また今年も書いている、とおっしゃられるかも知れないが、今日は3月11日。東日本大震災から丸13年。

 

2011年3月11日14時46分、筆者は東北の地で東日本大震災に被災した。不妊治療と言えど私たちが働いているのは仮にも医療機関であり、毎日たくさんの患者さんが来院され、たくさんのスタッフが出勤し、生命の源である卵子や精子、受精卵をお預かりしている。万一の際には、それらをできうる限り守る必要がある。

 

2011年当時、筆者は社会人として、すでにある程度責任ある立場だったが、患者さんやスタッフの中には、当時子供だったりして、あまり記憶が鮮明ではない、あるいはほとんど記憶がないという方も少なからずおられるだろう。筆者は、3月11日とか14時46分という日付・時刻を見るといまだにザワザワするが、そんな風に思う人も、もはや少数派かも知れない。

 

当院は関西発祥なので阪神淡路大震災のほうが記憶にある、というスタッフもいる。リプロ大阪にご通院中の方の中にも、そうした方々はおられることだろう。大切なのは、災害を語り継ぎ、次に来るだろう災害への備えをしっかり備えることである。

 

 

このブログは公式ブログなので、あまり自分のことをブログには書かないことにしているが、筆者は先日、東日本大震災を偲んで三陸を縦断してきた。陸前高田の「奇跡の一本松」も見ることができた。このあたりは、約7万本の松の木が茂る松原だったが、津波で大方は流され、あるいは枯れて、この松が残った。もっとも、一度は生き永らえたものの、結局枯れてしまい、補強と枝葉の複製を行ったモニュメントではあるが、東日本大震災からの復興の象徴的な意味合いを込めて奇跡の一本松と呼ばれている。その後ろにある高い堤防が当時の津波の高さを物語っている。

 

こんなオブジェの松に何の意味があるんだと思う方もおられるだろうが、象徴的なものを見て後世に語り継ぎ、震災を忘れないように心新たにすることができるものとしては、インパクトが大きいと思う。

 

 

 

当院では、毎月安全管理委員会を開催しているほか、地震や火災、その他を想定した防災訓練を数カ月に1度必ず実施して、ご来院の皆様、スタッフの安全と、そしてお預かりしている卵子や精子、受精卵をできる限り守ることができるように努めております。

 

何事にも100%はありませんが、これからも皆様に、できうる限りの安全安心のもと医療を提供できるようにしていきたいと思います。

 

 

当院の災害や緊急事態への取り組みはこちら

BLS(一次救命救急)

一瞬で判断するということ

防災訓練を実施しました 2020.3.20

リプロ東京では防災訓練を行いました(RCT)  2020.12.13

災害への備え 2021.10.9

 

 

いのち

 

 

 

3.11