公会計の動向 -84ページ目

緑資源機構の林道部門の人事

 読売新聞サイトは12月25日に「緑資源機構の発注担当5理事、受注4法人へ「天下り」」を掲出。

 記事は、林道の建設・測量コンサルタント業務を巡り、官製談合の疑いがあるとして公正取引委員会の検査を受けた独立行政法人「緑資源機構」(川崎市、前田直登理事長)で、同業務の発注を担当する歴代理事が、発注先の林野庁所管の3公益法人に再就職したり、同機構が、同庁所管の別の公益法人から理事を迎えたりしていると報じる。これら4法人は過去5年間に機構が発注した同業務の4割超を落札していて、同じく公取委の検査を受けており、中には、機構と3法人を渡り歩き、計1億数千万円の報酬を得ていた同庁OBもいたとのこと。公取委は、役員の再就職などを介した同庁や機構、発注先のなれ合い体質が談合の背景にあるとみていると記事は伝える。同機構は現在、前林野庁長官の理事長と7人の理事らで役員を構成しており、うち1人が、林道事業計画や発注を統括する森林業務部を担当しているが、この担当理事の前任者ら過去5代の理事について読売新聞が調べたところ、3人は同庁OBで、2人は同部長を経験した生え抜きだったとか。昨年3月に退任した前担当理事(62)は、11年7月に退職した元同庁国有林野部長で、同庁退職後、公益法人「林業土木コンサルタンツ」(東京都文京区)に8か月間、在籍して約920万円の給与を得た後、機構に移り、4年10か月分の給与と退職金計1億円余りを受け取り、さらに、現在、同「森公弘済会」(千代田区)と別の公益法人の役員を兼業して、年間計約1250万円の報酬を得ているとのこと。また、元北海道営林局長(69)(機構在任は5年11月~9年11月)と元業務部長(72)(同2年10月~5年10月)の同庁OB2人も退職後、それぞれ公益法人の「林業土木施設研究所」(文京区)で5年6か月間、「日本林業技術協会(現日本森林技術協会)」(同)で5年5か月間勤務し、機構時代と合わせて、いずれも1億円以上の報酬を得ており、生え抜きの担当理事2人も、森公弘済会から4~7年間分の報酬計約2000万~5000万円を受け取ったとか。14~18年度の入札調書によると、機構発注のコンサルタント業務の入札は496件あり、25業者が計約36億6600万円で落札していて、うち、4法人は206件を計約16億9300万円で落札し、全体に占める割合は件数で約42%、金額で約46%で、特に林業土木コンサルタンツは25業者の中で最多の101件、弘済会も83件落札していたとのこと。機構発注の林道事業は昭和48年に始まり、事業費はほぼ全額が公的資金で賄われ、国からの補助金は過去5年間だけで計643億円に上っており、林野庁や機構幹部の天下りについて、同庁OBの関連法人幹部は「予算や発注の流れと一致しており、官製談合の温床と批判されても仕方がない」と話しているとか。

18年度に1000億円だった合併補助金は19年度58億円

 12月26日付け日本経済新聞地方経済面1面に「来年度に総務省、合併1700自治体に、補助金計58億円」の記事。

 記事は、総務省が19年度、17年3月末で期限切れとなった旧合併特例法下で合併した市町村向けに、58億4千万円の合併市町村補助金を助成すると報じる。情報システムの統合や学校改修など、新自治体の建設計画に基づく事業を補助するもので、補助対象は合併に参加した約1700の旧市町村で、人口規模別の補助上限額に基づいて助成するとのこと。同省は18年度に計1024億円の合併市町村補助金を助成することを決めており、合併直後に重点的に助成するため、年間補助額は大幅に減る形となると記事は伝える。

大阪府裏金は親睦会組織で管理

 12月26日付け日本経済新聞大阪朝刊16面に「大阪府裏金、親睦団体隠れみのに、「幹部会」など、監査の手届かず」の記事。

 記事は、大阪府の裏金問題で、府の返還指示に従わず裏金を隠した部署は、幹部職員が組織する親睦団体などを会計上の隠れみのとして使用していたと報じる。監査の手が届かない任意団体で裏金を保管し、実態解明を逃れようとしたとみられると記事は伝える。組織的に裏金運用を続けていた疑いが強く、府は出入金の詳細について関係者から詳しく事情を聴くとのこと。府によると、全庁に362ある課や室などの部署に、職員の親睦団体は約960あり、幹部会は係長級以上の職員で構成して、月2千―5千円の会費で運営されているとのこと。健康福祉部医療対策課は、見つかった裏金約289万円のうち、「幹部会」名義の銀行預金で260万円を保管しており、現金で保管していたのを15年度に、総務担当者が預金口座に移し替え、今年11月までに歓送迎会や餞別などに計320万円を支出していたとのこと。同課の担当者は「公金を粗末に扱い、誤りだった」と不透明な会計処理だったことを認める一方、現在の残高が365万円あることから、「裏金からの支出はない」と話しているとか。障害保健福祉室・計画推進課では14年度から休眠状態になっている同室所管の福祉関連の任意団体について残金の運営金約170万円を昨年、総括主査が上司に無断で幹部会と親睦会の預金口座に振り込んでいたとのこと。この団体には府が8年度までの5年間で総額約1億3千万円の委託料を支払っていたほか、寝屋川市なども活動費を補助しており、山登敏男総務部長は「新たな裏金づくりの仕掛けと言われても仕方ない」と謝罪したとか。府教委財務課は、現金や別名義の銀行預金でプールしていた裏金計260万円を引き続き保管するため、12年に新たに「親ぼく会」名義で預金口座を開設し、ホテルでの宴会やタクシー代など、裏金からの支出を親睦会の出費に見せかけていたとみられるとのこと。流通対策室など2部署も、親睦団体名義の預金口座で裏金を管理していたとか。

日銀でサービス残業

 読売は12月26日に「日銀でサービス残業1億6800万円」を掲出。

 記事は、日本銀行が26日、今年3月から8月末までの6か月間で、2368人の職員に計1億6800万円の賃金未払い残業(サービス残業)があったと発表したと報じる。未払い分は来年1月に全額を支払うとしており、同日、中央労働基準監督署に報告したとのこと。同監督署が今年6~7月に同行本店を調査し、労働実態を客観的な資料で把握するよう指導したもので、これを受け、同行は9月から、本支店と事務所の全職員4858人を対象に過去半年分の勤務実態を自主調査し、業務用パソコンの使用時間や入退館時刻の記録から残業実態を調査した結果、延べ約5万3000時間の賃金未払い残業が見つかったとのこと。同行は「管理職を含む全行員への研修で、適正な労働時間管理を意識付け、サービス残業の再発を防止する」としているとか。

NHKが全局調査の結果を発表

 読売は12月26日に「NHKが全局調査…不適切会計469人、1063件」を配信。

 記事は、NHKが26日、今年4月に発覚した報道局の元チーフプロデューサーによるカラ出張問題を受け、8月から実施してきた「全部局業務調査」の結果を発表し、これによると、カラ出張など悪質な事例は見つからなかったものの、出張旅費の未精算や日当の重複請求などの不適切なケースが計469人、1063件で、約1137万円に上り、また、出演料などの重複支払いが57件、約340万円あったと報じる。NHKは不正に受給した分を返還させた上、5人を停職1か月などの懲戒処分とし、上司14人も減給などの処分にしたとのこと。この内部調査は、4月にカラ出張問題が発覚した後、緊急調査を行った報道局スポーツ報道センターと札幌放送局以外の全部局が対象で、記録が残る11年度から17年度までの7年間の書類や伝票約3000万件が、適切だったかどうかを精査してきたとか。今回明らかになった不適切なケースの内訳は、出張旅費の未精算が433件・922万円、タクシーの不適切な使用などが377件・120万円、日当の誤請求などが253件・94万円などとなっていると記事は伝える。

郵政公社が恩給費用の計上方法の変更で1兆3千億円の特別損失を計上へ

 12月28日付け日本経済新聞朝刊5面に「来年度上期、郵政公社、赤字8500億円――特損1兆3000億円」の記事。

 記事は、日本郵政公社が27日、19年度上期(19年4―9月)の経営計画を策定し、同期の最終損益が8527億円の赤字(18年同期は2377億円の黒字)に転落すると発表したと報じる。年金給付費の会計処理を変更し、約1兆3千億円の特別損失が発生するためで、約9兆3千億円ある自己資本が減少する見通しで、民営化会社の資本配分の見直しが必要になると記事は伝える。郵政公社は同日、経営計画を総務省に認可申請したとの由。従来は昭和34年以前に勤務していた約17万人分の恩給費用を毎期の人件費に含めて処理してきたが、19年度からは将来の支払い分を退職給付引当金に一括計上することにしたことによるもので、「民営化を控えて財務を透明化するため」(郵政公社)と説明しており、日本たばこ産業なども民営化に合わせて同様の対応をしたとのこと。19年度上期の公社全体の経常利益は18年度上期比66%増の6633億円を見込んでおり、大幅な特損の計上で自己資本は約7兆5千億円に減る見通しとか。7月にまとめた民営化会社の事業計画案では、ゆうちょ銀行に6兆8千億円、かんぽ生命保険に1兆円など合わせて8兆5千億円の資本を配分する予定だったが、約1兆円が不足するため、来春策定する詳細な事業計画では資本配分の見直しが必要になると記事は伝える。また、赤字転落で、郵政公社に義務づけられている来年度上期分の利益の国庫納付がなくなる見通しとか。法人税の納付義務のない郵政公社には代替措置として今年度以降の決算で発生した利益の半分を国庫に納める義務が課せられており、来年度は半期の変則決算だが、会計処理の変更がなければ約1千億円を納付できる見通しだったとのこと。

時価会計の導入で三セクの赤字が増大

 共同が12月27日に配信した「債務超過額は1・8倍に膨らむ 含み損計上で公社・三セクなど」は、総務省が27日、地方自治体が出資する全国の第三セクターや土地開発、住宅供給、道路の3公社など7941法人の経営状況に関する調査結果を発表し、これによると、17年度末時点で、負債が資産を上回る債務超過の法人は、前年度並みの430法人(5・4%)だったが、資産の含み損を計上する民間にならった会計手法の導入が進んだことから、超過額は前年度比1・8倍の6555億円と膨らんだと報じる。


新居浜市で移転補償金疑惑

 愛媛新聞社サイトは12月26日に「移転補償金疑惑で新居浜市が被害届提出へ」を掲出。

 記事は、新居浜市のJR新居浜駅前土地区画整理事業に絡み、暴力団員を含む生活実体のないマンション入居者が借家人補償金を受け取った疑惑で、市が25日、入居者とマンション所有者との間で結ばれた賃貸契約に疑義が見つかったと発表下と報じる。公金を詐取された可能性が高まったとして近く、新居浜署に詐欺容疑で被害届を出すとのこと。 同日午前開かれた市議会の駅前土地区画整理事業移転補償調査特別委員会で、佐々木龍市長が表明したもので、同調査特別委の冒頭、佐々木市長は「事件の全容解明には警察の捜査が必要不可欠。公金を詐取された可能性が極めて強いと判断し、被害届を出すことに決め、警察と具体的な協議を開始した」と述べたとか。

議員宿舎の家賃値上げの動き

 共同は12月28日に「赤坂議員宿舎、家賃引き上げ検討 自民、世論に配慮」を配信し、自民党が、来年4月から入居が始まる「衆院赤坂議員宿舎」(東京都港区)の月額9万2000円の家賃について引き上げる方向で検討に入ったと報じる。「周辺相場の5分の1程度で、安過ぎる」との世論の批判に配慮したもので、幹部の中には「2、30万円にしたらどうか」との声もあるとか。来年1月以降に党改革実行本部を中心に引き上げ幅などを検討し、衆院の各会派に打診する考えと記事は伝える。

特許庁で料金未収が発覚

 12月27日の毎日新聞東京朝刊に「特許庁:料金の未収1160万円 職員ミスが原因--99年から」〔松尾良〕の記事。
 記事は、特許庁が26日、特許や商標、意匠の出願などの手数料が誤って未収のままだったケースが、11年から331件、計約1160万円に上っていたと発表したと報じる。職員のコンピューター操作ミスが原因で、同庁は時効分を除く約819万円について対象者に改めて納付を求め、当時の担当職員ら11人を厳重注意処分としたとのこと。特許などを多く扱う弁理士事務所や企業は、特許庁の特別口座にお金を事前に振り込み、出願料や審査請求料などが発生した時に引き落としを申請するが、この際(1)申請者と名義人が異なる口座について名義人への確認を行った後、引き落とし操作を忘れた、(2)残高不足などで引き落とせなかったケースで申請者への連絡を忘れた、というもので、支払い確認がなくても手続きを完了できるシステムだったため、発覚が遅れたとのこと。同庁は早急にシステム改良など再発防止策を講じるとか。