公会計の動向 -53ページ目

NHK決算は順調

 東京新聞は5月28日に「2年連続の増収増益 受信契約増のNHK決算」〔共同〕を掲出。

 記事は、NHKが28日に発表した2007年度決算について、事業収入が前年度比125億円増の6557億円、事業支出が同15億円減の6182億円で、事業収支差金は375億円と2年連続の増収増益となっており、事業収入のほとんどを占める受信料収入も、前年度比173億円増となり2年連続の増加で、一連の不祥事で落ち込んだ受信料収入の回復が進んでいることを示していると伝える。受信契約総数は、前年度比22万件増の3640万件で、当初の見込みよりも2万件多く、NHKは「役職員が信頼回復の活動を進めたこと」を理由に挙げたとか。受信契約はしているが、不祥事や経済的事情などの理由で不払いとなっている件数は、前年度から30万件減って268万件となっており、 一方、事業支出は夜間の放送や衛星放送の充実などで物件費が増えたものの、人件費の削減などで減少したとのこと。

政府備蓄米が役に立つときが来た

 日経は5月27日に「政府備蓄米販売、6月に再開」を掲出。

 記事は、農林水産省が27日、政府備蓄米の販売を6月から再開し、6月9日に05年産と07年産の合計1万トン分の入札を実施すると発表したと伝える。備蓄米の入札は昨年10月以来で、備蓄米は通常は古いコメから順に販売するが、市場では一部に品不足の声が出ており、2007年産の新米も販売対象に加えたとのこと。同省は昨年の米価下落に対応した緊急対策で備蓄量を積み増し、販売を見合わせていたとか。入札は従来、毎月1回だったが、隔週で実施するとのこと。07年産のコメは生産過剰で昨年価格が急落したが、緊急対策による買い上げで、新潟産コシヒカリなど一部銘柄が品薄になっていおり、量販店向けの販売も好調なため、不足分を融通する卸業者間のコメ取引では今春から値上がりが鮮明になっていて、米卸会社や米穀専門店の団体などが販売の早期再開を求めていたとの由。


 毎日が6月4日に掲出した「<MA米>フィリピンに20万トン有償輸出」〔ローマ藤好陽太郎〕は、若林正俊農相が3日、フィリピンのヤップ農相とローマで会談し、米国などから義務的に輸入しているミニマムアクセス(最低輸入義務=MA)米20万トンを有償で輸出する方針を伝えたと報じる。福田康夫首相が食糧サミットで表明した輸入米30万トン以上の緊急放出の一環で、早急に輸出価格を決めるとのこと。MA米を無償援助した例はあるが、有償(輸出)は初めてとか。MA米とは別に、民間の米穀安定供給確保支援機構(米穀機構)が保管する米も5万トン輸出するとのこと。コメ輸入国のフィリピンは、コメ不足を背景に今年5月、日本にコメ放出を要請したが、これには、高騰が続くコメの市場価格を沈静化させる狙いがあると記事は伝える。また、日本はスリランカにもMA米10万トン程度を輸出する方向で検討しているとか。

学校の耐震化を急ぐ

 時事が5月28日に配信した「学校耐震化で改正法案=自治体負担、1割に軽減へ-自公民」は、自民、公明、民主の3党が、公立小中学校の耐震補強工事に関する国庫補助率を現行2分の1から3分の2に引き上げるため、地震防災対策特別措置法の改正案を共同提案することで大筋合意したと報じる。耐震化を急ぐ狙いで、地方交付税措置を拡充することと組み合わせ、自治体の負担を現行3割程度から1割程度に軽減する方向で調整を進めるとのこと。今国会での成立を目指すと記事は伝える。

政府が会計検査院に民間人を送り込む

 毎日jpは5月25日に「会計検査院:民間専門家50人招き機能強化 今秋実施へ」〔坂口裕彦〕を掲出。

 記事は、町村信孝官房長官が25日、東京都文京区の東京大学で講演し、会計検査院の機能を強化するため、民間企業から経理の専門家約50人を期間限定で招く考えを明らかにしたと報じる。日本経団連に協力要請し、今秋にも実施するとのこと。道路特定財源の不適切な使用などが発覚したことを踏まえ、政府の歳出削減努力をアピールする狙いがあると記事は伝える。町村氏は講演で「国民は日本の予算は無駄だらけと思っている。民間の優れた人に来てもらい、1年間で各役所の帳簿を全部洗い出す」と述べたとか。会計検査院は18年度決算検査報告で総額310億円の無駄を指摘しているが、要員増で削減の上積みを図るとのこと。一方、与党のプロジェクトチームも、不正経理を行った国家公務員に対する罰則を新設するため、会計検査院法など関連法改正案の今国会提出を目指しているとか。

18年度予備費が参議院で否決の見通し

 時事は5月23日に「06年度予備費決算、参院で不承認へ=「憲法違反」の指摘も」を掲出。

 記事は、政府が18年度に支出した一般・特別会計予備費の決算に関する承認案件が23日午後の衆院本会議で、与党の賛成多数で可決、承認されたが、一方、来週の参院本会議では民主党など野党の反対多数で否決され、不承認となる見通しで、政府は不承認でも「影響はない」と判断するとみられるものの、憲法違反とも指摘され、論議を呼ぶ可能性があると報じる。18年度に支出された予備費は総額で約1050億円だが、民主党などは「イラクやインド洋での自衛隊活動に使われた」などとして衆院で反対したとのこと。予備費は、災害復興や衆参両院の補欠選挙など「予見し難い予算の不足」に充てるため、政府の責任で支出されるもので、憲法87条は「すべての支出は事後に国会の承諾を得なければならない」と規定しており、「国会の承認が得られないと、厳密に言えば憲法違反」(衆院事務局)とされているとか。元年にも一般会計予備費支出が参院で不承認となったが、政府は当時、「(不承認の)効力は影響しないが、政府の政治的責任は残る」と解釈するにとどめたという。

政府系ファンド設立案が反発されている

 日経は5月10日に「政府系ファンド、設立案の了承見送り・自民チーム会合」を掲出。

 記事は、政府が管理する公的資産の運用改革を巡る自民党内の対立が激化してきており、9日の国際競争力調査会・金融ワーキングチーム会合では、同チームの田中和徳座長らが、年金積立金管理運用独立行政法人による公的年金積立金運用の積極化や日本版政府系ファンド(SWF)設立の検討などを盛りこんだ報告骨子案に一部議員が猛反発し、了承が見送られる事態になったと報じる。骨子案には、昨年12月末時点で約32%の国内外株式比率を40%以上へ引き上げることなどを盛り込んでいるとも。

雇用保険の国庫負担を廃止の方向

 毎日jpは5月9日に「雇用保険:国庫負担廃止を検討 09年度から 財務相」〔清水憲司〕を掲出。

 記事は、額賀福志郎財務相が9日の閣議後会見で、雇用保険の国庫負担を21年度から廃止する方向で検討する考えを表明したと報じる。額賀財務相は「雇用保険は黒字基調」と指摘しており、雇用情勢の改善で雇用保険の剰余金残高が膨らんでいることを受けたもので、厚生労働省などと調整した上で社会保障費の抑制につなげたい考えと記事は伝える。雇用保険の財源は、労使が折半負担する保険料のほか、国も20年度予算で約1600億円を一般会計から繰り入れており、一方で、雇用情勢の改善で失業給付が減ったことから、雇用保険を取り扱う労働保険特別会計の剰余金は20年度で5兆円に達する見込みとか。財務省は国庫負担を廃止しても当面、失業給付に支障はないと見ているとのこと。雇用保険の国庫負担をめぐっては、18年に成立した行政改革推進法で「廃止を含めた検討」が明記されているが、労使からの反発などがあり、19年度以降は国庫負担を従来の半分にする措置が取られているとのこと。政府は23年度までの5年間に社会保障費の伸びを計1・1兆円(年平均2200億円)圧縮する計画を打ち出しており、雇用保険の国庫負担廃止を改めて検討することにしたとか。

名古屋市はこれから退職者に対する返還要請

 朝日は5月7日に「職員から市への裏金返還額、1億円余に 名古屋市」を掲出。

 記事は、名古屋市の裏金問題をめぐり、松原武久市長が7日、特別職と現職職員から市への返還額が、4月末の時点で全体の8割を超える約1億円になったことを明らかにしたと報じる。裏金は、問題を検証した外部調査委員会から約1億8100万円の返還を求められており、現在保管されている5600万円を除く、約1億2500万円に、外部調査委にかかった費用などを含めた約1億3500万円を返還することになっていて、これまでに、市長や副市長ら特別職から2500万円が、そのほかの幹部職員らから約8200万円が返還されたとのこと。市は5月中旬に、過去10年間の課長級以上の退職者約1100人に対し、計約2500万円を返還するよう市長名の文書で要請し、返還期限は6月20日をめどにすると記事は伝える。

大阪市は裏金問題の決着として全管理職に返還を求める方向

 MSN産経ニュースは5月8日に「大阪市裏金問題、全管理職から返還請求へ」を掲出。

 記事は、総額6億円を超える大阪市の裏金問題で、市が課長代理以上のすべての管理職約2800人を対象に、役職ランクに応じて一定額を返還させる方針を固めたと報じる。一連の裏金問題では、使途がわからないなど不透明な要素が依然として多く、今月末までに最終報告を出す市の調査では、全容解明は難しい状況とされているため、「組織風土の問題で、全部局に責任がある」(不適正資金問題担当)として、直接裏金にかかわった職員だけでなく、全管理職に返還を求めることにしたと記事は伝える。市はかつて、係長級以下の職員に制服名目でスーツを支給していた問題や、旧芦原病院の補助金不正流用など、公金をめぐる不祥事が明るみに出るたびに、幹部らが「有志の会」を結成し、非公式に返還金を負担してきた経緯があり、スーツ支給問題の際には、長年支給してきたにもかかわらず、返還対象になった職員だけに負担させるのは不公平と判断し、「返還有志の会」が、局長級50万円、部長級40万円、課長20万円、課長代理10万円の「目安」を示して自主返還を求め、OBからの寄付も含め、今回の裏金問題の判明総額とほぼ同額に当たる約6億円を集めているとか。現在進められている市の裏金調査では、26局24区のうち10局20区で裏金があったことを確認しており、市は、正規と認められる支出と証明できない以上、平成19年度から10年さかのぼって返還を求めることを検討しているが、文書の保存期間である5年が壁になり、帳簿類が残っている部署は一部に限られていて、多くの部署では捻出方法や使途の調査は、職員の記憶や証言に頼るしかないのが現状になっているとのこと。市は損害の有無にかかわらず不適正な公金管理に関与していた職員は処分する方針だが、帳簿類や領収書を残して裏金を管理してきた部署だけ処分や返還が重くなり、帳簿類が不明で全容が解明できない部署の責任が問いにくくなっていて、こうした事態から、外部委員を含めた調査検討委員会も「裏金作りに関与していなくても、管理職以上は一定額の負担を求める必要がある」と指摘しており、このため、市は、これまで非公式に行われていた「自主返還」の慣例を公式に義務付け、課長代理以上の全管理職にランクに応じて返還を義務づけることにより、不公平感を減らす案が浮上したとのこと。

予算のGDP比率を基本計画に盛り込もうとする目論見

 東京新聞サイトは5月1日に「文科省、GDP5%で調整 教育基本計画の投資目標」〔共同〕を掲出。

 記事は、4月18日の中教審答申を受け、政府が5月中に閣議決定する方針としている教育振興基本計画で、文部科学省が、教育投資額について国内総生産(GDP)比5%との数値目標を盛り込む方向で調整を進めているが、財務省が歳出削減の観点から教育投資額の目標の明記に強く反対しており、政府内の調整が手間取る可能性もあると報じる。「GDP比5%」との数値は、経済協力開発機構(OECD)加盟国の公的な教育支出の平均値であるが、日本はGDP比3・5%で目標達成には国と地方を合わせた教育支出を7兆円強増やし、総額約25兆円に引き上げることが必要となる。


 教育予算のCDP比率は15歳以下の人口比率で変動すべきものと思うが、何を考えているのやら。