事業仕分け対象の公益法人に多数の国家公務員再就職者
朝日が5月14日に掲出した「仕分け候補の72公益法人、天下り2300人 」〔中村信義〕は、「事業仕分け」第2弾後半戦の対象候補となる73公益法人(国所管の財団法人と社団法人)のうち72法人に、2300人以上の国家公務員OBが役職員として再就職していると報じる。72法人は国から1法人あたり約20億円の補助金や委託費を受けており、公益法人が天下りの受け皿となって、多額の国費を得ていた実態が明らかになったと記事は評する。最新の衆院予備的調査(20年4月1日現在)や内閣府の年次報告などをもとに朝日新聞が分析した結果、20年10月設立の1法人を除く72公益法人に所管省庁から役員として再就職した官僚OBは381人で1法人あたり5.3人、一般職員も含めると2322人で1法人あたり32人で、このうち17法人は、全役職員に占める官僚OBの割合が3割以上だったとか。また、72法人は19年度、国から補助金や委託費など総額1450億円、1法人あたり20億円の財政支出を受けており、このうち同年度の全体収入に占める国費の割合が8割以上の法人は少なくとも21、国から受けた委託契約がすべて随意契約だった法人も26あったとか。天下りと国費投入額との関係をみるため、国が所管する約6600の公益法人のうち19年度に国から財政支出を受けていた969法人(72法人を含む)についても分析した結果、969法人に所管省庁から役員として再就職した官僚OBは1法人あたり2.3人、969法人が同年度に国から受けていた財政支出額は1法人あたり約3億3千万円で、仕分け対象となる72法人は969法人全体に対し、1法人あたりの天下り役員数は2.3倍、国費投入額は6倍とか。独立行政法人(独法)と同様に公益法人でも、天下りを多く受け入れたところが優遇されていた構図と記事は評する。72法人のうち、国家公務員OBの在籍者数が最も多かったのは国土交通省所管の社団法人「中部建設協会」の233人、国費投入額が最も多かったのは法務省所管の財団法人「民事法務協会」で、全国の法務局での登記簿作成の業務委託など計約174億円、法人全体の収入に占める割合は84%だったとか。国からとは別に、厚生労働省所管の財団法人「雇用振興協会」は、同省所管の独法「雇用・能力開発機構」から雇用促進住宅の管理業務などを約294億円で請け負っていたとの由。