220日(月)にテレビ東京系列の「未来世紀ジパング」という番組で、”メイド・イン・イタリーをチャイナが揺るがしている”ということを伝えていました。

 

チャイナの企業がイタリアに進出し、チャイナ人が働く工場で服や靴などを製造しており、イタリアで作られているということでメイド・イン・イタリーとして販売されているようです。

 

商品は粗悪品が多く、デザインも洗練されていませんが、イタリアで作っているからメイド・イン・イタリーとチャイナ企業は謳っています。商品の質は悪いのですが、イタリア企業の製品に比べて価格が非常に安いため、外国から多くのバイヤーが買い付けに来ているようです。

 

目立つように「Made In Italy」というタグが付けられていますが、イタリアの企業では通常はそんなタグは付けないようです。 

 

2000年以降に、靴関連のチャイナの企業が約300社進出し、その煽りを受けてイタリア企業は約150社が閉鎖となったようです。

 

また、グッチやプラダなどのブランドでは、イタリア企業だけでなくイタリアに進出しているチャイナ企業に製造を下請けや孫請けとして発注しています。バッグ一つ当たり工賃を2030ユーロで作らせて、それを数百ユーロで消費者に販売して暴利を貪っているようです。

 

ちなみにイタリアにあるチャイナ企業で働いているチャイナ人の多くは不法滞在で、雇っているチャイナ企業は不法滞在ということで足元を見て、劣悪な労働環境で製品を作らせています。

 

 

チャイナ製のメイド・イン・イタリーは、食品にも及んでいます。チャイナからトマトを輸入し、それをイタリアで加工するとメイド・イン・イタリーとして販売されてしまいます。

 

日本のスーパーやディスカウント店でも、最近イタリア産のトマトの缶詰めやトマトピューレが売られているのを見掛けますが、中には非常に価格が安い商品があります。こういった商品も、もしかしたらチャイナで作ったトマトをイタリアに持って行って加工したものかもしれないですね。

 

 

こういったイタリアの状況は、日本にとっても他人事ではないかもしれません。国籍別の在日外国人では、チャイナ人が約70万人と最も多く、増加の一途を辿っています。メインド・イン・ジャパンのチャイナ製が出てくるかもしれませんし、既に存在するかもしれないですね。 

 


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