小中学生が将来なりたい職業は、最近はサッカー選手が連続で1位となっているようです。一方、野球はトップ10圏外に落ちてしまっています。女の子で野球をやっている小中学生はサッカーに比べて非常に少ないので、どうしても男女を合わせるとサッカーよりも野球の方が少ない結果になることは予想できますが、野球が10位までに入っていないことは意外でした。
しかし、サッカーと野球の日本代表の選手を比較してみると、まだまだサッカーよりも野球の方が身体能力に優れた選手を多く集めているような気がします。
下の表は、11月15日のロシアワールドカップのアジア最終予選サウジアラビア戦に臨むサッカー日本代表のメンバーです。
25人の選手のうち、190センチ以上は1人もいなく、180センチ台は12人、170センチ台は12人、160センチ台は1人となっています。
メンバー全員の平均身長は178.5センチで、一般の日本人男子の平均身長に比べると高くなっていますが、日本は世界的には低い方になります。2年前に開催されたブラジルワールドカップでは、平均身長が180センチ未満の国は日本を含めて6カ国だけでした。最も高かったのは優勝したドイツの185.6センチで、今の日本代表よりも7センチくらい高かったことになります。
サッカーは俊敏性やテクニックなども重要な要素ですから、背が高い方が物凄く有利ということはありませんが、平均身長で相手よりも7センチも高いとなると、かなり有利になります。
外国のチームには身長が190センチを超える選手が珍しくなくなってきており、特にセンターバックには背の高いフォワードの選手に対抗するために高さが求められるようになっています。欧州などではセンターバックで190センチくらいの選手は当たり前のようになっていますが、日本には190センチを超える選手が一人もいなく、185センチ以上の選手は4人しかいません。
ここで、第4回WBCを来年に控え、現在代表の強化試合を行っている野球の日本代表メンバーを見てみます。
190センチ台は2人、180センチ台は18人、170センチ台は9人で、170センチ未満の選手はいません。185センチ以上の選手は10人います。
平均身長は181.7センチですが、投手の平均身長は183.2センチとなっています。この183.2センチというのは、ブラジルワールドカップでは10番目に高いということになります。
野球選手の中でも投手の背は高い方ですし、野球よりもサッカーの方が敏捷性が求められますので単純に背が高ければいいという訳ではありませんが、プロ野球の投手をやっているような選手がサッカーをやっていれば、サッカー日本代表の弱点の一つである高さが解消されることになります。
サッカーの日本代表と野球の日本代表を比べると、現役選手の年代ではやはりサッカーよりも野球に身体能力が高い選手が集まっていたということが考えられます。
但し、上述のように最近では子供達の将来なりたい職業については、野球選手よりもサッカー選手の方が上位になっていますので、今後はよりサッカーの方に身体能力に優れた選手が流れていき、サッカー日本代表の弱点である身長の低さが少しは解消されるかもしれません。
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