先日ご案内した通り、全く無条件というわけではありませんが、リプロ東京/大阪も保険採卵を開始することにいたしました。具体的なことは前回の記事でご案内した通りですが、具体的にどんな内容なのかについてのご質問が多くありますので、少し解説いたします。

 

1)刺激周期で行います

様々な方針があると思いますが、都内では低刺激もしくは中刺激程度のクリニックも多くあります。しかし、OHSSにならない程度にある程度卵子が得られる方が良好な結果となることもありますので、当院ではペン型の自己注射を用いた刺激周期で採卵を行います。トリガーも、OHSSのリスクがなければhCG注射でしっかり卵子の成熟を促すことができます。

 

2)初回はSplit ICSI (体外受精と顕微授精)を行います

今までの妊娠歴や治療歴にもよりますが、受精障害の有無を確認するためには、ある程度卵子を獲得して、体外受精と顕微授精を両方行うことができます。もちろん治療歴から片方だけ行うこともあり得ます。

 

3)ホルモン補充周期による凍結融解胚移植を行います

ホルモン補充周期と自然排卵周期については、ホルモンがよい、あるいは自然がよい、と時代の流れとともに議論が続いてきました。当院では不測のホルモン不足を防げるほか、日程調節性に優れるホルモン補充周期をメインに凍結融解胚移植を行います。なお現時点で薬剤不足はございません。ご安心ください。

 

4)各種の先進医療が併用できます。

ZyMot(DNA損傷の少ない精子調整法)、IMSI、PICSI、タイムラプス、SEET法、スクラッチ法、ERPeak(着床の窓)など、保険採卵・移植と併用できる幅広いオプションがあります(卵子活性化とエンブリオグルーは先進医療ではなく保険適応ですが、こちらも必要があれば実施可能です)。なお、これらは東京都の先進医療に関する助成金や、民間の生命保険会社の先進医療特約の給付金の対象となることがあります。

 

5)土日祝の午後も診察が可能です

 

6)保険採卵・移植でうまくいかない場合

保険が効かない範囲の検査・治療が必要となる場合もあります。年齢や回数制限を超えてなお治療が必要となることもあります。その場合は当院の幅広い自費メニューについてご案内することができます。より進んだ治療が必要となった時に転院の必要がないのもメリットです。なお、自費採卵においても、一部の自治体(東京都港区等)では従来型の助成金の対象となる自治体もありますので、ご確認ください。

 

なお、保険採卵にあたっては、自費診療に比べて薬剤やその他いくつかの制約がございますので、事前に治療内容等についてご説明させていただき、ご同意いただく必要があります。通院中の方は、受付時に保険採卵について相談したいとお申し出ください。これから受診をご検討の方は、初診のご予約をお願いします。

 

リプロダクションクリニックでは、より質の高い医療を、より安心な形でお届けできるよう、誠心誠意取り組んでまいります。皆様のご来院を心よりお待ちしております。