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スカルプ系シャンプー対決!!
スカルプD VS リガオス
(全文)
スカルプ系シャンプーの代名詞「スカルプD」とパッケージが似ている「リガオス」。その違いとは?
スカルプ系シャンプーといえば「スカルプD」が有名だが、ドラッグストアやスーパーなどでは扱っておらず、意外と入手しにくいのが欠点。
そこへ2011年に登場したのが「リガオス」。
ドラッグストアやスーパーなどでも展開しているのが魅力なうえ、容量もお値段もスカルプDよりややお得。
そこで今回は2つの商品の成分をもとに、化粧品評論家のかずのすけさんに商品分析してもらうことに。
「有効成分をみると、どちらもかゆみや炎症を抑える『グリチルリチン酸2K』を配合していますが、スカルプDではさらに殺菌作用を持つ『ピロクトンオラミン』『サリチル酸』を配合。なのでフケ症の人には改善が期待できます。ただ高い効果を期待できる殺菌成分には、地肌に相応のリスクがあるのも事実。スカルプDは短期集中ケアには向いていますが、長期的に使用するならリガオスがオススメです」
短期集中ケア用と長期的使用、両方を使い分けるのが賢い選択か?
(終)
↓スカルプD成分など
週プレはヤングアダルト向けの男性誌なのでこのブログの読者層とは少し毛色が違うのですが、
(このブログの読者の8割以上は女性です^^;)
今後はもう少し男性にも興味を持ってもらいたい分野ではありますね。
今回は『スカルプシャンプー』の話題でした。
特に男性で一番化粧品に関わるとしたらそこですからね…。
ちなみに先日この話題関係で一個コラムを書いてますので
そちらも良ければ御覧くださいm(_ _)m
→『スカルプシャンプー』で髪は増えない
ちなみにこちらの文章、
すごく端的にまとめられてますが実際には以下記載のものすご~く長い文章をギュッと縮めてもらってます(苦笑)
めちゃくちゃ長いので、
本当に興味のある方だけよろしければお読みください(;^^ゞ
(ブログ記事自体はここで終わりです笑)
●→記者質問
◇→かずのすけコメント
● スカルプDとリガオス、一番の違いはどのあたりでしょうか?
◇
まずシャンプーの性能で一番重要になるのは「主成分に用いられる界面活性剤の種類」です。
界面活性剤は洗浄剤として働く成分で、この成分の品質によってシャンプーの品質が大きく左右されます。
スカルプDではかなり他種類の界面活性剤をブレンドしているようですが、基本成分は恐らく上位表示している「脂肪酸(12,14)アシルアスパラギン酸Na液」という成分です。これは最近人気が出てきた低刺激性の「アミノ酸系界面活性剤」という成分の一種で、その中でも比較的高めの洗浄力を確保した種類になります。
洗剤の種類としてはかなり高品質の部類に入りますね。その他の界面活性剤類もざっと見たところ品質の際立って低いものは使用されていないようです。
対するリガオスでは「ラウロイルメチル-β-アラニンナトリウム液」が主成分になっていると考えられます。この成分も上記で説明したアミノ酸系界面活性剤の一種ですので、低刺激性の洗剤です。スカルプD側のアスパラギン酸塩に比べるとやや洗浄力で見劣りしますが、低刺激性ではこちらに軍配です。
というわけで主成分ではどちらもかなり高品質の界面活性剤を選んできているという印象です。
ただし補助洗剤ではリガオスの方には市販の安価品に頻繁に用いられているやや刺激性の「ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム」という成分も見られるため、せっかく主成分で優れていた低刺激性の点で曇りが見えます。
それらの点を総評すると、ほぼほぼ同点と言いたいところではありますが、界面活性剤類の選び方ではスカルプDの方がやや勝っているのではないかと評価できそうですね。
しかしこの二つのシャンプーに関しては洗剤意外にも重要なポイントがあります。
それは医薬部外品ならではの「有効成分」という成分です。
医薬部外品には通常の化粧品とは異なり「有効成分」という、厚生労働省より「~のような効果がある」と正式に認可を受けた成分がその効果を十分発揮すると考えられる分量配合されており、
医薬部外品のシャンプーを評価する上では洗剤と並べて非常に重要な成分と言えます。
この点を比較すると、
スカルプD→ピロクトンオラミン、グリチルリチン酸2K、サリチル酸
リガオス→グリチルリチン酸2K
と決定的に違う点が見られますね。
スカルプDとリガオスともどちらも配合している「グリチルリチン酸2K」は、抗炎症成分として地肌のかゆみや炎症を抑える有効成分として知られています。
つまりどちらのシャンプーも地肌のかゆみなどに対しては一定の効果を期待出来るということです。
ですがスカルプDではさらに「ピロクトンオラミン」「サリチル酸」も有効成分として配合されており、この成分の効果次第で両者には決定的な違いが生まれると言えそうです。
「ピロクトンオラミン」「サリチル酸」はどちらも殺菌作用を持つ成分で、地肌に発生するフケを発生させる菌類の殺菌に有効な成分です。
この成分が入っている方が、即効的にフケ症などの改善が見込めるということになります。
つまりスカルプDとリガオスでは、どちらも有効効果として抗炎症作用による地肌のかゆみや炎症の抑制は期待できますが、スカルプDにはさらに殺菌剤も配合されている点で即効性のあるフケ症などの改善が期待できることになります。
リガオスではフケ症の速攻性の改善は見込めないと言えそうです。
● 「スカルプ系シャンプー」と呼ばれる薬用シャンプーが数多く発売されておりますが、使用するうえで一番気を付けないといけないのはどんな点ですか?
◇
上記の説明では洗浄成分の選び方でも有効成分の効能範囲に関しても、リガオスよりスカルプDの方が優秀という評価をしていますが、
もし僕がこの二つに評点を付けたとしたらその評価はスカルプDよりリガオスを推奨する形になると思います。
これは「スカルプ系シャンプー」の大きな注意点に起因します。
スカルプ系シャンプーには上記の二つのように、「殺菌型」「抗炎症型」などの種類があります。
(その他にも「血行促進型」などもありますが今回はあまり関係ありません。)
この内スカルプDは「殺菌型」、リガオスは「抗炎症型」に分類されるのですが、この内特に「殺菌型」のスカルプシャンプーには重大な注意点があります。
殺菌剤はフケ症を発生させる原因菌である「でんぷう菌」という菌類を殺菌することでフケ症の鎮静を図る成分ですが、実はこのでんぷう菌という菌は本来我々の皮膚上に常に存在している『皮膚常在菌』と呼ばれる菌の一種です。本来は皮膚上で我々の肌を外部の雑菌から守ったり、古い角質を分解する役割を果たしています。
しかし何らかの原因で地肌の環境が悪くなり、でんぷう菌にとって「餌」とも言える「皮脂」が過剰に分泌されてくると、でんぷう菌などの皮膚常在菌が過剰に増殖してしまいフケの大量発生を招くことになります。
殺菌剤を用いることでこの「増えすぎたでんぷう菌」だけを退治する程度であればそれは好ましいことですが、もしこのようなシャンプーを毎日何年も使用した場合、増えすぎた分だけでなく本来皮膚上に必要であった分の皮膚常在菌も全て滅菌してしまう可能性があり、結果としては殺菌剤が原因で地肌の環境を悪化させてしまうこともありえるのです。
つまり殺菌剤には速攻性の効能が期待出来る反面、長期使用では地肌環境を悪化させる、という『副作用』が懸念されると言えます。
そのため、専門家の監督無しに使用する自宅用シャンプーに関しては僕は基本的にはスカルプ系シャンプーではリガオスのような副作用の懸念の少ない「抗炎症型」を推奨しており、特に即効性を必要とする場合に短期間だけ使用する、という時に限り「殺菌型」の使用もやぶさかではない、と考えています。
● この2つのシャンプーはどちらも3000円後半のお値段でかなり高価ですが、それはなんでなのか?
◇
原材料費的にはどちらもそれほど高額になる要素はありません。
アミノ酸系界面活性剤は一般的に使用される市販シャンプーの洗剤等と比較すると確かにやや高額ではありますが、市販シャンプーより10倍近く高額になる理由は無いと思います。
しかしどちらもCM宣伝が非常に活発であり、男性誌・美容情報誌で数多く広報されていることを考えれば、価格の大半が宣伝費によるものであると考えられます。
市販の安価品に比べれば高品質なのは間違いありませんが、同じレベルであれば宣伝費をかけていないシャンプーでもっと低価格のものは幾らでも代わりがあるでしょう。
ちなみに有効成分や洗剤の品質的にはスカルプDの方が価格は高くなるのは確かなので、どちらがオススメかは置いておいて価格比的には適度な設定になっていると思います。
● やや価格の安いリガオスでスカルプDの代用はできるのか?
◇
痒み・炎症を抑える効能としては十分代用可能ですが、
フケ症などを即時抑制したいという要望についてはリガオスでは十分対応することは出来ないと考えられます。
しかし長期使用を考えるのであれば価格・性能の面で副作用の懸念の小さいリガオスの方が安心して継続出来ると言えるでしょう。
このふたつのシャンプーを利用するのであれば、
状態の良くない期間はスカルプDを短期的に使用し、状態が緩和してからはリガオスに変えて長期的に様子を見る、という使用法が一番理にかなったものであると言えそうです。
もちろんスカルプ系シャンプーはCM宣伝で有名なこの二つ以外にも各美容メーカーが様々な種類を展開していますので、どのような洗浄剤・有効成分が配合されているのかを確認しつつ自分に合ったものを探して行けると良いと思います。
(ここまで読んでくださった方、本当にありがとうございます!!T-T笑)
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