社保庁は年金記録整備のために徴収努力が手薄に
日経は6月11日に「国民年金保険料の納付率、低下に拍車」を掲出。
記事は、年金記録問題の余波で国民年金保険料の納付率が一段と低下する懸念が強まってきたと報じる。加入者の相談に対応したり年金記録のミスを正したりするのに大量の職員が必要で、保険料徴収業務が滞り始めているためとのこと。社会保険庁は今年度から滞納者の資産差し押さえを強化する計画だったが、その実施も困難な状況で、目標である80%の納付率は遠のき、年金制度の空洞化が加速している格好と記事は評する。社保庁は8日に、年金記録の確認を促すビラ配りに3700人を動員しており、相談体制強化に伴い各地で臨時窓口を設けていて、対応するスタッフの増員も必要で、対象者不定の約5000万件の年金記録と紙などの原本を一つひとつ突き合わせ、生年月日などの誤りを正す作業も人海戦術になる。社保庁の正規職員は1万7000人で、同庁幹部は「とても既存人員では間に合わず約1500人の保険料徴収業務の人員も振り向けざるをえない」と語っているとか。
緑資源機構で談合事件の再発防止策を検討する有識者委員会の初会合
東京新聞サイトは6月7日に「過去の入札事例を検証へ 緑資源機構の有識者委員会」〔共同〕を掲出。
記事は、官製談合を主導したとして強制捜査を受けている、独立行政法人「緑資源機構」(川崎市)が7日、談合事件の再発防止策を検討する有識者委員会の初会合を開いたと報じる。入札のチェック体制改善に向け、当面は林道整備など主要事業について、過去の実例を検証していくことを決めたとか。委員は第三者の大学教授や公認会計士ら4人で、弁護士を座長に選出したとのこと。委員会の討議は「検察の捜査を受けているため」(同機構)として非公開で、検討期間も明示していないとか。
長崎裏金は外部の批判をおそれての使途隠蔽が目的
西日本新聞サイトは6月8日付け西日本新聞朝刊として「県庁裏金詐取事件 元課長補佐が証言 長崎地裁」を掲出。
記事は、長崎県庁の裏金問題で、公金230万円をだまし取ったとして詐欺罪に問われた県政策企画課の元課長補佐(47)の第2回公判が7日、長崎地裁であり、被告人質問で被告が、上司や 同僚から聞いた話として、「同僚との飲食代や『官官接待』の費用を県の食糧費から支出していたが、市民オンブズマンなどから批判を浴びた1995年以降は、『預け』と呼ばれる裏金の中から流用していた」と証言したと報じる。また、被告は「裏金づくりを断ると融通が利かない男と言われ、人事面で不利な評価を受けると思った。上司から『九州大以外は大学じゃない』とも言われた。(九大出身ではない)自分が彼らに負けたくない気持ちもあり、裏金づくりを続けた」とも語ったとか。被告の弁護士によると、県は5日付で同被告に対し、私的流用したとされる公金3100万円の返還を内容証明付きの文書で請求しており、被告は既に840万円を県に返還しているものの、全額返済は困難なため、県側と交渉するとのこと。官官接待費に裏金が流用された疑いを指摘されたことについて、県人事課は「これまでの調査で(裏金を)飲食代などに流用したケースは被告の事案以外に確認されなかった。裁判は継続中であり、今後の推移を見守りながら県の対応を検討したい」と話していると記事は伝える。
該当者不明のデータのほかに、事務処理ミス、入力ミス又は横領による記録消失
読売の連載「年金ずさん 5000万件」の6月6日の「(中)」は「照合も不可能「記録消失」」。
記事は、厚生労働省が4日、年金記録漏れ問題への具体的な対応策を打ち出し、コンピューター内にある該当者不明のデータについては調査が行われることになったが、それ以外にも、納めたはずの保険料記録が残っていない<記録消失>という問題が浮上していると報じる。昨年8月以降、社会保険事務所に年金増額の申し立てをしたのに、「記録がない」と却下された人は、全国で約2万1000人で、いずれも、本人が領収書など保険料納付の証拠を保存していなかったうえ、社保庁のコンピューターにも記録が見つからなかったとか。一方で、コンピューターには記録がなかったのに、本人が領収書などを保管していたため増額が認められた人が55人おり、社保庁が記録を紛失したことが、動かぬ証拠で明らかになったケースとか。何十年も前の領収書を保管している人は少なく、何らかの理由で納めたはずの保険料記録が<消失>している人は、さらに多数に上る可能性が強く、「55人」は氷山の一角にすぎないと記事は伝える。実際に保険料を納めているのに、その記録がどこにもないという、異常な事態の原因としてまず挙げられるのが、納付済み期間を未加入扱いにしてしまうなどの単純な事務処理ミス。また、手書きの台帳で保存されていたデータを、コンピューターに入力していなかった例も発覚しているが、このような事例では、手書きの記録を調べれば、救済される可能性はあるものの、国民年金の場合、かつて保険料の徴収をしていた市町村の15%が、手書きの記録をすでに廃棄しており、再調査が不可能なケースも多くなるとのこと。さらに、過去には職員による保険料の着服事件が相次いで発覚しており、11年には会計検査院が、過去5年間に総額約1700万円もの被害があったと指摘しており、年金相談を行っている社会保険労務士らの間では、「ほかにも保険料徴収担当者の着服があったのではないか」という見方も出ているとか。
43年前にも93万件のミス
東京新聞サイトは6月6日朝刊として「年金記録管理 43年前にもミス93万件 社保庁『転職』番号統合で」を掲出。
記事は、記録管理の不備で受け取る年金額が減る「消えた年金」問題で、転職者らの記録の管理ミスが昭和39年に、93万件に上っていたことを、5日の参院厚生労働委員会で民主党の桜井充氏が、当時の社保庁が各社会保険事務所長にあてた内部通達に基づいて明らかにしたと報じる。通達によると、転職によって前職とは異なる年金番号を付けられた加入者が、複数に分かれた番号を一本化しようとした際に、番号の確認を誤ったケースが、当時93万件に達しており、こうした記録は該当者不明の記録となったり、他の加入者の年金記録に誤って統合され、加入期間が重複するなど、新たなミスを生んでいたとか。柳沢伯夫厚生労働相は答弁で「(加入者が)再就職した場合の記録の処理に難儀をしていたことが、かなり初期段階からあった」と事実関係を認めたとのこと。また、これらのミスと、約5千万件に上る該当者不明の年金記録との関係については、社保庁の青柳親房運営部長が「これらは発見後、補正処理です べて解決している」と否定したが、その根拠については「処理を最終的にどうしたかという報告書は残っていない。誤りを放置したことは考えられない」と述べるにとどめ、43年前から該当者不明の記録が蓄積されてきた可能性を残したと記事は伝える。
公益法人が退職者の年金開始年齢までヤミ給与
朝日は6月2日に「貨物検数協会、退職者にヤミ給与 1億円所得隠しと指摘」を掲出。
記事は、輸出入の際に貨物の数量などをチェックしている国土交通省所管の公益法人「日本貨物検数協会」(東京都中央区)が東京国税局の税務調査を受け、06年3月期までの5年間で約1億1千万円の所得隠しを指摘されていたと報じる。このうち約9000万円は、協力会社への業務委託に見せかけて退職した職員に利益提供していたことから、実質的な「ヤミ給与」だったとみられるとのこと。経理ミスも含めた申告漏れ総額は約3億数千万円で、追徴税額は重加算税を含めて約8000万円とみられ、協会側はすでに修正申告しているとか。関係者によると、協会は東京、神戸、名古屋など複数の協力会社に対して、「社内報の編集」などの名目で業務を委託していたが、国税局の調べでは、業務実態がなかったことが判明し、さらに協力会社は協会OBを再雇用した形を取って月10万~20万円程度を給与として支払っていたが、勤務実態はなかったとのこと。このため国税局は、協会が協力会社への経費支払いを装い、OBに利益提供していたと判断し、税法上、見返りのない資金提供にあたる「寄付金」と認定したとみられると記事は伝える。協会関係者によると、5年間に「ヤミ給与」を受け取っていたOBは36人で、雇用延長される役員になれずに60歳で退職したOBに対し、年金が支給されるまで数年間の生活を支援するために払われていたとの由。当初は幹部まで務めあげた慰労の意味もあり、こうした慣習は少なくとも20年ほど前から続いていたとか。国税局はこのほか、マレーシアとシンガポールの関連法人に支払ったコンサルタント料計約2000万円にも実態がなかったと指摘しており、協会が貸し付けた資金の返済が滞っていたことから、同様に寄付金と認定した模様とのこと。同協会は1942年に設立されていて、従業員数は06年4月現在で約1660人、同年3月期の事業収入は約195億円とか。
15年変動利付国債を買入れ消却
世界日報サイトが6月4日に掲出した「国債買入消却600億円の入札を通告=財務省」〔東京 4日 ロイター〕は、財務省が4日に国債買入消却600億円程度の入札を通告したと報じる。15年変動利付国債のすべての銘柄が対象で、買入日は6月7日となっており、午前11時半に入札を締め切り、午後零時15分に落札結果を発表するとのこと。
金利上昇を見越して変動リスクを低下させようということかしら。
ゆうちょ銀基幹システムで低入札
日経が6月1日に掲出した「郵政公社、ゆうちょ銀基幹システムの落札決定先送り」は、日本郵政公社が31日、10月に発足する「ゆうちょ銀行」の基幹システ ムを調達する入札をしたところ、応札した二陣営が予定価格の6割を下回る価格を提示したと報じる。郵政公社は応札額が必要な費用を下回っていないかどうかを調べるため、落札業者の決定を先送りしたとのこと。調査後に適正な価格と判断すれば、正式に落札業者を決めるとか。基幹システムは為替・融資などの取引や、顧客情報を管理するもので、旧UFJ銀行のシステムを提案するNTTデータ・日立製作所連合と、旧大和銀行のシステムを提案する日本IBMが応札したとの由。
保育料滞納者の給与・預金差し押さえへ
読売が5月31日に掲出した「保育料滞納2500人の給与・預金、京都市が差し押さえへ」は、京都市が31日、再三の納入指導に従わず、保育所の保育料を支払わない滞納者約2500人に、給与や預金の差し押さえをすると発表したと報じる。同市保育課によると、滞納者は昨年度約5000人で、滞納総額約4億4000万円(時効分を除く)とか。借金やローン返済など高額債務を抱えることを理由に滞納するケースが目立つとのこと。分納者を除く、滞納者の半数程度が差し押さえ対象になると記事は伝える。6月1日から、1か月以内 に滞納額を完納するか、分納を誓約するかを求める特別催告書を順次送付したうえで、差し押さえに踏み切るとのこと。
リフォーム業者の販売する住宅を消費税非課税にしようという暴論
朝日は5月31日に「中古リフォーム住宅売買の消費税、軽減要求へ 自民党」を掲出。
記事は、自民党と国土交通省が、リフォームした中古住宅を購入する際にかかる消費税の軽減について、財務省と調整を進める方針を決めたと報じる。日本の住宅市場では新築物件が多く、中古住宅は1割程度と7~8割に達する米国や英国に比べて極端に少ないとか。税金軽減で良質の中古住宅の流通を増やすことで、消費者の住み替えの選択肢を広げるのが狙いとのこと。個人間取引に消費税はかからないので、個人間の中古住宅売買を業者が仲介する場合には現在も消費税がかかっていないが、業者が住宅をいったん買い取り、リフォームした後に販売する場合は課税対象となり、この消費税について、自民党の住宅土地調査会(福田康夫会長)は近く発表する「200年住宅ビジョン」の中で「軽減について検討すべきだ」と提言するとの由。財務省は非課税範囲の拡大には慎重な姿勢で、消費税が社会政策的配慮から非課税扱いとなる取引は医療や介護サービス、埋葬、学校の授業料などに限定されており、中古住宅の税率軽減を巡る今後の調整も難航すると見られると記事は伝える。国交省によると、国内住宅の「平均寿命」は約30年で、米国の55年、英国の77年と比べかなり短く、このように寿命が短いのは強度面で問題が生じていなくても建て替えられることが多いのが原因で、自民党のビジョンは、耐震性と耐久性を高めたはりや壁を使い、壁を取り払って間取りを自由に変えられる住宅の普及を求めているとのこと。当初建設費は割高だが「200年利用できれば50年ごとに建て替えるより総国民負担は3分の2に軽減される」とか。
許すべきではないと思う。