ヤフオクに出てる陶片~何故「やや傷&汚れあり」かな?
ヤフオクに初期伊万里の陶片が出ています。昨日見た時はウオッチする人は35人で入札1人~価格は2000円先ほど見たら、↓何と!ウオッチする人47人で価格も5000円になってます。まだ2日あります。さてどこまで価格が上がるのか?想像もつきません!それにしても、この状態の表示ですが「やや傷や汚れあり」となってますね。これおかしいと感じませんか?やや傷どころか欠片ですよ!普通に考えれば・・・やや傷とは・・・口縁小さなホツがあるとか・・・小さな入がある程度を考えますが、陶片好きにとっては、完品がすでに「陶片」ですので、自分そのものの思い,それより一割程度の欠損であれば、「やや傷・・・」と書くんでしょうか?では陶片の完品とは、この場合は出品者の頭の中にあると考えればいいわけなんです。普通に考えれば、落札日まで数日ありますので、ここまでの入札は無いんですが?これは、素直に、陶片の人気と考えるのが良いかもしれませんね?「竹に鳥」これはやはり珍しい図柄なんです。そして何よりも、絵の主要部分が残ってます!これが良い!初期伊万里とは?おおまかには1600年代の前半を言うみたいです。所説はありますが、陶祖 李三平が天狗谷に窯を築いて伊万里を焼いたのが1616年と言われています。それから30年程を初期伊万里と言います。朝鮮陶工が日本にやってきて、窯を築き焼いたやきものは、まだ李朝の面影が強く残っている焼き物だったんです。ですが、李朝の面影があるのは最初だけ!中国の明の影響も入り込んできます。何故か?当時、趣味家が望んだのは、中国の明の様な焼き物だったんです。伊万里は「李朝を母に、父は中国により生まれた」なんて言いますが、良い言葉と思います。伊万里の染付を時代分類で大まかに並べてみますと・・・初期伊万里→藍九谷→藍柿右衛門→古伊万里→後期伊万里・・もちろん矛盾だらけですが、この様になるのかと?焼き物好き~まして陶片好きは超アナログ的な発想をしますので、あくまでも私見です。焼き物は高台が大事~この陶片には高台が全て残っています。此処だけ見ても時代判断がある程度付きます。釉切れ部分を見れば、生がけ焼成のように見えますと言うよりは、これが生がけなんです。そして、高台は砂高台~引っ付きを恐れて下に細かい砂をまいていますね。これ李朝の特徴でもあります。表の染付が後ろに回り込んでいるのも良いですね。陶片は、もう少し・・・が有れば、有れば良いのに~残念だ!残念だと思いながら見るんです。逃がした魚は大きかった・・・何となく似ている様な?さて、こちらは同一出品者の他の陶片です。入札は1件のみ~まだ二日あるんですから、こんなものです。この一件は・・・あいさつ代わりかと?