ロシアワールドカップのアジア最終予選で、日本はUAE2-0で勝ち、初戦で逆転負けした雪辱を果たしました。

 

日本は、キャプテンの長谷部が膝の怪我で手術をすることになり、長谷部不在が不安材料でした。しかし、長谷部の代わりに出場した今野が攻守に活躍し、長谷部不在を感じさせない内容で勝つことが出来ました。ちなみに長谷部は今シーズンは絶望ということですので、6月のイラク戦まで出場できない可能性があります。

 

その他にも、本田、岡崎、清武、西川が先発メンバーから外れました。本田は所属しているACミランでは、今年になってからリーグ戦では出場せず、カップ戦に45分だけしか出場していません。岡崎は監督が変わってから出場機会が増えていますが、点は取れていません。清武と西川はJリーグが始まってから本調子とは言えない状態です。

 

攻撃陣では、所属チームで活躍している大迫、久保、原口は、UAE戦でも非常にいい動きをして、久保は1ゴール1アシストの大活躍でした。大迫と原口は点こそ取れませんでいたが、大迫はポストプレイでしっかりと前線でボールを収め、原口は攻守に渡る豊富な運動量とカウンター時の推進力が素晴らしかったです。

 

守備陣では、所属チームで出場機会に恵まれていない長友と川島が出場と、試合前は心配でしたが、二人ともさすが経験豊富で、しっかりと役割を果たしていました。特に川島は、前半1点リードの状況で、相手選手と11の場面で、慌てずに相手の動きをよく見て対応し、決定的なピンチを防ぎました。あそこで同点にされていたら、流れが大きく変わったかもしれませんので、非常に大きなプレーでした。

 

日本は後半にもセンタリングからUAEの選手がフリーでシュートをしましたが、当たり損ねてシュートは力なく枠を外れました。

 

日本が2点目を入れて以降は、日本が試合をコントロールして危ない場面は作らせませんでしたが、前後半の決定機のどちらかをUAEに決められていれば、全く違う内容の試合になった可能性があります。

 

また、日本は3点目を取れるチャンスが何度かありましたが、それを決めることはできませんでした。この試合だけを見れば2点で十分だったかもしれませんが、勝点が並んだ場合は得失点差で順位が決まるため、しっかりと決められる時に得点をしておく必要があると思います。

 

そして、山口と今野は相手ボールホルダーへのプレッシャーをよく掛け、ボール奪取力も高いのですが、ゾーンディフェンスのゾーンを崩してしまうポショニングをすることが多くあります。この試合でも今野が自分のゾーンを守らずにボールがある方へ寄ってしまい、ゾーンに大きな穴を空けてしまうことが多くありました。そうなると、その穴を埋めるために他の選手が余計に動くなくてはならず、周囲の選手に負担を掛けることがありました。

 

今野や山口は危機察知能力もありボール奪取能力も高いので、戦術的な面で向上できれば日本の大きな戦力になるのですが、今のままだと両刃の剣となってしまいます。

 

 

これで、最終予選10試合のうち6試合が消化され、日本が所属しているグループBの順位表は、以下のようになっています。

 

 

日本はサウジアラビアと並び勝点13で、得失点差で2位となっています。日本と勝点で並んでいたオーストラリアはイラクと引き分けて勝点を1しか伸ばせず、サウジアラビアと日本とは勝点差3になりました。

 

グループの中で2位以上がワールドカップ本大会出場権を獲得し、3位となるとグループA3位とプレーオフを行い、そこで勝ち上がると北中米カリブ海5次予選の4位チームとホーム&アウェーで対戦し、そこで勝たなければ本大会への出場権を獲得することができません。

 

日本としては1位に拘ることなく、とにかく2位以内に入ることが重要です。そうなると、オーストラリアとUAEが勝点を伸ばさなければ、日本が2位以内に入ることに近付きます。日本は28日(火)のホームでのタイ戦で勝ってしっかりと勝点3を積み上げることが必須ですが、同じ日に行われるオーストラリア対UAEの試合が引き分けになると、3位との差が広がりますので、今度はUAEに頑張ってもらうことを祈りましょう。

 

 

もう一つのグループAも、以下のように混戦模様となっています。

 

 

イランが少し抜けつつありますが、韓国がチャイナに、ウズベキスタンがシリアに負けるという波乱がありました。2位の韓国と4位のシリアまでが勝点差2と、2位争いが混沌としています。

 

前回までのアジア最終予選では、かなりすんなりと上位2カ国が決まったのですが、今回の予選では最後まで混戦が続くかもしれません。次節の試合結果によって、状況がまた変わる可能性があり、目が離せなくなっています。
  
 

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