明日の225日からJ1リーグが開幕します。去年までの2シーズンは、お金を稼ぐためにリーグ戦の後におまけのチャンピオンシップを開催していましたが、今年から英国のDAZN(ダゾーン)と102,100億円という大型契約をしたことで再び1シーズン制に戻りました。

 

Jリーグは平成5年に始まって、当初は10クラブでスタートしました。その後、年々クラブ数が増えていき、2部と3部に相当するJ2J3も創設され、全国にJリーグ加盟クラブ(正会員クラブ)は54クラブとなっています。

 

J118クラブ、J222クラブ、J314クラブ(この14クラブに加えてFC東京、ガンバ大阪、セレッソ大阪のU-23チームが参加して実際には17チームでリーグ戦を行います)あります。

 

 

ここからは、Jリーグのクラブが全国にどのように分布しているのかを見ていこうと思います。

 

まずJ1ですが、東日本に多くのクラブが分布していて、18クラブ中13クラブが東日本にあります。特に、関東には8クラブが集中しています。

 

J1クラブ分布(H29

注)赤は2クラブ、ピンクは1クラブ

 

リーグ戦はホームアンドアウェーで行われますが、関東のクラブはアウェーといっても近くに多くのクラブがありますので、移動の面でかなり楽になります。移動に掛かる費用も宿泊費も抑えることができますので費用面でもメリットがあり、逆に北海道のコンサドーレや佐賀のサガン鳥栖は遠征費用が他クラブよりも多くなってしまいます。

 

これがJ2になると、状況が少し変わってきます。22クラブのうち関東のクラブは7クラブと他の地域に比べて多いのですが、下の図を見るとJ1よりも西日本のクラブが多いというのが分かると思います。

 

J2クラブ分布(H29

注)赤は2クラブ、ピンクは1クラブ

 

J1だと大企業がスポンサーについている資金力があるクラブが多いため、大都市のクラブの割合が高いのですが、J2だと資金力に乏しい地方のクラブが多くなっています。

 

地方によっては新幹線が通っていなく、空港があっても路線の種類や便数が少ないですので、遠征がどうしても厳しくなってしまいます。また、地方から地方への移動では、直接移動する手段がなく東京や大阪などを経由しなければいけないこともあります。J1からJ2に降格するクラブにとっては、移動が大変になることが試練となるようです。

 

 

次にJ3のクラブの分布を見てみましょう。J2と同様に地方のクラブが多くなっています。沖縄県のFC琉球は、全て飛行機での移動となりますので遠征費用がどうしても負担となってしまうでしょう。

 

J3クラブ分布(H29

注)赤は2クラブ、ピンクは1クラブ(上記以外に、FC東京、ガンバ大阪、セレッソ大阪のU-23チームがリーグ戦に参戦)

 

今年からJFLからJ3に昇格したアスルクラロ沼津は、Jリーグ参入をしたクラブの中では異色のクラブです。通常、Jリーグ参入を目指すクラブは、まずトップチームを強化して、Jリーグ参入後に育成年代のカテゴリーを強化していきます。

 

しかし、アスルクラロ沼津は先に育成年代のスクール事業など普及活動から始めて地域複合型スポーツクラブとして地域に根差した活動をし、その後にトップチームを強化するという手法をとっています。

 

そのアスルクラロ沼津では、一度引退を表明したゴン中山やアトランタ五輪のブラジル戦でゴールをあげた伊東輝悦が所属しています。

 

 

J1に比べてJ2J3のクラブは地方に多く分布しているのが分かります。それでは、Jリーグクラブが日本全国にどのように分布しているのかを見てみましょう。

 

Jリーグクラブ分布(H29

注)白はゼロ、黄色は1クラブ、緑は2クラブ、水色は3クラブ以上

 

神奈川県は6クラブと最も多くなっており、次いで東京都と静岡県の4クラブとなっています。それ以外では、茨城県、埼玉県、千葉県、長野県、大阪府、福岡県が2クラブと複数存在しています。

 

既に38都道府県にJリーグのクラブが存在しており、Jリーグのクラブがない空白地帯は9県(青森県、福井県、滋賀県、三重県、奈良県、和歌山県、島根県、高知県、宮崎県)だけとなっています。私個人としては、Jリーグが発足して四半世紀でここまできたのは予想以上の早さだと思います。この記事を読んでいる読者の方も、これだけ全国にJリーグのクラブがあることを知らなかった人が多いのではないでしょうか。

 

青森県、三重県、滋賀県には、J3のすぐ下のカテゴリーであるJFLJリーグ加盟を目指しているクラブがあります。福井県、和歌山県、島根県、高知県、宮崎県には、JFLの下の地域リーグにJリーグ加盟を目指しいるクラブがあります。奈良県には、地域リーグの下の都道府県リーグにJリーグ加盟を目指しているクラブがあります。

 

これ以外にも、都道府県リーグのクラブには将来のJリーグ加盟を目指しているクラブが数多くあります。皆さんの地元にも、実はJリーグを目指して活動しているクラブがあるかもしれないですね。


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