高速バスの旅 10 (2本目:グランドアロー 広島~松江線③) | Qの乗りつぶしニッポン

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日本国内のJR、私鉄の乗りつぶしを中心にぷらっと旅に出かけています。ここ数年は鉄路のない自治体へ路線バス等を利用して市区町村の塗りつぶしする機会が増えてきております。

<グランドアロー 広島~松江線>
【広島バスセンター~松江駅】

 

バスは三次東JCTから松江道に入る。

 


松江道は三刀屋木次ICまで無料区間となっている。

 

この山に黒岩城というお城があったようで、その看板が左側に出ていた。

 

中国山地を越えていく。

 

高野ICを過ぎた辺り。開けた土地では田んぼが広がっていた。

 

松江発広島行のグランドアロー号とすれ違い。

 

松江道は三刀屋木次ICから再び有料となる。

 

宍道湖へと流れ出る斐伊川を渡る。この斐伊川は天井川としても知られ、運ばれた土砂は日本海側の島根半島が防波堤の形となり出雲平野が形成され、出雲市は斐伊川の三角州上にあると言える。現在の斐伊川は江戸時代の改修工事により宍道湖(出雲市の東)へと流れ出るようになっているが、それまでは神西湖(出雲市の西)を通って日本海へと流れていた。地図上で見れば、出雲大社を避けるように東西へと川の流れを往なしているのはなかなか興味深い。

斐伊川は度々氾濫を起こしていたことより八岐大蛇(ヤマタノオロチ)伝説の元となったと言われているが、私は古くから“たたら製鉄”などが行われていたことから重要な資源(鉄・砂鉄)があることを他者に隠すための方便だったのではないかと考えている。他に似たような例として、小倉百人一首の小式部内侍の歌「大江山いく野の道の遠ければ まだふみもみず天の橋立」に出てくる大江山は鬼が出る(鬼退治伝説もある)場所として知られているが、ここも何らかの鉱物資源を隠すための言い伝えだったのではないかと考えている。

 

宍道JCTで松江道から山陰道へと入る。

 

木次線を越える。中央奥には薄っすらとだが宍道湖が見える。

 

宍道湖がはっきり見えだした。その向こうの山影が島根半島。

 

松江玉造料金所で有料区間が終わる。

 

松江西ICから一般道へ降りる。

 

宍道湖の東端側の国道9号へと入る。

 

宍道湖唯一の島、嫁が島。その昔、姑のいじめに耐え切れずに冬の寒い中実家へ戻ろうとした嫁が、凍った湖面を近道として渡ろうとしたときに氷が割れそのまま湖底へと沈んでしまった。それを哀れんだ水神が湖底から引き上げるために島を作ったという伝承がある。また、「出雲国風土記」では“蚊島”(小さな島の意味だろうか?)と表記されており、これが転じて“嫁島”となり現在に至る。

 

で、13時半前に松江駅に到着。結果として、3時間掛からなかった。山間部は少し退屈だが、色んな景色を楽しめる良い路線だと思う。

 

<つづく>