公会計の動向 -27ページ目

岡山市が三セクの背任行為を摘出

 朝日が5月31日に掲出した「岡山市三セク幹部、違法利益か 業務再委託で3千万円 」〔保田達哉〕は、岡山市が出資する第三セクター「岡山コンベンションセンター」(同市北区)の統括部長(50)が、自ら設立したペーパーカンパニーに業務を勝手に委託し、別の業者にほぼ半額で丸投げして差額を「中抜き」し、3千数百万円の利益を得ていたことが、市のつくった第三者調査委員会への取材でわかったと報じる。同センターは近く同部長を懲戒解雇し、刑事告訴を検討すると記事は伝える。調査委などによると、同センターは2000年7月、市と民間企業4社が共同出資して設立され、国際会議も可能な「岡山コンベンションセンター」やJR岡山駅西口パーキング(駐車場)などを管理運営しているが、統括部長は06年3月末に市を退職後、同センターに再就職し、同年8月に岡山市内に有限会社「アーバン・プロデュース」を設立しており、翌月、岡山駅西口パーキングの管理運営業務をアーバン社に年2200万円で委託する内容の契約書を、同センターの社印を使って勝手に作成し、実際には別の業者に半額程度で丸投げして、差額分を中抜きしていた疑いがあるとか。こうした手口で今年3月末までに得た利益は3千数百万円に上るとされるとの由。同部長は、調査委に対して「アーバン社の運転資金に使った」と説明しているが、アーバン社の登記上の所在地のビルに事務所はなく、調査委は経営実態のないペーパーカンパニーとみているとか。今年3月、市による同センターの定期調査で発覚したもので、朝日新聞の取材に対し、アーバン社の代表取締役だった地元の大手ホテル経営者(60)は「名義を貸しただけ」と回答しており、取締役だった同センターの元営業課長(40)も、調査委に同様の話をしているとか。


中部国際空港は2011年3月期に黒字を想定

 毎日jpが5月20日に掲出した「中部国際空港:2年連続最終赤字 旅客数など過去最低 」〔工藤昭久〕は、中部国際空港(愛知県常滑市)が19日i発表した2010年3月期連結決算について、景気低迷や新型インフルエンザの影響で旅客数が落ち込んだため最終(当期)損益が27億円の赤字(前期は23億円の赤字)だったと報じる。最終赤字は2年連続で、2011年3月期は最終利益1億円と3年ぶりの黒字を見込むが、経営再建中の日本航空が10月以降に予定している減便の影響は織り込んでおらず、業績が下振れする可能性もあると記事は伝える。2010年3月期の旅客数は前期比14.3%減の925万人、航空機の発着回数も同10.5%減の8.6万回といずれも過去最低で、旅客の落ち込みに加え、日航のパリ便運休なども影響し、着陸料などの航空系収入、テナントなどの商業収入がいずれも前期を下回り、売上高は12.7%減の422億円だったとか。2011年3月期は、今年に入り国際線の旅客数が回復傾向にあることから、売上高は前期比1%増の427億円を予想しているが、日航が先月発表した国内線、国際線の計5路線の運休計画は「正式決定でなく、存続を目指す」として影響を織り込まなかったとの由。


国総研の調査研究委託先

 東京新聞が5月19日に掲出した「国総研の調査業務 天下り法人3割受注 」は、国土交通省の研究機関・国土技術政策総合研究所(国総研、茨城県つくば市)が20年度に発注した計59億2千万円(320件)の調査研究業務のうち、3分の1の計19億3千万円(82件)の業務を31の公益法人で占めていると報じる。ほとんどが随意契約で、法人には官僚OB計135人(非常勤含む)が天下りしているとか。受注額上位の法人のうち、4法人は20日から始まる政府の事業仕分けの対象になっており、研究業務を行う公益法人の“乱立ぶり”が議論されそうだと記事は伝える。国総研は、高速道路の料金政策やダムの環境影響評価などの調査研究を実施しており、データ収集や基礎調査を外注しているが、31の公益法人が受注した業務の平均契約額が約2千3百万円なのに対し、民間企業は約千6百万円で、公益法人が1.4倍と高くなっているとか。受注額の最多は財団法人・国土技術研究センターで2億8千万円(10件)で、民主党の天下りに関する調査では、常勤役員4人は全員国交省OBで理事長は同省元技監が務めており、内規から推計した理事長報酬は約千7百万円とか。次いで多かったのが港湾や空港などの研究を行う財団法人・港湾空港建設技術サービスセンターの2億6千万円(8件)であり、7人の常勤役員すべてが官僚OB、理事長は元国総研副所長で、報酬は約1850万円とか。3番目の財団法人・道路新産業開発機構(約2億1千万円、8件)も3人の常勤役員全員が官僚OBで、19年度まで職員旅行の費用の半額以上を同機構で負担していたことが国会で追及された経緯がある。事業仕分けの対象になったのは、いずれも財団法人のダム水源地環境整備センターや港湾空港建設技術サービスセンター、日本建設情報総合センター、河川環境管理財団の4法人であり、情報提供業務などが焦点になるとみられると記事は伝える。


在外公館職員手当の減額

 朝日が5月19日に掲出した「在外公館職員の手当23億円減額 平均1人65万円 」は、在外公館に勤務する職員に支払う「在勤手当」について、外務省が今年度予算で前年度から約23億円(7.8%)減額していると報じる。在外公館の定員は3554人で、平均すれば1人約65万円の減額となるとのこと。政府が18日、鈴木宗男・衆院外務委員長(新党大地)の質問主意書への答弁書 で明らかにしたとか。


事業仕分け対象の公益法人に多数の国家公務員再就職者

 朝日が5月14日に掲出した「仕分け候補の72公益法人、天下り2300人 」〔中村信義〕は、「事業仕分け」第2弾後半戦の対象候補となる73公益法人(国所管の財団法人と社団法人)のうち72法人に、2300人以上の国家公務員OBが役職員として再就職していると報じる。72法人は国から1法人あたり約20億円の補助金や委託費を受けており、公益法人が天下りの受け皿となって、多額の国費を得ていた実態が明らかになったと記事は評する。最新の衆院予備的調査(20年4月1日現在)や内閣府の年次報告などをもとに朝日新聞が分析した結果、20年10月設立の1法人を除く72公益法人に所管省庁から役員として再就職した官僚OBは381人で1法人あたり5.3人、一般職員も含めると2322人で1法人あたり32人で、このうち17法人は、全役職員に占める官僚OBの割合が3割以上だったとか。また、72法人は19年度、国から補助金や委託費など総額1450億円、1法人あたり20億円の財政支出を受けており、このうち同年度の全体収入に占める国費の割合が8割以上の法人は少なくとも21、国から受けた委託契約がすべて随意契約だった法人も26あったとか。天下りと国費投入額との関係をみるため、国が所管する約6600の公益法人のうち19年度に国から財政支出を受けていた969法人(72法人を含む)についても分析した結果、969法人に所管省庁から役員として再就職した官僚OBは1法人あたり2.3人、969法人が同年度に国から受けていた財政支出額は1法人あたり約3億3千万円で、仕分け対象となる72法人は969法人全体に対し、1法人あたりの天下り役員数は2.3倍、国費投入額は6倍とか。独立行政法人(独法)と同様に公益法人でも、天下りを多く受け入れたところが優遇されていた構図と記事は評する。72法人のうち、国家公務員OBの在籍者数が最も多かったのは国土交通省所管の社団法人「中部建設協会」の233人、国費投入額が最も多かったのは法務省所管の財団法人「民事法務協会」で、全国の法務局での登記簿作成の業務委託など計約174億円、法人全体の収入に占める割合は84%だったとか。国からとは別に、厚生労働省所管の財団法人「雇用振興協会」は、同省所管の独法「雇用・能力開発機構」から雇用促進住宅の管理業務などを約294億円で請け負っていたとの由。


名古屋市がボーナスをカット

 朝日が5月13日に掲出した「職員ボーナス7%カット 名古屋市、人件費1割減達成へ 」〔塩原賢〕は、名古屋市が13日、係長級以下の一般職員の今年度のボーナス(賞与)を一律に7%削減することで二つの職員組合と合意したと発表したと伝える。河村たかし市長が公約に掲げた職員の総人件費の1割削減(約183億円)を達成するため、交渉を続けていたもので、市は、課長級以上の管理職のボーナス削減も行うことで、ほぼ公約達成となると説明しているとか。20日開会予定の市議会5月臨時会に削減内容を盛り込んだ条例案を提案するとのこと。市給与課によると、係長級以下の職員のボーナスは約12万円削減され、平均で約160万円となり、組合員ではない課長級以上は9~8.5%削減し、全体の削減総額は24億円になるとか。市は、昨年9月の人事委員会勧告に従って給与とボーナスで総額約66億円に上る削減を実施しており、今年1月、市職員労働組合連合会と自治労名古屋市連合労働組合に対し、13万7千円(8.5%)のカットを提示しており、両組合側は「人事委勧告分を上回る削減は受け入れられない」として拒否していたものの、民間も依然厳しい状況が続いていることなどから、交渉の末、今回の合意内容で折り合ったとの由。これとは別に、市は組合との交渉事項でない超過勤務手当と管理職手当の3割削減や、退職者不補充による約300人の職員削減などで計約91億円の人件費削減もしてきており、今回のボーナス削減と合わせた削減額の合計は、181億円になるとしているとか。


内閣報償費に不用額が立った

 日経電子版が5月14日に掲出した「使い残し機密費1621万円を国庫返納 官房長官」は、昨年9月の政権交代から今年3月末までの間に、平野博文官房長官が国庫から引き出した計3億6000万円の内閣官房機密費(報償費)のうち1621万円を使い残し、4月に国庫返納し、これとは別に予算のうち2021万円分は請求せずに国庫から引き出さなかったことも判明したことが、14日に閣議決定した共産党の塩川鉄也衆院議員の質問主意書への答弁書 で明らかになったと報じる。自民党政権時代は機密費をほぼ満額使い切っていたとか。


子会社のトップを兼務するとガバナンスが弱まる?

 朝日が5月10日に掲出した「西日本高速会長が国交省の指導無視 子会社トップを兼務 」〔安川嘉泰、座小田英史〕は、旧日本道路公団の分割民営化で発足した西日本高速道路(NEXCO西日本、大阪市)の石田孝会長(67)が、国土交通省の指導に反して、サービスエリア(SA)を運営する子会社会長を兼務し続けていると報じる。兼務による甘い監視体制が不透明なテナント選びなどにつながっているとの指摘もあり、同社は先月、外部委員による調査委員会の設置を決めたとか。石田会長がトップを兼務しているのは、100%子会社の「西日本高速道路サービス・ホールディングス(SHD)」で、西日本高速が管理しているSAやパーキングエリア(PA)内の商業施設の管理運営を実質独占し、テナント選びの権限も持っているとか。民営化後の業務を定めた高速道路株式会社法では、子会社代表との兼務を禁じる規定はないが、ある高速道路会社幹部は「我々は国の100%出資。SAやPAの管理運営会社はテナント選定の利権が絡み、監視体制は厳しくあるべきだ」と指摘しているとか。国交省と西日本高速の関係者らによると、19年に「SHDのテナント選定の過程が不透明」などと訴える投書が次々と同省に届き、同省幹部が内々に石田会長から事情を聴いて「会長は全体の統括。子会社の代表を兼ねる必要はない」と兼務解消を促したが石田会長は応じなかったとか。石田会長は朝日新聞の取材に対し、「国交省幹部には事実関係を説明して理解を得た。(調査)委員会的なもので確認したいが、子会社の運営に関する疑念は事実ではないと思っている」と説明しているとか。


財務省が融資先自治体の財政を診断

 NHKサイトが5月10日に掲出した「財務省 自治体財政に診断表 」は、財務省が、国から融資を受けている地方自治体を対象に、財政状況を把握するための「診断表」を新たに作り、改善すべき点を指摘し、アドバイスを行っていくことになったと報じる。記事によると、財務省が作成する診断表でアドバイスするのは、国債の一種で集めた資金である財政投融資を受けている地方自治体で、具体的には、財政状況の悪化が懸念される200から300程度の市町村を毎年選び出し、税収と借金の規模それに積立金の水準などを基に、債務の返済能力や資金繰りの状況などを「診断表」の形にまとめ、そのうえで、財政投融資の返済に支障が出ないよう、財務省の担当者が財政状況の改善に向けたアドバイスを行うとの由。今年度の地方財政は、企業業績の低迷などを受け税収が落ち込んで財政が悪化しており、財政投融資のうち、地方自治体向けの融資は昨年度よりも10%拡大し、4兆3000億円の融資が計画されるなど需要が高まっており、財務省では「国も厳しい財政事情を抱えるなかで、地方自治体が国からの次の融資を検討する際に、みずから財政の改善策を見直すことを期待している」と話しているとか。


JR四国は鉄道もバスも10%の減収

 毎日jp徳島ページが4月27日に掲出した「JR四国:収入、過去最大下げ率10.3% 09年度営業概況を発表 /徳島 」〔馬渕晶子〕は、JR四国(高松市)が26日に公表した2009年度の営業概況について、鉄道収入が360億5800万円と前年比41億5000万円(10・3%)減となり、87年の会社発足以来、下げ率が過去最大と報じる。景気悪化に加え、高速料金割引と新型インフルエンザ流行の影響が大きかったとか。同社によると、高速割引の影響で23億円強、新型インフルの影響で約1億5000万円の減収につながったとか。特に、瀬戸大橋線の利用客数は過去最低の約727万人に落ち込んでおり、800万人を切るのは4年ぶりとのこと。松田清宏社長は「高速料金の先行きが読めない中、今年度も減収が見込まれ、厳しい状況」と述べたとか。また、ジェイアール四国バス(同市)も営業概況を発表しており、運輸収入は36億6400万円と、前年比4億1600万円(10・0%)減で、04年の子会社化以来初めての減収とのこと。経営効率化の一環として、不採算路線のJR阿南駅-阪神地区間を1日2往復で運行している「阿南エクスプレス号」を6月末で撤退することを決めたとか。