ヤフオクに金継した李朝刷毛目盃が出ています。
好きなものですからウオッチリストに入れて注目しています。
この手の盃を初めて見たのは40年近く前の韓国 釜山でした。
出張で造船所に行き、初めての休みに街に出かけ、一軒の骨董屋に入りました。
奥にガラスケースがあって、その中に同手があったんです。
小さい~これなら隠して持ち出せる!!そのように思って・・・
値段を聞いて腰を抜かすところでした。
大きな茶碗が〇×円なのに、こんなチビが○○円~無茶苦茶や!
その後~造船所からは、おさらばし~全羅南道の光陽に移動して忘れていたんです。
新しい暮らしに慣れた頃、隣町~順天で骨董屋を見つけ、骨董病が再発したんです。
そして、この店で、同手を再びみつけました。
値を聞けばやはり高いが釜山の値から比べたら半額・・・ここの親父は他から比
べれば正直者で何故高いか説明してくれました。
勢いに負けて買ってしまいました。
それなので~上がれ上がれと団扇で仰ぎながら結果を持っているんです。
この手は盃に使います。
使えば使うほど~味が出てくるんです。
呑兵衛は、これを酒器が育つと言って喜ぶんですね。
けしてシミがついて汚れたとは言いません!
汚れのつかないピカピカの磁器では駄目なんです(汗)
さて、これを上から見てますと割れを引っ付けています。
割れたので、それを継いだのかと思ったんですが、よく見ますと呼続ですね。
*呼続とは、本体同士の継ぎではなく、よそから似たようなものを持ってくる事を
いいますが、しかしながら上手な直しです。
では何故呼続をしてまで使おうとしたんでしょうか?
それは、この盃の寸法にあります。
これは元の生まれは、おかずを分ける小皿ではないかと思います。
李朝の食事は日本と比べれば贅沢~何種類もおかずを備えます。
量を少なくして数を多くする傾向にあります。
とは言いながら皿は皿なので、小さいとは言いながら、ある程度の大きさは必要
従って、盃になるほどのサイズは貴重となるんです。
これが、むりやり継いで盃にしようとした理由です。
この様な本があります。
隔月発行のマニア向けの本なんですね。
この本の創刊号は、陶片特集でした。
この本の中に、この刷毛目盃が登場してくるんです。
ここには書かれてませんが、後日~この盃が再登場し、この盃は10Cmと寸法が良いと
書かれていました。
この寸法の完品は、この本が出た頃でしたら、30万円~
さて、この呼続の盃はいくらまで行くかな!
期待値としては10万超えです(汗)