どうも、ねへほもんです。

明日からデュエリストカップ。

ラビュや十二獣も使ってみましたが、結局先月から続いてスネークアイに落ち着きそうです。

慣れた山なら今更ジタバタせず、後顧の憂いを無くして早く寝るべし。

 

 

という訳で、後顧の憂いを無くしました。

年初は

 

1月末 龍が如く8購入

3月7日 龍が如く8クリア

3月8日 ユニコーンオーバーロード発売

 

という感じで、1ヶ月以上掛けて最後は慌てて発売日前日にクリアしましたが、今回は2週間で割とサクっと終えられました。

ベルウィックサーガをこよなく愛し、開発のヴァニラウェアは名作「十三機兵防衛圏」を生み出したこともあって、SRPG屋の僕にとっては待望の新作でした。

 

斬新なシステムでSRPGの新境地を切り拓いた意欲作

 

として高く評価したいです。

以下、ゲームシステムを大まかに説明しつつ、個人的な感想を述べます。

 

ユニコーンオーバーロード - 公式サイト (unicorn-overlord.com)

 

 

1.システム紹介

 

①リアルタイムバトル

 

 

昔ながらのSRPGだと、敵・味方のターンが来る毎にキャラを移動させて戦闘を仕掛けるものでしたが、本作はユニットを出撃させた後、目標を定めて移動指示を出し、敵味方が同時に移動するリアルタイム制が採用されています。

SRPGでは珍しいシステムで、僕は三國志でしか見たことがありません。

 

十数人のユニットに毎ターン行動指示を出すのは大変で、「SRPG=プレイヤーの負担が重い」というイメージを持たれがち(僕も持ってる)ですが、目標を指定して攻撃指示を出せば勝手に進軍してくれて手軽なのは利点と言えるでしょう。

 

 

②作戦指定

 

 

最初戦闘画面を見て、三國志みたいなものかと思いましたが、作戦画面を見て更に奥深いものだと気づかされました。

例えば、

 

・複数体に攻撃可能、威力50

・単体に攻撃可能、威力70

 

という2つの技を持つキャラが居た場合に、

 

①複数攻撃技、条件「複数の敵を対象」

②単体攻撃技

 

という順で作戦を組んでおくと、

 

敵が複数体→作戦①に従い、複数攻撃技を使用

敵が単体→作戦①の条件が満たされないため実行されず、次の作戦②に従い単体攻撃技を使用

 

といった感じで、プログラムの条件分岐のように技を使い分けてくれます。

戦闘中はただ敵味方の殴り合いを見ているだけではあるのですが、作戦が適切に組めていると、「味方は盾持ちで防御しつつ、敵は防御が薄い術師から撃破する」といった理想の展開に持ち込めるため、戦闘前の準備が重要となります。

 

このシステムは全く見たことが無い!斬新だ!!!と言いたいところですが、FFXIIのガンビットが連想されます。

とはいえ珍しいシステムであることには変わりなく、これをSRPGに持ち込むのはなるほどなぁと感心しました。

 

僕はウマ娘の時もそうですが、「既存の複数の要素を上手く組み合わせたら立派なオリジナル」だと思っています。

ゲームの歴史は長く、数多くのクリエイターが日々新作をリリースする業界で、過去に誰も思いつかないような完全新規のシステムを思いつくのは無理があります。

過去の経験値が十分に蓄積された現代においては、先人の知恵に経緯を払いつつ、現代風にアレンジして面白い名作を生み出すことが創造性と言えるのではないでしょうか。

 

 

2.感想

 

まずは

 

「面白い」

 

と言っておきます。

こういう意欲的な作品が生み出されるだけでも評価に値するのに、きちんと楽しんでプレイできる仕上がりになっているのなら当然評価すべきでしょう。

 

それと同時に、完全に遊び尽くせれば最高なのだろうが、人間ごときがプレイするには荷が重いなと思う要素があったため、それをご紹介しておきます。

 

①キャラが多すぎ

 

 

このゲームは、1チーム(初めは2人で物語が進むにつれて増やせる)を出撃させるのにBraveポイントを1消費するため、同時に出撃できる人数が限られます。

Braveポイントは敵を撃破したり、拠点を制圧したりすると稼げるため、最後の方では全員出撃も可能になりますが、その頃には先遣部隊が敵の本陣に近づいていますし、小規模な零細チームを出撃させてもすぐにやられるだけです。

 

初期のBraveポイントは基本3か4で、出撃だけでなく補助スキル(移動速度アップ、バリスタ等の飛び道具を喰らわないなど)にもBraveポイントを消費するため、初期で出撃できるのは基本2,3チームのみとなります。

そうなると、「中核となる2,3チームをムキムキに鍛えたメンバーで固め、残りは櫓からアシストする弓兵等のピンポイント起用に特化する」というチーム編成が基本となり、中核となる2,3チームに属する10人程度だけが鍛えられ、他は置いてけぼりになりがちです。

 

このゲームはリアルタイム戦闘な分、サクサク攻略する上ではダントツな移動速度を持つ騎兵か、山や壁を無視してショートカットする飛行部隊が強力で、どうしても騎兵か飛行部隊の起用が多くなります。

まぁ、1軍メンバーが10人程度に絞りこまれ、レベルアップが周回遅れになったり、スキル面で見劣ったりするキャラが徐々にマイナー落ちするのはSRPGあるあるでしょうが、それに加えてキャラ数が多すぎるように感じました。

 

〇〇の国を解放するとなれば、その国に縁のある王族等が仲間になるのは分かるのですが、道中の戦闘でも1戦こなすごとに毎度のように味方が加入してきます。

 

 

このゲームは町を攻略するごとに、

「木材等の資源を納品する→資源が所定数揃えば町を復興できる→町を守備兵を配置する」

という流れで進められるのですが、この守備兵システムが諸悪の根源だと思います。

このシステムのせいで、町の数だけ守備兵が必要となり、その分キャラを増やす必要が出てきます。

 

・戦闘で中心となるのは10人程度

・戦闘に出すキャラは装備を整える必要があり、全員分整えるのは大変

・このゲームは装備だけでなく、作戦も整える必要がある

 

SRPGは「敵は重装兵だが、ここで魔法使いが居て助かった!」といったように、キャラ毎の使い分けが重要なのですが、キャラ数が多いと兵種が被ることが多く、「大した差は無いので、新規加入した高レベルキャラに乗り換えよう」という事態が起こりがちです。

いたずらに選択肢を増やし過ぎると、かえって「選ぶの面倒だしレベル順で決めればええか」のように選択が単純化してしまう辺り、多様性というのは難しいですね。

 

 

②ステージのクリア条件が単純

 

ここにケチを付けると、ベルウィックサーガ以外の大半のゲームを否定することになりかねませんが、先ほどのキャラが多すぎて逆にパーティー編成が単純化する問題と併せて、作戦が単純化されがちな要因だと感じました。

 

名作回顧録「ベルウィックサーガ」 | ねへほもんの言う言う亭 (ameblo.jp)

 

(ベルサガの紹介記事から引用)

「多様なクリア条件を課してくるため、通り一辺倒の戦略では突破できず、ステージ毎に練り直す必要が出てきます。

これが面白い。

例を示すと、

 

・3章「3つの道に分かれて進む司祭三人を護衛しながらゴールを目指す」

・4章「マップの北側から南側へNPCの敗走兵が進軍してくる。敵が西側から追撃してくるため、その敗走兵を守りつつ撤退させる」

・6章「会話コマンドで町民を説得して撤退を促し、続々と押し寄せる敵兵から町民を守りつつ撤退させる」

・7章「牢屋に閉じ込められた王子を救出した後、離脱ポイントに到着して撤退するまでの過程を一定ターン数でこなす」

・13章「5ヶ所の拠点の全てを15ターン守り抜く」

 

こんな感じで、個性的なステージの数々が出迎えてくれます。」

 

同時ターン制という、当時では斬新なシステムが採用された作品で、その点では本作と同じです。ただ、単に新システムを押すだけではなくて、多様なクリア条件で各マップ個別の作戦立案が求められ、ギリギリのキャラ数で違うキャラが活躍するから、戦力を最大限活用できる快感が味わえることまで含めての最高評価でした。

 

そういう意味では、敵のボスを撃破し、本拠地を制圧して大半のステージが終わるこのゲームは、騎兵や飛行兵を突撃させて終わらせがちなキャラ事情も含め、作戦がワンパターンがしがちなのはイマイチに感じました。

 

 

3.総評

 

良かった点、悪かった点を述べてきましたが、総評としては以下の2点に集約されます。

 

・2周目「最高難易度でプレイ」

・3周目「攻略本を買って制限攻略」

 

結局面白いかどうかなんて表現だけの問題に過ぎません。どの程度好きなゲームかを的確に伝えるなら、「で、2周目やんの???」という疑問に答えるのが一番でしょう。

こんな珍しいシステムのゲームを簡単に手放すのは勿体ないというもの。4月末の「サガ スカーレットグレイス」までみっちり遊ばせていただきますよ~~~

 

コマンドゲーがソシャゲに追いやられ、ビジュアル推しのアクションゲーが席巻する中で、システムで勝負してきた意欲作を広めたい。僕と同族の方は是非プレイしてみてください。

では(^^)/