20年度第2次補正予算は1月5日提出の方向
時事が12月9日に配信した「通常国会、1月5日召集=2次補正の冒頭処理目指す-政府・与党」は、政府・与党が、次期通常国会を来年1月5日に召集する方針を固め、12日の与野党国対委員長会談で野党側に提示すると報じる。麻生太郎首相は20年度第2次補正予算案を同月中、21年度予算案を年度内にそれぞれ成立させることを実績とし、政権浮揚を図ると記事は伝える。政府は召集日の5日に2次補正を提出し、中川昭一財務相が衆参本会議で財政演説を実施し、1月中旬ごろに衆院を通過させた後に、21年度予算案を提出し、首相の施政方針演説を行う日程を描いているとのこと。
21年度予算の一般歳出は6%増
日経が12月9日に掲出した「一般歳出初の50兆円台 09年度6%増」は、21年度予算編成で、社会保障や公共事業など政策的経費に充てる一般歳出が当初予算ベースで初めて50兆円台に乗る見通しとなったと報じる。来年4月から基礎年金の国庫負担割合を2分の1に引き上げることなどに伴い歳出が大きく膨らむ一方、景気後退で国の税収は40兆円台に急減する見込みであり、財政の健全性の目安となる基礎的財政収支は大幅な悪化が確実で、政府が努力目標としている23年度黒字化は一段と遠のく格好と記事は伝える。今年度当初予算(47.3兆円)からの伸び率は約6%となり、一般歳出の伸び率としては、第2次石油危機後の景気刺激のため13.9%に達した昭和54年度予算以来の高い水準とか。
20年度国債発行は33兆円を超した
東京新聞は12月7日に「税収下振れ6兆円台後半 08年度、国債発行33兆円」〔共同〕を掲出。
記事は、20年度の国の一般会計税収が当初見積額から6兆円台後半の大幅な下振れとなり、新規国債発行額が33兆円規模に膨らむと報じる。景気後退で企業業績が急速に悪化し、法人税収が減少することが響いたもので、年明けの通常国会に提出する第2次補正予算に盛り込むと記事は伝える。編成作業が大詰めを迎える21年度予算でも国債発行額が4年ぶりに当初から30兆円を突破するのが必至で、一段と厳しいやりくりを迫られとのこと。20年度の税収は当初見積額の約53兆6000億円を大きく下回り、47兆円前後にとどまり、国債は1次補正で追加発行し、2次補正で 税収減の穴埋めのほか、公共事業などを上積みし建設国債を追加発行するのも加わって、当初予算から合計で約8兆円膨らむとのこと。国債発行額が小泉政権以来の歳出抑制路線の象徴だった「30兆円」を上回るのは、17年度以来3年ぶりで、景気後退は長期化する懸念が強まっており、21年度も法人税収の回復は期待薄で、経済対策で政策減税も実施するため、税収が一段と落ち込む恐れがあり、一方で歳出増加圧力が高まり、政府も必要なら財政出動をためらわない構えのため、当分は国債発行額を抑制するのは難しそうと記事は評する。
愛知県も21年度は交付団体へ
毎日は12月4日に「<愛知県>4年ぶり交付団体転落へ 景気悪化で税収大幅減」〔月足寛樹、丸山進〕を掲出。
記事は、愛知県が21年度、急速な景気悪化による税収の大幅減少で、地方交付税を受けない不交付団体から交付団体に転落する見通し担ったと報じる。複数の県幹部が3日、明らかにしたもので、今年度、16年ぶりに黒字に転じた基礎的財政収支(プライマリーバランス)の赤字化も確実とか。不交付団体は現在、都道府県では東京都と愛知県だけで、愛知が交付団体となれば4年ぶりとのこと。愛知県はトヨタ自動車をはじめ製造業の好業績に支えられ、今年度、県税収入を過去最高の1兆3600億円と見積もったが、トヨタが09年3月期の連結営業利益見通しを前期比73%減とするなど状況は一変しており、来年度の税収が2700億円落ち込む見通しとか。地方自治体は、翌年度に見込まれる収入(基準財政収入額)が必要な支出(基準財政需要額)を上回るとみなされれば不交付団体となり、愛知県は今年度、1700億円上回ると計算され3年連続の不交付団体となったものの、21年度は収入額が需要額を下回るのがほぼ確実とのこと。
RCCの9月中間期決算は233億円の黒
日経が11月28日に掲出した「整理回収機構の9月中間、純利益233億円」は、整理回収機構(RCC)が28日発表した2008年9月中間決算が、純利益が233億円で、旧住宅金融専門会社(住専)の債権を回収する「住専勘定」で貸倒引当金の戻り益が発生したことが主因と報じる。債権の買い取り額を上回って回収できた分を預金保険機構に納付する額は358億円の見込みとか。内訳を見ると、住専勘定が226億円の黒字、破綻金融機関や健全金融機関 から買い取った債権を回収する「整理回収銀行勘定」が6億円の黒字で、RCC全体としては795億円の資産超過だが、住専勘定は1536億円の債務超過が続いているとのこと。
財投制度の後始末のために240億円
日経が11月28日に掲出した「財務省、294団体に補償金免除 地方向け財投繰り上げ償還で」は、財務省が28日に、「財政投融資」の枠組みで国から高金利で資金を借りている地方自治体など294団体に対し、繰り上げ償還に必要な補償金を免除すると発表したと伝える。過去に年5%以上の利息で借り入れた団体が対象だが、自治体の金利負担を軽減するのが目的で、免除総額は240億円程度の見込みとか。財投は前倒し償還する場合、支払うはずだった利息分を国へ補償金として自治体が返済するルールを設けているが、19年度から地方財政を支援するための3年間の特例措置として補償金の免除制度を導入しており、19年度は1346団体が同制度を利用して繰り上げ返済し、補償金の免除額は2476億円程度に達しているとのこと。
財政投融資特別会計の積立金を取崩しへ
日経が11月22日に掲出した「財投特会、積立金取り崩し 財務省検討 経済対策の財源に」は、財務省が、定額給付金の支給などを盛り込んだ追加経済対策の財源をまかなうため、財政投融資特別会計の積立金(10兆円)の一部を取り崩す検討に入ったと報じる。財政規律が悪化するとして積立金の使用に反対してきたが、財源が足りないことから「一時的ならやむを得ない」との方針に転換したもので、経済対策を裏付ける今年度第2次補正予算案の編成と並行し、特例法案を策定すると記事は伝える。追加経済対策に必要な財政支出は5兆円で、本来なら国債償還に回すはずの財投特会の余剰資金や建設国債の増発でまかなう計画だったが、補正予算案の編成過程で1兆円以上の財源が不足することが判明し、経済対策に充てる赤字国債は発行しないとも決めていて、新たな「埋蔵金」に手を付ける必要が出てきたとの由。