リプロダクションクリニック 公式ブログです。日本生殖医学会認定生殖医療専門医/指導医が執筆しています。
リプロダクションクリニック東京公式ブログをご覧いただきましてありがとうございます。当院へまだ通院されていない方もおられると思いますので、メール等でよくご質問いただく内容についてQ&A形式で回答します。①当院は土日祝日も含めて、毎日診療しております 当院は、年末年始の数日以外、原則として土、日、祝日も含めて毎日診療しております。曜日による診療制限もありません。お仕事をされている方が通院しやすいように、また、その方にとってのベストの日に診察を行うためです。祝日を除く火~金は、最終予約時刻18:30(採血がない場合は18:30が最終受付、採血がある場合は18:00が最終受付)まで診療しておりますので、お仕事帰りの受診も可能です。なお保険診療で採卵を受けられる方には予約時間の制限がございます。②すぐにご予約いただけます ご予約は、男性・女性とも、まずお電話いただきご予約の日程をご相談いただきます。スピーディな検査・治療のため、初診予約は、ほとんどの場合、数日以内にはご予約いただけます。ご希望の日程がお決まりの場合は、早めにご予約ください。その後、初診サマリーを初診日までにご送付いただくようお願いします。 男性の場合はいつご予約いただいても構いません。女性の場合は、1ヶ月かけて様々な検査を行うことになりますので、ご都合のよい時に、まず一度ご来院いただくようにご案内しております。なお、オプション検査希望の場合で、慢性子宮内膜炎検査をご希望の場合は、月経終了後~月経開始10日以内にご来院いただければ、通常であれば初診当日に慢性子宮内膜炎検査が実施可能です。③雨にぬれず駅直結で通院できます リプロダクションクリニック東京は新橋駅および汐留駅から地下通路で直結しており、気候に左右されず快適に通院していただけます。ビル内には、スターバックスやタリーズ、コンビニエンスストア、休憩スペース、銀行や郵便局等があるほか、ビル内には各種レストランが豊富に入居しております(待ち時間の外出が可能です)。 また、リプロダクションクリニック大阪はJR大阪駅とデッキで直結しており、こちらも気候に左右されず快適に通院していただけます。ビル内には、タリーズ、コンビニエンスストア、休憩スペース等があるほか、ビル内には各種レストランが豊富に入居しております(待ち時間の外出が可能です)。④保険採卵について 当院では保険適応による採卵・移植を行っております。またご希望あるいは必要があれば、卵子活性化やエンブリオグルーなどの追加の保険治療に加えて、IMSI、PICSI、ZyMot、タイムラプス培養、SEET法、二段階胚移植などの先進医療との併用も可能です。⑤最先端の自費治療も可能です 保険の範囲で結果が出なかったり、回数や年齢をオーバーした方向けの自費診療も充実しております。FSHが高い方へのFSH調節法、抗セントロメア抗体に対する治療、受精障害に対するpolscope法やダブルAOA、着床障害に対する各種検査や治療等を行っております。なお、東京都港区等、一部の自治体では、以前と同様の自費採卵に対する助成金が継続しております。⑥セカンドオピニオン目的での受診、オプション検査のみの受診が可能です 一般不妊治療、高度生殖医療(体外受精)、着床不全検査(オプション検査)・治療、不育検査・治療、男性不妊などあらゆる検査・治療が1つのクリニックで行えますので、できましたら全て当院で実施していただくことをお勧めしておりますが、遠方であったり、また他院に胚が残っている、治療内容について悩んでいる等、セカンドオピニオンあるいはオプション検査のみで受診されることも可能です。⑦当院には男性外来専門医が常駐しております 常勤の男性不妊専門医が専門的な診察を行います。男性だけ他院で検査する必要はありません。⑧男性手術ができます 当院での精索静脈瘤手術は、日帰り保険適応です。長い待ち時間などはありません。 TESEについても、手術において必要な検査がすめば、すぐ手術日程をご案内できます。 リプロ東京の男性外来は、水・木・土・日曜日です。 リプロ大阪の男性外来は、月、木、金、土、日曜日です。 いずれも、なお土日のみでも十分通院が可能です。⑨紹介状は必須ではありません あれば参考になりますが、ある程度の経過が分かれば必須ではありません。⑩遠方でもご通院いただけます 当院には、北海道、東北、甲信越、北陸、中部地方から多数の患者様の通院実績がございます。海外在住で一時帰国して通院される方もおられます。なお、西日本の患者様は、リプロダクションクリニック大阪への受診も可能です。⑪一般不妊治療も可能です 各種ホルモン検査、子宮卵管造影やフーナー検査、タイミング指導、人工授精をはじめとする一般不妊検査・治療も積極的に行っており、通院されている方の何割かは一般不妊治療中の方です。遠慮なくご来院ください。⑫専門的な不育症検査・治療ができます 専門的な不育症検査・治療が可能です。不妊治療のみ行う、不育症検査・治療のみ行う施設が多い中で、両方同時に行える施設は貴重であると考えます。流産、死産、化学流産等でお悩みの方は、ぜひ当院にご相談にいらしてください。⑬卵子凍結も可能です。東京都の卵子凍結助成施設です 卵の生存率は90%前後と好成績です(一般的に受精卵より生存率は低下します)。⑭卵管閉塞に対する手術は行っているか 当院では卵管閉塞に対する卵管鏡下卵管形成術(FT)を行っております。⑮その他 初診日は医師のご希望をお伺いしております。 当院では一律の年齢制限等は行っておりません。 他に法的なパートナーがいらっしゃらないことの公的証明が可能であれば未婚でも治療は可能です。 基本的には、ご夫婦での受診をお勧めしておりますが、まずは男性のみ・女性のみの受診も可能です。 他院の検査結果は採用可能なものもあります(そうでないものもあります)。なお、予約の方法は、先にお電話いただいて日程を確保した上で初診サマリーを初診までにお送りいただいております。詳しくは下記をご覧ください。 女性初診案内:こちらをご覧ください 男性初診案内:こちらをご覧ください なお、リプロダクションクリニック大阪は上記と多少異なります。詳しくは、リプロダクションクリニック大阪の初診案内をご覧ください。 初診に際して事前に知りたいことがある場合は、ホームページのお問い合わせフォームよりお問い合わせください。また、当院で妊娠治療説明会をWEB開催しております。現在はお申込制となっておりますが、ぜひご覧ください。『妊娠治療説明会(WEB版)』リプロダクションクリニック東京・大阪では、不妊症でお悩みの方やこれから人工授精・体外受精を受けようと考えておられる方のために、 毎週末(土曜日10:00~翌 …ameblo.jpリプロダクションクリニックは、新しいご家族をお待ちになる全ての皆様に1日も早く良い結果をお届けできるよう、チーム・リプロ一丸となり、質の高い医療を、誠心誠意ご提供いたします。今後とも何卒よろしくお願い申し上げます。
お待たせいたしました。今夜は妊娠判定時のβ-hCGの値が低い時についてです。値が低くても妊娠継続することはあり得ます。4w2dでhCGが8程度あれば出産まで行く可能性はゼロではありません。理論的には、3w5dで判定するなら5未満でも出産に至る可能性があるということです。実際、数値が非常に低いと思われたがその後出産に至った方々は、最初から「可能性低いけど出産まで行くかも!」と分かっていたわけではなく、実際には判定時にまさか出産まで行くとは患者さんも担当医も誰も思っていなかったわけですが、様子を見ているうちに数値が上がって行ったということになりますので、万一の継続の可能性は念頭に置いておいたほうがよいと思います。β-hCGの数値が低い場合は、多くは化学流産(生化学的妊娠と言った方が学術用語っぽいが)、あるいは胎嚢くらいは見えるが流産に至ります。たまに心拍まで見えることもありますが多くは期待に反して流産となり、その中でもごく一部が出産に至ります。そして場合によっては子宮外妊娠ということもあり得ますが、子宮外妊娠も手術や薬物療法を要する場合と、卵管流産といって経過観察のみで済む場合があります。しかし、判定時の数値が1桁(10未満)かいいところ数十程度の場合、上記のうちのどれであるのかの判断はなかなか難しい。エコーでは、β-hCGが1000くらいでも胎嚢が見えることも中にはありますが、多くの場合は3000くらいないと見えず、それまでの間は、β-hCGの数値とその推移、あとは卵管の所見等から推理するしかありません。胎嚢が見えた後は数値が高い時と同じ、胎嚢が見えなくてもβ-hCGの数値が下がってくるようであれば化学流産と診断することになりますが、問題は子宮外妊娠です。子宮外妊娠は、エコーで、卵管など子宮の外に妊娠しているのが分かるまで様子を見るのはやや危険なので、できるだけ早く推定して診断したいところです。では、子宮外妊娠なのか、子宮内への着床なのかはどのように区別していくことになるのでしょうか。[後編に続く]
小池百合子知事が3選を決めたが、第1子から保育園の保育料を無償化するとか言って千葉県知事から「まだやるの」とか言われたとか。もともと第2子から所得制限なしで保育料無償だったんだけど、それを第1子からやっちゃおうというわけだが、オーストリアの国家予算並みの財政規模がある東京だからできるわけで、そこまでの予算が組めない他県から見たらズルいと言いたい気持ちも分からなくはないけど、東京都は合計特殊出生率が0.99と1を切る0.99ショックが判明したばかりで後がないわけで、そうでなくても少子化問題がこれだけ叫ばれる中で、千葉県知事も脇が甘いこと言いますな。東京都は、今は医療費も高校生まで無償(正確には中学生までは完全無償、高校生のみ通院1回200円の自己負担[入院は無償])だけど、横浜なんて中学生の医療費無償が去年ようやく実現したものの高校生はいまだに3割負担。東京都はその他にも、18歳以下の子供1人あたり年間6万円を所得制限なしで支給したり、給食費を無償化している区も結構あったり、小中高等学校の普通教室の冷房普及率も100%だったり、不妊治療に対しても卵子凍結の助成や先進医療に対する助成、一般不妊検査や不育検査に対する助成など、結構色々やってると思うんですけど、それでも0.99なのかーって感じ。出産は今後保険適応になる見通しで、3割負担分についても無償化されるとかされないとか議論されている。体外受精の時もそうだったけど、保険適応化は自由度が下がることを意味するので高度な検査とか付加サービスがしにくくなり、サービス低下につながる可能性もあるし、それだけで大幅に子供が増えるかは疑問だけど、それでもインパクトあるよなあ。少子化の原因は色々あると思うけど、経済的な問題もあって若い世代の婚姻率が低いことと、女性が社会進出するようになったのに、子育てとの両立が制度的に追いついていないこと、日本人が世界でも異例なほど結婚しないと子供を作らないことであり(海外では婚外子率5割以上の国も結構ある)、子供がいる世帯の子供の数自体はあまり減ってないので、本気で少子化対策しようと思ったら、結婚して1年たったらお祝い金として現金100万円&子供産んだらアカチャンホンポとベビザラスの共通ギフト券100万円分プレゼント、アマゾンプライムもしくはYouTube Premiumどちらか一方10年間無料、小中学校入学時には入学準備として20万円プレゼント、子育て世代は公営住宅家賃と光熱費半額でいいですとか、東京都内の公共交通機関の小児運賃完全無料、年間1回に限り家族での国内旅行は楽天トラベルで50%ポイント還元とか、これ全部やったらさすがインパクトあると思うんですけど、さすがの東京都でも無理かな。反対もありそうだし。ということで?小池知事に提言ですが、せめて体外受精を含む不妊治療の3割負担部分と、回数や年齢制限を超えた自費の体外受精に対してもあと3回くらい、助成してもらえませんかね、小池さん!(港区は独自に自費体外受精に対しても助成してます)注)これはリプロダクションクリニックとして公式にまとめたものではなく筆者の個人的な見解です。ご了承の上お読みください。
七夕だから何か書かないと、と思いつつ、もうこんな時間。願い事どうしよう。幸せになりたい、なんておっしゃる方もおられるが、幸せというのは、なるとかならないとか振ってくるとか、そういうことではなくて、自ら感じるもの。生きていれば、いくらでも欲は出るし、大小の不満は次から次へ湧いてくる。広い世界を見渡した時、安全や食べ物をはじめ何もかも恵まれた日本に生まれ、雨風しのげる家があり、少しでも自分が誰かの役に立てる仕事があったとすれば、そうではない環境の人から見れば十分幸せなんだろうけど、いつしかそれが当たり前になり、幸せに感じなくなったりする。それが人間というものでもある。でも、本当はたくさんの小さな幸せに囲まれているはず。家族や恋人がいるのなら、行ってきます、ただいま、いただきます、ごちそうさま、今日はどんな一日だった?なにげない会話。笑いあったり、いっしょに悲しんだり、何かを一緒にして楽しんだり、ケンカしたり。朝飲んだコーヒー美味しかったなとか、道端に咲く小さな花を見つけたり、今日はいい天気だなとか、通勤途中のちょっとした光景とか、幸せなんて探せばいくらでもあるはずで、ただそれを感じるかどうかは本人次第なんだよね。色々なことが当たり前になったり、幸せに対して鈍感になったりしがちだけど、幸せは当たり前じゃない。日々の小さな幸せを見つけ、感謝しながら生きることができる人が、幸せな人生を送れるんだと思う。これを読んでいる皆様の願いは、まさに赤ちゃんが来てくれることではないかと思うが、なかなかうまくいかない期間が長くなり、思いが強くなってくると、だんだん日々の小さな幸せが見えなくなってきたり、苦しくなってきたりする。そんな時こそ、日常のなにげない幸せを感じながら自分を取り戻し、願いをかなえる原動力にしていただけたらと思う。これをお読みの全ての皆さまの願いが叶いますように。・・・去年の記事が気に入ったので絶賛大パクリしたのは内緒です。心が痛んだのでちょっと変えたけど。今までの過去ログはこちら。『星に願いを』今日は七夕ですね。織姫と彦星が年に1回出会える日。といっても、本来の七夕は旧暦で8月下旬、この頃は夏空が安定し、天の川の高度もあって星空を眺めるのにはうってつ…ameblo.jp『七夕とそうめん』日付変わったが、昨日は七夕でした。どんな七夕をお過ごしだったでしょうか。今年は何を書こうかなと思っている間に日付が変わっていたというのは内緒ですが、去年の記事…ameblo.jp
こんにちは、生殖心理カウンセラーの菅谷典恵です。今回はストレスのお話。ストレスは心理学的には「刺激への反応」と考えます。何か自分の身に降りかかった出来事があったとして、その結果として感じるのがストレスです。したがって、心が動いたということでは、マイナスの意味だけではなく、プラスの意味を持つものも含まれます。要は、ストレスとは「絶対値」なのです。今の自分のルーティンの生活から、どれくらい大きな刺激を受けたか、ということです。「-1」も「+1」もあるのです。1968年にホームズという研究者が「社会的再適応評価尺度」といういわばストレスのランキングを作成しました。際たるものは「配偶者の死亡 100」、次に「離婚 73」などとなっています。「妊娠 40」となっており、喜ばしいことも大きな刺激という評価であり、ストレスなのです。「昇進・昇給・出産・引っ越し・別居」などもストレスです。今の生活から新たな生活に適応することは、私たちの日常になんらかの変化をもたらします。これがまさに「ストレス」です。生殖医療施設に通院することも、妊娠判定が陽性と出ることも、陰性と出ることもストレスです。色々な心配や不安がついてきますよね。どのような局面においても、心は複雑に動いて当然なのです。自分は耐えられる、何ともない、と感じたいこともありますが、内心は疲れていることもあります。そんな状況も認めてあげてください。心が疲れている時は、身体も休めてあげてください。逆も真なり、身体が疲れている時は、心も休めてあげてくださいね。疲れが取れるまで、自らへの刺激を少なくするということが大切ですね。私たちがコントロールできるのは、このような対処で刺激に適応していく、ということだと思います。
シリーズから脱線して、今日は採卵の痛みと麻酔についてのお話です。採卵は無麻酔、局所麻酔、静脈麻酔(全身麻酔)の3種類の麻酔方法(無麻酔は麻酔ではないが)があります。いわゆる「自然周期系」を謳うクリニックの多くの基本の麻酔は無麻酔です。「独自に開発した痛みのない針を使用しているので大丈夫です!」ということで、21G(ゲージ:数字が多いほど細い)や22Gの極細で針先が専用設計?の針を使います、みたいな案内になっています。針が細いのは痛みとしてはある程度少ない面もあるのですが、細い分、時間もかかり、かえって苦痛の時間が長いということもあり得ますし、吸引圧を高める必要があって度が過ぎれば卵子への影響も心配ですので、針が細いことはメリットだけではありません。リプロダクションクリニックでは、卵胞数により20Gと19Gの針を使い分けています(多分書いたことないですが、リプロ東京もいろいろ要望言って専用仕様の採卵針を使っています)が、たまに21Gとか22Gの針を使うこともあります。しかし、率直な実感は、20Gと21Gでそんなに痛みが違う印象はありません。22Gになると実感として痛みも出血も少ないなとは思いますが、とにかく時間がかかる上に針が「しなる」し、膣壁が固かったり子宮をかすって穿刺しながら卵胞に到達しなければならない例だと採卵困難になったりするので、採卵数が数個以内で容易に採卵できる方限定になり良し悪しです。いずれにせよ、20G~22Gで採卵する分には理不尽な痛を感じることは少なく、1回無麻酔で採卵した方の大半は次の採卵でも無麻酔を選択されます。後述しますが痛みは20Gと19Gの間にボーダーラインがあるような気がしています(筆者個人の感想です)。痛みに影響する要素としては、医師のスキルによる痛みの差がないわけではありませんが、その他にもエコーの太さとか採卵針のガイドアダプターの種類とか卵巣の場所、膣壁や卵巣壁の硬さ、膣から卵巣までの距離、卵巣が子宮の影にかくれているかどうか、内膜症等でお腹が癒着しているかどうかの有無など、痛みに関連する要素は実にたくさんあります。それだけではなく、採卵針も色々なメーカーが色々な種類を発売しており、採卵針と本人の体質の相性もあります(当院ではシステム上、採卵決定時に、卵胞数や過去の履歴等から最適な針が自動推奨されるようになっています)。卵胞が多くなるほど20Gでも時間がかかりますので、一定数以上の卵胞数の場合は19Gの針を選択することにしています。20Gと19Gでは実感できるレベルで痛みの差がありますので、19Gでも無麻酔でできないことはありませんが、局所麻酔くらいはしたほうがよいです。卵胞が15~20個以上になってくると時間がより長くなりますので、患者さんの痛みに対する耐性次第で静脈麻酔(全身麻酔)を選択肢に入れることになります。しかし、痛みに対する耐性は本当に個人差が大きいです。卵胞が1個でも不安でたまらない、あるいは痛みが耐えがたいということで局所麻酔や静脈麻酔を希望される方もおられますし、逆に卵胞数が10個とかでも、全然大丈夫なんでということで自ら無麻酔を選ばれる方もおられます。世には、卵胞数が1個でも全員静脈麻酔とか、逆に卵胞がどんなに多くても局所麻酔しかしないとか、色々なクリニックがあります。説明としては静脈麻酔しないと野蛮だ虐待だと言ってみたり(無麻酔採卵でも痛くない人は全然痛くないので、虐待とか言うクリニックはどんな針でどんな採卵してるんだろ、、、)、逆にことさら静脈麻酔のリスクばかりを強調してみたり、千差万別です。しかし、麻酔でこれが正解というものはありません。無麻酔で全然オッケーという方は思いのほか多いですし、静脈麻酔も十分注意して行えば体に負担があるような手技ではありませんので、本人の状態をきちんと把握して最適な採卵をするのが望ましいと思います。ということで今日は採卵の痛みについてお話してみました。採卵について『採卵の技術と痛み』以前に「胚移植の技術」について書いたところ、「いいね」が100を超えたので、気をよくして今日は採卵の技術について書いてみようと思います。過去ログはこちら。『…ameblo.jp胚移植について『胚移植の技術』松林医師のブログや、他の医師ブログで解説されているこの記事ですが、以前よりこうしたデータはありましたが、なかなか信じていただけません。少し解説を加えていきたい…ameblo.jp痛みについて『痛みについて』採血や注射、検査など、不妊治療(生殖医療)には痛みを伴うものがたくさんあります。避けられる痛みは避けたいし、わざわざ恐い思いはしたくないことでしょう。一方で…ameblo.jp
シリーズ2記事目は、妊娠判定時のβ-hCGが高い時についてです。一般的には妊娠判定時のβ-hCGは高い方が胎嚢確認率・妊娠継続率が高いことが知られています。β-hCGが高すぎる場合に気になるのは胞状奇胎と多胎妊娠です。いきなり脱線しますが、多胎妊娠には1卵性と2卵性とあり、1卵性には、MM双胎(1絨毛膜1羊膜性双胎)、MD双胎(1絨毛膜2羊膜性双胎)、DD双胎(2絨毛膜性2羊膜性双胎)の3種類、2卵性は基本的にはDD双胎(2絨毛膜性2羊膜性双胎)があります。(レアケースで例外があるとかないとかいう話もあるのですが、ここでは一般的なお話をします)産婦人科医の中でもご存じない先生がおられるようですが、1卵性のDD双胎も存在します(ただし、頻度は0.2~0.3%程度とごく低頻度です)。1卵性双胎はいずれも、胚盤胞になった時点で細胞が約半分ずつにパカンと分かれて、分かれ方によりMM/MD/DDになりますが、いずれにせよ、細胞数が半分になる(1人あたりで考えれば減る)ので、余計に細胞分裂する必要が生じ、発育はその分遅延します(昔は2細胞あるいは4細胞期に細胞が半分になって双胎が成立すると考えられていた時代もありましたが、今は胚盤胞になった段階で半分になると考えられています)。PGT-A胚の場合でも妊娠判定時のβ-hCGの数値がやや低めに出ることがありますが、それと同じ理由で、理論的には1卵性の双胎の場合はβ-hCGの値は単胎妊娠とあまり変わらないことになります。一方、2卵性の場合は、もともと受精卵が2つあり、半分にはなっていませんのでβ-hCGは高く出る可能性があります。また、胞状奇胎の場合はβ-hCGは高く出る可能性もあります。ただし、そもそもがβ-hCGの値は個人差・周期差が非常に大きすぎて、β-hCGが1000以上だったけど1人だったとか、β-hCGが高くて行けるかなと思ったら流産したとか、β-hCGがそんなに高くないけど双子だったとかいうことはいくらでもあり、現場の実感としては、β-hCGが極端に低い場合はうまくいかないことが多いとしても、それ以外の場合は、β-hCGの数値自体が予後予測ツールとしてそんなに的確だという印象は持てません。数字が高かろうが低かろうが、単胎も双胎もあるし、うまく時もいかん時もある、そもそも論で胞状奇胎なんてほとんどない(エコー所見が疑わしい時に考慮すれば良い)。。と書いてしまうと何の説明にもなっていないですが、これが正直な実感です。治療する身としては一喜一憂してしまうものですが、精神論はさておいたとしても、数値が一定以上あれば、その程度の数字に一喜一憂して翻弄されることに何の意味もないです。次回は、こちらのほうが皆様気になっていると思いますが、妊娠判定時のβ-hCGが低い時についてです。早く次を読みたいよ、という方、ぜひ「いいね」をお願いいたします。
体外受精・胚移植の集大成は胚移植、そして妊娠判定です。もちろん、色々な事情で結果が出ないこともあるし、そこにどんな原因があるのかも千差万別ではあるけれど、ともかく途中経過がどうあれ、最終的な結果が全てと言えば全て。判定陰性なら可能性はないけど、陽性の数値が高かったから必ずうまくいくわけでもないし、数値が低くてもある程度あれば出産まで行くこともあります。ということで、だいぶご無沙汰の更新ですが、今日からシリーズで数回に分けて、妊娠判定とβ-hCGの数値について、数値が低い時の予後、子宮外妊娠の診断について、そして妊娠判定に関する四方山話(よもやまばなし)等をお送りしてまいりたいと思います。ところで。いきなり脱線しますが、移植後の日数の数え方について。医師や患者さんによって、妊娠週数で数える場合と、移植からの日数で数える場合があります。それからとっても不思議なことに、月経開始の場合は月経開始日を1日目とするのですが、排卵日からの日数とか、移植からの日数を数えるときは、排卵当日や移植当日はなぜか0日目として数えることが多いです。この場合、黄体ホルモン開始日を2週0日(2w0d)、移植日を2w5dと表現し、移植日がBT 0、月経予定日は4w0d (BT 9)ということになります。妊娠判定の時期はクリニックによって大きく異なります。当院では、白黒ついた時期に判定しましょうという考え方から、標準の判定日を4w2d (BT 11)で行っています。この時期のβhCGの数値が5未満は陰性、5~20は判定保留、20以上を陽性としていますが、実質的には100くらいないと合格とは言えません。リプロダクションクリニック東京・大阪では、4w2dのβhCGの数値が5未満の方で出産まで至った方はおられませんが、5以上10未満の方でもあきらめずに黄体補充を行った結果無事に出産に至った方が複数おられるというのが上記判定の根拠です。当然のことですが、3w5d (BT 7)の測定値よりも4w2d (BT 11)の測定値の方が数値は高いことになりますので、3w5dなら5未満でも妊娠継続した方はおられるでしょう。判定の数値は、その数値がいつ測定したものであるかが大切です。判定時にいくつ、というだけでなく、移植から何日目でどのくらい、ということまである程度加味して考えないといけません。β-hCGの値は時期や個人差もありますが、ざっと、2日で2倍になり、指数関数的に上昇します。2倍になる時間が2日間である、ということを、doubling timeは2日間である、という風に表現することもあります。ということは、計算上は1日で√2 倍(ルート2倍、2の平方根)になります。√2とは、「2乗すると2になる数」という意味で、例えば√3は、2乗すると3になる数です。√2 = 1.41421356 (ひとよひとよにひとみごろ/一夜一夜に人見頃)、√3 =1.7320508 (人並みにおごれや)、√4 = 2、√5 =2.2360679 (富士山麓オウム鳴く)、なんて習いましたね。√2 は、「いよいよ兄さん五郎さん」という覚え方もあります。雑談はさておき、β-hCGは、ざっと1日1.4倍、1週間で最低10倍にはなっていて欲しいところです。では、数値が高い時、低い時は、どうしたらよいのでしょうか、ここからは次回のお楽しみです。続き早く読みたいよ、という方、ぜひ「いいね」をお願いいたします。
こんにちは、生殖心理カウンセラーの菅谷典恵です。「引き寄せの法則」のようなものを目にされたことがあると思います。心で強く願うと、その願い事が叶いやすくなる、というものですね。心理学にも「認知行動療法」というものが存在します。これは、「自分自身の凝り固まった思考のクセに気づき、もう少し柔軟に考えられたら快適ですよね、一緒に練習しましょう」という心理療法の一つです。うつ状態の治療法として開発されました。スピリチュアル的なもののように感じられる方もいるかもしれませんが、目的は「自分の考えを楽なものに変えていく」ということであって、考えを変えて願いごとをこの手に掴みましょう、ということではないんですよね。世の中には避けられない悲しいこともたくさんあります。いくら自分で気をつけていても大変なことが降りかかることもあります。気持ちによって引き寄せているとしたら、これらのことが説明できなくなります。今までの言動に問題があった、赤ちゃんを願う気持ちが弱かった、あの時あの人に親切にしなかった、お酒をたくさん飲んでしまったというようなことが理由で、なかなか妊娠しないということは現実にはあまりないわけです。妊娠はもっと生物学的な問題です。卵子と精子が出会い、受精して着床し、分割して子宮内膜に着床してくれて成立します。大切なのは願うことだけではなく、この生物学的な一連の流れにきちんと近づけてあげることです。早めに適切な検査を受け、それからご夫婦で治療についてお考えください。そして、今までのご自分を振り返り、責めてしまうことを終わりにしていただければと思います。ちなみに当院でも認知行動療法をご利用いただけます。どうして私はこんなにネガティブに考えてしまうんだろう、お悩みの方、ぜひ説明を聞きにお越しください。お待ちしています。
5月30日「胚培養士ミズイロ第5巻」発売予定です。胚培養士の仕事やリプロダクションクリニックの最先端治療もテーマになっています。よろしければご一読ください。
PGT-Aについては、自身の施設で実施していないと生殖医療に携わる医師や培養士の方々もよく分かっていない部分があると思います。そこで、今日は、PGT-Aはどのような方に対して効果があるのか、ということを解説したいと思います。大前提として、単にふんわりと、PGT-Aは妊娠率を上げるとか上げないとか、生産率が上昇するとかしないとか、流産率を下げるとか下げないとか、色々言ったたりするわけですが、こうした場合は母集団や検査の目的を定めない議論に何の意味もないです。大切なのはどういう方のどういう場合に、どんな効果が期待できるのかということです。まず第一に、PGT-Aをしても最終的にその方が出産できる確率は変わりません。他の着床障害の検査が、「正常胚を確実に妊娠させ、継続させるための検査」であり、その方が最終的に出産できる可能性を上昇させる可能性があるのに対して、PGT-Aは、凍結できた胚盤胞の染色体が正常であるか異常であるかを調べるだけの検査であり、胚盤胞を妊娠しやすくする検査ではないのです。意外と物足りないなと思われるかもしれませんが、ここは他の検査と決定的に違いますからとても重要です。細かいことを言えば色々ありますが、胚盤胞には、出産可能な胚盤胞、妊娠は可能だが流産してしまう胚盤胞、妊娠しない胚盤胞の大きく3種類に分けられます。順番に、〇△▲としましょう。例えば、Aさんは10個胚盤胞ができて、7個が出産可能(〇)、1個が流産する胚(△)、残りの2個が妊娠しないもの(▲)だったとしますBさんは2個が出産可能、1個が流産する胚、残りの7個が妊娠しないものだったとします。Bさんは、10個胚盤胞ができて、1個が出産可能、4個が流産する胚、残りの5個が妊娠しないものだったとします。Aさん:〇〇〇〇〇〇〇△▲▲Bさん:〇〇△▲▲▲▲▲▲▲Cさん:〇〇△△△△▲▲▲▲Dさん:〇▲▲▲▲▲▲▲▲▲Eさん:▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲PGT-Aでは、(モザイク胚など細かい話をさておけば、ざっくりですが)その胚が、〇か△か▲かが分かります。Aさんの場合は、大半が出産可能胚ですので、検査をする意味が全くなかったとは言いませんが、検査をせずに移植したとしても、〇胚が選ばれて移植することになる可能性はそれなりに高く、△や▲胚が選ばれて移植することになる可能性は低いと考えられますから、Aさんのような方に対してPGT-Aをする意味合いはあまりありません。35歳未満の方に対するPGT-Aの有効性に対して否定的な見解があるのはこうした理由です。(もちろん、35歳未満でも胚の染色体異常率が高い方はおられます)Bさんはどうでしょうか。Bさんの場合は、▲が多いので、どの胚が出産可能な胚か分からずに(〇△▲の正解が分からない状態で)胚を選んで移植した場合、▲胚を選ぶ確率がそれなりにあります。例えば、▲、▲、〇の順番で胚が選ばれて移植した場合の妊娠率の理論値は33%(実際には〇胚の妊娠率は5~6割なので▲、▲、〇の順番で胚が選ばれて移植した場合の実際の妊娠率は2割ちょっと)となりますが、PGT-Aをすればどの胚が〇か分かって移植することになりますので、胚移植あたりの妊娠率は大幅に向上します。ただし、注意が必要なのは、PGT-Aをしてもしなくても、〇の数は変わりません。PGT-Aをしても妊娠可能胚は増えないので、PGT-Aをしたところで、10個全ての胚を移植しおわった時点で最終的にその方が出産している確率は同じであるということになります。ただし、どの胚が〇であるか分かっていた方が移植回数が少なく済む可能性があり、効率がよいです。つまり、「胚移植回数あたりの妊娠率」は上昇します。ただし、10個ある胚盤胞のうち〇の数は変わりませんので、「1回採卵あたりの妊娠率」は上昇しません。あくまでも妊娠率と言った場合はどういう場合の妊娠率なのかが重要です。Cさんはどうでしょうか。Cさんは、〇が少ない上に△(流産する胚)が多いです。どの胚が出産可能な胚か分からずに(〇△▲の正解が分からない状態で)胚を選んで移植した場合、流産してしまう可能性がそれなりにあります。また▲胚も多いので、妊娠しない可能性も高いです。PGT-Aをすることで、▲だけでなく△胚も避けることができるので、流産経験を回避することができます。また、全く着床しないという方の胚盤胞を10個調べた結果、Aさんのような結果であれば、胚は正常なので重篤な着床障害があるということになるでしょうし、DさんやEさんのような結果であれば、胚の染色体異常が多いので、受精卵の質が原因で着床しにくい可能性が高いと言えます。つまり、一言で着床障害といっても、着床しない原因が主に受精卵の問題にあると考えられるのか、あるいは受精卵以外の問題にあると考えられるのか、問題点の切り分けをすることができます。つまり、PGT-Aは、「治療の効率がよくなる」「流産を回避できる」「着床しない原因が受精卵なのか、母体要因が疑わしいのかの方向性が分かる」という3点のメリットがあるのです。PGT-Aにはもちろん、検査による胚へのダメージなどのデメリットもあります。検査の正確性の限界もあります。しかし、世の中の全てのことについて言えることですが、メリットがあることには必ずデメリットもあります。デメリットは、あるかないかではなく、メリットとデメリットを比較して、メリットが上回ると考えればデメリットがあったとしても有益であると考えます。例えば、何度も何度も流産している方にとっては、胚へのダメージが多少あったとしても、検査の有用性は高いと考えられますし、良好胚盤胞を何度も何度も移植しても全く着床せず、その原因が全く分からない場合も、検査して問題点を切り分けしないことには先に進めません。逆に言えば、35歳未満で移植歴や流産歴が少ないような場合には、PGT-Aのデメリットを考慮し、やみくもにPGT-Aをするべきではないとも言えます。現時点では、一部の特殊な場合を除き、PGT-Aを行う場合は、採卵もPGT-Aも移植も全て自費になってしまいますが、助成金がもらえるケースもあり、またどちらにしても医療費控除(年末調整)の対象になってそれなりの額が還付されますので、満額費用がかかるわけではありません。PGT-Aについては、胚へのダメージをより少なく検査をする必要性から、症例や経験が豊富なクリニックで実施することがお勧めです。なかなか着床しなかったり、流産を繰り返している方は、ぜひ当院にご相談ください。〇〇率って、数字で出るから信憑性がありそうに思えますが、例えば、マクドナルドの店内で、「マック、フレッシュネスバーガー、モスバーガーでどれが好きかどうか」ってアンケートを取れば、ハッピーセットを子供にせがまれて仕方なくマックに来たパパママを除けば90%以上はマック好きって答えると思うのですが、「マックを選んだ人が90%なので日本で一番人気のハンバーガーチェーンです!」とか発表したら変ですよね。例えば、モスバーガーの店内で「マックが好きかどうか」ってアンケートを取ったら、マックを好きな人はあまりいないでしょう。(ちなみに、東京ではマクドナルドのことをマックっていいますが、大阪ではマクドって言うんですよね)WEB上で、「インターネットは便利だと思うか」なんてアンケートを取ったら、「便利だと思う」がほとんど100%だったなんていう笑えないアンケートもあります。同じアンケートを老人ホームで取ったら、さすがに今時のお年寄りもスマホくらい使う方は増えているでしょうが、100%には程遠い結果でしょう。データに最も大切なのは母集団なのです。妊娠率がどっちがいいみたいな話も、こういう色々な前提がごっちゃになっている論文や学会は発表も少なからずあります。前提ちょっといじるだけで数字なんてどうにでもなります(ちょっと書きすぎかもしれないが、間違ってはいない)。時々、データ信者みたいな方が医師にも患者さんにもおられますが、そういう方こそ、それっぽい数字出しておけばコロっと騙されることがあるので注意が必要です。データは大事ですが目の前に数字だけ出されても簡単に信じてはいけません。妊娠率やアンケート、なんでもそうですが、数字をを見た時は、どういう前提で、どういう風に出した数字なのかを正しく見抜く力が大切です。ということで、今日はPGT-Aはどのような場合に有効なのかについてお話いたしました。似たような内容ですが、PGT-Aについての過去記事は以下の通りです。『どういった場合にPGT-Aが有効か』今日は、生殖医療解説シリーズを。いくつか温めている大きなテーマがあって、精子提供、卵子提供、代理母、養子縁組、ただ、テーマが大きい上にセンシティブな内容なので…ameblo.jp『PGT-Aをすると「妊娠率」は上がるのか。』過去に何度か書いていますが、筆者は「妊娠率」という言葉が好きではありません。一見、いかにも分かりやすい言葉でありながら、曖昧で相手を煙に巻き、多くの誤解を生む…ameblo.jpリプロダクションクリニック【公式】 on Instagram: "⭐︎ほぼ1分でわかる着床前診断(PGT-A)⭐︎ 今回は着床前診断についてです。 内容が難しいため、残念ながら1分を超えてしまいましたが、 その分土信田Drが分かりやすく説明してくれています😉 #リプロダクションクリニック #リプロダクションクリニック大阪 #リプロダクションクリニック東京 #リプロ大阪 #リプロ東京 #不妊治療 #不妊 #不育症 #不育検査 #不妊治療大阪 #リプロの日常 #グランフロント大阪 #グラン…41 likes, 0 comments - reprogroup on February 18, 2023: "⭐︎ほぼ1分でわかる着床前診断(PGT-A)⭐︎ 今回は着床前診断についてです。 内容が難しいため、残念...". www.instagram.com『生殖医療解説シリーズのまとめ』生殖医療解説シリーズのまとめサイトです。定期的に追加あるいは細分類しています。論文紹介というよりも、皆様の診療の指針や解説になるような内容を心がけております…ameblo.jp
筆者は医師で、医学部を出て医師国家試験に受かって医師をしているが、大学時代の特に前半は苦労した。医学部3年生だったかな、ある科目で得点が伸びず単位をもらえそうになく、あやうく留年しそうになったことがあった(医学部は基本的に全科目必修なので1科目でも落とすことができない)。もうダメかとなかばあきらめていたら、ある日、その科目のM教授から呼び出しがあった。今度、特別に口頭試問で再試験をするから勉強してくるように。と。どういう風の吹き回しかと思いながら一生懸命に勉強して口頭試問の日を迎え、無事に色々回答できて単位をもらうことができそうだと安堵した時、M教授が言った。「なんで今日、口頭試問をしたか分かるか」と。筆者は素直に、分かりません、と答えた。M教授は語り始めた。「先日、お前が単位を落とすかも知れないと知った某科のH教授が、俺のところに来たんだ。頼むからあいつにはもう一度チャンスをやってくれ、と。H教授は先輩で俺は頭が上がらないから仕方なく呼び出したが、いいか忘れるな、そういう風に言ってもらえるのはお前の人望だ。お前のために頭を下げてくれる人がいる、そういう風に言ってくれる人がいたということに免じて今回呼び出してチャンスを与えたんだ。チャンスは1回増えたが、今日はちゃんと勉強してきたようだし、今回単位を与えるのはズルでも不正でもないし、正規の再試験で正々堂々と受かったと思ってよい。だが大切なのはそこではない。これから医師になるにあたり、これから先も色々な人から大事に思ってもらえるように、今日のことを決して忘れずに人生を歩みなさい。」具体的な言葉は記憶が曖昧だが、こんなことを言われたことを今でも昨日のことのように覚えている。その後、無事に医師国家試験に受かった時と医学博士を取れた時に報告に行ったら目を細めて喜んでくれて嬉しかった。M教授の期待に沿えるような人生を歩めているかは分からないが、節目節目で、自戒を込めて、この言葉を思い出すことにしている。
生殖補助医療(広い意味での体外受精)を行うにあたって、避けて通れないのが年齢因子です。リプロダクションクリニックでは、様々な考えから説明の際に年齢が原因であることをことさら強調しすぎないように留意していますが、どうしても卵子も精子も年齢による影響はある程度は避けられません。ところで、年齢が高い場合はこの治療方法がよい、という風に言われることが多い中、特に多いのが、年齢が高いと顕微授精なのか、年齢が高いと体外受精なのか、という論争?です。年齢が高い場合、卵子の数が減るので確実に顕微授精をしたほうがよい、との考えがあります。が、いやいやいや、顕微授精には何の確実性もありません。受精率だって8割前後、平均すれば体外受精よりやや受精率はよいですが、これは精液所見が不良だったり初回で受精障害が判明した方の分もデータに入っているからであり、受精障害がなく精液所見に問題がなければ、体外受精も顕微授精も受精率はほぼ同等であり、顕微授精の方が確実だ、みたいな説明はいささか正確性を欠きます(言っちゃうこともありますけど)。年齢が高い場合、卵子にストレスを与えないために体外受精(ふりかけ法)のほうが良い、という意見もあります。確かに、受精後の胚発生は体外受精のほうがやや良い傾向にはありますが、年齢が高いほどその傾向が顕著になるということに明確な根拠はありません。卵子が老化すると、顕微授精時に卵子が変性したり、また卵子の保護膜(透明帯)の機能低下により、体外受精をしても多精子受精になるなど様々な問題が生じますが、どういう問題が生じるかについては個人差が大きいです。また女性の年齢の上昇とともに男性の年齢も上昇します。男性の年齢上昇は女性ほど顕著ではありませんが、それでも所見が悪化することもあります。従って、どちらのほうがよいと決めつけず、過去の治療における受精状況や胚発生を踏まえて、自分にあった授精方法を選んでいくことが肝要です。なお、上記で「受精後の胚発生は体外受精のほうがやや良い傾向」とは書きましたが、これは集団としてはそういう傾向があるというだけで、みんながそうであるわけではありません。例えば、「マンションと一戸建てではマンションの方がやや人気の傾向がある」というデータがあったとしても、どの人にとってもマンションがいいわけではなく、戸建てがいい人、マンションのほうがいい人、それぞれいて、統計処理するとちょっとだけマンションのほうが人気という意味だと思いますが、「受精後の胚発生は体外受精のほうがやや良い傾向」ということにも同じことが言えて、体外受精のほうがいい人、顕微授精のほうがいい人、それぞれいて、統計処理するとちょっと体外受精のほうがいい、という程度のものですので、誰にとっても体外受精のほうがいいとか、そういう風に考えてしまうと極端になってしまいます。データを見る時は、一歩引いて、データ上はそうだけど、それが自分に合うかはやってみないと分からない、という視点は常に必要です。ということで、今日は体外受精と顕微授精と年齢についてお話しました。
こんにちは、生殖心理カウンセラーの菅谷典恵です。「夫が妊活のことを勉強してくれない」という話題はあるあるなんです。一般的な内容に改変してご紹介したいと思います。「排卵がどういうことなのかわかってない」「人工授精と体外受精の区別もついてない」「わからないことがあっても、自分で調べもしない」つまり、このようなことで困っているのはあなただけではない!ということです。男性は体の構造が女性とは違い、当然、月経や排卵もありません。ということは「排卵」「生理」と言われても、実感として掴めていないのだと思います。逆もありますね。髭が生えてくる感じとか、女性にはなかなか想像がつかないことがあると思います。妊活は究極のジェンダーです。批判を承知でお伝えすると、このように考えるとある程度諦めもつきますし、妊活のことはその都度教えてあげてください(怒ってしまうと逆効果です。むしろ覚えてくれたことがあったら、大袈裟に褒めるよう努めてみましょう)。それでも興味を示してくれなかったら、あなたが治療を主体的にコントロールしても良いということです。もちろん男性も理解する必要はあります。もしまだ「あなたも勉強してほしい。なぜなら、一緒に頑張っている気持ちを持てるから。」と言葉で伝えてないとしたら、言語化して伝えてください。言葉にしていない気持ちを相手に察してもらえることはないと思いましょう。妊活が「大変だ」ということも、本当はどのような言葉をかけて欲しいのか、ということも素直に伝えてみてください。また、生理周期を把握し一緒に管理する方がしっくりくるカップルもいます。それで関係がうまくいっているのならなんら問題ではありません。カウンセリングでも一般的な治療の説明はいたします。お一人でご利用になってもお二人でも料金は変わりません(お得!)。ご主人も一緒に来ていただければ、男性にもわかるように説明します。男性は往々にして「ええかっこしい」なところがあるじゃないですか。カウンセラーの前では、治療のことも理解し協力的であろうとしてくれます。この流れをきっかけとして変わってくれることもあるので、都合よくご利用いただけますと幸いです。
また今年も書いている、とおっしゃられるかも知れないが、今日は3月11日。東日本大震災から丸13年。2011年3月11日14時46分、筆者は東北の地で東日本大震災に被災した。不妊治療と言えど私たちが働いているのは仮にも医療機関であり、毎日たくさんの患者さんが来院され、たくさんのスタッフが出勤し、生命の源である卵子や精子、受精卵をお預かりしている。万一の際には、それらをできうる限り守る必要がある。2011年当時、筆者は社会人として、すでにある程度責任ある立場だったが、患者さんやスタッフの中には、当時子供だったりして、あまり記憶が鮮明ではない、あるいはほとんど記憶がないという方も少なからずおられるだろう。筆者は、3月11日とか14時46分という日付・時刻を見るといまだにザワザワするが、そんな風に思う人も、もはや少数派かも知れない。当院は関西発祥なので阪神淡路大震災のほうが記憶にある、というスタッフもいる。リプロ大阪にご通院中の方の中にも、そうした方々はおられることだろう。大切なのは、災害を語り継ぎ、次に来るだろう災害への備えをしっかり備えることである。このブログは公式ブログなので、あまり自分のことをブログには書かないことにしているが、筆者は先日、東日本大震災を偲んで三陸を縦断してきた。陸前高田の「奇跡の一本松」も見ることができた。このあたりは、約7万本の松の木が茂る松原だったが、津波で大方は流され、あるいは枯れて、この松が残った。もっとも、一度は生き永らえたものの、結局枯れてしまい、補強と枝葉の複製を行ったモニュメントではあるが、東日本大震災からの復興の象徴的な意味合いを込めて奇跡の一本松と呼ばれている。その後ろにある高い堤防が当時の津波の高さを物語っている。こんなオブジェの松に何の意味があるんだと思う方もおられるだろうが、象徴的なものを見て後世に語り継ぎ、震災を忘れないように心新たにすることができるものとしては、インパクトが大きいと思う。当院では、毎月安全管理委員会を開催しているほか、地震や火災、その他を想定した防災訓練を数カ月に1度必ず実施して、ご来院の皆様、スタッフの安全と、そしてお預かりしている卵子や精子、受精卵をできる限り守ることができるように努めております。何事にも100%はありませんが、これからも皆様に、できうる限りの安全安心のもと医療を提供できるようにしていきたいと思います。当院の災害や緊急事態への取り組みはこちらBLS(一次救命救急)一瞬で判断するということ防災訓練を実施しました2020.3.20リプロ東京では防災訓練を行いました(RCT)2020.12.13災害への備え2021.10.9いのち『どこからが「命」なのか』顕微鏡で見る卵子はとても美しい。顕微授精直前の、裸化後の半透明のただのマルである卵子、授精後、徐々に分割・胚発生し、移植され、妊娠し、成長して生まれてヒトとな…ameblo.jp『いのち』産婦人科医はよく「揺り篭から墓場まで」なんて言われることがあるが、一般産婦人科では、産科、新生児、思春期、生殖、腫瘍、更年期、老年期と女性の生涯を見続ける。…ameblo.jp3.11『12回目の3.11』今日は12回目の3.11、東日本大震災から12年の日である。筆者は12年前の2011年3月11日14時46分、東北某所で仕事中に東日本大震災にガチで被災した…ameblo.jp『11回目の3.11』2011年3月11日14時46分、東日本大震災。毎年3月11日はこの話を書くことにしている。筆者は東北の地でガチで被災した。トラウマはないつもりでいるが、3.…ameblo.jp『東日本大震災から10年』鳴り響く緊急地震速報、立っていられないほどの揺れ。すべてが終わったかのように思えた大震災。筆者は10年前の今日、東北地方で仕事中、被災した。自分たちが築き上…ameblo.jp『3.11 ふたたび』2011年3月11日 東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)。きょう、震災から9年。このブログは個人ブログではないので、筆者の個人的な経験や、まして前職時代の…ameblo.jp
たまには(?)マジメなお話を。今日は胚移植のお話です。胚移植は、今までの諸検査、卵巣刺激(排卵誘発)、採卵、授精(受精)、そして凍結融解を経て、生殖医療の集大成です。胚移植は、する側もされる側も緊張する瞬間ではないかと思います。では、胚移植は果たして難しいのでしょうか。胚移植の難易度に関連する要素としては、1)医師の技術(経験数)2)医師の技術(その医師のセンス、上手さ)3)患者さんの子宮の状態4)医師と患者さん(の子宮)の相性5)その施設が用意している胚移植のカテーテルの種類(メーカーもさまざま、モノもさまざま、1~2種類しかない施設から、たくさん種類がある施設まである)6)その日の偶発的な子宮の状態(子宮の状態は日によって違う)といったものがあります。批判が来るかもしれないことを承知で敢えて書けば、子宮の状態に問題がなく容易に移植できる状況であり、当日にイレギュラーなことが何も起こらない前提なら、よっぽどイケてない医師が実施しない限り、どんなカテーテルでどの医師がやっても(ベテランでも新人でも)妊娠率はほとんど変わりません。やっていることは人工授精や卵管造影と同じで、そんなに難しいことをしているわけではないです。医師の中には、胚移植をことさら神聖化し、あたかも経験のあるベテランの医師が移植してこそ結果が出るみたいなことを言われる先生もおられます。もちろん大前提として、胚移植は神聖なものであり、大真面目に、丁寧に、最大限の注意を払って誠心誠意行うのは当たり前ですが、それはそれ、胚移植が神聖であることと、それが技術的にどの程度難しいかは別問題であり、胚移植は「子宮の状態に問題がなく容易に移植できる状況であり、当日にイレギュラーなことが何も起こらない前提が崩れない限り」そこまで難しいものではありません。『☆胚移植の技術:新人 vs. ベテラン』本論文は、胚移植の技術について新人とベテランの成功率(妊娠率)についての報告です。Fertil Steril 2022; 117: 115(米国)doi: …ameblo.jpただし、中には移植が難しい患者さんがおられます。まず、20~30人に1人くらい、前屈・後屈が強い、「やや難~難」の患者さんがおります。このあたりの難易度については、患者さん本人には伝えるときと伝えない時とありますが、どの程度の難易度なのかは、過去の移植歴があればすぐ分かりますし、移植初回でも子宮鏡やエコーで難しいかも知れないと推定できればメモをしますので、当日になってもあわてないように、事前にそのあたりを把握した上で移植当日を迎られるよう努めています。もちろん予想外に簡単な場合、予想外に難しい場合はありますが、移植を迎えるまでにある程度の事前評価はあったほうがいいです。こういう方のためには、移植用のチューブは複数種類あったほうがよいです。移植用のチューブには、太いもの、細いもの、硬いもの、柔らかいもの、様々なものがあり、子宮の特性によって使い分けます。用意している移植チューブのラインナップはクリニックによって大きく異なりますが、ここは意外と大切なポイントです。当院では移植歴一覧に、どの移植チューブを使用して移植したのかもパッと見て分かるようになっています。そして、数百人に1人未満の頻度で、「移植難」、1000人に1人レベルで「移植げきむず」の方がおられます。強前屈・強後屈なんてかわいい方で、左右に曲がったり、最初は前屈で途中から左に曲がったりS字カーブだったり、最初強前屈なのに最後の最後で後屈カーブがあるとか、途中が非常に狭くて通過困難だったり、途中何か所も行き止まりのわき道トラップがある迷路のような子宮もある、子宮が非常に大きくて奥まで到達するのが大変だったり、状態はバラエティに富みます。これだと今まで超有名他院でも次々と色々な先生が出てきて数人がかりで1時間近くかかって移植した、なんていう話をお伺いすることもありますが、こういう方でも医師によっては数秒で移植が成功することもあり、こういう方に対する医師の技術の差は雲泥どころではないほど差があります。事前評価、準備、そして医師の腕、これが揃って初めてスムーズな移植となります。こういう方は頻度が低いため、移植の技術そのものは、いわゆる表面的な妊娠率等の数字には出にくいのですが、実力の差は、こうしたところで大きく出ます。書いちゃっていいか分かりませんが書いちゃいますけど、こうした方へも当院はしっかり対応します。他院で移植チューブが入りにくくてお悩みの方、ぜひご相談にいらしてください。それでも入らない場合は、TOWAKO method (子宮に針を刺して移植する)という方法もあり、当院でも対応可能であり、妊娠例ももちろんありますが、対応可能なクリニックはかなり少数ではないかと思います。ということで今日は「胚移植」は難しい技術なのかについてお話いたしました。次回もお楽しみに!過去ログはこちら『胚移植の技術』松林医師のブログや、他の医師ブログで解説されているこの記事ですが、以前よりこうしたデータはありましたが、なかなか信じていただけません。少し解説を加えていきたい…ameblo.jp
ネタ切れというか倦怠期というか、いいねが多いことに気をよくしておサボリしておりましたが、いやあ、、2月のブログ記事3件は酷すぎだな。その割に、いつもランキング上位を維持させていただいてしまい、ほんと申し訳ない。もうちょっと頑張ります。ということで、今日は、こんな題名でお送りしております。医師は、もちろん病気(生殖医療においては妊娠できない、継続できない)ことに対して検査をして治療計画を立てて、問題を解決していくのが仕事です。心のケア自体は専門ではないですが、もちろん、身体的のみならず、経済的あるいは精神的なストレスに対するフォローは不可欠です。よく、男性が女性から相談を持ち掛けられると、男性はアドバイスしちゃいがちだけど、女性は話をきいて欲しいだけだからウンウンって傾聴するのがいいんだ、みたいに言われることがあります。もちろん、大間違いではないんだろうし、誰かから相談された時、なんでもかんでもアドバイスしちゃうよりはひたすら傾聴したほうがマシかも知れませんが、こんなの真に受けてただ聴いているだけではアウトなわけで、上手に相槌打ちながらよく話を聞いた上で、終盤で時折何か気の効いたコメントなり感想なりをいくつかできると秀逸です。医師が相談される時は、傾聴も大事なんでしょうけれども、患者さんはどちらかといえば解決策を求めているので、少しアドバイス的な割合は増えることになります。ただ、生殖医療ってデリケートで、例えば、排卵日近くだというのに夫が飲み会続きでタイミング取れないとか、夫婦で子供が欲しい気持ちに温度差があるとか、そういうことって友達に相談できる人とできない人といて、医療者くらいにしか相談できない、という場合もありますので、時間に余裕がある日は色々お伺いできることもありますが、夕方や土日などはあまり長時間は聞いてあげあれないですけど、いずれにしても解決策があればお教えするし、あまりない場合は上手に傾聴して、何かまたあればお話ししてくださいね、と申し上げます。ただ、基本的には医師が何か相談される時は、問題解決型というか、医師自身の経験から答えを出してあげる的な役割が期待されます。これに対して、カウンセリングというのは、お話をお伺いすること自体がメイン、それであなたはどう思いましたか?どうすればよいと思いますか?ということを一緒に考えていきましょう、というスタンスです。でも悩んでいる時って、自分の中にしか答えがないことも多いし、アドバイスをもらったところで結局その通りにしないこともよくありますよね。あくまでも自分の側(立場)に寄り添いながら一緒に考えてくれる人がいるだけで、解決の糸口が見えることもあります。看護師も、色々な患者さんから様々な相談を受けることもあります。もちろん、医師ではないし、カウンセラーでもないので、できるコメントも限られているかも知れませんが、いい意味で中間的な役割と言えるかもしれません。あまり男性が女性がというのもあれですが、やはり生殖医療は究極のジェンダーですので、同じ女性に話したいことも色々あることでしょう。内容や時間的な制限はありますが、お話なさりたいことがあれば、お伺いいたします。でも、1日でも早く結果を出すのが私たちの役割です。そのことを忘れず、日々しっかり努力していきたいと思います。カウンセリングのご案内『心理カウンセリング/遺伝カウンセリングのご案内』また、リプロダクションクリニック東京では、公認心理師による心理カウンセリングを実施中です。毎週木・土に実施しています。オンライン対応にはなりますが、大阪の患者…ameblo.jp心理カウンセリング関連のブログ心理カウンセリング|リプロダクションクリニック東京 公式ブログリプロダクションクリニック東京さんのブログテーマ、「心理カウンセリング」の記事一覧ページです。ameblo.jp
長さんこといかりや長介は、踊る大捜査線で名脇役を演じ、私はすっかりファンになっておりました。逝去された時は残念な思いをずっと引きずっておりました。ドラマのセリフではありますが、そんな長さんの言葉。強くなることはないです。弱い自分に苦しむことが大事なことなんです。人間は元々弱い生き物なんです。それなのに、心の苦しみから逃れようとして強くなろうとする。 強くなるということは鈍くなるということなんです。痛みに鈍感になるということなんです。 自分の痛みに鈍感になると、人の痛みにも鈍感になる。自分が強いと錯覚した人間は他人を攻撃する。痛みに鈍感になり優しさを失う。 いいんですよ、弱いまんまで。自分の弱さと向き合い、それを大事になさい。人間は弱いままでいいんですよ、いつまでも…。弱い者が手を取り合い、生きていく社会こそが素晴らしい。
生殖医療は結果が全てんー・・・まあ全てではないか。。でもウェイトは大きいよね妊娠すれば感謝される結果が出なければ感謝されない以前に「逃げない」みたいなブログ書いたらまあそれはそれは反響も大きくて外来でも口々に感想を言われた感謝されるとすれば最終的に結果が出なかった時に納得行く終わり方ができた時だけありがたいことだけどしつこいようだけどなんだかんだ結局結果は大切まあそうなんだけどでも、「結果」って突然出るわけじゃなくて、勇気を振り絞って初診予約して検査計画にそって検査して治療計画立てて治療するわけじゃん初診予約だって勇気いるよね都心のクリニックに初診予約して駅までバスに乗って電車に揺られてクリニックに着いてドキドキしてどんな先生なのかななんてきっと思ってるはず僕らは、そこらをすっ飛ばしてつい問診票だけ見て診察しがちだけどその患者さんの今日の初診の前には昨日の「明日はついに初診かー」って思いとか初診の予約の電話した時の勇気とか夫婦で選んだか知らないけど夫婦で相談したならどのクリニックにする?とか色んな「思い」があるはずその上に今日の初診があるこんなこと書いちゃっていいか分からないけどでも嘘じゃないから書いちゃうけどホルモン検査だって卵管造影だって医師にとってはただの日常朝のコーヒーを飲む程度のルーチンワークだけど検査受ける側とすれば一世一代のドキドキ体験なわけじゃないそこ忘れちゃいけない初めての人工授精人工授精なんてさ受ける方には申し訳ないけど生殖医療専門医からすればタイミングに毛が生えた程度の技術でも受ける側からすればもうバクバクなわけでそういう気持ちに寄り添えるって医師として必須のスキル初めての採卵、移植なんてもう何をかいわんやそんな想像ちょっとするかどうかだけでも患者さんにかける言葉1つが違う患者さんと向き合うってそういうことなんだと思う妊娠判定が陰性だった時もちろん陰性は悲しいよ医師だって結果出してあげたい結果出なければ悔しいし悲しいだけど、結果だけじゃなくて初診から採卵、移植、それまでの日々きっと患者さんの気持ちは走馬灯のように思いがかけめぐるそんな思いに少しでも寄り添えたら「今回は残念ながら陰性でした」って言葉同じこと言っても少しは優しく響くかなそんな思いで仕事したい仕事っていうと薄っぺらいけど「思い」を大切に仕事したいその上で結果を出してあげられたらもう最高に素晴らしいまああんまりこんなこと書かれても気持ち悪いかも知れないけどスタッフさんとかこれ読んで背中かゆい~って思うかも知れないがでも「おめでとう」のなにげない一言も心に響くようなそんな医療を提供していきたい
今日は東京でも久しぶりに雪が積もりました。都心にある当院でも雪景色を見ることができました筆者は十数年を雪国で過ごしましたが、生まれも育ちも雪国の人って雪に大変なイメージがあるのか、雪をあんまり好きじゃないんですよね。筆者は、一応生まれは関東なので、雪が降ったり積もったりするといつも喜んでいて、好奇な目で見られておりました。。さすがに毎日降られると、だんだん嫌になってきますが。ところで、少し前に紹介しましたが、ネットでちょっと前に話題になったお天気キャスター河津真人さんの、「雪予報早わかり」が面白いので、あらためて紹介します。雪予報早わかり関東で雪→山しか降らない関東平野部で雪→北関東しか降らない都内で雪→青梅しか降らない23区内で雪→練馬で降るかなくらい都心で雪→寒いだけ都心で積雪のおそれ→電車遅れるかも都心でも大雪のおそれ→電車止まるかも北関東や青梅・練馬の方が見たらムキーって感じかもしれませんが。。なので、今回もそんなでもないだろうと高をくくっていたのですが、本当に積もったのでびっくりしております。ところで、クリニックやクリニックからの景色の写真を載せると、卒業した方が懐かしがって喜んでいただけることが多いです。メッセージをいただいたりコメントをいただけることもあって、卒業生の方からのご連絡は結構嬉しいので、そんな下心を抱いて写真撮ってきました。横なぐりの雪であまり上手に撮れてないのはご容赦くださいませ。雪が降る日は、風や気温から想像するほどは寒くないというのがあり、今日も寒いは寒いのですが、思ったほどではありませんでしたが、それもあってか、積もった雪はべちゃべちゃでした。東京育ちの方、雪は降ったその日より翌朝の日陰のブラックアイスバーンが一番怖いです。出勤の方、ご通院の方、転ばないようにどうぞお気をつけてお出かけください。