こんにちは、生殖心理カウンセラーの菅谷典恵です。

今回はストレスのお話。

ストレスは心理学的には「刺激への反応」と考えます。
何か自分の身に降りかかった出来事があったとして、その結果として感じるのがストレスです。したがって、心が動いたということでは、マイナスの意味だけではなく、プラスの意味を持つものも含まれます。

要は、ストレスとは「絶対値」なのです。今の自分のルーティンの生活から、どれくらい大きな刺激を受けたか、ということです。「-1」も「+1」もあるのです。

1968年にホームズという研究者が「社会的再適応評価尺度」といういわばストレスのランキングを作成しました。際たるものは「配偶者の死亡 100」、次に「離婚 73」などとなっています。「妊娠 40」となっており、喜ばしいことも大きな刺激という評価であり、ストレスなのです。「昇進・昇給・出産・引っ越し・別居」などもストレスです。

今の生活から新たな生活に適応することは、私たちの日常になんらかの変化をもたらします。これがまさに「ストレス」です。

生殖医療施設に通院することも、妊娠判定が陽性と出ることも、陰性と出ることもストレスです。色々な心配や不安がついてきますよね。どのような局面においても、心は複雑に動いて当然なのです。

自分は耐えられる、何ともない、と感じたいこともありますが、内心は疲れていることもあります。そんな状況も認めてあげてください。

心が疲れている時は、身体も休めてあげてください。逆も真なり、身体が疲れている時は、心も休めてあげてくださいね。

疲れが取れるまで、自らへの刺激を少なくするということが大切ですね。私たちがコントロールできるのは、このような対処で刺激に適応していく、ということだと思います。