【行かないで！
一人にされたら
母が泣く】by助けられる母
子育て初心者
甘ちゃん母ちゃんだった私に
必要な人は
ベテランママ
子育てだけでなく、義理母関係も学ぶ。
三つ子事件簿
・
「一億円もらってもいやだわ」
と言われたときのアドバイスに感謝している。
人の助けを借りる準備。
絶対必要だった。
母は、川口の家から泊まり込みで来てくれた。
町会の書類、荷物などの受け取り。
庭のお手入れなど、すべて手放して
３つ子の子育てをバックアップしてくれていた。
そのため、
母は、月に一度は自宅の川口に戻る。
わかっちゃいるけど、
帰らないでー。
行かないでー。
一日たりとも
母がいなくなる日は、
不安で泣きそうだった。
母に
いってらっしゃい。じゃあねー。
と言った後、
一人。
一気に不安がのしかかってくる。
３人がニコニコしているのを横目に、
お願いだから泣かないでよっ。
と願った。
怖い。
可愛いと思える時がない。
そんな時に来てもらう人手。
というNPO団体の方にお世話になった。
東京都
大田区コープ生協の関連の団体。
母が川口に帰る月に一度。
そして
予防接種の時にお願いした。
１年後に母が家に帰ってからは、
週3日午前中に来てもらう。
１時間850円、土日は900円。
(20年前の価格です）
リーズナブルなうえに、丁寧なサポート。
来てくださった方々には
母同様、教えてもらうことばかり。
一番最初に来てくださった、佐々木さん。
竹を割ったような性格で、声が大きくて、
グレーへやーがとっても品のいい６５歳の方。
お子さんは２人
２４歳の男の子と２１歳の女の子のお母さん。
うわあ。大先輩のママだ。
聴きたいことが、たくさんある。
手際よく家事をこなす間に
たくさんの話をしてくれた。
義理のお母さま、
ご主人とのご関係についても
義理母と同居していたのよ。
もうね、うまくいくはずがないでしょ。
こんな性格だし、よく意地悪されたわ。
だからね。
私は家を出る用事を作ったのよ。
PTAの役員を引き受けて、毎日外に出たわ。
お互い平和なのよ。
なるほど・・。
PTAをやる人の理由はいろいろあるのかあ。
それでも悔しい時があって、
トイレで泣いたこともあったわ。
娘に見られないようにね。
義理のお母さんとの関係は
どこの家も難しそうだ・・。
ご主人とのことも
夫はね、毎朝、
黒塗りの車で出社するのような役職だったのよ。
もう、仕事人間でね。
もちろん私が家事をを全部やったわ。
義理のお母さん介護もね。
さすがにその時は感謝の言葉もあったけど。
それはそれは、偉そうだったのよ。
朝はスーツ着て
行ってくる。
かえって来たら、飯、風呂くらいなものよ。
うわあ。
テレビに出てくるような、亭主関白だー。
でも今は、引退なさっているんですよね。
そうよ。島谷さん、
最初が肝心よ。
私は引退したその日に
お皿を洗う練習を一緒にやったの。
ここに洗剤があって、スポンジはここ。
拭いたお皿はここにおいてね。
ってね。
褒めると夫はよろこんでね。
家事をどんどん覚えてくれたわ。
しかも仕事が丁寧なのよ。
夫って、そういうところ、
私より几帳面なのよね。
ほら、もともと会社できっちり仕事していたでしょ。
あはは。そうですね。
この間なんて、
私の友人を５人連れてきて、食事したのだけど、
夫がキッチンにいて、
すべてお皿洗いと、お片付けしてくれたのよ。
友人が「ご主人、別人になったわねー」って驚いていたわよ。
うわー。変わるんだー。ご主人
島谷さんもね、３つ子ちゃんが大きくなると、
１人暮らしなどで、
家を出てしまうかもしれないでしょ。
二人だけの生活も考えられるのよ。
ご主人が退職する前からすこしづつ、
家事を教えて、二人の生活に備えるといいわ。
え。二人の生活なんてくるの？
そっか。３人が手を離れるのかあ。
嘘みたいだなあ。
なんだか遠い先のことのように思えた。
佐々木さんから学んだことは、たくさんある。
サポートを終えてからも時々、
ランチをさせてもらったり、
年賀状のやり取りをしていた。
３年前に息子さんから、
佐々木さんの訃報のお知らせを受け取った。
たくさんの方にお世話になった、３つ子と甘ちゃん母ちゃん。
今、
佐々木さんに恩返しできることってなんだろう？
と考える。
毎日３つ子事件簿を発信して、
読んでくださる方に事実をお伝えすることだ。
佐々木さんの
「おはようございます。
あら、元気そうねー。今日は掃除機からかけましょうかね。」
の声が、今でも聞こえるようだ。
あれから
２２年の月日が過ぎる。
三つ子は手が離れ、
３男（そら）は、今はアメリカにいる。
長男次男も大学生。
夫と二人になる時間が多い。
佐々木さんの言葉通り、
二人っきりの時間が来そうだ・・。
まずいぞ。まだお皿洗い、練習してない。
あ。夫のほうが、実は家事が得意だったんだ。
つづく
前回のみつご事件簿→「3つ子 お風呂リレーはリハーサル通りで」
頑張るお母さんたちに「考えすぎなくていいんだよ。」と、
3つ子男子子育て、24年間の経験をお伝えしてます。
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