2010年8月8日、第一次宮城県探索。この日のネタで記事にしているのは、北浜隧道、井戸尻架道橋、根廻隧道、サン・ファントンネル、宮城県道2号石巻鮎川線・新小積トンネル旧廃道と小積隧道、女川橋、雄勝隧道、新竹の迫橋。
今宵ご紹介するのは、女川橋の前に通りかかった隧道…だが、数年前に撤去されたというニュースを見たのを思い出し、記事にしとこうかと。
まずはこれ。
ここは女川町高白浜地内、宮城県道41号女川牡鹿線のコンクリトンネル前。地図こちら。
お名前は、
高白隧道。お、隧道を名乗るか。
銘板。
1970年3月の完成と、めっちゃ古いわけではなかったが…。
最初の写真でわかるように極端に狭いトンネルではなかったのだが、大型車のすれ違いは困難。やはりこの訪問の7ヵ月後に発生した東日本大震災での被災を受け、災害に強い道路ネットワークの整備を行うべく、この隧道前後を含む狭隘区間の解消ということで、役目を終えたようだ。
坑口から振り返り。
道路もそこまで狭くもなかったけど、まあ屈曲ぎみではあったしな…。
抜けてこちら、女川市街地側。
坑口両側の縦型交通看板がいいアクセントだった。
2021(令和3)年3月22日、新道への切り替えが行われ、高白トンネルは通行できなくなった。新道にトンネルは掘られず、山まるごと「パッカーン」して軽やかにパス。
トンネルは、その後しばらくはまだ姿を残していたようだ。これは2022年5月のストビュー。
素寒貧、というワードがふと浮かんだ。意味は違うけど、なんとなく。
そして本記事執筆時点で最新の2023年7月撮影分では、すでに解体されてなくなっている。わざわざお金をかけて撤去しなくてもよさそうな立地に見えるが、なにか土地使用の目的があって撤去されたのだろうから、2024年夏現在ではもっときれいに整備されているものと思われる。
高白浜側の旧道、今どんなんなってるのかちょっと気になる。
つうわけで大した写真もないが、ひっそりと消えた地味なトンネルへの手向けとして。約52年間、お疲れ様でした。