長崎県の外調査委員会が最終報告書
1月20日付け日本経済新聞西部朝刊17面に「長崎県の外部調査委、裏金総額4億円と報告(ピックアップ)」の記事は、長崎県の裏金問題で、弁護士と税理士でつくる外部調査委員会が19日、公金から捻出(ねんしゅつ)された裏金の総額が11年度以降、約4億7百万円に上っていたとの最終報告をまとめ、金子原二郎知事に提出したと報じる。計68八の部署と出先機関が裏金を蓄えていたとのこと。
NHKの受信料収入が回復してきた
読売は1月17日に「NHK受信料収入上向く…06年度・07年度見通し」の記事。
記事は、NHKが17日総務省へ提出する「19年度収支予算と事業計画」の概要について、15年度に6478億円まで増えた後、相次ぐ不祥事の影響で17年度まで2年連続で減少した受信料収入を収支予算では、18年度が前年度比36億円増の6060億円と3年ぶりにプラスに転じる見通しとなり、当初予算比では120億円の増収となっており、19年度は6130億円と、18年度より70億円の増収を見込んでいると報じる。実現すればNHKが昨年1月に発表した中期3か年経営計画の20年度の目標(6140億円)を1年前倒しでほぼ達成するとのこと。受信料の増加は、訪問集金から口座振替への切り替えや、簡易裁判所を通じた支払い督促の効果と見られるとか。菅総務相は受信料の支払いを法律で義務化する前提として、20年度から受信料を2割程度値下げするようNHKに要請する方針を示しており、受信料収入が回復したことで、値下げや合理化などを求める声がさらに高まる可能性もあると記事は伝える。NHKは19年度予算のポイントとして、〈1〉視聴者の信頼回復などを目指し改革を推進する、〈2〉効果的・効率的な業務運営を行う、〈3〉受信料制度の理解促進を図り、公平負担の徹底に取り組む、の3点を挙げ、事業の重点事項のうち、受信料の増収策として、未払い者への支払い請求強化や、受信契約の増加を図る方針を示したとか。受信契約件数は、17年度に44万件減少したが、18年度は1万件、19年度は20万件の増加を予想しているとのこと。
山形県の別途経理金自主調査の結果
庄内日報サイトは1月17日に「不適切な公金管理 43件1039万円 県の自主点検」を掲出。
記事は、全国的に公金の取り扱いが問題となっている中、山形県庁内の実態について自主点検した結果にについて、齋藤弘知事が16日の記者会見で、県職員が管理している金融機関の口座や現金のうち、使途や原資となった金額の出所が明確に確認できないものが、43件、計約1039万円あったと説明したと報じる。県は、不適切な公金の管理とみて、職員による調査班を編成して実地調査に入るとか。使途や原資が不明なのは、口座が15件で約560万円、現金(金券を含む)が23件で約410万円、文具などを購入するための業者への預け金が5件で約69万円とのこと。県改革推進室によると、現段階で、明確ではないものの使途や原資が推測できるものが18件あり、管理されている口座や現金の目的、性格が全く分からないものが14件あるとか。歳入手続きを怠っていたとみられるケースなど、その他が6件あり、口座のうち1件で全体の半分を超える259万円の残高があったものと、現金で最多保管額59万円は、いずれも使途や原資が不明のケースとのこと。実地調査は、各部局の次長と課長補佐で3人程度の調査班を10数班編成し、それぞれが他部局の公金の取り扱いを調査し、不適切とみられる公金の管理だけでなく、自主点検で問題がないとされた職員管理の口座や現金についても、抽出調査し、問題の有無を確認するとか。調査に当たっては、公認会計士や弁護士らによる第三者の検証委員会を設置し、調査手法などについて意見を聞くことにしており、同委員会は19日に初会合を開くとか。齋藤知事は「口座なら資金の出し入れを追跡するのは可能だが、現金は帳簿などがなければ追跡は困難を極めるのではないか」と述べたうえで、「調査結果は、できれば年度内に取りまとめて公表したい」とし、公金をプールする「裏金」の可能性については、「調査は、自主点検の結果で出てきたものを確認するものであり、県民の県政への信頼を得るため、説明責任を果たすために行う。(裏金かどうか)予断を持つつもりは全くない」と述べたとか。県の自主点検は、岐阜県庁などで公金の「裏金問題」が発覚したことを受け、知事部局のほか教育委員会や議会事務局など出先機関も含めた計322の所属を対象に、昨年12月6日時点で実施し、年末までの報告を求めたもので、その結果、職員が管理する公金の口座は計3964件、現金は815件だったとか。県が出資する28公社と県職員団体についても自主点検を求めたが、使途や原資が不明なケースはないとの報告があり、県警本部からは「常時の監査が徹底しているため、改めての点検は行わない」との回答があったとか。
三セク鉄道の窮状を伝える朝日
朝日は1月15日に「国鉄継承の三セク鉄道28社、半数が開業以来赤字」を掲出。
記事は、昭和62年の分割民営化を挟む国鉄末期からJR初期にかけて、旧国鉄ローカル線を引き継いだ第三セクター鉄道のうち、現在も運行中の全国28社について、朝日新聞社が経営状況を調べたところ、半数近い13社が開業以来、経常損益で赤字を計上し続け、うち2社は赤字を補うはずの基金がゼロになっていると報じる。一方、平成18~21年度中に基金が底をつく見込みの三セクも他に5社を数え、基金枯渇が深刻なケースなど4社の路線をめぐっては存廃議論が起きているとか。各三セクの基金は、発足当時の国の「転換交付金」(路線1キロあたり3000万円)と、沿線自治体の出資が主な原資で、多くの三セクは、運用益を赤字の穴埋めなどに活用する経営安定策をとったが、利用客の減少が加速し、超低金利も続く中で17年以降、すでに3社は廃線・運行休止しているとのこと。20年前の国鉄改革で切り離された路線の多くが、苦境にあえぐ実情が浮かび上がったと記事は伝える。アンケートなどを通じて調査を実施し、全28社から回答を得たもので、開業後ずっと赤字経営と答えた13社のうち、17年度に約5000万円の経常赤字だった明知鉄道(岐阜県)は、計3億円余りにのぼった二つの基金が15年度に底をついたとか。17年度の経常赤字が約6300万円の三木鉄道(兵庫県)も、ピーク時の基金約1億2000万円が9年度でゼロになっているとのこと。両社は現在、沿線自治体からの補助や借入金でしのいでいるとか。基金が枯渇しかけている5社中、真岡(もおか)鉄道(茨城、栃木県)は17年度末残高が約5500万円、北条鉄道(兵庫県)も同810万円しかなく、ともに18年度中には残高が尽きるとしているとか。三陸鉄道(岩手県)も19年度、天竜浜名湖鉄道(静岡県)が20年度、若桜(わかさ)鉄道(鳥取県)は21年度に基金が底をつく見込みとのこと。地元で廃線が検討・議論されていると回答したのは、樽見(岐阜県)、三木、若桜の3鉄道で、いずれも利用者減などによる経営難が深刻で、若桜鉄道は「基金の枯渇問題が存廃議論の契機となった」とか。ほかに、いすみ鉄道(千葉県)は「存続、廃止など、今後のあり方について議論されている」と答えたとのこと。すでに、17年には高千穂鉄道(宮崎県)が経営を断念しており、北海道ちほく高原鉄道や、神岡鉄道(岐阜、富山県)も18年に廃止されている。三セク転換に伴い、国からは当時、各鉄道への財源支援措置があったが、バブル経済崩壊後、超低金利で自前の基金は運用益が生まれず、道路整備の進展などに伴うマイカー利用の増加、少子化による高校生ら通学客の減少なども追い打ちをかけているとのこと。各三セクは人員削減のほか、増収策にも取り組んでいるが、抜本的な対策にはなっていないのが実情と記事は伝えるが、存続に成功している例は伝えていない。
政務調査費の使途を明瞭にする方向
1月15日付け日本経済新聞朝刊39面に「政務調査費使途厳しく―地方議員のカネ透明化へ一歩、領収書義務付け/飲食代認めず」の記事。
記事は、地方議員が受け取る「政務調査費」の使い道を領収書添付の義務化などで透明にしようとする動きが地方議会で広がっていると伝える。東京都目黒区議会で昨年11月に不適切な支出が発覚して一部の区議が辞職したのがきっかけで、4月の統一地方選を控え、クリーンなイメージを強調したい思惑も透けて見えると記事は伝える。国会議員の不透明な経費支出など「政治とカネ」を巡る問題の影響もあり、議員らは引き続き対応を迫られそうと記事は評する。東京都墨田区議会は2月議会で収支報告書に政務調査費の領収書原本の添付を義務付けるよう条例を改正するが、従来は、政務調査費について同議会は会派の経理責任者が領収書を保管するとしか定めていなかったとか。同区によると、これまでの方式では経理責任者に提出された領収書は私文書扱いだが、条例改正で公文書扱いとなり、情報公開請求の対象となるため「透明性は格段に高まる」としているとか。政務調査費の減額に踏み切ったのは、荒川区議会で、一人当たり月16万円だった調査費を半減させ、公私の区別がつきにくい自宅や携帯の電話代、飲食代などを使途と認めないよう条例を改正したとのこと。同議会は「電話代や飲食代などを除いていくと従来の金額は必要ない」と説明しているとか。都内では品川、港、杉並区議会が領収書原本の添付義務付けや飲食代への適用の原則禁止などを定めた条例を可決しており、各区議会とも、政務調査費を不適切に支出した目黒区議6人が辞職した問題で対応を急いだとか。ある都議は「統一選を前に条例改正はさらに増えるだろう」と予想しているとのこと。全国各地でも動きが出始めており、札幌市議会は自民党などが政務調査費を全面公開する方向で合意し、早ければ21年春にも公開する見通しとか。全面公開が実現すれば政令指定都市では静岡市に次いで2番目とか。北九州市議会も5万円以上の支出には領収書を添付する方針を決定しており、神奈川県の松沢成文知事も「政務調査費の使途を情報公開できる仕組みが必要」として、県議会に対し、領収書の添付を義務付ける仕組みづくりを求めているという。
監査が行われていないところで横領が行われる
1月13日付け日本経済新聞大阪朝刊16面に「公金横領職員、休眠団体の115万円流用、ずさん監査目付け」の記事。
記事は、裏金問題の調査の過程で判明した3部署の公金横領で、懲戒免職となった環境農林水産部流通対策室の職員(46)は、休眠状態の任意団体だと監査がずさんなことに目を付け、団体の口座から約115万円の運営費を引き出し流用していたと報じる。府の調査によると、不正の舞台となったのは、流通対策室で管轄する泉北、泉南両地方の二つの「地方卸売市場連絡会」で、関係自治体の連絡調整を目的に、前身の団体を発展解消して14年度に発足したが、活動実態は全くなく、自治体持ち回りで担当する監査は一度も行われなかったとのこと。職員は、団体の口座に残っていた運営費のほぼ全額を引き出していたとか。裏金問題の調査で預金通帳の提出を求められた当初は「紛失した」と言い逃れしたとの由。都市整備部下水道課の職員(43)も、事務を一任されていた任意団体の運営費807万円を着服したとして懲戒免職となったが、この団体は関係自治体が監査する規約だ ったのに、実際は決算時に上司が通帳の残額を照合する程度だったとか。
岡山県早島町が外債運用で失敗
岡山日日新聞サイトが1月13日に掲出した「早島町の外債運用 独断購入繰り返す?」は、岡山県都窪郡早島町で外債購入に充てた基金12億円分が償還されない可能性のある問題で、運用した出納室長(51)が9回の購入のうち3回しか町長決裁を受けていなかったと報じる。決裁を受けたものも償還期間が事実と異なるなどの不備があり、町は、室長が運用した海外市場発行の円建て債券「ユーロ円債」の内容を把握せず、高金利につられて独断で運用を続けたとみているとか。
国保の赤字が拡大
1月13日の毎日新聞東京朝刊に「国民健康保険:赤字、400億円拡大 収納率は10年ぶり微増--昨年度」〔吉田啓志〕の記事。
記事は、厚生労働省が12日、市町村が運営する国民健康保険(国保)の17年度財政状況(速報値)を公表したと報じる。全国平均の保険料収納率は、前年度より0・06ポイント増の90・15%で10年ぶりに上昇に転じたものの、市町村が赤字補てん目的で一般会計から繰り入れている金額などを除いた実質収支は3689億円の赤字で、赤字幅は前年度より401億円悪化したとのこと。収納率は東京23区など大都市部を中心に改善しており、厚労省は強制徴収の強化や、15年度からコンビニエンスストアで保険料を払えるようにしたことの効果が表れてきたと分析しているとか。しかし収支は、加入者の高齢化に伴う給付費増などで悪化しており、保険給付費は前年度比6036億円増の7兆4427億円となり、総支出は5233億円増の11兆2222億円に達していて、一方、総収入は4913億円増の11兆3540億円で、見かけ上の収支は1318億円の黒字だが、繰越金や、赤字補てんのための一般会計からの繰入金(2576億円)などを除くと3689億円の赤字となるとのこと。積立金も825億円減り、4286億円に落ち込んだとか。国保収支が赤字だった市町村は全体の63・5%(1165団体)で、割合は前年度より4・7ポイント増えたとのこと。
郵政公社の簡易郵便局が逃げ出している
東京新聞サイトは12月30日に「簡易局最大500局閉鎖 郵政公社内部調査」を掲出。
記事は、日本郵政公社が主に地方で民間などに運営委託している全国の簡易郵便局(簡易局)約4400局のうち、一時閉鎖の数が最大で10%超に当たる5百局程度に上る可能性があることが公社の内部調査で明らかになったと報じる。一時閉鎖は、完全に簡易局をなくす「廃局」とは異なり、後任の受託者が見つかればサービスを再開するものだが、高齢化や19年10月の民営化で業務が複雑になることを敬遠し、契約継続を望まなかったり、継続の意思表示を明確にしないケースが多いとか。民営化関連法の国会審議では地方の郵便局網維持が焦点になったが、民営化前に地方の郵便局網が揺らぎ始めている実態が浮き彫りになったと記事は評する。調査は今年6月に簡易郵便局の受託者を対象に実施し、その後の追跡調査も合わせて11月にまとめたもので、「簡易局の契約を解約する意思がある」と回答したのは143局、「契約条件次第」などとして回答を保留したのが128局だったとのこと。簡易局全体のうち、調査実施時点では約240局が一時閉鎖状態(11月末では約3百局が一時閉鎖)にあり、解約意思と保留の回答状況を考慮すると、一時閉鎖数は最大で全体の10%超、5百局程度に達する可能性があるとか。解約意思の理由について、公社関係者は、高齢化に伴う後継者不足や、民営化に伴い郵便局で銀行代理店業務などの新業務が追加されることへの不安などを挙げているとのこと。郵便局網維持のため公社は、一時閉鎖中の簡易局の後任受託者を地元自治体を通じて探すなどしているほか、10月下旬には簡易局への委託手数料を年間約30億円増額するなどの対策を発表しており、公社幹部は手数料引き上げ効果で解約意思が減ると期待していて、今後再び調査を実施し、受託者の意向を再確認するとのこと。全国の郵便局数は、普通郵便局なども合わせると約2万4600局で、都道府県別の郵便局全体に占める簡易局の割合は、鳥取で4割超、秋田、長野、島根、熊本、鹿児島、長崎、宮崎では3割超に達するとか。
諫早湾干拓が今年夏に営農者を公募
記事は、昭和61年の着手から約20年と2500億円を超える予算を投じた国営諫早湾干拓について、最後の大型工事となる前面堤防工事がほぼ終了し、土壌改良などの総仕上げをして今年夏にも完成するが、漁業者らが指摘する環境問題への対応や営農開始に向けた課題は少なくないと伝える。調整池と造成農地を仕切る前面堤防(約4.1キロ)は地盤が不安定な干潟に基礎を築き、盛り土を繰り返して高さ約3.5メートルの堤防を築く工事で、同堤防の完成で農地を保全する調整池内の内部堤防(総延長約11キロ)整備は完了を迎えるとのこと。干拓農地では県による営農試験が最終段階を迎え、市場評価も上々だが、国のモデルとなる環境保全型の大規模農業の実践を目指すだけに、営農者には品質やコストなど採算性を視野に入れた高い生産技術が求められるとか。県は平成20年度の営農開始に向け、今年夏にも農地リース料を決定し公募を始めるが、入植希望者の意向と県が提示する各種営農条件が一致できるかも注目の一つとか。干拓農地は県100%出資の県農業振興公社が国から取得する予定で、その財源は県が調達するが、財源確保の道筋は決まっていないほか、県による公金支出の違法性を指摘する住民訴訟も長崎地裁で係争中とのこと。農業用水として使用する調整池の水質は依然として環境目標値を上回り、改善が進んでおらず、県は「作物の品質に問題はない」としているが、調整池の水が排出される漁場への影響も懸念されているとか。有明海の漁業不振と諫干事業の因果関係を指摘する漁業者は、工事の差し止めや中・長期開門調査を求める運動を粘り強く続け、裁判も進行中で、19年度予算の財務省原案は有明海環境悪化対策事業費約3億3千万円を計上したが、漁業者の中には「排水門開放以外に再生の道はない」との声が根強いとか。一方、地元諫早では干拓現場の背後に広がる小野平野の排水や高潮による塩害防止効果など「防災干拓」の成果を口にする市民も少なくなく、干拓事業で生まれた干陸地や調整池などの資源をまちづくりに活用する動きも活発化しているとのこと。