のレベルアップにつながる。まさに、PDCAサイクルを回していくための要となるわけである。

 
 このように考えると、今後のプロセス評価は発揮能力の評価が中心になり、評価のために根拠も「評価者の行動観察記録メモ」から「結果からプロセスを確認するためのヒアリング」や「自己評価の理由の説明」に比重が変わっていくものと考えられる。

 
 これからのプロセス評価は、評価者と被評価者との信頼関係と親密なコミュニケーションに支えられた合作の評価になることが望ましいと考える。

 

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合作による人事評価【プロセス評価の合作の仕方】

 今までの人事評価では、「行動観察記録メモ」だけを参考にプロセス評価を行うこととなっていたが、合作による人事評価では「ヒアリングによる部下から情報」を重要視する。

 
 前述したが「行動観察記録メモ」をつけるといっても、上司は部下の職務行動をほとんど把握できないわけであるからメモのつけようがない。もちろん、よく観察しメモをつける努力は必要であるが限界がある。やはり部下からの情報を参考にする必要がある。

 
 プロセス評価を行う前に部下とのヒアリングの機会を作り、そこで「この目標はなぜうまく行ったのか(大幅達成できたのか)」「この目標はなぜうまくいかなかったのか(未達だったのか)」など、うまくいった理由やうまくいかなかった原因、あるいはその時の状況を部下に説明してもらい、よい成果に結びついた良い行動や悪い成果に結びついたいけない行動を確認し合うことが大事である。

 

 そして、この確認し合った行動もプロセス評価の対象とする。

上司は実際には見てはいないが、良い結果あるいは悪い結果という事実がある以上、その結果に結びついてた良い行動またはいけない行動があったと判断するわけである。

 

 また、自己評価についても「高い点数を付けた理由」「低い点数を付けた理由」を説明してもらう。その時本人が付けた「行動記録メモ」も提示してもらい、その評価の根拠となった具体的な行動を示してもらうようする。

 
そして、その根拠となった行動が事実であれば、プロセス評価の対象とする。


 このように評価者が実際に見て記録した事実だけでなく、被評価者本人とのヒアリングで得られた情報もプロセス評価の対象にすることがポイントである。

 
ヒアリングの時点で、この行動は良かったから高い評価になる、この行動は良くなかったから低い評価になるということは被評価者本人もある程度わかるので、人事評価の納得性も高まることになる。

 
 プロセス評価における合作とは、ここまでの段階をいう。

すなわち、プロセス評価の対象となる行動事実を、評価者の観察記録だけでなく被評価者からのヒアリングを通して把握する、二人で事実を確認する段階までのことである。

 

 評価対象になる行動事実が明確になれば、評価項目や評価段階は基準によって決まるので合作の必要はない。

 
プロセス評価の合作とは、評価者と被評価者が話し合って評価対象となる行動事実を確認することであり、個々の評価項目について、「3点だ」「4点だ」と評価段階を話し合って決めることではない。

 
評価段階は話し合いで決めるのではなく、基準と比較して決まるものである。

 

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合作による人事評価【行動事実の把握】

 人事評価は「部下が行った仕事上の行動と成果」という出来事の評価であり、その出来事を把握することが必要である。

 

特に、プロセス評価は評価期間中の行動事実を評価するわけであるから、その行動事実を把握することが大前提になる。


 評価期間中の行動事実を把握する方法は、次のように3つの方法がある。
① 日頃の行動観察(行動観察記録メモの活用)
② 結果からプロセスの確認(ヒアリング)
③ 自己評価の根拠・理由の確認(ヒアリング)

 

 評価者は被評価者のすべての行動を見ているわけではない。評価者自身も仕事をしているわけであるから、見えない部分もたくさんある。勤務態度に関することはある程度把握できるが、仕事の進め方や出先での顧客とのやり取りなどはほとんど見えない。

 

 しかし、この見えない部分が大事なところである。見えないから評価の対象にしないということではなく、結果からプロセスを確認することで見えるようにすることが必要である。

 
また、被評価者本人は自分の行動をすべて知っているわけであるから、本人の自己評価も参考にする必要がある。

 

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合作による人事評価【プロセス評価の重要性】

 人事評価は、仕事の結果の評価(業績評価)とその結果に至る途中の行動(努力・能力など)の評価(プロセス評価)を行うことが基本である。

 
 特に近年は、過去の過度の成果主義の反省もあり、プロセスの重要性が叫ばれている。

目先の結果だけを追い求めるのではなく、やるべきことをしっかり行って長期的な成果に結びつけようという考えである。

 

 

また、プロセスをしっかり評価することで、育成にも結び付けることができ、全体のレベルアップに結び付けることもできる。

 
 ただ、プロセス評価の重要性はわかるが、目標管理による業績評価とちがってプロセス評価は判断が難しいとよく言われる。

 

確かに、基準が明確でなかったり、数値化できない点もあったりして難しい部分もあるが、評価の妥当性と人材育成のためにはプロセス評価は不可欠である。

 
そして、そのプロセス評価を適正に行うためには「合作」が必要である。


 

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合作による人事評価【人事評価の必要性】

 なぜ人事評価をするのか。その必要性は何か?

 

 上司が部下の仕事ぶりを評価しなかったら、職場運営ができなくなる。良い仕事ぶりについては「ほめる」、いけない仕事ぶりについては、「叱る」「注意する」「指導する」ことが必要である。

そして、この「よい」「いけない」の判断基準が個人の感情ではなく、組織が定めた一定の基準であることが必要である。

 
 このように個人的な感情ではなく、ある一定の判断基準で評価されることが、仕事のレベルアップやモチベーションアップにつながっていく。このような評価がないと、無法状態となり、活気のない職場になってしまう。
 
 多くの人は、自分の仕事の結果や行動に対して、「よいこと」はほめて欲しい、「いけないこと」は注意して欲しいと思っている。

これらを満たすことがやりがいにもなっていく。よ

くても悪くても何も反応を示さない、無関心が一番嫌なことである。

 
 人事評価というと処遇(賃金、賞与)で差をつけること、序列をつけることと考えがちであるが、処遇への反映とは切り離して考える必要がある。

 
まず、仕事ぶりをある一定の基準に基づいて評価する。上司と部下共に納得いく評価をする。

その評価結果をある一定のルールに基づいて「処遇に反映する」と分けて考えるとよいだろう。

 

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合作による人事評価【合作する内容】

 何を合作するか?

評価基準の合作と評価結果の合作が考えられる。

 
 業績評価においては、今ほとんどの企業(組織)が目標管理を利用しており、業績評価の基準となる目標を期の初めに合作する形になっている。また、その目標の達成度も面談で話し合って確定する方法を取っているケースが多い。実質的にどれくらい合作になっているかは別にして、形式的には合作の形になっていると考えられる。

 
 しかし、業績評価以外の評価項目(行動評価、発揮能力評価、勤務態度評価など仕事の結果以外の評価:以降プロセス評価とする)においては、評価基準はもちろんのこと、評価結果についても合作の形式をとっているケースはほとんどない。

 
 プロセス評価の基準については、企業(組織)が求める期待する行動であるから合作というより、その基準の具体的な内容を確認することが必要であるが、プロセス評価の結果については上司と部下との合作が必要である。

 

また、このプロセス評価の結果の合作をしている企業(組織)は、私が指導している複数の「企業」「病院」「市役所」以外、今のところほとんど見受けられないが、このプロセス評価の合作こそ今後絶対に必要になってくると思われる。

 

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合作による人事評価【合作の目的】

 合作する目的は、「評価の納得性を高める」「上司部下との信頼関係を高める」「処遇に対する公正さを高める」ことであり、そのことが意欲と能力の向上につながり、結果として業績の向上に結び付けることである。

 
 言い換えれば、従来の人事評価につきものの「評価の不満」「上司への不満」「処遇への不満」などを解消し、仕事に打ち込める環境を作り業績向上に結び付けるということである。

 

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合作による人事評価

 上司が一方的に部下を評価する時代は終わった。これからは部下との合作により納得性の高い人事評価をすることが求められる。
そのためには、
 合作が可能な人事評価の仕組と仕方
 合作が可能な人事評価の活用方法
 合作が可能な上司・部下のレベルアップ

が必要である。

 
 特に、上司・部下のレベルアップが必要であるが、逆に「上司と部下の合作による人事評価」を目指すことで、上司・部下のコミュニケーションが良くなり、職場の活性化、さらには上司・部下のレベルアップにつながる。

 
また、納得性が高まることで上司と部下の信頼関係も高まり、仕事への取組み意欲もさらにアップすることになる。
今後は、「上司と部下の合作による人事評価」が当たり前になる時代になると考えられる。

 

 人事評価は部下という人間の評価ではない。部下の仕事上の行動と成果の評価である。しかし、上司は部下の「仕事上の行動と成果」をどれだけ把握できるのか。「成果」についてはある程度把握できるにしても、「行動」については、2割も把握できないのではないだろうか。同じ場所で一緒に仕事していないケースにおいては、ほとんど把握できないのが実情である。

 
 人事評価者研修で「行動観察記録メモをつけて、それを参考に評価せよ」と指導されるが、その「行動観察記録メモ」をつけること自体が不可能な場合が多い。そのような状況で上司が一方的に人事評価を行ってその結果を面談で説明しても、部下は白けてしまい真剣に耳を傾けようとはしない。

 
 部下は自分自身の行動をすべて知っている。その部下の知っていることを評価に反映することで、納得性も高まり、部下も真剣に評価に参加するようになる。上司は部下の「よい行動・いけない行動」を知る責任があり、部下には「上司の知らない行動事実」を知らせる義務がある。

 
 上司は「部下の成果に結びついた良い行動」を確認し、その良い行動を他の部下に教えレベルアップを図る責任がある。また、「部下のいけない行動」を把握し指導する責任もある。
そのためにはまず、上司が部下に関心も持って、「よい行動・いけない行動」を知ることである。
これが指導育成につながり、納得性の高い人事評価につながる。それを可能にするのが「上司と部下の合作による人事評価」である。

 

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職務中心の人事制度構築の取っ掛かりは?

 「職務」を中心とした人事制度を作ろうと思っていますが、「職務」とは、役職と考えていいのでしょうか。また、部署ごとに違うものになるのが普通でしょうか。それとも、「課長」であれば、どの部署でも同じと考えるものなのでしょうか。 職務のランクは、一般的にどのくらいに区分して考えたらいいのでしょうか。 1ヶ月という短期間でできるものなのでしょうか。
  
● 「職務とは、役職と考えていいのでしょうか。」について
 
  名前だけの役職でなくて、ちゃんと役割や責任が明確になっているのであれば、役職と考えください。 ただ、役職以外でも、職務価値が違う場合がありますので、それを役職にするのか、役職にはしないが高い職務価値として処遇するのかは会社の判断です。

 

● 「部署ごとに違うものになるのが普通でしょうか。それとも、・・・・・」について
 
  最初は同じでもいいと思います。明確に区別できるのであれば、区分した方がよいと思います。 同じ課長でも、営業課長と総務課長とでは職務価値が違うとして差をつけるという方法です。 その場合、その根拠を示す必要があります。

 

● 「職務のランクは、一般的にどのくらいに区分して考えたらいいのでしょうか。」について
 
1.定型業務
   マニュアルどおり、指示通りに行う仕事(難易度により1~3に区分することも可)

2.監督・企画業務
  仕事の段取りを行ったり、チームのメンバーに指示命令する仕事(チームの大きさや難易度により1~3に区分することも可)

3.管理職
  課または部の管理監督をする仕事 (役職の段階に応じて、1~3に区分する)

 

● 「1ヶ月という短期間でできるものなのでしょうか。」について
 
  目指すゴールのレベルと投入するエネルギー(能力・努力・経費など)によると思います。 1ヶ月後にどうなっていたらいいのか?
  ・ たたき台ができている
 ・ 評価用紙ができている
 ・ 評価の社内説明会が終わっており、翌年より運用できる状態になっている。
など、どのレベルまでしたいのかを明確にした上で、誰がどうするかを想定するとよいと思います。
  ・ 誰が、(担当者だけが、担当部署全体が、担当部署と外部専門家が、・・・・)
  ・ どのように、(独学で、部門内で検討して、専門家に依頼して、・・・)
などが考えられます。

 

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