第2外国語への手引き(No.1~No.15のまとめ) | Prof_Hiroyukiの語学・検定・歴史談義

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・歴史旅行記や言葉(日本語・フランス語・ドイツ語など)へのこだわりや検定・歴史散策などの実践録を書き綴ろうと考えています!    
                      
<本記事を引用された場合、その旨を御連絡頂けると有り難いです。>

本日1度目の更新です。


シリーズ「第2外国語への手引き」は現在Mo.28「フランス語第2群規則活用の怪」http://ameblo.jp/prof-hiroyuki/entry-10605496381.html が最新記事です。


この様なインデックス作成は手間が結構掛かり、時間が無いという事を理由に延期を続けておりました。

今回はひとまずNo.1~No.15の紹介とまとめを致します。


なお、「第2外国語のススメ(全8回)」から「第2国語への手引き」へのシリーズ移行のいきさつにつきましては、2000-7-14の記事「テーマ『第2外国語など』を新設いたします。http://ameblo.jp/prof-hiroyuki/entry-10599750740.html も御参照下さい。


以下は記事一覧です。文法事項を題材にしたトピックが多いのが特徴です。


No.1:2010-04-13「ドイツ語・フランス語の綴り字記号」http://ameblo.jp/prof-hiroyuki/entry-10505817051.html

・英語を第1外国語として学習された方にとっては、例えドイツ語やフランス語などの「ローマ文字」を使用する言語であっても・・・いえ、英語と同じローマ文字を使うからこそ、「ウムラウト」や「アクセント記号」などの「綴り字記号」に違和感を覚えるのではないでしょうか。この回では、綴り字記号に関する以前の記事を紹介した上で、フランス語の「トレマ」とドイツ語の「ウムラウト」という見掛けは同じ記号に焦点を絞った書き方としました。


No.2:2010-04-18「名詞の性1」http://ameblo.jp/prof-hiroyuki/entry-10507556553.html

・英語の他のヨーロッパ系の言語に対する違いとして、「格変化の消失」「人称変化の消失」「性の消失」が挙げられます。この回では、性の消失について具体的に述べる前に、格変化の消失と人称変化の消失が英語・フランス語などに「どの様な変化」をもたらしたのかについてを例示いたしました。


No.3:2010-04-20「名詞の性2」http://ameblo.jp/prof-hiroyuki/entry-10511267416.html

・ロマンス諸語(フランス語・イタリア語など)とゲルマン諸語(ドイツ語など)で性別が異なる事を示しました。これらの言語を両方習得する場合は要注意ですし、ポピュラーなドイツ語・フランス語こそ、性別に留意して単語を覚える必要が有る事も強調いたしました。


No.4:2010-04-21「言語のリズム」http://ameblo.jp/prof-hiroyuki/entry-10511779441.html

スペイン語・イタリア語などのロマンス語英語・ドイツ語などのゲルマン語との間には、そのリズム(音節の発音間隔)に「有意の差」が有るので、英語→ロマンス諸語という順で学習される方に注意を促しました

(個人的な印象としては、第2外国語がフランス語の場合はそれほど気にしなくても良いと思います。)

・NHK講座(テレビでスペイン語)での実例と日本音響学会誌最新号(当時)の解説を元に記事を作成。


No.5:2010-04-24「『怪し』さん?『頭突き』さん?」http://ameblo.jp/prof-hiroyuki/entry-10511307946.html

・第2外国語以降としてローマ文字使用言語を学ぼうとする際に、「どれだけ『ローマ字読み』と離れているのか?」を調べる事は大事です。いずれの言語も英語よりは綴りと発音との差は激しくないはずですが、独自のルールのために固有名詞で不都合が生じます。

・スペイン語話者による『ジョ・ジョ・ヒ!』の件 もその一例でしたが、「『日本語のローマ字綴り』が学習している言語(但し、ローマ文字を使う言語)ではどう読めるのか?」という事を積極的に考えてみるのも効果的ではないでしょうか。


No.6:2010-05-03「フランス語・消えた発音の痕跡」http://ameblo.jp/prof-hiroyuki/entry-10523038447.html

・フランス語の綴り字記号「アクサン・シルコンフレックス^」は、第1回での「トレマ」と並んで「不思議な記号」と感じられている方も多いのではないでしょうか。この回では、「フランス語由来の英語」と綴り字を比較する事で、「アクサン・シルコンフレックスの意味」に迫りました。


No.7:2010-05-20「複数形-sの偶然!」http://ameblo.jp/prof-hiroyuki/entry-10540249657.html


No.8:2010-05-24「複数形-sの偶然」の補足http://ameblo.jp/prof-hiroyuki/entry-10543159746.html

・ドイツ語等他のゲルマン語派では一部の外来語以外には「-s」を付けて複数形にする語は存在しません。一方で、フランス語を含む西ロマンス語は「-s」を付けて複数形を形成します。英語は多くのフランス語彙を輸入しているために複数形の作り方もフランス語から導入したものだと思い込んでいたのですが、実はノルマン征服によってフランス語に「毒される」前には「既に」この複数形の形式は英語に存在していたという訳です。


No.9:2010-05-31「英語・スペイン語などの現在完了形~前編」http://ameblo.jp/prof-hiroyuki/entry-10549557991.html


No.10:2010-06-01「英語・スペイン語などの現在完了形~後編」http://ameblo.jp/prof-hiroyuki/entry-10549593471.html

・英語とスペイン語とではその間に「近縁関係の有る言語」がいくつか存在し、両者は系統的にはそれほど近い言語では無いにもかかわらず文法的には相似点が幾つも見られます。現在完了形もその一つなのですが、両言語の話者が交流を持ったからというよりも別個に「合理化」を目指して進化した結果であると言えそうです。


挿話:2010-06-07「『ブ・エ・ノ(スペイン語で「良い」)』とはどこ?」http://ameblo.jp/prof-hiroyuki/entry-10556522714.html

・東京を訪れるとなぜかスペイン語をよく耳にします。我々日本人の多くにとっては、スペイン語やイタリア語等を上手く発音するためには母音「ウ」が重要だったりもします。


No.11:2010-06-09「日・西・伊語。母音に影響された子音」http://ameblo.jp/prof-hiroyuki/entry-10558214065.html

・日本語・スペイン語・イタリア語の様な「アイウエオ」という母音(厳密にはイタリア語は7母音)を持つ言語の場合、「2母音」対「3母音」の構図となります。この事は、スペルと発音の関係を知る上で非常に大切なのです。


No.12:2010-06-12「進行形と2種類の現在分詞~前編」http://ameblo.jp/prof-hiroyuki/entry-10561193856.html

No.13:2010-06-13「進行形と2種類の現在分詞~後編」http://ameblo.jp/prof-hiroyuki/entry-10561325012.html

・これも英語とスペイン語との類似性の例として出される事項です。しかしながら、英独が共に存在を表す動詞(英語be,ドイツ語sein)を進行形の助動詞として用いている一方で(但しドイツ語の進行形は衰退)、イタリア語とスペイン語は滞在を示す動詞を助動詞として用いている事も有って、これらは英独の進行形とは役割は同じであるものの発達の経緯を異にした事項であります。


No.14:2010-06-16「ドイツ語フランス語の西暦の読み方」http://ameblo.jp/prof-hiroyuki/entry-10564376572.html

No.15:2010-06-19「ドイツ語の2つの受動態」http://ameblo.jp/prof-hiroyuki/entry-10567120039.html

・英語とドイツ語は同じゲルマン語派の姉妹言語で、語彙はともかくとして文法的には極めて類似している言語です。但し、かなり様相の異なる事項もいくつか存在し、この「受動態」もその一つ。それでも歴史をひも解くと、これは英語が助動詞をbeに一本化した結果であって以前はドイツ語と同一形式だった事が分かります。

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今回はNo.15までです。なお、英語を第1外国語に設定している事も有り、「比較する対象」としての第2外国語は

・英語と同じゲルマン語派で代表言語の「ドイツ語」

・ラテン語やフランス語を介して英語が語彙を多く輸入している「ロマンス語派の諸言語」

に限っています。


No.29以降も、話題が有りましたら記事として紹介いたします。