生殖医療は結果が全て

 

んー・・・まあ全てではないか。。

でもウェイトは大きいよね

 

妊娠すれば感謝される

結果が出なければ感謝されない

 

以前に「逃げない」みたいなブログ書いたら

まあそれはそれは反響も大きくて

外来でも口々に感想を言われた

 

感謝されるとすれば

最終的に結果が出なかった時に

納得行く終わり方ができた時だけ

 

ありがたいことだけど

しつこいようだけど

なんだかんだ結局結果は大切

 

 

まあそうなんだけど

でも、

「結果」って突然出るわけじゃなくて、

 

勇気を振り絞って初診予約して

検査計画にそって検査して

治療計画立てて治療するわけじゃん

 

初診予約だって勇気いるよね

 

都心のクリニックに初診予約して

駅までバスに乗って

電車に揺られて

クリニックに着いて

 

ドキドキしてどんな先生なのかな

なんてきっと思ってるはず

 

僕らは、そこらをすっ飛ばして

つい問診票だけ見て診察しがちだけど

 

その患者さんの今日の初診の前には

昨日の「明日はついに初診かー」って思いとか

初診の予約の電話した時の勇気とか

夫婦で選んだか知らないけど

夫婦で相談したならどのクリニックにする?とか

色んな「思い」があるはず

その上に今日の初診がある

 

こんなこと書いちゃっていいか分からないけど

でも嘘じゃないから書いちゃうけど

ホルモン検査だって卵管造影だって

医師にとってはただの日常

朝のコーヒーを飲む程度のルーチンワーク

 

だけど検査受ける側とすれば

一世一代のドキドキ体験なわけじゃない

そこ忘れちゃいけない

 

初めての人工授精

人工授精なんてさ

受ける方には申し訳ないけど

生殖医療専門医からすれば

タイミングに毛が生えた程度の技術

 

でも受ける側からすればもうバクバクなわけで

そういう気持ちに寄り添えるって

医師として必須のスキル

 

初めての採卵、移植なんて

もう何をかいわんや

 

そんな想像ちょっとするかどうかだけでも

患者さんにかける言葉1つが違う

 

患者さんと向き合うって

そういうことなんだと思う

 

妊娠判定が陰性だった時

もちろん陰性は悲しいよ

医師だって結果出してあげたい

結果出なければ悔しいし悲しい

 

だけど、結果だけじゃなくて

初診から採卵、移植、それまでの日々

きっと患者さんの気持ちは

走馬灯のように思いがかけめぐる

 

そんな思いに少しでも寄り添えたら

「今回は残念ながら陰性でした」って言葉

同じこと言っても少しは優しく響くかな

 

そんな思いで仕事したい

仕事っていうと薄っぺらいけど

「思い」を大切に仕事したい

 

その上で結果を出してあげられたら

もう最高に素晴らしい

 

まああんまりこんなこと書かれても

気持ち悪いかも知れないけど

スタッフさんとかこれ読んで

背中かゆい~って思うかも知れないが

 

でも「おめでとう」の

なにげない一言も

心に響くような

そんな医療を提供していきたい