奈良の漢國神社さまでの『大祓・奉納獅子神楽』は13:00から。
来て下さっているキッチンカーさんや出店さんを清め祓うための門付は、11:50から。
当日師匠はご多忙のためお昼到着で、門付時間はいらっしゃいませんでした。
お昼過ぎ……つまり門付も済んで昼食をとっている時に、師匠が到着されました。
「菊田さん、どうでした?」
そう訊かれた私は、無表情で首を横に振りました。。
あなたの事を待っている神様との絆を
繋いで結ぶ赤い糸
神仏広告代理店・菊田です
神繋ぎ実績:3年半で500万円以上
オリジナル寄付企画への応援、
ありがとうございます!
菊田の自己紹介はコチラ。
・・・・・・・
【菊と稲荷】の始まりの物語はコチラです→『プロローグ。』
<あらすじ>
『怖いと思われている稲荷の誤解を解いてほしい』
六甲山上の稲荷神のその言葉から始まったのが、
【菊と稲荷】という菊田フィルターを通しての神と人との物語。
いつの間にやら【菊とゑびす】のような流れになっておりますが、
まだまだ清高稲荷大明神さまの子狐眷属と共に、
神仏広告代理店として成長したいともがく日々のお話です。笑。
続きです→
どうでした? と質問されたのは、私が担当した門付についてです。
毎日練習していたのにも関わらず、本番『剣』のパートでのっけからつまずき、私は頭が真っ白になって練習通りに納める事ができませんでした。。
首を横に振った私を見て「そのお獅子さん使わんかったんですか?」と訊かれたので、
それは使いました! でも頭が真っ白になってちゃんとできませんでした。。と答えると、
頭が真っ白になったという事は、どうこうしようという意識の外に行ったんだからいいんです。というような言葉を師匠は下さいました。
お稽古したかどうかも訊かれてですね……毎日していたけど。。全然足りていなかったと感じました。。
菊「漢國神社さまは、初心に返らせて下さる場所です」
悔しさの中にいましたが、用意して頂いたお弁当はめっちゃ美味しくて完食しました。
そして本番が近づいて来ます。
本番での私の出番は、最初に門から入るおねりの『道中』での獅子の後ろです。
バタバタと準備をしていると、
師匠の三体の獅子頭様を社務所の玄関に運ぶように言われました。
運んでみると、そこにはずらりと獅子頭様が並んでいます。
この獅子頭様たちが、拝殿に並ぶ獅子頭様なのでしょう。
師匠の獅子頭様を置いた後に
自分のあの獅子頭さんもコソッと運んできて、そこに並べておきました。
外でスタンバっていると、獅子頭様を胸に抱えた演者が社務所玄関から出てきはりました。
最初の『道中』は、西宮神社獅子舞保存会と県立西宮高校の二柱の獅子舞が練り歩き、その後ろに獅子頭様を手にした演者がそのまま歩いて入場するというものです。
菊「……」
気になって遠目でチラ見したところ、その列の中に自分の獅子頭さんはいませんでした。
そりゃそうか。後でこっそり運んだらいいのかな……と思っていました。
始まりの手締めが入り、さあいよいよ『道中』という所で……
まだーーー!
ちょっと待って!!
まだお獅子さんが全部出てきてない!!!
と、師匠が叫びながらドドドドッと走って社務所から飛び出て来て💧目の前を通り過ぎ、
境内で獅子舞を待つ観客の方々に声を掛けました。
菊「………💧」
呆然とその姿を見ていると……
師匠「お獅子さんを運ぶのに人数が足りないんです! 3名ほどお手伝い下さいませんか!」
う。
まさか。
その言葉を聞いただけで、涙がぶわっと来ました。
そして師匠に連れられて有志の方々が目の前を通り過ぎ、社務所に入っていき……
私のあの小さな獅子頭を、きれいな女性が胸に抱えて出て来て下さいました。
菊「…………。。。」
本番前からフル涙目。。。
もうこんなん、
がんばるしかないですやん。
仕切り直して『道中』の始まり始まり✨
漢國神社さまは境内に立派な石舞台がございます。
演目はそこで披露されるのですが『道中』は石畳の参道を拝殿までまっすぐ進み、そのまま本殿の裏を通って、拝殿前に戻った所で二柱揃って一度ポーズ。
その後は、また来た参道を通って一旦外に出るという流れです。
石畳に滑らないように気をつけながら、立ち見客さんによる花道を渡ります。
3年ぶりの獅子神楽に、境内はたくさんの観客さんが!
獅子様が貧弱に見えないように、後ろ担当の私は内側から布が膨らむように
ブワッ、ブワッと両手を広げて膨らませるのですが、その布がお客さんに触れているのが分かります。
めっちゃお客さんいてはる……✨
それは行きも帰りも同様で。
たくさんの方々が獅子舞を見に集まって来て下さっている事を実感しながら、外に出た。
その時、門の中心の石の部分を通り過ぎました。
参道の真ん中は神様の通り道。
だから普段はそこは堂々と通る事もないだけに……
お獅子様は神様なのだと実感しながら、堂々と真ん中を通って外に出たのでした。
『道中』の後は、師匠の『猿田彦舞』
そして次は『宮参り』
『宮参り』は今回、韓園講(からそのこう)、県立西宮高校、西宮神社獅子舞保存会の三柱コラボで✨
当日に初めて三柱で合わせ稽古したのですが、本番がものすごく良くて胸熱に。。
その後も獅子舞や太神楽や祝い唄等々、どんどん演目が続きまして。
演者は裏側にいるのでチラ見しかできないのですが、お客さんは大盛り上がり✨
獅子舞も素晴らしい演技で、3年ぶりの『獅子神楽』は大盛況となりました。
最後の『伊勢道中歌』では、獅子舞も一緒に舞台に出て来て、賑やかに舞い踊ります。
「菊田さん、西宮さんのでも自分のでもいいから、お獅子さん持って上がり!」
師匠にそう言われたので、今回耳の故障で舞台に上がれなかった、
西宮神社さまの赤獅子様を速攻手にして、石舞台の上で歌って舞ってはしゃぎました!
獅子神楽が終わると、本殿前で奉告祭が行われます。
その時に拝殿の両側にたくさんの獅子頭様が並べられます。
ふと見ると、自分のあの獅子頭さんが一番神様に近い場所に置かれていました。
菊「…………うわあ。。」
その後、師匠が離れて置いてあった
西宮神社さまの獅子頭様を、私の獅子頭さんと並べて置いて下さいました。
感動の中にただ居ました。
えびす大神さまのお獅子様の横に、自分のあの獅子頭さんも並んでる。。
宮司様の祝詞やお話しが終わると、このお獅子様のお祭りも終わりです。
最後の最後は並んでいる獅子頭様を演者が手にして、参拝客の皆さまの厄切りに回ります。
みんな笑顔。
晴れやかな笑顔。
厄切りした後、そのまま石舞台にみんなで上がって集合社員。
そう言えば3年前も、
この集合写真に感激したなあと思い出した。
後片付けして、差し入れをみんなでワイワイと頂いて。
楽屋から誰かが立ち去る時には、祝い唄の大合唱で見送る。
10年前って言ってはったと思うのですが。
最初は師匠が一人で始めたそうです。
漢國神社さま石舞台での獅子神楽。
観客はロシア人の女性が一人だけだったそう。
菊「それがこんなに演者も観客も集まって……」
『道中』直前、大声で叫びながら走ってきた姿を思い出すと涙が出る。
どんなけ獅子舞が好きなんだろ。
どんだけお獅子さんを大切にしてはるんやろ。
菊「"獅子舞馬鹿" やな」
子狐's「褒め言葉でもアカンって💧」
そうやな。イカンイカン。失礼致しました。
でもちゃんと私は敬意を持ってる。尊敬も感謝もしてる。
その在り方に。生き様に。
菊「だから次のREADYFORさんでの挑戦は、
師匠をネタにします」
子狐1「言っちゃった」
子狐2「言っていいの?」
菊「うん。なんかREADYFORさん、冬休みが1月4日までらしくて(笑)
審査待ち長くなりすぎるから、もうシェアしよ思って♪」
READYFORさんでの次のチャレンジは
『奉納ブームプロジェクト第二弾』
日本最初市場・三輪坐惠比須神社
『狛犬祭』に獅子神楽を奉納したい!
です✨
菊「師匠には今年の第一回狛犬祭にも、獅子舞を奉納していただきました✨」
今年は「初回だからどうしても!」と依頼させていただいたのですが、
素晴らしすぎたので第2回も第3回もお願いしたい!
その為の依頼料を集めるクラウドファンディングをさせていただきます。
菊「長くなったけど、今年最後の【菊と稲荷】だからもうちょい書きます」
実は漢國神社さまのような何演目も披露する『総舞わし』という奉納舞台。
それを初回の『狛犬祭』でできないかというお話しも、関係者さんからご提案いただいていたのです。
『総舞わし』にはお世話になっている桃俣獅子舞保存会の先生方が演じられます。
それはめっちゃ嬉しい✨
……でも去年の私は、その話を進める事はしませんでした。
予算の事もあったのですが、当時の私は引っかかったのです。
菊「正直に言うと、嫌だったんです」
『総舞わし』の中心は、韓園講と言う師匠が主催している獅子舞チームです。
韓園講さんは漢國神社さまの社務所でいつもお稽古をされています。
私は西宮獅子舞保存会のメンバーなので、何となく嫌だったんです。
韓園講が主体だと、西宮神社獅子舞保存会は "誘われる側" になります。
心狭いけど、それがなんか嫌だったんです💧
だけど、今年の漢國神社さまでの獅子神楽を経て変化しました。
韓園講の獅子舞は素晴らしい。
そして県立西宮高校の獅子舞も素晴らしい。
とどめは本番の夜に写真を送った、韓園講の若手・itaちゃんからのメッセージでした。
彼女は私が思うようにできなかった門付を「光っていた」と書いた上に、
「一人で奉納に行かれたことも、この御獅子様でやる!って決めて突き進んでおられる姿も、めっちゃ格好いいです」
……と書いてくれたのです。
涙涙涙。
ちなみにこの方、獅子舞がめっちゃ上手いんです。。
菊「私、itaちゃんの獅子舞、八重さまに見ていただきたい。。」
そんな風に思えたら涙が止まらなくなって、その夜は何も書けませんでした。
彼女だけでなく、他の方々も熱心で上手くてすごいんです。
当日を経て、セコい想いは消えてなくなりました。
何より思う。
漢國神社さまでの獅子神楽は、10年であんな素晴らしい風景と時間を創ってはる。
三輪坐惠比須神社さまの『狛犬祭』も、コツコツと重ねれば、あんな風景と時間をきっと叶えられる。
日本最初市場・三輪坐惠比須神社
『狛犬祭』に獅子神楽を奉納したい!
このプロジェクトのスタートは、
豊来家玉之助師匠への依頼料から始めますが、
無事に目標達成ができたらネクストチャレンジで『総舞わし』のための依頼料を目指す事にします。
マジで吹っ切れました。
『大祓・奉納獅子神楽』が素晴らしすぎた。。
もちろん
"西宮神社獅子舞保存会" のみんなと一緒に奉納もしたい✨
菊「まずは審査通過できるように祈って下さい✨」
大祓のお獅子様たちは、私の中のモヤモヤを一気に切って下さったようです。
気分晴れ晴れ✨
この力で『狛犬祭』も晴れ晴れと飾ってほしい!
審査通ったら年明けから始まります。
どうぞ応援をよろしくお願い致します✨
『KIKU to INARI magazine』
vol.1:特集 "参拝の一歩先 "の先。
・A5版・132ページ
・表紙&裏表紙フルカラー
・内容はモノクロ印刷
・2022年5月9日発行
・価格2000円(送料込)
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公式授与品
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