回顧録「いつか見た映画 1991」70『テラコッタ・ウォリア 秦俑』 | やりすぎ限界映画入門

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ダイナマイト・ボンバー・ギャル @ パスタ功次郎

■「やりすぎ限界映画工房」
■「自称 “本物” のエド・ウッド」


■『テラコッタ・ウォリア 秦俑』
☆☆☆☆★★[90]

1989年/中国=香港映画/110分
監督:チン・シウトン
出演:チャン・イーモウ/コン・リー/ユー・ロングァン/ラク・セクミン/ウー・ティエンミン

■1991年 劇場公開作品 70本目

「ジャッキー・チェン」「シルベスター・スタローン」の「教え」で生きる希望を見出し、映画の世界への「入門」を決意した「鶏」が一番最初に考えたことは、自分も「シルベスター・スタローン」になることだった。

「本当に頭が悪い」。一体何をどうしたら、「鶏」が「シルベスター・スタローン」になれるのか? まず体を鍛えてみたが、太れない体質で、『タクシードライバー』の「トラビス」にさえなれなかった。こうして「俳優」になるなどという「妄想」「白昼夢」は消えた。

「鶏」が俳優をあきらめた理由は、太れない体質で「シルベスター・スタローン」になれなかったから。どれほど「男は絶対見たくなかった」か「愚かさ」を思い知るしかない。本当に「鶏」だったので、痩せてる俳優もいることを「知らなかった」。「ジャッキー・チェン」の「功夫」「アクロバット」は「絶対無理」だったので、「鶏」にとって俳優は「シルベスター・スタローン」しかいなかった。これが「映画監督」になるしかないと、間違った道に進んだ理由だった。

「映画監督」になるしかないと「妄想」「白昼夢」を決意したのはいいが、実際「どんな映画を撮りたいか?」と質問されても答えることなどできない。“超偽物” の「鶏」は「自分が知らない自分」を知るため、「どうなりたいのか?」、必死に映画を見て考えるしかなかった。

「I君」の「ショーン・ペン」「ネオ・ヌーベルバーグ」を必死に見た理由だった。そして「アジア映画」に到達し、「チャン・イーモウ監督」「コン・リー」を「見てしまった」。これが「決定的」に、「もっと間違った道」に進んだ理由だった。

『スクリーン』の「執筆者選出ベストテン」で、「チャン・イーモウ監督」が「俳優」「撮影」で参加した『古井戸』(「逃げた」)、「チェン・カイコー監督」の『黄色い大地』(「逃げた」)の、「中国映画」が注目された時代だった。最初は「完全無意識スルー」を決め込んだが、「執筆者選出ベストテン」が『紅いコーリャン』『菊豆』『紅夢』『秋菊の物語』までくると、「淀川長治先生」も「大絶賛」、もう逃げられなくなった。

恐るべき “極限ダイナマイト・ボンバー・ギャル” 「コン・リー」の「極限の美」に、「初めて」「時間が止まった」のは、『紅いコーリャン』。「瞬間下僕」。もうあとは「流されるまま」、『菊豆』『さらば、わが愛 覇王別姫』…………、今日まできてしまった。

とにかく難しそうな映画から絶対「逃げた」「鶏」だったが、「滝に撃たれる」「荒行」に挑む覚悟で「嫌々見た」『紅いコーリャン』に、恐るべき “極限ダイナマイト・ボンバー・ギャル” 「コン・リー」が現れた「瞬間」、「中国映画」がハマって抜け出せない映画に「豹変」した。

調べて「チャン・イーモウ監督」と恐るべき “極限ダイナマイト・ボンバー・ギャル” 「コン・リー」のことを思い知った。「自分が知らない自分」「どうなりたいのか?」、その「答え」が、僕の中で「完全覚醒」した。そして恐るべき “極限ダイナマイト・ボンバー・ギャル” 「チャン・ツィイー」を見てさらに強く憧れた。

「俺もこうなりたい」。「アラ50」の僕が殆ど毎晩「独り」で、『テラコッタ・ウォリア 秦俑』のような映画を「涙を流しながら」見て、ビールにベロンベロンに酔っ払うことが「日課」になってるのは、「映画監督」が何かを「勘違い」し、「もっと間違った道」に進んだ「仏様の罰」が、「今」なお、僕に下ってるからだろう。

『テラコッタ・ウォリア 秦俑』は、『紅いコーリャン』『ハイジャック 台湾海峡緊急指令』『菊豆』『紅夢』『秋菊の物語』『活きる』『上海ルージュ』…………、で組んだ恐るべき “極限ダイナマイト・ボンバー・ギャル” 「コン・リー」と、俳優として出演した「チャン・イーモウ監督」が、「夫婦共演」した映画。何も知らずに見て「SF映画」で漏らした。

「時代劇」かと思ったら、『チャイニーズ・ゴースト・ストーリー』シリーズの「チン・シウトン監督」の映画で「SFX」全開。「ジョイ・ウォン」が好みではなかったから、一度も見たことなく完全「逃げた」シリーズだったので、「チン・シウトン監督」がどんな監督かも全く知らなかった。

「生まれ変わって来世で結ばれる」「恋愛映画」で、秦の始皇帝の時代から現代まで、恐るべき “極限ダイナマイト・ボンバー・ギャル” 「コン・リー」が「チャン・イーモウ」と、「3世代」に渡る恋愛を「3役」で演じた。恐るべき “極限ダイナマイト・ボンバー・ギャル” 「チャン・ツィイー」が「3役」を演じた、『ジャスミンの花開く』を思い出した。「仏様の罰」が「今」なお下るまで、「もっと間違った道」に進んだ「原因」を、『ジャスミンの花開く』に負けてない、恐るべき “極限ダイナマイト・ボンバー・ギャル” 「コン・リー」の恐るべき「極限の美」を見て、思い出すしかなかった。


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画像 2020年 2月