「化粧品」にできて、「医薬品」にできないことも沢山ある 【化粧品は本当に「効果がない」のか?】 | かずのすけの化粧品評論と美容化学についてのぼやき

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昨日Twitterの美容界隈でものすごく物議を醸してしまったツイートについて、

 

僕の考えをまとめてみたいと思います。
 

 

 

最初に、このツイートについては化粧品の開発者の方とか、化粧品が大好きな方、

 

美容アカ界隈では結構気分を悪くされた方が多かったんですよね。

 

 

気持ちはとっても分かります。

 

 

 

 

ただ僕としてはツイ主さんのことも擁護してあげたい気持ちがあります。

 

 

お名前に「ブルベ夏」とあるようにパーソナルカラーを意識していることから、

 

普段からお化粧品を好きでいらっしゃることが伺えますし、

 

 

まぁTwitterなんて140字ですし伝えたいことが必ずしもうまく文章化できるわけでもないので

 

色んな方向に受け取られてしまって方々から口撃されてしまっていることについてはとても不憫に感じています…。

 

 

また、ツイートの内容としてはあながち100%おかしいとは僕は思っていません。

 

少し化粧品について不学な部分があるのは確かなようですが、

 

おそらくツイ主さんの一番の意向としては

 

「まるで医薬品のような効果を標榜している怪しい化粧品があるけど、化粧品にはそういう『治療効果』はないんだよ!」

 

ということが言いたかったのではないか?と解釈しています。

(それがちょっと主語が大きくなりすぎてしまったという感じ?)

 

 

 

確かにネット広告などでは「3日でニキビが全滅!」みたいな広告している化粧品が実際にありますから。

 

そういう怪しげな化粧品に対しての注意喚起が一番したかったのかなと僕は思いました。

 

それについては、僕は賛成です。

 

 

 

 

ただ、多くの人の目にはそうは映らなかったのは事実だと思います(^^;)

 

 

コメントや引用ツイートを見てても

 

「化粧品なんか無駄」とか「化粧品使うくらいなら医薬品」みたいな意見が実際に出ていて

 

解釈の方向があまり良くない方向に行っているなぁ…と感じました。

 

 

というか、そういう方向に解釈されたからバズったわけでしょうが。

 

 

昔から「化粧品は意味ない」とかそういう情報はバズる傾向がありますので…。

 

 

薬の資格を持っている人(登録販売者さん)が「化粧品意味ない」と言えばバズるけど、

 

上位互換の薬を調剤できる人(薬剤師さん)が「化粧品意味ある」と言ってもバズらないわけで、

 

 

まぁそういうもんだと思っておくしかないですよね…(^^;)

 

 

 

 

というわけで、本題です。

 

 

 

◎そもそも「化粧品」と「医薬品」にはどのような違いがあるのか

 

 

今回の話をする上ではとにかくこれを知っておく必要があります。

 

 

薬機法上、「化粧品」「医薬部外品」「医薬品」には以下のような棲み分けがされています。

 

 

今回は医薬部外品は話題に上がっていないけれど、

 

化粧品と医薬品の中間に収まるようなアイテムですね。

 

 

 

この中で、【化粧品】には治療効果などは認められず、「人体への作用が穏やかなもの」と定義されています。

 

 

対して、【医薬品】は「各症状への予防または治療的な効果を及ぼすもの」と定義されています。

 

 

 

ですので、

 

法律上定義される『効果の強さ』で比較すれば、

 

当然、化粧品は医薬品には勝てないという話になります。

 

 

 

 

しかし、

 

だからといって『化粧品は意味がない、使うなら医薬品』という考え方には僕はとても違和感を感じます。

 

 

 

 

◎医薬品は「治療」ができるが、長く安全に使い続けることはできない

 

 

 

実は業界内でも

 

「化粧品には大した効果がないから医薬品の方が凄い」という風に考える医師や研究者も居ます。

 

ただ、僕はこれにはとても反対の意見を持っていて、

 

そもそも「化粧品」と「医薬品」は長所短所が全く違う、別の土台上の製品です。

 

それを比較して考える事自体がとてもナンセンスなことです。

 

 

 

 

というのはどういうことかというと、

 

まず化粧品の「短所」についてはさきほども言ったように、『大きな効果はない』ということです。

 

 

だから、そもそもニキビの治療とか、シミやシワを消すような強い効果を求めて使用するものではありません。

 

この場合は、より効果の強い医薬品や美容医療を頼るべきです。

 

 

 

しかし、化粧品にはとても重要な長所もあります。

 

それは、【長期的に安全に使用することが出来る】ということです。

 

 

 

 

医薬品は有効成分による生理薬効効果を持っているため、

 

強い効果の医薬品には必ず副作用が生じます。

 

短期的な利用が基本であり、日常的に常に使用し続けることはできません。

 

 

 

例えばニキビを治療するような医薬品は、

 

殺菌作用やターンオーバーを促進する成分が配合されているため、

 

長期的に使用し続けると正常な皮膚常在菌も殺菌されたり肌が薄くなってバリアが低下してしまうなどの副作用が現れてしまいます。

 

 

ステロイドなどの抗炎症剤を長期的に使うことで肌バリアや免疫機能が低下してしまうのもよく知られた話です。

 

 

シミ取りの医薬品というとトレチノインとハイドロキノンが有名ですが、

 

とても刺激が強く白斑などの副作用も出るので、医師の監督の元で行われる治療法です。

 

 

 

このように、

 

医薬品は確かに「治療的な効果がある」のですが、一般消費者が毎日長く使うことを前提に作られているものではありません。

 

一方で

 

化粧品は「大きな効果はない」ですが、それは日常的に安全に使用することを前提に作られているからです。

 

 

 

 

根本的な認識として、

 

医薬品はあくまで「治療効果」を求めて短期的に使うものであり、

 

化粧品(や薬用化粧品)は日々の健康維持や予防的な効果を求めて長期的に使うものです。

 

 

そこには優劣も上下もなく、

 

あくまで並列・持ちつ持たれつの関係であり、適材適所があるだけです。

 

 

 

化粧品に効果がないからといって、

 

常日頃から肌の細胞を修復する医薬品の軟膏(普通の傷薬)を使ってたらお肌大変なことになりますよ。

 

 

 

 

◎化粧品には「肌荒れを防ぐ」「皮膚を健やかに保つ」などの効果が認めれている

 

 

また、「化粧品には効果がない」というのはかなり大きな語弊もあります。

 

実際には、化粧品には以下のサイトで示されるような

 

【化粧品で標榜できる56の効果】

 

というものがあります。

 

 

 

化粧品の効能の範囲(薬事法ドットコム)

 

image

image

 

(さらにこれに加えて薬用化粧品の効果もある)

 

 

 

ここにある56の効果、たしかに効果としてはとても穏やかなものばかりですし、

 

ニキビを治すとか、治療的な効果はありません。

 

 

でも、【美容】を念頭に置いた場合は捨て置けないとても重要な効果も多いです。

 

 

例えば、多くの医学的な研究で

 

日常的に肌を保湿することでアトピー発症率が大きく低下することや、

 

日焼け止めを日常的に塗ることで皮膚の発がんリスク低下や、老化やシミ予防などに有意な効果が発揮されることが認められています。

 

 

また、「皮膚を健やかに保つ」とか「肌荒れを防ぐ」などの

 

肌の健康維持や、肌荒れを予防するような効果もとても大切です。

 

 

 

逆に医薬品では「治療」はできても、

 

「皮膚を健やかに保つ」ことや「日焼けを防ぐ」ことはできないでしょう。

 

 

化粧品は治療目的ではなく日常的な健康な肌状態の維持や、予防効果を求めて使用するものです。

 

 

僕は美容は「予防」が第一だと考えていて、

 

医薬品や美容医療は出てしまった症状に対して仕方なく使用するものであり

 

日常的に化粧品等で症状が出ないように心がける方がよほど大切です。

 

 

 

また、医薬品は治療後に必ず医薬品を使わない正常ケアに移行していく必要がありますが、

 

この時に正常状態を維持するのに使えるのもまた化粧品(や薬用化粧品)です。

 

ニキビやアトピーを薬で治した後の、「正常スキンケアへの移行」について

 

 

 

医薬品には多かれ少なかれ何らかのリスクがありますので、

 

極力使わないに越したことはないと僕は思っています。

 

 

(予防的に飲むビタミン剤のようなものは置いておいて)

 

 

 

◎EX.化粧品の「例外」の話

 

 

ちなみに、これはあくまで例外の話ですが、

 

化粧品の中には法律上の定義を超えた効果を有するものも中にはあります。

 

化粧品はたしかに法律上では先程の定義に定められたものですが、

 

製品化の際に医薬品や医薬部外品のように成分の審査等がないため

 

やろうと思えば医薬部外品よりも成分を濃く入れたり、

 

医薬品級の高濃度の製品を作ることも可能です。

 

 

もちろん普通の市販化粧品でこんなことをすれがクレームだらけになるので、

 

一般にはクリニック専売コスメとかが該当します。

 

 

【ドクターズコスメ】は敏感肌に優しいのか?「クリニック専売化粧品」「院内調剤化粧品」の本質

 

 

有名所では「エンビロン」や、最近だと「ゼオスキン」なんかも人気ですが、

 

製品の効能的には化粧品の効果を超えてますので

 

美容皮膚科等で医師の監督の元使用するのが基本です。

 

 

 

◎医薬品は「治療」のため、化粧品は「健康維持」や「美容」のために使用するもの

 

 

以上、とにかく重要なのは

 

 

たしかに「化粧品」は効果が弱くニキビなどの疾病を治療することできませんが、

 

穏やかな作用ですので副作用のリスクがなく、毎日安全に使用して、

 

美容や健康状態の維持に利用することができます。

 

一方で、「医薬品」はニキビなどへの治療効果を持っていますが、

 

副作用があるので毎日安全に使用することはできません。

 

 

両者には得手不得手があり、それを補い合っている関係なのです。

 

 

 

化粧品に非ぬ効能を標榜するような悪質な製品はもちろん淘汰されるべきですが、

 

かと言って「化粧品には効果ないから不要である、医薬品の方が凄い」という考え方もおかしいです。

 

 

 

どちらにも弱い部分と得意な部分があって、

 

両者を助け合うような関係になっているんだよ

 

っていうことを、

 

もっとたくさんの人たちに知って貰えたら良いなぁと僕は感じました。

 

 


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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